宇内梨沙『水曜日のダウンタウン』デーモン閣下ドッキリを語る

宇内梨沙『水曜日のダウンタウン』デーモン閣下ドッキリを語る アフター6ジャンクション

宇内梨沙さんが2021年1月21日放送のTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中で『水曜日のダウンタウン』でのデーモン閣下・世を忍ぶ仮の姿ドッキリについて話していました。

(宇多丸)見ましたよ、見ましたよ。

(宇内梨沙)フフフ(笑)。

(宇多丸)見ましたよ。『水曜日のダウンタウン』。先週からもお話されていましたが。ドッキリがございまして……というね。

(宇内梨沙)そうなんです。昨日、ちょうど放送されまして。

(宇多丸)宇内さんのところにも大反響が来たんじゃないですかね?

(宇内梨沙)たしかに友人から結構、LINEは来ました(笑)。

(宇多丸)あれはご友人たちはどういう風にご覧になっているんですか?

(宇内梨沙)「面白かった」ってみんな、送ってきてくれました(笑)。

(宇多丸)やっぱり素の宇内さんの感じっていうのが見れて……ということですよね。メールもいっぱいいただいておりまして。こちら、ご紹介させてください。「宇多丸さん、宇内さん、こんばんは。『水曜日のダウンタウン』、見ましたよ。失礼を承知で言いますが、宇内さん。本当に顔がうるさいですね。あんなに顔圧強めで驚いてくれるなんて、ドッキリ冥利に尽きるのではないでしょうか? 愛すべき永遠の小学5年生、宇内さんが世間に見つかってしまって、嬉しいやら寂しいやら、複雑な気持ちです」という(笑)。

(宇内梨沙)ありがとうございます(笑)。

(宇多丸)「見つかっちゃう! 宇内さんが見つかっちゃう!」っていうね、あたりですよね。

(宇内梨沙)いやー、あんなに顔をカメラで寄らないでほしいですよ(笑)。

(宇多丸)改めてどういうドッキリだったかというと、デーモンさんが世を忍ぶ仮の姿……まあ、人間風に見える格好であいさつをしてくるというテイで、デーモン小山却下さん。物まねをする芸人の方が話しかけてきて……っていう。でも、やっぱりその閣下の世を忍ぶ仮の姿って、そんなのやっぱり知らないからさ。普通は。

(宇内梨沙)もちろんです。私も毎週、『ひるおび!』で共演させていただいてるんですけども。

(宇多丸)「週1で会っている人はどうか?」っていうことでしたよね。

(宇内梨沙)やはり世を忍ぶ仮の姿が昨日の姿でいいんですよね?

(宇多丸)昨日風ということで。昨日はあれは却下ですから。

(宇内梨沙)閣下のその世を忍ぶ仮の姿はもちろん拝見したことがないわけですよ。共演をしていても。

世を忍ぶ仮の姿は見たことがない

(宇多丸)これ、すごいよね! やっぱりこれだけキャリアがあって、あれだけ番組にも出られていて。やっぱり楽屋から……ほんのちょっとした隙きとかでさ、分かっちゃいそうなもんじゃない? でもやっぱり、そこは守られてるんですよね。やっぱりね。

(宇内梨沙)皆さんがその前室みたいな、広い控室があるんですけども。そこに入ってくる時もかならず、もう悪魔のお姿で……。

(宇多丸)本来のお姿で。あのさ、こんだけみんな、ちゃんと乗る人もいないからね(笑)。みんな、きっちりとそこはちゃんと乗るっていうね。ここがやっぱリスペクトの表れですよね。

(宇内梨沙)帰られる時もそのまま……ほとんど、たとえばコメンテーターの方とか、皆さん男性の方もメイクをするじゃないですか。テレビ出演をする際には。で、メイクを落とされて帰るんですけども。でも、もちろんですけど閣下はあのまま帰られます。

(宇多丸)あのまま出て。それで、どこかで世を忍ぶ仮の姿になられるのか……でも、その世を忍ぶ仮の姿から素の状態……あの素の状態になるのもようするに、ご自分でできるからっていうのもあるのかな?

(宇内梨沙)そういうことなんですかね。そのあたりは私も全くわからないです。SNSにも結構コメントで「本当に見たことないんですか?」っていうのをいくつかいただいたんですけども。本当にないです。

(宇多丸)本当にないんだなっていう。だからそこが……まず、リアルな本物のデーモン閣下の徹底ぶりに俺はむしろ、感心しちゃいましたね。

(宇内梨沙)本当にその通りです。

(宇多丸)それでさ、小山却下のね、はっきり言ってあれで来られたらわかるわけないって思うじゃん?(笑)。

(宇内梨沙)本当にわかんないんですよ(笑)。

(宇多丸)そもそも、似せている人が来ているんだから。その後のさ、いろんな……。

(宇内梨沙)あれなんですよ。一番番組の冒頭に「いかにも業界人が集まりそうなカフェ」みたいな場所の説明があったんですけども。本当に私、入った瞬間に「ここって絶対、芸能人が六本木ヒルズで買い物が終わった後、休んでそう」って思ったんですよ。ヒルズ内にあるところで。

本当にちょっと隠れ家チックなカフェで。奥の方に広がる……入り口は狭いのに、奥が広くて落ち着いていて。で、カフェに入った時に右手に革ジャンの小山却下が座っていらっしゃって。ただ、その時に私はパッと「あっ、業界人っぽい方が座っているな」って思っていたんですよ。

(宇多丸)ああ、もうすでにそこでちょっと目をつけてしまっていたから。そうか。余計にね。

(宇内梨沙)そう。それで「絶対あの人、業界の方だろうな。革ジャンを着ていて、あのファッションの感じも……」って思っていて。それで私は雑誌のインタビューだと思い込んであの場にいて。それで声をかけられたので、それもあってもう完全に信じてしまいましたね。

(宇多丸)やっぱり皆さんの……宇内さんも含めて。最初、話しかけられてあいさつされてるのにこっちが相手のことをわかっていないということを……不審と、でも失礼をしているんじゃないかっていう。その申し訳ないっていう気持ちが入り混じって……。

(宇内梨沙)本当に……だって、店に入った時に「絶対、業界人だ」って思っていたから。「うわっ、これ、どこかのプロデューサーさんかな?」って思って。頭の中でもう検索をかけまくったんですけども。

(宇多丸)で、だからそのどちらにも踏み込めずに、こうやってなっている顔がまたたまらない。

(宇内梨沙)「あっ、あっ……」みたいな。「知らない」って言うのも失礼だし。でも、知っているテイで話を進めて、それで知らなかったのがバレたらまたそれも失礼だし。「どうしよう、どうしよう?」って……。

(宇多丸)だから皆さん、そこはね、ちゃんと聞き返していて。それもすごいなって思って。俺だったら適当に流しかねないなと思ったんだけども。そこはすごく皆さん、聞き返されていて。まあ、ドッキリとして成立していたわけだけど。それでね、これ、メールにもあるんですけどね。じゃあ、これを読もうかな。

「見ましたよ。昨夜の宇内さん出演の『水曜日のダウンタウン』。オフで『デーモンだ』と名乗る男に話しかけられたら、どんなに怪しくても無下にはできないというドッキリネタ。無下にはできませんよね。世を忍ぶ仮の姿のニセデーモンさんに話しかけられた宇内さんのびっくり顔、かわいかったです。素の宇内さんが飛び出ちゃっていましたね」という。

それで最後に……僕、ここに感心しちゃったんだけども。宇内さん。「だってLINEのアイコンが土俵なんですよ」っていう。宇内さん、見ていたじゃない? 「……周到なドッキリに爆笑でした。『ひるおび!』で共演していても素顔というか仮の姿のデーモンさんって見たことがないんですね」っていう。

(宇内梨沙)見たことないんですよ。本当に。

(宇多丸)でもね、このね、「だってアイコンが土俵ですよ?」っていうこの宇内さんの、これでこのコーナーのオチがちゃんとつくっていうか。あそこのくだり。却下のところまでの。だからあれは本当に見事でしたよ。

(宇内梨沙)でも、やっぱりスタッフさんの本当に細かい、細部までの徹底した仕事っぷりも私はすごいなって思いました。

(宇多丸)LINEの名前も「小暮」ってなっているし。

(宇内梨沙)それで閣下、大のお相撲好きですから。アイコンを土俵にしていて……っていう。

(宇多丸)でも「だってLINEのアイコン、土俵ですよ?」っていう、あそこが宇内さんっぽい。宇内さんならこう言うであろうっていう風に僕も思うような返しだったし。あと、やっぱり顔の強さですよね。本当に見事なものですよ。これは。

「だってLINEのアイコン、土俵ですよ?」

(宇内梨沙)でもドッキリはたぶん私の中でも最大限の顔圧が出ていたと思いますよ。徹底的にドッキリですから。びっくりしちゃって。

(宇多丸)本当に目を見開いて。あと、目だけじゃなくて顔全体が開いていますもんね(笑)。

(宇内梨沙)だって突然……もう本当に雑誌のインタビューだと思っていて。それでちょうどYouTubeを開設したばかりぐらいの頃の取材だったんですよね。で、たしか他のメディアのインタビューもいくつかいただいていて。もう全く不自然じゃない。それでいざ、インタビューが始まるっていう時にカメラ5台ぐらいが突入してきて。もう本当に……「終わった。なにこれ?」って思って(笑)。

(宇多丸)そうかそうか(笑)。あれ、面白いのはさ、カメラが入ってきた時にみんなすぐには、「今さっきLINEを交換したあの人のことだ」ってわかんない感じが面白いよね。「えっ、どれ?」って。

(宇内梨沙)わからない。私、だってカットはされてたんですけども。ディレクターさんに「何の説だと思いますか?」って言われて。私はてっきり、雑誌の記者の方に「今、どなたと話してたんですか?」っていう風に……その記者の方が電話で離席されているタイミングで却下に話しかけられて。

それで記者の方に「今、どなたとお話をされていたんですか?」って言われた時に言っちゃったんですよ、私。「あの、プライベートの閣下が今、いらっしゃって。ちょっとご挨拶をいただいて、お話をしていたんです」みたいなのを言っちゃって。それで「ああ、やっちゃった!」って思って。

「プライベートで芸能人に会ったら、すぐに初対面の人にでも話してしまう説」だと思って。「うわっ、私、局の人間なのに……プライバシーとかそういうリスク管理ができていない! うわっ、ヤバい!」って思って。

(宇多丸)ああ、そうか。「漏らしてしまった」っていうところだと思ったんだね。なるほど。

(宇内梨沙)そう。「芸能人に会ったことを言ってしまう説ですか?」って言ったら「違います」って言われて。だから本当に閣下だと思っていました。

(宇多丸)いや、それはしょうがないよ。逆にそこでさ、あんまりわかっちゃうようだったら、それはデーモン小山却下も……だってそれで仕事してるわけだからさ。いやいやいや、だからよかったですよ。でもちゃんとね、いわゆるTBSアナウンサーとしてのラインも守っていましたよ。

(宇内梨沙)本当ですか? 守れていました?

(宇多丸)守れている。だから、宇内さんらしさとちゃんとしているところ。そしてちゃんとオチもついて。見事なもんでしたよ。

(宇内梨沙)ああ、よかった! 編集がよかったんですよ(笑)。

(宇多丸)俺だったらもっと普通にただの挙動不審になっちゃったりとかね。普通、やっぱりあんなにリアクションを……本当に驚いたりしたら、やっぱ本当に挙動不審になっちゃったり。あとは、変に逆ギレしちゃったりとか。なんか変な風になっちゃいそう。俺。だから、さすが。

(宇内梨沙)でもたぶんお相手がやっぱり閣下だと思い込んでたっていうのもあるかとは思いますね。

(宇多丸)ああ、そうか。ちょっとかしこまっていたというかね。あとはその閣下のリスペクトされぶりっていうかね(笑)。そこですかね。いや、本当に面白かったです。ありがとうございました。

(宇内梨沙)ありがとうございます(笑)。

(中略)

(宇多丸)いやー、本当に今もね、マネージャー小山内さんと「LINEのアイコンが土俵になってる」とか、スタッフ側が仕掛けたものをきっちりその場で拾うというその機転。これですよねっていうね。いや、気が動転してるから、そこまで気付かないとか。少なくとも、それを言うことで面白くなるとかっていう計算が働かないもの。やっぱりそれは。

(宇内梨沙)でも、そうですね。それはたしかに……なんか印象に残ってたんですよね。たぶん。「土俵をアイコンにしているっていうことは、本当に好きなんだろうな」っていう。

(宇多丸)その宇内さんの思考の回転の速さというか。いつも、その回転が速いから思ったことすぐやるじゃないですか。良くも悪くも(笑)。

(宇内梨沙)そうですね(笑)。私、口が追いつかないのに動いちゃう時があるから(笑)。

(宇多丸)いいじゃないですか。考える前に飛ぶ人じゃないですか。だからそれがね、その頭の回転の速さが効いたんだなという風にも思いましたね。

(宇内梨沙)でも、そうやって見ていただけたのなら嬉しいです(笑)。

(宇多丸)でも、さすがということでした。お疲れ様でした。

(宇内梨沙)宇多丸さんってドッキリとか仕掛けられたことは?

(宇多丸)ないよ。だって俺、そんなドッキリとか仕掛けられるバリューないもん。あそこに出る時点で1バリューだよ。だって要するに、その人が驚いたりすることで「ああ、なるほど」って思えなきゃいけないんだから。そのお茶の間にそもそも認知されていることが前提だもの。

(宇内梨沙)いやいや。宇多丸さんもなんかありそうですけども。

(宇多丸)ないない。だってやったって「誰なんだ?」っていう説明から始まっちゃうからさ。そんなのはないよ。だし、だから宇内さんとかはこれで「あの子、いい顔するし、勘もいいから」って。どうする? ドッキリ女王とか……(笑)。

(宇内梨沙)嫌だ! ドッキリは疲れる(笑)。でも、「ドッキリって実は事前にお話しされてるんじゃないの?」っていう風に思う方、いるかもしれないですけども。もう本当にゼロ。

(宇多丸)ガチでしたか。今回は。やっぱり『水曜日のダウンタウン』はね、そこは。

(宇内梨沙)私の業務を管理してる上司が堀井美香アナウンサーなんですけども。終わった後に堀井さんに……なんか堀井さんから「この取材はぜひ受けた方がいいと思うよ」みたいな。某本当に存在する結構高尚な私のインタビューだったんですよ。

(宇多丸)ああ、そのテイが?

(宇内梨沙)そう。テイが。「これはぜひ、今後のためにもなると思うから受けた方がいいよ」っていうので。「ああ、わかりました。行きます!」っていう。

(宇多丸)だから奴は当然、グルだったわけだよね。

(宇内梨沙)そう。堀井さんもグルで(笑)。で、終わった後に堀井さんにすぐに連絡しました(笑)。

上司・堀井美香も仕掛け人側

(宇多丸)「どうなってんだ、コラ!」って(笑)。いや、これは本当だよ。本来だったらさ、クソまじめな話をすればよ? だってさ、芸能人のお笑い芸人の方と違ってさ、一応会社員じゃん? だから「おい! こういう仕事だと思っているのに、お前!」って言うことはできますよね。一応ね。

(宇内梨沙)でも本当にそれを堀井さんも上手く乗っかって。私に違和感を抱かせないように流してくれてありがたかったですね。

(宇多丸)まあね。だからこその……だから全てがうまく噛み合って。『水曜日のダウンタウン』のスタッフさん的には「いいものができた」ってなっていると思うけども。これは大変。見つかっちゃったね! 早朝バズーカを食らう日も近いね、これね!

(宇内梨沙)いやいや(笑)。

(宇多丸)ということで、お疲れさまでした。

(宇内梨沙)ありがとうございました(笑)。

<書き起こしおわり>

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