R-指定とSixTONES Creepy Nuts『耳無し芳一Style』を語る

R-指定とSixTONES Creepy Nuts『耳無し芳一Style』を語る SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル

Creepy Nutsのお二人が2021年4月24日放送のニッポン放送『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』に出演。髙地優吾さん、田中樹さんとCreepy Nuts『耳無し芳一Style』について話していました。

(田中樹)じゃあ、Creepy NutsさんとSixTONESの曲でプレゼン形式で紹介していくということで。続いて、Creepy Nutsさんの2曲目を。

(R-指定)はい。行きますか。次に紹介したいのはですね、『耳無し芳一Style』という曲でございます。

(田中樹)おおーっ!(拍手)。

(R-指定)ああ、知ってくださっている(笑)。

(田中樹)めちゃくちゃかっこいい!

(DJ松永)わあ、嬉しい! ありがとうございます!

(R-指定)これ、「耳なし芳一」っていう、日本の人やったら結構知ってる人が多い怪談やと思うんですけど。盲目の琵琶法師の人が幽霊に騙されてお墓の前に琵琶を弾きに行くんですけど。お坊さんに「それじゃあ魂を取られちゃうよ」って言われて。幽霊たちがその芳一さんを見えなくするために、体中にお経を書くんですよね。そうしたら幽霊からは芳一が見えなくなる。ただ、その芳一の耳にだけお経を書き忘れて、芳一は幽霊に耳を取られるという怪談なんですけども。その耳なし芳一のように体中に刻まれてるお経。

これってラッパーやと結構タトゥーとかね。ド派手な人、おるじゃないですか。でも僕、R-指定の場合はそのタトゥーは入ってないんですけど、僕の顔を見れば僕が過去にバトルで言った言葉とか、楽曲のパンチラインが浮かんで見えてくるようになるよっていう。タトゥーじゃなくて俺の場合はリリックが体中に、耳なし芳一のごとく刻まれてるよという、まあボースティング。自分がラッパーとしていかにすごいか?っていうのを自慢している曲ですね。

(田中樹)かっこいい!

(DJ松永)これは、あれですよね。先ほど、田中さんのラップが現在の海外のトレンドを踏襲していると言いましたが。これはまさしくそういう曲ですよね?

(R-指定)そうっすね。できる限り自分の中で、あっちの「こいつはすごい」って自分で思うラッパーたちとタメを張れるぐらい、思いっきりスキルを詰め込んだラップなんで。ちょっとそこも。歌詞とかも後でちょっと説明できたらと思うので。まずは聞いていただきましょうか。Creepy Nutsで『耳無し芳一Style』。

Creepy Nuts『耳無し芳一Style』

(R-指定)はい。お聞きいただいているのは『耳無し芳一Style』でございますけども。

(田中樹)めちゃくちゃかっこいいですね、これ!

(R-指定)これ、ちょっとだけ自分の書いた歌詞、手前味噌なんですが紹介させていただきますと……「例の琵琶法師の如く ヒップホップへの恋なら盲目」って言って。そこから「デアデビル ブラインドタッチ ライム殺法座頭市」って言って。この見えずに斬っていく人を表しているんですよね。で、その後に「高うつくで利子 萬田銀次郎 THE トイチ」って言って。これは『ミナミの帝王』ですよね。『ミナミの帝王』の萬田銀次郎が……「まとめて回収 君の家 耳揃えて返せよ 切り取り」って言っていて。これは「お金を回収する」という「切り取り」と、俺たちの行動が勝手に記事で切り取られるっていうこと。「耳揃えて返せ」っていうのは耳なし芳一が耳を取られた、その耳を取り返しに行くみたいな意味もかかってまして。

(田中樹)わあ、すげえ!

(DJ松永)トリプルミーニング的なね。

(R-指定)で、そういう切り取りをされて好きなように世間が言ってくるというのを「隠れて石投げては火あぶり」っていう。で、そんな世の中に対して俺は「I spit on your grave」って言っていて。これは「お前の墓にツバを吐いてやる」っていうすごい罵り言葉でもあり、かつ、映画のタイトル(『アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ』)でもあるんですよ。で、この映画はリベンジ物のすごい有名な映画なんですけども。

(R-指定)で、この「Spit」というのは「ツバを吐く」っていう意味の他にも「ラップをする」っていう意味もあるんですよね。だから「お前の墓に向かってラップをする」。で、お墓に向かって歌っていたのは耳なし芳一なんですよね。

(髙地優吾)すげえ……!

(R-指定)お墓の前で歌っていたのと自分の姿を重ね合わせていくという……。

(髙地優吾)ヤバッ!

(R-指定)それで最後、「平家の怨念ですらもchillin’」っていう。平家の怨念に対して耳なし芳一は歌っていたんですよね。

(髙地優吾)めちゃくちゃ鳥肌が経ったんだけど!

(田中樹)これ、もちろん意味もそうだし、それを知らなくても……なにも知らなくても耳で楽しい。ただ楽しい音楽として成り立っているじゃない?

(髙地優吾)俺は今、リズムで「ああ、めっちゃかっこいいな!」って思っていたけども。

(田中樹)Creepy Nutsさんのすごいところって、そこだから!

(髙地優吾)ここの行に何個、伏線回収できるの?っていうぐらい。

(田中樹)R-指定さんのフロウと松永さんが作るビート、それだけで楽しいのに、そこにさらにいろんな脳みそが加わってひとつになっていて。

(髙地優吾)すごいわ、やっぱり!

(R-指定)それでこれはね、元々松永がこういう曲。俺が全力でやりきる曲を作りたいっていうことで、このビートを渡してきたの。だからさっきの田中くんの挑戦みたいな感じで。こんな激しいビートを松永さんが渡してきたから、「おう、これは挑戦ですか?」って。

(田中樹)なるほど! ある意味、Creepy Nutsさんの中でのバトルみたいな?

(DJ松永)そういうことなんですよね(笑)。「スキルフルな曲、たのむわ。(ボーン!)」って(笑)。

(R-指定)「やれんの?」みたいな感じで渡してきて(笑)。

(DJ松永)でもよく考えたらさ、「ホームラン、打ってくれよ?」みたいな感じだよね(笑)。

(田中樹)松永さんは「俺、ここにボールを置いておくから。ホームランを打ってくれよな」って?

(DJ松永)うん。「あとはホームラン打つだけだから。簡単でしょう?」って(笑)。

(R-指定)フハハハハハハハハッ!

(田中樹)それが返ってきた時、松永さんはどうだったんですか? これ、はじめて聞いた時は。

(DJ松永)「お見事!」って(笑)。「これは満塁ホームラン!」って(笑)。

(一同)フハハハハハハハハッ!

(髙地優吾)いやー、これはすごいわ。

(田中樹)しかも今、本当に一部分だけだからね。

(髙地優吾)そうだよね。これ、だって2番もあるしさ。いやー……。

(田中樹)それこそマジで「広辞苑10冊分」よ?

(DJ松永)ありがとうございます! 我々の歌詞を(笑)。

(R-指定)『生業』の歌詞をね(笑)。ありがとうございます!

(田中樹)すごい……これ、なに? これを生で聞いて、そのまま曲を聞けるって。

(髙地優吾)いや、そうよ? もっと時間増やそうよ!

(田中樹)いや、今日の最初の名古屋の説明とか……。

(髙地優吾)いらないね! もっと早くブースに入ってきてほしかったよ!

(DJ松永)オードリーを潰せば……(笑)。俺たちの大好きなオードリーを(笑)。

(髙地優吾)巻き込みましょう!

(DJ松永)そうですね! 俺たちのインフラ、オードリーのオールナイトニッポンを(笑)。

<書き起こしおわり>

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