R-指定さんが2022年7月17日放送のMBSラジオ『松原タニシの恐味津々』にゲスト出演。大好きなホラーや怪談要素をついつい歌詞に入れてしまう癖について、松原タニシさんと話していました。
(松原タニシ)さあ、ということで今夜はCreepy Nuts R-指定さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。
(R-指定)よろしくお願いします。
(松原タニシ)一度、2年前かな? 『OKOWA』っていう怖い話の大会のインタビューで一度、ご一緒させてもらいまして。それぶりということになるんですけれども。
(R-指定)はい。
(松原タニシ)あれですよね。『茶屋町怪談』をめちゃくちゃ聞いてくださってるんですよね? R-指定さん。
(R-指定)そうですね。僕、それ松原さんのことを知ったというか。そうなんですよ。『茶屋町怪談』を最初に聞いて、そこからいろいろ追っかけていくようになった感じですかね。それで『OKOWA』にたどり着いたりとかして。
(松原タニシ)いや、なんか意外だなっていうか。ラジオでその『茶屋町怪談』のことをしゃべっていただいたっていうのがあって。
(R-指定)ああ、そうなんですよ。そこまで……自分が語り手やったりとか、収集してたりっていうほど詳しくはないんですけど。単にリスナーとして怖い話が好きだったりするんで。そういう話を結構ラジオとかでしゃべったり。
(松原タニシ)僕、あの回を聞いたんですよ。オールナイトニッポンの怪談の歴史をバーッて語るR-指定さんの回を(笑)。
(R-指定)ありましたね(笑)。でも、これはホンマにあれですよ。それこそ『茶屋町怪談』を見てたりとか、皆さんのいろんなラジオとかメディアで話してるやつの聞きかじりみたいなもんなんで。全然、僕なりに要約して……。
(松原タニシ)要約されてましたね、あれ(笑)。
(R-指定)それを相方にわかりやすいように説明してただけなんで(笑)。
(松原タニシ)松永さんも「なんで怖い話、好きなん?」みたいな感じで聞いてはりましたけど(笑)。
(R-指定)いや、そうなんすよ。で、僕は結構楽曲に怖い話というか、普通のホラー映画とかも好きなんで。そういうモチーフとか、そういうフレーズやたり、キャラクターの名前とかやったりがよく出てくるんで。そういうのでよく相方に「これ、何?」って質問されて。それを説明するみたいなことがよくありますね。
(松原タニシ)そいはホラーに造詣が深くなかったらね、その単語単語で……「八尺様って何?」とか(笑)。
(R-指定)そうなんですよ。俺、たまに間違ってそういうのを全然知らん人の前で間違ったホラーツッコミとかを……「お前、それ八尺様やんけ」とか言ってしまったりとかするんで(笑)。「コトリバコみたいな話、すな!」とか。
(松原タニシ)「コトリバコ? 何?」ってなりますもんね。
(R-指定)で、そこから説明しなきゃいけないっていう。
(松原タニシ)で、そのコトリバコを説明するのにものすごい時間、かかりますもんね(笑)。
(R-指定)フフフ(笑)。そう、めっちゃ時間がかかるんすよ(笑)。
(松原タニシ)かかりますよね。爪を箱の中に入れて、それを村の儀式でくるくる回して……みたいな(笑)。
(R-指定)そうなんですよね(笑)。
(松原タニシ)でも、そのホラーテイストだったりとか怪談に出てくるワードを歌詞、リリックの中に入れるということじゃないすか。これって聞き手としては反応はいいんですか?
ひとつのアルバムに3曲、ホラー・怪談オマージュ曲を入れる
(R-指定)いや、どうなんですかね? でも、もうそもそも自分の中に埋め込まれてるもんやから。なんか逆に聞いて、わからんかった調べてもらえれば……ぐらいの感じですけど。なんか、どうしてもそういうものがモチーフとして入ってしまうというか。1回、ひとつのアルバムに3曲ぐらいホラーというか。1曲目が『ヘルレイザー』という楽曲で。それも思いっきりあの映画『ヘルレイザー』のタイトルから取ってきて。その「箱が封印されてる」っていうのと、コロナ禍でライブができなくて。ライブハウスという箱が禁断の箱になってしまってるっていうのをかけたような曲で。
(松原タニシ)なるほど。そこがかかってるんだ(笑)。
(R-指定)そうなんですよ。それとか、あとは普通に『Dr.フランケンシュタイン』っていうフランケンシュタイン博士を世の中の大人やったり、社会とか学校の教育やったりっていう……それを『Dr.フランケンシュタイン』として。それによって作られた自分たちみたいな意味で、そういう曲を作ったりとかしていて。そんなんがバーッて集まった時とかもあったりとかして。
(松原タニシ)あれですよね。『かつて天才だった俺たちへ』が入ってるアルバムですね?
(R-指定)そうですね。そこに3曲、『ヘルレイザー』と『耳無し芳一Style』と『Dr.フランケンシュタイン』と。化け物ばっかりが集まったみたいな(笑)。
(松原タニシ)化け物ばっかりが集まったアルバム(笑)。
(R-指定)そう。そんなのをやってまう癖がどうしてもあるんですよね。
(松原タニシ)これはやっぱりあれですか? もう幼少期からホラーなものが好きだっていうのがあるんですかね?
元々は怪獣が好きだった
(R-指定)そうですね。たぶん子供の頃は怪獣が好きで。ゴジラとか、ウルトラマンとかの敵に出てくる怪獣が好きで。そこから、なんか海外のモンスター映画が好きになって。小学生の時に。それこそ『トレマーズ』とか『ザ・グリード』っていうやつとか。そういうモンスター映画をすごい見ていて。なんか『グレムリン』のちょっと追っかけで生まれた『クリッター』っていうやつとか(笑)。
(松原タニシ)ちょっと待ってください? それ、いくつの時の話ですか?
(R-指定)これがね、でも小学校5、6年生ぐらいでしたね。なんか、その時とかは特殊メイクとかの方が……VFXとかストップモーションアニメとかの方が好きで。だから、着ぐるみ怪獣も好きやったし、『ハウリング』っていう映画の狼男に変身していくところをCGとかではなく、ゴムと毛をくっつけてコマ撮りで……みたいな。そういうので工夫して撮っているやつとかをすごい見てて。それで中学生ぐらいで、それこそ『ヘルレイザー』とか『13日の金曜日』とか『ハロウィン』とか、そこらへんの王道なスラッシャーとかスプラッターを好きになって。でも、小学校の時には文庫本で『学校の怪談』とか。
(松原タニシ)はいはいはい。緑のやつですね。
(R-指定)そう。緑のやつ。あれを結構見ていたり。『口裂け女伝説』っていう漫画とかを見て「うわっ、怖!」と思ったりとか。だから怖い話は好きでしたね。で、それがそうっすね。中学生の終わりから高校生ぐらいでたぶん、その2ちゃんの「洒落怖」とか。インターネットの怖い話に出会ったりして、どんどん好きになっていって。で、たぶん20歳過ぎたぐらいからですかね? その怪談を聞くのが好きになったのは。
(松原タニシ)ああ、20歳を過ぎてから?
(R-指定)ほんで、語りの怪談とかが好きになって。それこそ、稲川純司さんのやつとか昔のサイキック青年団とかのやつを聞いたりして。それこそ何年ぐらい? 2015、6年ぐらいですかね? 『茶屋町怪談』が始まった時とかに、『茶屋町怪談』を聞いてさらにより怖い話、怪談が好きになっていったって感じですね。
(松原タニシ)はー! じゃあ怪談に興味を持ち始めたのはもう既にラッパーとして、いろんなライブハウスにも、バトルも出てる時ですよね?
(R-指定)そうです。そうです。
(松原タニシ)なんか共通点みたいなの、あるんですか? ラップと怪談の……。
(R-指定)いや、どうですかね? 共通点、難しいな。共通点はもう、もしかしたらそんなに……でもやっぱり、キャラによって語り口が違ったり、扱うテーマが違うっていうのはまあどの、お笑いの人でも落語家さんでも一緒かもわかんないすけど。なんかそういうところはラッパーも、ありますよね。「この人やったら、これや」みたいな。そのいたこさんやったらちょっとエロい話が聞けるとか……。
(松原タニシ)ちょっと待ってください? いたこさんっていうのはいたこ28号さんのことですか?
(R-指定)ああ、そうです(笑)。ちょっとエロくて、笑かしてくれて……。
(松原タニシ)今年の『茶屋町怪談』にも出られます。いたこ28号さん。8月16日(笑)。
(R-指定)やった!(笑)。それこそ、タニシさんやったら実際に体を張って体験できてる事故物件での……っていうのは、言ったらホンマにストリートでギャングとか、めちゃくちゃ危ない生活をしてきてる人らがその体験を歌うみたいな。だから説得力とリアリティーがすごい、みたいなところが合っているし。
(松原タニシ)そこの共通点が。なるほどな。
(R-指定)だからこの人の語り口とか、こういうジャンルのやつやっていうのはやっぱり楽しみで聞くっていうのはありますね。やっぱり。
<書き起こしおわり>