辛酸なめ子 アイドル宮沢りえの革新性と魅力を語る

辛酸なめ子 アイドル宮沢りえの革新性と魅力を語る 宇多丸のウィークエンド・シャッフル

辛酸なめ子さんがTBSラジオ『タマフル』の企画、『史上最高のアイドルは誰だ!?評議会 女性アイドル編』で宮沢りえさんを推薦。様々なジャンルでパイオニア的存在だった宮沢りえさんの革新性や魅力について語っていました。

(宇多丸)さあ、というあたりで、杉作さん、お二方挙げていただいたところで、辛酸なめ子さん。お願いいたします。

(辛酸なめ子)はい。私が最強のアイドルだと思っているのは、宮沢りえさんです。

(一同)おおー!

(宇多丸)しまお(まほ)さんもね、宮沢りえって言ってましたね。

(辛酸なめ子)あ、そうなんですね。いまもなお、そのスタイルの良さや透明感で年下のアイドルや女優を公開処刑し続けている宮沢さんは、なんかいろんなジャンルのパイオニア的存在でもありまして。たとえばハーフブームとか、紅白で中継をしたり。あと、まあ『ぶっとび』というのが『じぇじぇっ』っていう言葉の元祖的な・・・

(吉田豪)(笑)。『ぶっとび』、そんな出なかったですよ。

(宇多丸)驚いた時に(笑)。

(辛酸なめ子)で、あとやっぱりヘアヌードブームの元になって。処女なのにヘアヌードを撮ったとか。あと、ふんどし。腰の位置が高くて驚かされたりもしたんですけども。ただ、そうですね。いろいろとちょっと大変なことがあって。で、ぜんぜん雰囲気が変わったじゃないですか。

(宇多丸)激痩せなんてありましたね。

(辛酸なめ子)そうですね。でも、それはそれでキレイだったので。

(吉田豪)婚約不履行ね。

(辛酸なめ子)1人の女性がこう、無邪気さと悲しみとか。健康美と薄幸感とか、1人の女性の中に二面性の魅力が見えて。で、『紙の月』がそのりえさんの2つの良さの部分がすごく出ていたんですね。バブリーさっていうのと、心に闇を抱えた部分が出ていて。それが本当に彼女の真骨頂的なものだなと思って。ですね。

(宇多丸)なるほど。これ、ねえ。宮沢りえ、コンバットRECさんなんか映像もので行くと。映像、どのあたりだと映像ものになるの?やっぱり、ポカリスエットとか?

宮沢りえの名作CM

(コンバットREC)ポカリスエット最高ですよ!

(宇多丸)あの、追っかけるやつとか。ブルーハーツの。

(コンバットREC)そうですね。いちばん最初の一発目はいいですよね。

(宇多丸)コカコーラもやってますもんね。

(コンバットREC)コカコーラはまだブレイクする前ですけど。あと、ケンタッキーフライドチキンでね、北大路欣也の娘として出てきて。こんな親子いるわけない!っていう。

(小出祐介)(笑)

(コンバットREC)こんな顔から生まれるか!っていう(笑)。こんな極道みたいな顔から、なんでりえちゃんが生まれるんだよ!っていう。

(杉作J太郎)いやいや、でも『北の国から』だとお父さんは室田日出男だから。

(一同)(笑)

(コンバットREC)DNA的にあり得ないだろ!っていう。

(宇多丸)でもその、90年代の健康美の時もあるし。

(辛酸なめ子)そうですね。

(宇多丸)いまのね、ヨルタモリのママとかも最高。最強感。

(辛酸なめ子)そうですね。

(コンバットREC)素敵ですよねー。

(辛酸なめ子)なんか下ネタもちょっと開放して。なんか、『桟橋がヌルヌルしている』とかそういう話をされたりして。

(宇多丸)でも、まあいまだに・・・いまだにっていうか、いまむしろ第二次黄金期ぐらいの感じがあるわけだから。

(吉田豪)歌がイマイチだったのがもったいないですよね。

(杉作J太郎)『ドリームラッシュ』だっけ?

(コンバットREC)うん。ドリームラッシュ。あれで紅白出たよね。

(吉田豪)あと、ブルーハーツの曲とか歌ったりとかしましたよ。

(宇多丸)ああ、そうか。曲っていう意味ではちょっと、決め手にかけるところもある。

(吉田豪)デビッドボウイのカバーとか。

(コンバットREC)さっき僕、『現代は国民的とかない』って言ったけど、りえちゃんは国民的ですよね。

(宇多丸)当時。最後の国民的ぐらいですかね?

(コンバットREC)いや、広末も国民的。広末が最後の国民的かな。

(杉作J太郎)でも、宮沢りえの方がすごかったと思うよ。だって、結果はね、かわいそうなことになったけど、仲人が王選手だったんだから。

(宇多丸)あの婚約会見って。あんな、ねえ。ことがあるんのか?っていう。

(杉作J太郎)王さんですよ!?

(宇多丸)で、なおかつ、そうだ。ヘアヌード。ヘアヌード出して、なおかつ別に損なわれてない感じ。なんだ、それ!?

(辛酸なめ子)はい。

(宇多丸)っていうことだもんね。

(コンバットREC)『Santa Fe』ね。

(宇多丸)『Santa Fe』ですよ。

(杉作J太郎)北の国からの時もね、田中邦衛と地井武男とガッツ石松とお風呂入ってましたよね。

(吉田豪)(笑)

(辛酸なめ子)ああ、そうだったんですね。

(宇多丸)小出くんは宮沢りえ。世代的にどうなの?

(小出祐介)いや、ぜんぜんですね。あれですよ。とんねるずのみなさんのおかげですに出てたなぐらいですね。実は。

(宇多丸)なんか、見てきたものの桁違い感があるんですよね。宮沢りえはね。そこを含めてちょっとね。はい。じゃあ宮沢りえ。曲があるんですよね?

(辛酸なめ子)はい。そうですね。迷っていた時にこの曲が頭の中に流れだして。この曲を選ばさせていただきました。『ドリームラッシュ』です。

(宇多丸)はい。辛酸なめ子さんのチョイスで宮沢りえ『ドリームラッシュ』。90年。小室哲哉さんの。

(辛酸なめ子)そうですね。ギターがB’zの松本さんで。

(宇多丸)おおっ、すごい!

(杉作J太郎)半ズボンの人ね。

(吉田豪)半ズボンはボーカルかな?

(杉作J太郎)松本さんが半ズボンじゃないの?

(コンバットREC)ズボンはあんまり注目してないからわかんない。

(吉田・小出)(笑)

(宇多丸)はい。といったあたりで、そうだ。宮沢りえさん、来ております。(メールを読む)『私にとって史上最高のアイドルは宮沢りえです。10代の頃の人気は特定のファン層にとどまらず、老若男女に広がっていたと思います。キュート、ポップという言葉がぴったりで、同性から見ても眩しい存在でした。その後、スキャンダルや中傷ばかりが続く時期もありましたが、光の時代と陰の時代の強烈なコントラストもまた、アイドルらしいと思います。残酷ですが。なにより彼女が素晴らしいのは、40代を迎えた現在、年齢相応の美しさ、落ち着きを得て、大女優への道を歩みながらも、10代の頃の弾けるような笑顔を失っていないことです。年を重ねてなお、キュートかつポップであり続けるりえちゃんは史上最高、永遠のアイドルです』。ねえ。

(辛酸なめ子)そうですね。なんか、年をとられて大人っぽくなりつつも、たとえば葬儀の時にノースリーブで現れたりとか。そういう天然っぽいところがいいなと思いますね。

(宇多丸)葬儀でノースリーブ(笑)。

(コンバットREC)しかもこの90年ぐらいってね、勝新とたけしさん両方にかわいがられたりとかね。基本的に勝新さんが毎晩遊びに連れて行って。大人の遊び方ってこうやって遊ぶ。粋なのってこういうことだぜって。粋な遊びを教えていたっていうね。

(宇多丸)それであの史上最強のママになるわけだよね。だってね。マジ敵わないよ、あんなの。前にいても。はい。という宮沢りえ、挙げていただきました。ありがとうございます。

<書き起こしおわり>

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