(若林正恭)あのね、これはタバコみたいなことなんだよ。助手席に置いておいて、1個仕事が終わって次の仕事への移動があるじゃない? 車で。その時にエアマックス95を見ると、なんかリラックスできるんだよね(笑)。エアマックス95を吸って……(笑)。
(春日俊彰)なんで吸ってるんだよ?
(若林正恭)わかるでしょう? 気持ち。
(春日俊彰)まあ、たしかにわからなんでもないけども。
(若林正恭)わからなんでもないでしょう? 見たら……靴箱をこうやって開けて。日テレの駐車場で。それでまた閉めたら助手席で17の俺が「次も頑張ってね」って言うのよ。俺に(笑)。
(春日俊彰)フハハハハハハハハッ! 「ありがとうね」っつって。42歳の若林さんに。
(若林正恭)で、その時はもうお笑いが好きだったから。「お前、びっくりすると思うけど。お笑いで頑張って買えたんだぜ?」って俺が言ったら「えっ、そうなの?」って言ってくるわけよ。それで「じゃあ、次の仕事もあるか。俺は」「すげえな!」みたいに言ってるわけよ。「まあな!」っつって。……全然盛り上がってなかったな、今の!(笑)。
(春日俊彰)フハハハハハハハハッ!
(若林正恭)もうちょっとキラーワード、出るかな?って思ったけども、出なかったけども。
(春日俊彰)まあ、でもわからんでもないよ。見て、ちょっとリラックスするっていうのは。
(若林正恭)それでエアマックス95の話があって。それで1週間ぐらい助手席に置いて、車に乗っては見て……っていうのを繰り返していたんですよ。それで、その次の2週目から履いてるんだけど。
(春日俊彰)ああ、やっぱり履く。そうだよね。
(若林正恭)うちの奥さん、ずっと言っていたよ。「靴って履くためのものなんだよ」って言ってたよ。「知っとるわ、お前!」っつって(笑)。
(春日俊彰)フフフ、ダメだな(笑)。
(若林正恭)家で見てるたびに親指で押してくるから。「へい、へい、へーい!」って(笑)。
(春日俊彰)やっぱりそれは「履けや!」って思っているから。「何してるんだよ?」っていうのが向こうもあるんだろうね。
(若林正恭)それで「しばらくキン肉マンのキン消しとかが飾ってあるガラスケースに飾ろうと思っている」って言ったら「絶対に履いた方がいい。明日、死ぬかもしれないんだよ?」って言われて。
(春日俊彰)たしかに。後悔するかもね。
(若林正恭)で、それはいいんだけども。俺、エアジョーダン6。黒に赤のやつ、あるじゃない? それを中1ぐらいの時、お年玉があって。親父が海外に出張になった時にそのお年玉を預けて頼んだんですよ。で、親父がジョーダン6を買って帰ってきたんで、それを履いてたの。履いていたら、中学のクラスメイトも履いてるやつがいて。「お揃いだね」とか言ってたら、そいつが靴のベロの裏側がなんかをめくって。「これ、偽物だよ」って言ったの。
(春日俊彰)フフフ……ええっ?
父親が買ってきたエアジョーダン6は偽物
(若林正恭)で、俺、「いやいやいや……」って思って。親父に頼んで買ってきてもらったやつだから。で、そいつの靴のベロのところをめくって。俺のやつもめくって見比べてみたら……全然偽物だったんですよ。
(春日俊彰)よしよしよしよし……フハハハハハハハハッ!
(若林正恭)お前、めちゃくちゃ笑ってんじゃん。やめた方がいいよ、お前。それ。もしかしたら、炎上するかもしれないよ、お前?
(春日俊彰)フハハハハハハハハッ! えっ、なんでよ?(笑)。なんで炎上するのよ! こんな面白い話、ないじゃない? 面白悲しい話、ないじゃない? 素晴らしい人情話ですよ。これ、素晴らしいですよ……悲しい(笑)。
(若林正恭)人情話じゃないだろ?(笑)。
(春日俊彰)人情話よ(笑)。貯めていたお年玉を親父さんに渡して。それで「やったー!」っつって。ねえ(笑)。
(若林正恭)お前らも笑ってんじゃねえよ! スタッフ全員よ!
(春日俊彰)めちゃめちゃ面白いよ(笑)。
(若林正恭)笑ってるんじゃねえよ! びっくりしたよ。全然違うんだから! 全然書いてあることが俺の方、少ないんだから!
(春日俊彰)フハハハハハハハハッ!
(若林正恭)俺、「全然違うじゃん!」って思ったの。で、そいつは言いふらさなかったけども。もう、俺は履いていけなくなったの。
(春日俊彰)まあ、そうだろうね(笑)。
(若林正恭)あと、家にもその靴があるんだけども、履く気にもならなかったのよ。なんか。居座っているんだよ。靴箱に。偽物のくせに。海外からやってきた偽物だよ!(笑)。
(春日俊彰)フフフ、本物の面をして(笑)。
(若林正恭)本物の面をしてきた偽物だよ!
(春日俊彰)そっくりさん(笑)。
(若林正恭)そっくりさん! あいつ、キサラに出れるんじゃねえか? 大トリで!(笑)。エアショーダン6っていう名前でさ!(笑)。
(春日俊彰)機嫌よくチラシに載っているわ。こうやってね。
(若林正恭)お前、ふくらましてるんじゃねえぞ? ぶち殺すぞ、お前?
(春日俊彰)宣材写真みたいに。こうやってさ。左に肩を入れてさ(笑)。
(若林正恭)広げてるんじゃねえっつってんだよ。お前……もうこの番組、卒業しろ?
(春日俊彰)なんでよ?(笑)。
(若林正恭)それで……そのエアマックス95を買ったことで、そのことも思い出しちゃって。それで俺、中1の時、海外に親父が出張して。それで親父も偽物だと思って持って帰ってきてないわけ。親父も海外からトランクに入れて持って帰ってきてくれたんだから。お年玉を預けられたから。
(春日俊彰)だから「これで喜ぶぞ!」って思いながら。「いやー、見つけた、見つけた。喜ぶぞ」って思いながら持って帰ってきて。
(若林正恭)だから俺、その中1のね、「偽物だ」って指摘されて落ち込んでる若林くんをね、本物のエアジョーダン6を履いて迎えに行ってあげたくなったのよ。
(春日俊彰)なんだ、その言い方! その言い方はダメだよ?
(若林正恭)フフフ(笑)。
(春日俊彰)まあ、その「偽物だった」っていう話はめちゃくちゃ面白いけど(笑)。だからと言って、その「迎えに行く」はダメよ。通さないよ。
(若林正恭)うん。でも、エアマックス95を買った時点で、奥さんはなんかね、渋い顔をしてたのよ。「靴、いっぱいあるじゃん」って。
(春日俊彰)ああ、なるへそ!
渋い顔をしていた奥さん
(若林正恭)それで、「靴、いっぱいあるじゃん」とかっていうことじゃないじゃん? もう俺、笑っちゃうけど(笑)。俺は17の俺を迎えに行ってるんだから(笑)。そういうことじゃないのに……でも、奥さんって不思議だよな。なんかマッサージとか鍼の治療とかは「行ったの?」とか聞いてくれるし。上の服とか買ったら「いいね、それ」とか言うけど。靴はなんか……あれ、なんなんだろうな? 「何で買うの? そんな、普通よりも高いお金を出して」って言われて。
(春日俊彰)まあまあ、あんまりそういうのがないんだろうね。自分があんまり「靴を集めたい」みたいな気が。
(若林正恭)そうだね。でも俺は、そいつにはバカにされて……エアジョーダン6が偽物だってベロでわかって。それでそいつがね、いじるみたいな感じじゃなくてね、指摘の感じだったのよ。「それ、偽物だよ。ここの違うじゃん。ここも違うし……」みたいな。
(春日俊彰)ああ、でも当時、偽物ってあったよね。よく『Boon』に載っていたわ。「偽物はここが違う」って。「かかとが……」とか。
(若林正恭)そう。それでそこが違ったのよ。
(春日俊彰)フハハハハハハハハッ!
(若林正恭)お前、笑ってるんじゃねえぞ?
(春日俊彰)メジャーな偽物を掴まされたっていうことね。よくある、一流の偽物をね。
(若林正恭)それで親父にも言えなかったよ。「これ、偽物だったんだよ」とは。
(春日俊彰)そうね。悲しい思いをさせるからね。
(若林正恭)なぜか履かなかったっていうことなんだけども。でも、そういう風にバカにされたりしている中学生。今、このラジオを聞いてたらね、言いたいんだけど。大人になって、迎えに行けるぜ?
(春日俊彰)フフフ、やめてくれっていうのよ。その兄貴ラジオさ。
(若林正恭)あと、この番組、中学生は聞いてないしな(笑)。
(春日俊彰)聞いてないよ。中学生男子。
(若林正恭)中高生に人気、ないからな。俺たち。それで、まあ早い話、ちょっと奥さんに内緒で買ったんだよ。
(春日俊彰)あ、もう?
(若林正恭)「内緒で」っていうか……「内緒で」って言わない方がいいのか。まあ内緒で買ったんだけど。
(春日俊彰)言ってないんでしょう? 「買った」って。
(若林正恭)まあまあ、安いものじゃないから。それで……バレないようにロッカーに配達してもらってさ。それで1週間、ずっと車に乗せてたの。助手席に。
(春日俊彰)なるへそ。家には入れないで。
(若林正恭)それでエアジョーダン6、また自分1人で、開けるところを動画も撮って。それで見て。ジョーダン6を仕事の合間に吸って。ということを繰り返していたの。ずっと助手席に乗っていたのよ。中1の俺が。偽物を掴まされた俺が。
(春日俊彰)そこはもう中1なんだよな。17じゃないのね。
(若林正恭)だから3人で乗っているのよ。今の時代、もう密ですよ、密! 後ろにはエアマックス95が乗っているから。後ろには高2の俺。助手席には中1の俺が乗って移動していたから。で、運転しているのは42歳の俺(笑)。
(春日俊彰)フハハハハハハハハッ! そうなるよね(笑)。
中1、高2、42歳の若林が車に同乗
(若林正恭)で、この土曜の夜って、家に帰ったら奥さんはもう寝ているですよ。で、エアマックス95。そしてジョーダン6。先週、ラジオ終わって家に帰って。奥さんはもう寝ている。リビングに1人。それでまずエアマックス95を机の上に出して。ロッドマンTシャツとロッドマンのジャージを出して。それでジョーダン6もテーブルに置いて。それで、それを見ながらすだちハイボールを飲んでたんですよね。
(春日俊彰)フフフ、紅茶じゃないんだね? ちょっとアルコールを入れたいなって?
(若林正恭)アルコールを入れて。それを見ながら中1の俺と高2の俺と会話しながら酒を飲んでたんですよ。それで起きたら……そのまま寝ちゃって。
(春日俊彰)あっ! マズいね。
(若林正恭)起きたら、奥さんがキッチンで朝ごはんを作ってたの。で、俺に毛布がかかってたんですよ。「これ、ジョーダン6、気づいてるのかな?」と思って。
(春日俊彰)気づかないわけないよね。だって置いてあるんでしょう? 95は前に1回、見て。寝ている間にも指で押しただろうけど。ジョーダン6の方は……「見たことがない靴がある。またこいつ、買ったな」って思っているでしょう?
(若林正恭)たしかにね。まあ、一応片付けたのエアマックス95とかロッドマンのジャージを自分の部屋に置いて。それで朝ごはんを食べてたら、「買ったね」って言われて。「買ったな」って食い気味に答えて(笑)。
(春日俊彰)やっぱりね(笑)。それは気づかないわけないもんね。「買ったな」なんだな。そこはな。
(若林正恭)そうそう。それでまだ履いてなくて。また家を出ていく時に靴箱を抱えていって。それで箱を開けて、すっげー指で押していたよ。「おいっ!」みたいな(笑)。
(春日俊彰)フフフ(笑)。6の方もね(笑)。
(若林正恭)でも、本当に最後に1足だけ。ちょっと……ジョーダン8、最後の1足でちょっとほしいと思っているんだよね。
(春日俊彰)いやー、無理じゃないかね?(笑)。
<書き起こしおわり>