渡辺志保さんとDJ YANATAKEさんがblock.fm『INSIDE OUT』の中で、2017年のヒップホップを振り返り。10部門に渡ってベストな作品やアーティストを選び発表していました。
(渡辺志保)では、これから各部門に渡って『INSIDE OUT』クルーが選ぶ2017年のベスト楽曲をどんどん発表していきたいと思います。まず、最初はこちら。ベストアルバム・オブ・ジ・イヤー。我々が選んだのは、これしかない! ケンドリック・ラマーの『DAMN.』! 文句なくねえっすか?
(DJ YANATAKE)もうこれ、最初に発表しちゃうけどね。いちばん大きい賞なんだろうけどね。本当は。
(渡辺志保)だってこれしかないもん。
(DJ YANATAKE)結構ね、いろいろと考えたけど。でもやっぱり及ばないね。話題性とか、そういうのも含めて。
(渡辺志保)話題性もそうだし、リリースされる1ヶ月ぐらい前からジワジワジワジワ、「こういう作品が出るんじゃないか?」みたいな。謎の数字をケンドリックがSNSでつぶやいたりとかして。
(渡辺志保)そこからしてすごくハラハラドキドキさせられましたし。しかも、アルバムが発表されてからも1曲1曲、謎を解くように。そしてライムを1ライン1ライン、謎を解くように楽しませて聞かせてもらったという意味では、本当にラッパーとしての技量もさることながら、話題性もそうだし。あとはいま、アメリカで何が起こっているのか? とか、いまアメリカの若い男性はどんなことを思っているのか? そしてケンドリック・ラマーという1人の人間は何を思っているのか?っていうことをみっちりと、この『DAMN.』1枚に集約されていたんじゃないかなと思います。
(DJ YANATAKE)うん。
(渡辺志保)で、アルバムをリリースしてすぐですけども、コーチェラ・フェスティバルっていう毎年行われている大きなフェスで、そこでもかなりデカいトリのパフォーマンスを。すごい、圧巻でしたね。もうネット、テレビ越しで見ていたけど、圧巻のパフォーマンスでしたし。それに続く『DAMN.』でのアメリカツアーがあって。もうすぐヨーロッパツアーも始まるっていう感じですかね? 結構日本からも、私の知り合いの方なんかも、奥田くんとかアッキーとか、カオル部長とかも……ごめんなさい(笑)。どんどん友達の名前を出してますけども。結構日本からも見に行った方がいたりとか。TwitterとかInstagramとかでも、「私もわざわざ日本から見に行きました」みたいなお便りを頂戴することもありまして。
やっぱりこれだけのパワーが……わざわざ日本から見に行く人が、私が知るだけでも6、7人ぐらいいまして。そういうアーティストってなかなかいま、いないよねと思いまして。そういう意味でも『DAMN.』は今年を代表するアルバムかなと思っています。
(DJ YANATAKE)はい。DJ的にもね、もう本当に『HUMBLE.』は……まあ『LOYALTY.』とかも本当にクラブでかけたし。あと、年間を通してずーっと盛り上がった感じがするのと、あとなんといってもやっぱりりりぽんのね、Tシャツバズもあったっていうことで。
(渡辺志保)ああ、ありましたね。
(DJ YANATAKE)結構広く、本当にずーっと1年を通していろんなところで話題になったアルバムは、ヒップホップではダントツにこれかなと。
(渡辺志保)というわけで、ここはもうね、問答無用で聞いていただきましょうかね。で、さっきおっしゃっていた『HUMBLE.』とかね、あと『DNA.』とかね、結構マイク・ウィル・メイド・イット節が炸裂している攻撃的な曲もすごい素晴らしかったし。あとはU2と一緒にやっている『XXX.』とかもめちゃめちゃうなるしかないっていうような出来でしたけども。
(DJ YANATAKE)うんうん。
(渡辺志保)ちょっと今日は、アルバムの中でも本当に完成度の高いというか、この2人のケミストリーってマジで最高だなって思ったこの曲を聞いていただきたいと思います。それでは、聞いていただきましょう。ベストアルバム・オブ・ジ・イヤー、ケンドリック・ラマー『DAMN.』から『LOYALTY. feat. リアーナ』。
Kendrick Lamar『LOYALTY. ft. Rihanna』
(渡辺志保)はい。いまお聞きいただいているのは我々がベストアルバム・オブ・ジ・イヤーに選出しましたケンドリック・ラマー『DAMN.』から『LOYALTY. feat. リアーナ』。
(DJ YANATAKE)間違いない! 俺、これすっげー覚えているんだけど、ケンドリック・ラマーの『DAMN.』の日本盤のリリースを記念したパーティーがHarlemであって。木曜日だったんだけど、『ECLECTIQUE』に出させてもらった時、これをかけた時にお客さんがもう大合唱で。もう、この曲でモッシュみたいになっているのをいまでもすごく覚えていて。
(渡辺志保)へー! いい話!
(DJ YANATAKE)なんか、すごいいいパーティーに参加させてもらったし、DJとしてもこの曲をかけた思い出があったんで、よかったです。
(渡辺志保)いいですね。鳥肌ヒストリーっていう感じですね。ありがとうございます。というわけで、ベストアルバム・オブ・ジ・イヤーはケンドリック・ラマーの『DAMN.』でした。じゃあ、次を紹介していきましょう。お次は、今年いちばん輝いたこの人に贈りたい。MVP・オブ・ジ・イヤー。はい! というわけでMVP・オブ・ジ・イヤーはカーディ・B! イエーイ!
(DJ YANATAKE)イエーッ!
(渡辺志保)カーディ、イエーッ! おめでとう!
(DJ YANATAKE)もう、いまも毎日!
(渡辺志保)毎日ね、お騒がせギャルですから。私ね、我々『INSIDE OUT』は上半期もベストの放送をやったじゃないですか。で、上半期はベスト・フィメールラッパーみたいな部門で私、レミー・マーティンをね、フックアップして。レミー・マーが……しかもあれですよ。今年2月にニッキー・ミナージュにディスをカマして。それで一躍、だいたいアラサー、アラフォーからの支持をガッと集めたレミー・マーティンが今年の上半期のベスト・フィメールMCだなと思ったんですけど。
(渡辺志保)でもやっぱりね、いろんなサクセスっていう感じを見るに、やっぱりいま誰もカーディ・Bを超えられないんじゃないか?って思っていまして。いま、後ろでかかっている『Bodak Yellow』もめちゃめちゃビルボード首位まで獲得して、新記録を樹立した。
(渡辺志保)本当にさ、この話は大好きだから何回もしていますけど……で、かつミーゴスのオフセットと婚約をして、でっかい婚約指輪をもらってとかで。
(渡辺志保)この間もオフセットの誕生日パーティー「The Set Gala」っていう、メットガーラをモジッてセットガーラっていうのをやっていたんですけど。その誕生日パーティーを主催したのがカーディ・Bなんですよ。で、そこでロールスロイスのレイスっていう最高級のバカ高いクルマをみんなの前でオフセットにバーッとプレゼントして、「うわーっ!」みたいな。
で、カーディ・Bのいいところって、それだけ全てを手に入れましたみたいな女の子ってたぶん嫌われることの方が多いんじゃないかって思うんですけど。やっぱりカーディの魅力はそれでもやっぱりガール・ネクストドア感っていうか。完璧すぎないところがいい。そして、ちょっと悪い意味には捉えてほしくないけど、いい意味で「安っぽい」っていうね。そこがすごい私はいいなと思っていて。この間も人気番組、ジミー・ファロンのトークショーに出た時も、本当にあのジミー・ファロンでさえタジタジになってしまうようなカーディ節を炸裂させていたし。
(渡辺志保)で、その数ヶ月前には有名な、日本語では『エレンの部屋』って言いますけども、『Ellen』っていうトークショーがあって。それこそカーダシアン家のみなさんなんかもよく出ているけども。そのエレンのトークショーにもカーディ・Bが出て。そこでも、あのアカデミー賞の司会まで務めたエレンがタジタジってなってしまうほどのカーディ・Bのあの舌っ足らずなしゃべり方で、すごいいいトークをカマしてましたので。もう本当にカーディ・Bの一挙手一投足が私の目をとらえて離さない。2017年、カーディ・B、マジありがとう!っていう感じでした。いや、いい。本当にいい。
(DJ YANATAKE)こんなにお騒がせしていて、いろいろとあるんだろうけど、本当に愛されている感じだよね。
(渡辺志保)愛されキャラですよね。しかも今日は、なんかオフセットが……9月にオフセットが浮気をして他の女とセックスしたっていうのがスナチャかインスタのストーリーの動画が流出していて。それで、女の子が素っ裸でバスルームにいる映像にちゃんとオフセットの声が入っている浮気動画が流出しちゃったんですよ。で、それがアメリカのトレンドワード2位になっていて。なので、オフセットがカーディ・Bにプロポーズした1ヶ月前にオフセットは他の女とセックスしていて……みたいなのがいまちょっとトレンドになっているんですけど。まあ、カーディ・Bを私はずーっと応援していきたいという風に思っております。
(DJ YANATAKE)フフフ(笑)。
(渡辺志保)で、今日ここでかけたいのは、我々がこの間、金曜日にageHaでパーティーしている間に発売になりましたカーディ・B待望の新曲。『Bodak Yellow』の次はいったい何を出してくるんだ? と。で、『Bodak Yellow』のタイトルの由来ってもともと「Kodak Black」だったんですよね。で、Kodak Blackの「K」を「B」に変えて「Bodak」。そしてBlackなのを、「Yellow Bone」っていう、ちょっと肌の色のトーンの明るい黒人の女の子のことを「Yellow Bone」とかって言うんだけど。「ちょっと私は肌の色が明るいからイエローなのよ」っていうことで、『Bodak Yellow』っていうタイトルにしたんですよね。
で、今回はなんと『Bartier Cardi』っていう、意味がわからないタイトルなんですけども。この「Bartier」っていうのも「Cartier」ですね。高級宝飾メーカー、カルティエの「C」を「B」に変えて「Bartier」って言っているんですよ。で、それに自分の「Cardi」っていう名前をくっつけて『Bartier Cardi』。そして、フィーチャリングするのは21サヴェージということで、どこまでも外さない。で、リリックの中でも「私は自分の彼氏オフセットにプッシーを押し付ける。私は自分の彼氏オフセットのあそこをいくらでもしゃぶってやるわ」みたいな感じのリリックになっておりまして。
で、それがさすがにまた批判されるのよ。「それって売名行為じゃん? 自分の彼氏の名前出せばいいと思ってるんだろ?」みたいに言われているところを、またカーディが「何百万回でも自分の彼氏の名前は言いたいわ、アホが!」みたいな感じでSNS上で反撃していて。それもまたいいなと思いました。また2018年も、これからもどんどん『INSIDE OUT』ではカーディ・B耳寄り情報をお届けしたいと思いますので、今年のMVP・オブ・ジ・イヤーはカーディ・Bでした。というわけで、ここで聞いてください。『Bartier Cardi』。
Cardi B – Bartier Cardi (feat. 21 Savage)
(渡辺志保)はい。いまお届けしておりますのは私たち『INSIDE OUT』クルーが選んだMVP・オブ・ジ・イヤー、カーディ・Bの新曲『Bartier Cardi』でした。フィーチャリングは21サヴェージ。そうね。みんなが怒っている「Upset」っていうのと自分の彼氏の「Offset」っていうのをかけてライムしているんですけど、まあまあ、カーディ・B最高!っていうことでね、ここのパートを締めたいと思います。
というわけで、次紹介していきましょう。次に紹介させていただきますのは、ベストルーキー・オブ・ジ・イヤー! というわけで、今年いちばん注目された新人ちゃんを紹介したいと思うんですけど。ぶっちゃけここ、すっごい私悩みまして。上半期はプレイボーイ・カーティを選んだのね。でも、下半期のさ、ヤナタケさんもちょこちょこ『INSIDE OUT』でも紹介していましたけど。テイ・ケイとかさ。
(DJ YANATAKE)うんうん。
(渡辺志保)あとテカシ(69)とか。あのへんの流れが後半、すごかったじゃないですか。どうでしたか? 本当に。
(DJ YANATAKE)いや、とにかくネットでバーン! と一発当てたやつらがわんさか出てきて。
(渡辺志保)だからその、XXXテンタシオンとか先日逝去されたリル・ピープとかもそうなんだけども。
(渡辺志保)本当にさ、いっぱいそういう……YBN・ナーミヤーとかもそうですけども。いっぱいそういうラッパーが出てきて。ひとつ、ルーキー・オブ・ジ・イヤーの選出のポイントとしては、「来年もラップしてそうかどうか」っていう(笑)。まあ、そもそもですけどっていう。でも、結構日本でもそうかもしれないけど、ラップして1年、2年ぐらいの子がネットを使ってバーン! と1曲、ないしは2曲、ミックステープ1枚とかで人気を得るけども、じゃあ来年。その次の年はどうだっただろうね?って振り返った時、なかなかそこのスタミナが保てない子とかもいっぱいいるじゃないですか。そんな中、我々が「こいつは来年もポテンシャル、かなり秘めているんじゃなかろうか?」って思って、ルーキー・オブ・ジ・イヤーに選出したのはリル・パンプですね。
(DJ YANATAKE)うん。
(渡辺志保)フロリダ出身。で、フロリダって今年はすごい活躍したエリアで、アトランタに次ぐヒップホップメッカといま言っても過言じゃないかと思うんですけども。まあ、スモーク・パープとかもいるし、XXXテンタシオンもそうだし。あとは昨年、一昨年からブレイクしているコダック・ブラックなんかもみんな、このフロリダの出身なんですよね。で、今年は『ムーンライト』っていう映画も日本でもヒットしましたけども、『ムーンライト』の舞台もこのフロリダというところで。
(渡辺志保)またそのエリアが熱いヒップホップシティーになるのかな? なんて思ったんですけども。その中で、このリル・パンプの特に『Gucci Gang』。これはね、いままさにクラブでもガンガンかかっているぐらいのホットチューンなんじゃなかろうかと。
(DJ YANATAKE)もうナンバーワンに盛り上がると言ってもいいんじゃないですか?
(渡辺志保)しかもやっぱりフックがフックだから、歌っちゃうよね。思わずね。「グチギャン、グチギャン♪」って。そういう感じなんで、この新人を巡る争いというか椅子取りゲームは今後どんどん加熱していくのか? それともちょっと落ち着きを取り戻すのか、わかんないですけども。私たちが選んだ今年のベストルーキー・オブ・ジ・イヤーはリル・パンプということにしたいと思いますので、ここで1曲聞いていただきたいと思います。リル・パンプで『Gucci Gang』。
Lil Pump『Gucci Gang』
(渡辺志保)はい。いまお届けしておりますのは我々が選んだベストルーキー・オブ・ジ・イヤー、リル・パンプの『Gucci Gang』でした。
(DJ YANATAKE)これ、Rap Geniusによると「Gucci Gang, Gucci Gang」って53回言っているという(笑)。
(渡辺志保)53回! やべー、そうなんだ(笑)。
(DJ YANATAKE)で、YouTubeで「Gucci Gang」って言っているところを抜いたビデオをアップしていることがいて。そしたら全然曲がなかったっていう。
(渡辺志保)アハハハハッ! なるほどね。スカスカッて感じですかね(笑)。まあ、容姿、ルックスにしろ、この『Gucci Gang』にしろ、結構すごいイノベーティブなラッパーであると思いますので。リル・パンプくん、2018年も活躍を楽しみにしています。というわけで、次の部門に移りましょう。次はベスト・ハスラー・オブ・ジ・イヤー。今年いちばんハスリンしたMCを選んでいるんですけど、こちらはもう私、文句なしでこのヤング・ドルフを推したいと思います。
(DJ YANATAKE)うん。
(渡辺志保)ヤング・ドルフ、私も昨年、一昨年ぐらいから注目している逸材なんですけど。メンフィス出身で、ヨー・ゴッティとビーフ気味なんですけども。でも、今年だけでもアルバム2枚とミックステープ2枚かな? めっちゃ出していて。しかも、1回LAで撃たれているんですよね。で、撃たれて一時は命も危ぶまれる状況だったんだけど、数日後に「It’s Dolph!」ってTwitterで、ドルフだからドルフィンの絵文字をバーッてつけて。
??????????????????????????????Its DOLPH!
— its DOLPHHHHHH! (@YoungDolph) 2017年10月1日
(渡辺志保)で、回復して、そこからすぐにもう病院で、ギブスをつけた状態でビデオを撮っているみたいなこともあって。本当に不死身のイケてるラッパーだなっていう感じもしますし。あと、めちゃめちゃグッチ・メインからも好かれているんですよね。で、グッチ・メインの『Mr. Davis』にもヤング・ドルフはバッチリ入っていましたし、自分のアルバムにもグッチ・メインを招いて超ヤバいドープな曲を作っていましたので。ヤング・ドルフは本当にこのご時世において、本当にリル・パンプとかも全然才能あふれるラッパーだけど、ヤング・ドルフは南部のギャングスタ魂をそのまま継承するすごく有能なMCだと私は思っていますので今年のベスト・ハスラー・オブ・ジ・イヤーはこのヤング・ドルフに決定したいと思います。というわけで、ここで1曲聞いてください。ヤング・ドルフで『Go Get Sum Mo feat. グッチ・メイン、2チェインズ&タイ・ダラー・サイン』。
Young Dolph『Go Get Sum Mo ft. Gucci Mane, 2 Chainz, Ty Dolla $ign』
(渡辺志保)はい。いまお届けしておりますのはベスト・ハスラー・オブ・ジ・イヤー、ヤング・ドルフで『Go Get Sum Mo feat. グッチ・メイン、2チェインズ&タイ・ダラー・サイン』。この曲が入っている彼の最新アルバム『Thinking Out Loud』もめちゃめちゃハーコーな仕上がりになっておりますので。そういうのが好きな方はぜひぜひ聞いていただきたいと思います。というわけでお送りしておりますが、ベスト・ハスラー・オブ・ジ・イヤーに続きまして、次はこれも独断と偏見で作った部門なんですが。ベスト・トラップ・オブ・ジ・イヤー。今年1年、私も結構いろんなところで記事を書かせていただいたりとか、いろんなところでおしゃべりをさせていただく仕事もいただいて、本当にありがたかったなと思うんですけど。
でも、行く先々で新しくお仕事をする方に「トラップってなんですか?」とか聞かれることがすごく多くなったんですよ。それは業界の人からもそういう質問を受けるし、普通にTwitterとかでも質問を受けることがあって。いろんな、トラップってもちろん「アトランタが……」とか、最近だと「EDMが……」とか「ベースミュージックの派生として……」とか、いろんなトラップがいまはあると思うんですよ。国によっても、アメリカの南部のトラップ、日本のトラップ、韓国のトラップ、ラテンのトラップとかあると思うんだけど。じゃあたとえば、トラップってなんだろう?って思っている方に、2017年に出たアルバムで「お前、これがトラップだからマジで50回聞け!」っていうアルバムがあるとすれば、これではなかろうか? というわけで、ベスト・トラップ・アルバムを選ばせていただきました。それは、2チェインズの『Pretty Girls Like Trap Music』。
「かわいい女の子はトラップミュージックがお好き」というそのままのタイトルなんですけども。これ、本当に収録曲すべてがよかったし。で、かつ、もともと古いアトランタの地元にある建物を2チェインズが買い取って、それをピンクにペイントして。それがプチ観光名所になっていたりするっていう話もありましたしね。
(渡辺志保)まあ2チェインズといえば、本当にアトランタのトラップ精神を脈々と受け継いでいる代表的なラッパーだと思いますので、もしも「トラップってなんだろう?」って思っている方がいれば、この2チェインズの今年出たアルバムを聞いてトラップの醍醐味というのを感じていただきたいと思っております。で、ここで紹介する曲はその『Pretty Girls Like Trap Music』から『Trap Check』っていう曲があるんですけど。これね、冒頭でヤング・ジージーの曲をサンプリングしていて。で、後ろの方では今度はT.I.の曲もサンプリングしているんですよ。なので、アトランタの二大トラップキングの曲をそれぞれサンプリングしていて、結構ファンにとってはたまらない作りになっておりますので聞いてみてください。2チェインズで『Trap Check』。
2Chainz『Trap Check』
(渡辺志保)はい。いまお届けしておりますのは我々が選んだベスト・トラップ・オブ・ジ・イヤー、2チェインズの最新アルバム『Pretty Girls Like Trap Music』から『Trap Check』を聞いていただきました。もうこれぞトラップミュージックっていう感じ。陰鬱な感じがすごく最高です。
(中略)
(渡辺志保)次はこちら。ベスト・コラボレーション・オブ・ジ・イヤーを発表したいと思います。こちらも上半期も発表していて、上半期は私、DJキャレドとチャンス・ザ・ラッパーの曲を選んで。今年はさ、DJキャレドのアルバム『Grateful』もすごい名コラボばかりだったし。あと、カルヴィン・ハリスのアルバムとかもすごいフランク・オーシャンが大活躍みたいな感じがしましたけども、私がこの1年を通して「このコラボに胸躍った!」っていうのはいまバックでかかっておりますけども、G・イージーの『No Limit feat. エイサップ・ロッキー&カーディ・B』。
(DJ YANATAKE)これな!
(渡辺志保)これな! わかるっしょ? みたいな。この間も『Plain Jane REMIX』もかけたけど。なんかね、これもそうだし、この『No Limit』のリミックスもベリー、ジューシー・J、フレンチ・モンタナが参加してっていうのがあるんだけど。やっぱりみんなそれぞれすっごい個性的なライン、バースをキックしているし。1ライン、1ライン、本当にヒップホップファンが胸躍るような仕掛け……まあジューシー・Jがエイサップ・ファー具の『Plain Jane』の方の元ネタになっているフレーズをわざわざこっちの『No Limit』のリミックスで引用していたりだとか。
あと、フレンチ・モンタナだっけな? 「俺は彼女をブレイクさせてやる。まるでチャイナとロブのように」みたいな。これはロブ・カーダシアンとブラック・チャイナのことを歌っているんですけども。そういうのもいちいち、下世話なゴシップ好きの私としては非常に胸躍る瞬間でした。ということで結構、細かい戦略が練られてこの曲、そしてこの曲のリミックスが発表されていると思うんだけど。本当にそこにまんまとハマってしまった私、みたいな。これもこの間、ヤナさんがblock.fmのパーティーでもかけていましたけども、結構盛り上がっていましたね。
(DJ YANATAKE)いやいや、これもさっきの『Gucci Gang』もそうだけど。それかこれか、ぐらいの。もういま本当にみんなかけているんじゃないかな?
(渡辺志保)みんなかけている。それでもって、「fuck with me and get some money」ってみんな言っている。
(DJ YANATAKE)歌いたいよねー!
(渡辺志保)で、カーディ・Bのところもね、「pussy poppin’ on the charts」っつって、こうね(笑)。
(DJ YANATAKE)この間ね、WREP BARに君島かれんちゃんが来た時に「fuck with me and get some money」のところでなんかすごいかっこいいハンドサインみたいなのをやっていて。あれね、教えてほしいなと。真似したい。
(渡辺志保)おおっ、じゃあちょっとマスターして、次は「fuck with me and get some money」のところでね(笑)。
(DJ YANATAKE)あそこ、みんなで歌いたいよね。
(渡辺志保)そう。やりたい、やりたい。というわけで、フックも結構覚えやすかったりしますので、「one time, two times, three times」っていう感じのわかりやすいフックなので。年末、まだまだみなさん間に合います。『No Limit』をみんなで合唱するために、リリックをRap Geniusかなんかで調べていただいたらどうでしょうか?
G-Eazy ? No Limit @G_Eazy https://t.co/m0ZybGo6ig
『No Limit』の歌詞。みんなで「f*ck with me and get some money」って歌おう!— みやーんZZ (@miyearnzz) 2017年12月28日
(渡辺志保)というわけで、ベスト・コラボレーション・オブ・ジ・イヤーをここで聞いていただきたいと思います。G・イージーで『No Limit feat. エイサップ・ロッキー&カーディ・B』。
G-Eazy『No Limit ft. A$AP Rocky, Cardi B』
(渡辺志保)はい。というわけでいまお聞きいただいておりますのは『INSIDE OUT』が選んだベスト・コラボレーション・オブ・ジ・イヤー。G・イージーの『No Limit feat. エイサップ・ロッキー&カーディ・B』。これ、お知らせするの忘れていましたけど、G・イージーの新しいアルバム『The Beautiful & Damned」からの1曲なんですよね。で、このアルバムもすごい重厚な作りになっていて、明日店着日だと思いますけども、国内版が発売されて私が解説を書かせていただいているという。あと、ゴシップ好きとしてはねG・イージーとホールジーちゃんの恋愛模様も注目していきたいと思います。
(DJ YANATAKE)『Him & I』ね。
(渡辺志保)ねえ! そうそうそう。もうべったりデュエットしているしね、Instagramでもすごいイチャイチャ画像が多いので。チェックしてみてください(笑)。
(DJ YANATAKE)はい。
(中略)
(渡辺志保)ここで次に紹介したいと思うのはベスト・R&Bソング・オブ・ジ・イヤーです。いや、もう本当ね、今年はこれしかない。R&B、マジでこれしかないっていうのはSZAね。アルバム『Ctrl』。デビューアルバムですかね。発売をしまして。
(渡辺志保)もうね、全編本当に素晴らしいの。先に言っちゃうと、来年の早いタイミングで国内盤がリリースされるんですけど、私が対訳をさせてもらって。もうね、夜1人でこれの対訳をしていると、もう泣いちゃう! みたいな。本当に20代の女の子のちょっと不安定な気持ち。で、今年はさ、イッサ・レイのドラマ『Insecure』も日本でHuluとかFoxで見れるようになったし。
(渡辺志保)その「Insecure」な気持ち。ちょっと不安定で拠り所のない気持ちっていうのがすごく正直なSZAの言葉で紡がれているのがこの『Ctrl』っていうアルバムなのよ。だから、コントロールできていない自分っていうのを全編通して歌っているんですけど、「わかる~!」みたいなところもあるし、いや、本当に泣けるし、女の子にはぜひぜひみんな聞いてほしい。で、今日ここで流したいのは『The Weekend』っていう曲なんですけども。これ、前にも『INSIDE OUT』でかけたんですよ。で、これなどんな曲か?っていうと、1人の男を女の子3人でシェアする歌なんですね。
で、月曜から金曜の平日はあんた、週末は私、みたいな。それで「夜10時までにしっかり教えて。今日はあの子の家に帰るの? それともあの子とこれからお出かけするの? 教えてね」みたいな曲でさ。しかも全然ウェットじゃないのよね。すごいドライな感じで歌っているんだけど、でもすっごくそこのドライなところに見え隠れするSZAの心からの感情みたいなのも溢れ出ているし。今年、本当に私はこれを聞いて涙した夜があるとかないとかっていう感じだし。
ついこの間、この曲のPVも発表されたんですけど、なんとそれは映像監督がソランジュ! ということで、ソランジュとSZAのすごい素晴らしい映像をニューオーリンズで撮影したものがいま、YouTubeなんかでも見られますので、ぜひぜひチェックしていただきたいと思います。というわけで、ベスト・R&Bソング・オブ・ジ・イヤーはSZAで『The Weekend』です。聞いてください。
SZA『The Weekend』
(渡辺志保)はい。いまお届けしておりますのはベスト・R&Bソング・オブ・ジ・イヤーに選びましたSZAの『The Weekend』。マジで私、本当に早くアメリカのフェスとかに言って、SZAのこの「My man is my man is your man♪」っていう、ここのフックをみんなで合唱したい!って思いながらすごしていた1年でございました。
(DJ YANATAKE)いいですね。僕も『Love Galore』とかはめっちゃクラブでかけたし。
(渡辺志保)ああ、トラビス・スコットとの。
(DJ YANATAKE)いいんだよね、あれね。
(渡辺志保)いい。本当にいいです。最後は『20 Something』っていう曲でアルバムは終わるんだけど、それもすっごいいいのよ。だからちょっと恋に仕事に人生に悩んでいる女子がいたら、SZAの『Ctrl』をめちゃめちゃ、もうガチでおすすめしたいのでぜひ聞いてほしいです。というわけで、ベスト・R&Bソング・オブ・ジ・イヤーはSZAの『The Weekend』でした。さて、残り少なくなってきましたが、ここで『INSIDE OUT』のベスト・ソング・オブ・ジ・イヤーを発表したいと思います。(イントロが流れる)。おっ、みんな、来たよ! 「Raindrop, drop top♪」、来ました! というわけで、我々が今年の1曲に選んだのはミーゴス『Bad And Boujee feat. リル・ウージー・ヴァート』!
(DJ YANATAKE)これ、いちばん悩んでいたよね。
(渡辺志保)そうなの。なぜかというと、ミゴファンの私から言わせてもらうと、この『Ban And Boujee』は厳密に言うと2016年の年末のリリースなんだよね。だから「2016年の曲」っていう感じなんだけど、でもやっぱり2017年1月。年が明けてすぐにミーゴスが『Culture』という名作中の名作をリリースして。『T-Shirt』がありました。『Slippery (Ft. Gucci Mane) 』がありました。というわけで、ヒットシングルをバンバン出していって。
この間もさ、ファレルと組んで『Stir Fry』とか、あと『MotorSport』とかもばっちりヒットしてるじゃないですか。で、やっぱり2017年はミーゴスなくして語れないんじゃないかと、やはり世界の誰もが思っていると思いますし。私も今年、アトランタに遊びに行って、やっぱりこの『Bad And Boujee』はジョージア州の州歌かな?っていうぐらい本当に至るところで聞きましたし。このキャッチーさというのもあるし。3人……まあ厳密に言うとテイクオフがいなくて、リル・ウージー・ヴァートだから「3-1+1」っていう感じなんですけども。まあ、三者三様のリリック、フロウのセンスっていうところはピカイチだと思いますし。
今年、振り返ってみて2017年、どんな曲が流行っていたのか? 1曲選ぶとしたらやっぱりこのミーゴス『Bad And Boujee』が選ばれて然るべきなのではないかと思います。ちなみに、来年1月末に行われます第60回グラミー賞でもミーゴスはノミネートされているし、この『Bad And Boujee』にフィーチャーされているリル・ウージー・ヴァートも新人部門でノミネートされていますので、ぜひともグラミーのステージでこの『Bad And Boujee』をやってほしいな、なんて私は思いますね。
(DJ YANATAKE)うん。今年は最初の方にアルバムが出たっていうのもあって、やっぱり年間を通して、ミーゴスはずっと話題だったし。
(渡辺志保)話題だった!
(DJ YANATAKE)カーディ・Bの件も含めてですけども、ずっと来て。で、『CultureII』がね、1月に発売されるということで、『MoterSport』もさ、あんなに……いま、もうビルボードのベストテンにバリバリ入っているでしょう? あんな曲になるとは思っていなかったし。
(渡辺志保)そう! ビデオもいいしね。
(DJ YANATAKE)ミーゴス人気は俺らの予想をどんどん超えていっていて。
(渡辺志保)本当に、なんだろうね。キャラクターっぽくなっているし。
(DJ YANATAKE)「ベサチ、ベサチ♪」なんてね(笑)。
(渡辺志保)チャイナタウンなんてね、「チャナタウン、チャナタウン!」っつってね。「ハナ、モン、タナッ!」って言っていたのにね。
(DJ YANATAKE)本当だよ。でも、今年は本当に話題ですごかったよね。
(渡辺志保)そうそう。だからね、日本にも来てくれ!っていう感じがしますけども。我々『INSIDE OUT』クルーが選んだベスト・ソング・オブ・ジ・イヤー、2017年を代表するこの1曲、ここで聞いてください。ミーゴス『Bad And Bojee feat. リル・ウージー・ヴァート』。
Migos『Bad and Boujee ft Lil Uzi Vert』
(渡辺志保)はい。いま聞いていただいておりますのは我々がベスト・ソング・オブ・ジ・イヤー2017に選んだミーゴス feat. リル・ウージー・ヴァートで『Bad And Bojee』でした。
(DJ YANATAKE)間違いない!
(渡辺志保)間違いない。
(DJ YANATAKE)リル・ウージー・ヴァートもフォローしておきたいけどね。
(渡辺志保)そうなのよ! ちょっとそのへん、こぼしちゃった感があるので、これもまた近々、我々がフォローさせていただきたく思います。ありがとうございます。
(中略)
(DJ YANATAKE)じゃあ、残り2部門なんですけども、ヤナタケの方から発表させていただきます。毎年これ、やっているんですけど。ベストDJ・オブ・ジ・イヤーということで、ヤナタケ、渡辺志保が選びました今年を代表するベストDJはFUJI TRILL! よいしょー!
(渡辺志保)FUJI TRILL! FUJI TRILL!
(DJ YANATAKE)FUJIくんは本当に、時代がFUJIに合ってきたのか、FUJIが時代に合ったのか。
(渡辺志保)いやいや、時代がFUJIにやっと追いついた。あのサラサラヘアーに追いついたんですよ。
(DJ YANATAKE)追いついたんだね。本当に今年のトラップブームというか、そういうところに本当にハマったし。そして、あいつのアーティスト感? ただのDJっていうよりはそういう、まあファッションからDJスタイルから含めて、本当に「2017年ってどういう年だった?」って言ったら、「FUJIを見とけば?」みたいなところ、ありましたね。実はこの番組でもDJをしてくれて、その時にね、DJしただけでトレンド入りしたんだよね。
(渡辺志保)すごいね!
(DJ YANATAKE)そうなんですよ。それだけ盛り上がって。
(渡辺志保)超カリスマティックですよね。
(DJ YANATAKE)そうなんですよ。なんかあいつが持っている、そういう雰囲気とかにみんなが魅せられた2017年だったんじゃないでしょうか。まだ生で見たことがないって人がひょっとしたらいたら、ぜひFUJIのプレイを生で見ていただきたいですね。一応じゃあ、FUJIくんに事前アンケートで……ベストとは言ってないんですけど、「今年いちばんかけた曲は何?」ってアンケートだけマネージャーを通して聞いたら、こちらの曲だったということで。今年のベストDJ、FUJI TRILL。彼が今年いちばんかけた曲ということで、彼のDJプレイを代表する曲になっていると思いますんで、こちらの曲を紹介させてください。XXXテンタシオンで『Look At Me!』。
XXXTENTACION『Look At Me!』
(DJ YANATAKE)聞いていただいておりますのは『INSIDE OUT』が選ぶ2017年のベストDJ、FUJI TRILLということで。
(渡辺志保)素晴らしい!
(DJ YANATAKE)毎週木曜日の渋谷Harlemの『Eclectique』とかWREP BARとか。あとAbema Mixとかね、結構いろんなところでFUJIは見れますし。ぜひFUJIをまだチェキれてない人がいたら、本当に現場で生でFUJIのプレイを体感していただきたいなと。素晴らしいDJです。
(渡辺志保)はい。(ツイートを読む)「やっぱりAwichかな」ってつぶやいてくれていたり。Awichちゃん、今年の大躍進はすごかったし。私も「マジでお前誰?」っていうAwichの『WHORU?』のあそこ、もう超ヘビロテで。嫌なことがあると私も「マジ、お前誰?」って言いながら毎日をすごしていました。
(中略)
(DJ YANATAKE)このベストDJね、いままではDJ TY-KOHがいちばん最初に……たぶんKOWICHIをバズらせたみたいな感じで選んで。翌年がDJ LEADくん。やっぱり『HOT97 Summer Jam』をね。
(渡辺志保)日本とアメリカの架け橋になって、今年も続けられて。
(DJ YANATAKE)選ばせてもらったことがあるんですが、今年はやっぱりDJ FUJI TRILLに。FUJIはいつでもTRILLなんでね。
(渡辺志保)そうね(笑)。「666」って彫ってますからね。
(DJ YANATAKE)本当に素晴らしいDJなんで、みなさんチェックしてください。また番組にも来てほしいね。そして、最後になりますが……。
(渡辺志保)なんですか? 最後は。結構もう、ケンドリック・ラマーも流して、ミーゴスも流して、カーディ・Bも……残すところは何だ?っていう。
(DJ YANATAKE)これはもう、絶対に僕が入れたかった人。志保にも相談してもちろん決めたんですが。ベスト・アルバム・オブ・ジ・イヤー(JAPAN)。それはもちろんこれだ! BAD HOPの『Mobb Life』、よいしょー!
(渡辺志保)よいしょー! よいしょー! やったね!
(DJ YANATAKE)やったー! いや、もちろん今年は日本語ラップも本当に素晴らしい作品がたくさんで。
(渡辺志保)大革新イヤーでしたね。
(DJ YANATAKE)ねえ。いろんなタイトルが出たし。いまね、いろんな人が……特に日本語ラップはTwitterとかでいろいろと「これがいちばんだ」みたいなことをやっていますけども、『INSIDE OUT』的に選ばせてもらうと、やっぱりね、これは内容とかサウンドとかも含めて、BAD HOPがすごかったなと。
(渡辺志保)最強(笑)。BAD HOP、マジ最強。
(DJ YANATAKE)DJ的にも本当に「これ、かけたいな。これ、かけたいな」っていう曲がいっぱいね。もう俺のDJに来てくれた人はわかると思うけど、本当によくかけていたし。いまでもかけているし。BAD HOP、最高です(笑)。
(渡辺志保)なるほどね(笑)。私は『あ?』がいちばん好きですね(笑)。
(DJ YANATAKE)結構最近は『Handz Up』とかね、かけたりとか。
(渡辺志保)はい。「Handz Up、Handz Up♪」って。
(DJ YANATAKE)本当に『Mobb Life』が出た瞬間からビデオが出ていたし。いま裏でかけていますけども、『Ocean View』のビデオもすっごいよくできていて。
(渡辺志保)すごいよね!
(DJ YANATAKE)まあ、かたやさっきも話したけど、KOWICHIの客演とかでもすごかったし。あと、一緒にいまWREPの方でラジオもやっているんだけど。
(渡辺志保)ああ、『リバトーク』、めっちゃバスってますもんね。
(DJ YANATAKE)すごい人気だし、スタジオ観覧もいっつも満員だし。全国ツアーもやってさ、どこの会場も満パンでガチ上げしていて。本当に1年を通してこの動きはマジですごかったんじゃないかなと。Twitterの言葉を借りるなら、「BAD HOPマジ卍!」っていう(笑)。
(渡辺志保)アハハハハッ!
(DJ YANATAKE)本当にBAD HOPはマジで最高でした。ライブも本当にかっこいいし。まあ、ライブという意味ではね、kiLLaとかね。
(渡辺志保)ああ、そうね。kiLLaのライブ、マジ最高だから。
(DJ YANATAKE)kiLLaのライブを見たら、絶対に好きになるよね(笑)。
(渡辺志保)本当に好きになる。年甲斐もなくダイブしたくなりますからね。
(DJ YANATAKE)そうそう。そういうのもあるんですが……まあ、アルバムを含め、話題性も含めて、BAD HOP『Mobb Life』をアルバムとして選ばせてもらいました。これは本当に2017年を代表するアルバムになったと思います。iTunesの総合1位っていうのもすごかったよね。もう軒並みJ-POP勢を置いて。しかも、RHYMESTERとかさ、同じ発売日で。よくぞ頑張ったと。
(渡辺志保)いや、本当です。大健闘。
(DJ YANATAKE)まあ、いろんな意見があると思いますけど、『INSIDE OUT』的には、この番組カラーを含めてBAD HOPのアルバム、マジで文句なかったという感じで選ばせてもらいました。ということで、まあ終わりですかね。
(渡辺志保)終わりですかね。駆け足でお送りしましたが。
(DJ YANATAKE)いつもこんな感じで(年内)最後の回は面白いんだけど、まだまだ志保さんがしゃべり足りないみたいなんで。実は来年の1月8日は裏でNHK FMで……。
(渡辺志保)『今日は一日”RAP”三昧』。
(DJ YANATAKE)10時間生放送というのがあって。我々、そっちにも参加するので、いまから1月8日分の収録をします。
(渡辺志保)もう録っちゃう(笑)。
(DJ YANATAKE)まだしゃべりたいことがいっぱいあると思うんで。こぼれ話アワードを。「このアワード、ここは俺はこういうのもあった」とか、いっぱいあったんで。ちょっと番外編のこの続きは来年1月8日放送分ということで。
(渡辺志保)正月気分で聞いていただければ。
(DJ YANATAKE)1月1日はお休みで1月8日は、俺らはあんまり収録やらないけど。この後にこの続き、やりたいと思いますので、それも楽しみにしておいてください。
(渡辺志保)お願いします。
(DJ YANATAKE)というわけで、今年も本当にみなさん、ありがとうございました。また来年もヒップホップ、楽しんでいきましょう。『INSIDE OUT』が選びましたベスト・アルバム・オブ・ジ・イヤー(JAPAN)はBAD HOPの『Mobb Life』。その『Mobb Life』を聞きながらお別れです。今年もありがとうございました!
(渡辺志保)ありがとうございました。See You!
BAD HOP『Mobb Life feat. YZERR, Benjazzy & T-Pablow』
<書き起こしおわり>