オードリー若林さんが2021年11月27日放送のニッポン放送『オードリーのオールナイトニッポン』の中で三菱電機のCMで杏さんと7年間、夫婦役を演じている件について話していました。
(若林正恭)そう。それ(夫婦で出かける前にキスをする人が多いことに)にちょっと驚いてさ。この間さ。びっくりしたんだよね(笑)。
(春日俊彰)そうね。あの場ではそれがね、当たり前みたいな空気になってたからね。
(若林正恭)だからこの間、三菱のCMを撮っていてさ。あれってさ、もう何年やってる? ダイスケ、あれ。もう……長いよね。7年はやってるよね。いやー。で、あれ、青銅さんが俺を目の前にして言うんだけど。「若林さんの演技が上手じゃないのがもう7年、ずっとじゃないですか。全然上手くならないじゃないですか」。それを狙ってたとしたら、すごいよね。実際、狙ってるんじゃないかな?」って青銅さんは言っていたよ。その演技の下手な感じの方が……いろんな夫婦がいるじゃん? CM夫婦。あれって、それぞれだもんな。
(春日俊彰)まあ、そうだね。若林さんほどの人はあんまり見かけないよね。みんな……澤部とか、うまいことやってるよね。山里さんとか。
(若林正恭)やっているよな。
(春日俊彰)違和感なくね、自然に。
7年間、演技が上手くならない
(若林正恭)そうだよね。でも俺、7年前の俺を……あれで使ってくれるって。で、一向に上手くならない。だから、あれってたぶんCMとかドラマだったら当たり前なのか、わかんないんだけど。この前も撮ったんだけど。役者さんっていうか、俺用になるんだよね。その時は。俺1人で撮ってるシーンは。演技のチェックのモニターを持ってくる仕事の人がいるの。モニターを俺に持ってくる人が。でも俺、7年やった経験上、それを見るともっと下手になるの。
(春日俊彰)ああ、意識しちゃって?
(若林正恭)うん。「下手だな」って思って、もっと恥ずかしくなって、もっとできなくなるから見ないのよ。でも、そのなんか見ないことを……なんかかわいそうだよ。そのモニター持ってくるADさん。その役にさせられてるんだろうね。たぶんCM業界ではよくあるのかな? それ。俺、見ないから。持ってきても。でも、なんか「見ないです」って言うと、「そういう演技のスタンスです」みたいに見えるのも嫌だから。なんか気付いてないような感じを出すっていうか。絵コンテを全部見てるんだけど、絵コンテを見直してるみたいな。なんかセリフをちょっと言ってみて……みたいにしてるんだよね。で、また健気に杏さんが帰ってくるのを料理を作って待ってる旦那なのよ。
それでさ、あれはスタッフさんがセットチェンジでちょっと時間があったからさ、「若林さん、普段もされます? こんな感じで」って聞かれたら……「たまにしますね」って言った方が良かったなと今は思うんだけど。「いや、全くこんなことはないですね」って言ったらシーンとしちゃったんだよね。現場が(笑)。
(春日俊彰)フハハハハハハハハッ! ああ、そうか(笑)。
(若林正恭)やっぱりなんかちょっと、そういうイメージもあっての俺だからね。きっと。なんかわかんないよね。どう見えているかって。
(春日俊彰)それはその当初からあんまり、指導みたいなのがなかったってこと? 演技指導。「こういう風に言ってください」とか。
(若林正恭)だから気を遣っていただいてるのか、めちゃくちゃ下手だから。だから、それを目指してるのか、それとも仕方なく……ただ、普通のCMじゃあり得ないぐらいのテイク数を撮っていると思うよ。たぶん。今回のなんか特に杏ちゃんが何らかの試験を受けて。で、帰ってきて、合格して、「やったー!」って2人で手と手を取り合ってぐるぐる回るっていうシーンだったの。
(春日俊彰)すごいな、それ。
(若林正恭)でもたぶん杏ちゃんも、俺が下手なのを知ってくれてるから。俺が想像するより杏ちゃんがぐるぐる回ることで、俺がびっくりして笑っちゃうっていうのをたぶんやってくれてると思うの。杏ちゃんが。だから7年前ぐらいで、CMなんか全く慣れてないで……杏ちゃんが俺の肩にもたれかかって寝てるみたいなシーンとか、撮ったりすることもあって。最初が、なんかおでん屋さんで体ぴったりくっつけて雪が降る中、食べてるっていうのだったのよ。三菱のCMの最初が。だからその時なんか、そのシーン自体にドキドキしてたけど。今やなんか、俺プライドゼロなのよ。
その「プライドゼロ」っていうのは、スタッフさんが撮りたいものに近づけたいけど。たぶんそれは俺、できないし。俺なりにそれに向かってるけどっていう感じのテンションなのね。だからなんか、めちゃくちゃ下手なら「めちゃくちゃ下手だ」って言ってほしいんだよね。けど、言わないから。言いやすくするようにはしてる。「テンション、低いですかね?」とか、こっちから言って。「上げめの方がいいですか?」「でも、もうちょい抑えめで帰りを待ってた感じで?」とか。そしたら、言ってくれるから。結婚する前よりは、だいぶわかるようになった。
(春日俊彰)ふーん。まあ、でももうそれがありきなんじゃないですか? 若林さんのそういう、ちょっとね。
(若林正恭)それだとしたら、すごいよな。
(春日俊彰)いや、すごいよ。それが最初からそうなのか、途中から……。
(若林正恭)で、長いじゃん。だってCM。
(春日俊彰)長いよね。
(若林正恭)それで俺、もう「三菱のCM、やってます」って俺が言って。「えっ、やってたっけ?」っていう印象なのかな? 今。どうなんだろう? パッて言ったら。「やってるよね」って……意外と知られてるのかな?
(春日俊彰)「やってるよね」になるんじゃない?
(若林正恭)なっているのかな?
(春日俊彰)だって7年もやってるから。「そういえば、たしかやってるよね」ぐらいの。うん。
(若林正恭)あれ、クイックルワイパーなんて山ちゃん、指原さんとやってたけど。すぐ澤部に変わったからね。
(春日俊彰)ああ、そうだっけ?(笑)。
(若林正恭)あれ、なんなんだろうね?
(春日俊彰)今、澤部がやっているの? 山里さんのイメージだよ?
夫婦の旦那役が変えられるパターン
(若林正恭)指原さんとやってる印象、あるでしょう? クイックル。あれ、澤部になったから。そんな、ダイレクトに旦那が入れ替わるってあるんだって。しかも逆に山ちゃんなんて今、おしどり夫婦の……「おしどり夫婦」って今、言うかな? 仲いい夫婦の代表格じゃん。それなのに、変えられてるんだから(笑)。
(春日俊彰)フハハハハハハハハッ! ああ、そう? へー! だから、そうだよね。それはでも、ある程度、一定の期間はやったっていうことでしょう?
(若林正恭)だから今、ようやくこの1年ぐらいで「ああ、杏ちゃんも人見知りなんだな」って気づいたぐらい。そんぐらい、俺はなんか自分が人見知りであることをよしとしちゃってたね。杏ちゃんもそんなに……まあ、俺が壁作ってたっていうのもあるけど。だから、ちょいちょいしゃべる感じよね。セットチェンジ中に。まあ、そりゃあ7年もやっていればね。だから逆に杏ちゃんありきの俺なんだろうな。杏ちゃんが……そこが変わるのが変だからっていうのもあるだろうな。
(春日俊彰)ああ、若林さんの山里さんパターンね(笑)。
(若林正恭)そうそう。そこが澤部になっちゃうと……っていうことで続けさせていただいてるのかもしれないよな。演技が下手でも。
(春日俊彰)でも、やっぱりそのコンビがいいっていうのがまず、大前提なんじゃないの? 「変えられない」とかじゃなくて。
<書き起こしおわり>