東野幸治さんが2023年3月3日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』の中で映画『BLUE GIANT』について話していました。
(東野幸治)皆さん、『BLUE GIANT』見ましたか? いまだ、感動しております。東野幸治のホンモノラジオ!
(中略)
(東野幸治)見ました? 『BLUE GIANT』。先週、サンナミディレクターが……もう相変わらず感度、低いな。こんなやつとしゃべるの、嫌やわ(笑)。
(渡辺あつむ)なんで? そんなことないっすよ(笑)。漫画は見ています。
(東野幸治)見たでしょう? サンナミディレクターが漫画を見て。「すごい良かった」って言っていて。俺、その前に『BLUE GIANT』、漫画が好きで。ずっと読んでいて。仙台編、東京編、ドイツ編。で、なんかアメリカ編でフェードアウトしていったんですよ。俺はね。
(渡辺あつむ)ああ、東野さんが?
(東野幸治)俺が、アメリカ、本場にいよいよ渡ったら、なんか気持ちがどんどんフェードアウトしていって。今、ちょっと置いてる状態なんですけども。その映画の方は先に言うと……だから主に東京編だけなんですよ。ほんで、俺もだから結局、そのTwitterで「これが映画なりますよ。アニメになる。最高や!」ってつぶやいて。たぶんそれをサンナミディレクターはやっぱりね、すごい大事に。「ああ、東野さん、言うてはったな」と思って。それで先週、「『BLUE GIANT』、見てきました。めちゃくちゃよかったです」って言われて初めて「ああっ! 忘れてた!」って思って(笑)。勝手なもんで。「ああ、言うてたわ。見に行かな、あかんわ」っていうて、その会話のやり取りをして、先週放送が終わったりとかして。一応、見に行ったわけですよ。
で、なんとなくかいつまんだストーリーで言うと、仙台出身の宮本大くんという子が3年前……いくつや? 15、6、7歳ぐらいの時にジャズに出会う。テノールサックスという楽器にね、言ったら人生を大きく変えられて。そこから買って、一生懸命練習する。春夏秋冬。冬なんて雪積もりながらも練習する。家はあんまり裕福じゃない感じですけれども。何の根拠か知らんけれども、「世界一のジャズプレイヤーになる!」と言って、もう聞かん。主人公が深夜バスに乗って、東京に行くっていう。「なんちゅう始まりや」とか思いながら、始まっていって。
で、そこの東京でピアノの沢辺くんっていう、なんか都会的な感じの人。家がお母さんがピアノ教室で、みんながピアノを習っている。だから自ずと自分もピアノに触れる。気付いたらジャズの一流プレイヤーになりたいっていう人。その2人が出会う。出会うけれどもやっぱりもう1人、ドラムが必要やという時に、その宮本くんの地元の友達で、東京で大学生をしていて。プラプラしてる軽い気持ちでサッカーしている玉田くんところに居候する。
で、その玉田くんが高校の時に真剣にサッカーをやってたけれども、なかなか大学じゃサッカー、真剣にやるとみんなからうざがられるというところで。ちょっと、何かやりがいを感じない東京生活のところに、その2人のそのジャズに対する熱い思いでドラムをやり出したっていうところからブワーッて始まっていくんですけど。10時から見ました。ご存知(笑)。ご存知、10時から(笑)。
(渡辺あつむ)おじいちゃんタイム(笑)。
(東野幸治)おじいちゃんタイム(笑)。ほんで、もう言うた9時半ぐらいから映画館、並ぶあたりでウロウロしだす(笑)。おじいちゃん(笑)。とにかくポップコーンとアイスコーヒーを持って。9時45分にならんと開けへんいうてるのに、30分から15分、ウロウロウロウロ……(笑)。
(渡辺あつむ)いや、ほんまにおじいちゃん、そんなんですよ(笑)。開場時間前に来ますもんね。
おじいちゃん化する東野幸治
(東野幸治)そうそう。ああ、俺、思い出した。先週ね、土曜日。前の日にホンモノラジオが終わって、ホテルに泊まって朝起きて。で、『正義のミカタ』っていう生放送の前に……あれは9時半かな? 9時10分ぐらいから、ちょっとなんとなくスタッフも集まる感じのところで、いつもワーワー、普通にしゃべってるんですよ。
で、なんかコーヒーを飲みながらとか、フリスクを食べながらとか、お茶飲みながらやった時に、たまたまあの「クエックエックエッ」のチョコボールがあったんですよ。「ああ、久しぶりやな」と思って。まだ誰も食べてない。封を切ってないから。こうやって持ちながら「いや、この間、ああでこうで……」ってしゃべりながら3分から4分ですかね? スタッフが本当に言いにくそうに「あの、破けなかったら、破きますよ」って言われたんですよ(笑)。
(渡辺あつむ)フハハハハハハハハッ!
(東野幸治)いや、見えてないんです。どこを破ったらいいのか……(笑)。
(渡辺あつむ)ああ、目が?
(東野幸治)目も。目と、指がカサカサと、なんか爪が……だから、真面目な顔してしゃべりながら「いやー、そうは言ってもな(カサカサカサ……)。でもあれやねんで。ABCも(カサカサカサ……)。毎日放送がこうで、『4時ですよーだ』が(カサカサカサ……)」「東野さん、僕、破きます」って(笑)。
(渡辺あつむ)また開けようとしているもんが……。
(東野幸治)まだずっと……なんやったら途中で1回……これは絶対にね、都会人がしてはいけないことですけども。封を切っていないチョコボールを雑巾絞りしたろ思うたんですよ(笑)。バキバキバキバキッ!ってやったろうかなって思ったぐらい。スタッフがあと30秒、言うのを待っていたら目の前でメインのタレントがバキバキバキッ!って。それで拾ってチョコを食べて。テーブルに砕けたチョコボールを1個1個拾ってねぶって、拾ってねぶって本番に突入っていう。危うくしそうやったけども。で、「ああ、俺もおじいちゃんやな」と思った次の日曜日ですから。
だから、金曜日にサンナミくんに言われて、土曜日チョコボール事件があって、日曜日の10時にウロウロするっていう(笑)。とにかくウロウロして、ワーッて一目散に入っていったら……だから音のいいところで、大きいところで、お客さんが……ちょっと芸能人ですけども。ちょっと広めでゆっくり集中したいなと思って、高めのやつみたいなところで席を取って。で、スタンバイしてて。それでポツポツポツポツ……「ガラガラやな」って最初、思ったんですけど。残り5分、3分ぐらいになったらどんどんどんどん、客が入ってきて。
「おお、客、すごいやん」と思って。顔を順番に見ていったら、全員が同世代のおじさん。だからちょっと『SLAM DUNK』より10歳上の感じ。客層で言うと。そうですよね? 大体、そんな感じなんすよ。で、なかなか、4割ぐらい埋まってましたよ。ほんで始まって、そういうストーリーになってくるところですけど、まあ感動した! なんやったらちょっと『SLAM DUNK』を抜いちゃったかっていうぐらい。めちゃくちゃ、途中から「これ、こんな話やったな」と思いながら、その一方で感動もすんねんけど。でも、なんとなくオチわかってるじゃないですか。
途中で気付くんですよ。「あれ? これ、このまま行ったらああなるのちゃうの? えっ、どうなん? どうなん? 嘘や、嘘やん……」ってなって。「うわー!」ってなる。そしてライブに向かう。で、「一体どうなるんだ?」って、ジャズを演奏する。久々にね、号泣しました。「うわー!」っていうぐらい。で、音がうるさいから、気づかないぐらいで。それで、終わって。パンッて明るくなって。もうちょっとね、ティッシュとかで顔を拭きたいぐらいに泣いたから、立ち上がってパッて後ろを見たら、同世代のおじさんが全員号泣(笑)。
全員、「くぅーっ!」って(笑)。めちゃくちゃ、だからもう王道の言うたら感動ストーリー。夢を持って追いかける。でも、決して3人は仲間じゃないっていうのが一番いいのよね。仲間じゃないから、いい感じで終わっていけるというか。なんとなくね、バンドとかチーム、共に行くとか、そういうのも美徳ですけども。仲間じゃない。それぞれがそれぞれのために……みたいなところもなんかよかったりもして。ちょうどいい感じで、『BLUE GIANT』、よかったんですけど。
あと映像がね、途中途中で「うん?」とか思うところも……ちょっと俺もようわからないんですけど。もうちょっと普通でいいのになとか思うところもあったりもするんですけど。それは個人の感想ですけど。もうトータルで言うたら、『SLAM DUNK』と双璧ですよ。だからぜひぜひ……正直、「先に行かずに仙台編を見たいな」と思いました。ちょっと仙台でもね、途中の演奏シーンとか、過去を振り返って。「ああ、あった、あった。このシーン」っていうのが出てくるのよ。
仙台編も見たい
(東野幸治)だから「ああ、懐かしいな。このシーンもやってほしかったな」っていうのも出てくるから。ちょっと仙台も……エピソードゼロじゃないけど。やってほしいし。なおかつ、この後に原作ではドイツに行くんで。ドイツ編もいいかなとは思うんですけれども。いや、めちゃくちゃおすすめの映画『BLUE GIANT』。もっとお客さん、入っていいんじゃないかなっていうぐらい。いまだ『SLAM DUNK』、入ってますし。
なんやったら『BLUE GIANT』で調べたら「どうしよう? 『BLUE GIANT』か、『SLAM DUNK』か、迷うな」って……まだ行ってないやつおるんや、みたいな(笑)。「お前、『SLAM DUNK』行く気ないやろ? おい! お前、なんにも動けへんやん。言うてるだけやん。そんなやつ、一番信用できへんわ」っていう。いや、それぐらいありますから。ぜひぜひちょっと行ってほしいなと本当に思いました。
映画『BLUE GIANT(ブルージャイアント)』観に行く。
絶対に皆見た方がいい。
アニメ化の意味、映画でやる意味がそこで解ける。
激名作誕生。
鳥肌、涙、語彙力失い、放心、明日への頑張り。
全てがその映画館で流れるジャズに詰まっている。
原作見てなくてもいい。
マジで凄いから見て下さい。 pic.twitter.com/r9hNZtMJdj— 天津 向 (@tenshinmukai) March 1, 2023
<書き起こしおわり>