千鳥のお二人が2022年3月9日放送のニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』に出演。佐久間さんとNetflix『トークサバイバー!』について話す中でそのトークの難しさや極限まで追い詰められた撮影現場の様子などを話していました。
Netflix「トークサバイバー」
ドラマ×トーク!!全世界配信ww
ぜひ、見てください!凄いっす!! pic.twitter.com/StMN0sFpxN— 狩野英孝 (@kano9x) March 9, 2022
(佐久間宣行)だから僕が千鳥と仕事したのはたぶん2013年か14年ぐらいからだと思いますね。『ゴッドタン』があって、『キングちゃん』が始まって。そこから去年撮ったNetflix『トークサバイバー!』っていう……。
(ノブ)いやー、すごかった!
(大悟)イカれてたな。
(ノブ)あれはすごかった。でもこれ、めちゃめちゃ見てほしいっすね。本当に自信作です。
(大悟)ホンマに「頭から煙が出る」ってこういうことやなって。マジで。ワシ、途中の何行かのセリフが……もう見ながらもそれを読めんようになって。何回見ても読めんようになったもん。
(ノブ)それはもう、バグったの?
(大悟)ホンマに「ああ、これや!」って思って。1回、なんも出えへんようになったもん。
(ノブ)俳優さんが言うもんな。いろいろドラマとかで詰め込まれすぎると、もう訳がわからなくなるっていう。
(大悟)だってちっちゃい頃から見てきた普通の字が読めんようになったんよ。「これ、ヤバい!」と思ったもん。ホンマに。
(ノブ)「こんばんは」とかっていう字が……?
(大悟)見てても読めないの。それが出ないの。
(ノブ)すごい演者さんとか、トークサバイブしていく劇団ひとりさん、大悟、飯尾さんとか田中くんとか。すごいカロリーでしたよね。
(佐久間宣行)すごいカロリーです。だからもう、まあだから鉄板のしゃべりをまず1周か2周、した後になくなってからもう1周か2周、しなきゃいけない状態になる企画だから。
(大悟)あれはすごかった。だってホンマにみんな……田中とか、ひとりさんでも「こんなにしんどい仕事、はじめてだ」って……。
(佐久間宣行)あれ、知ってます? だから刑事編と学園編があって。学園編には大悟さんとひとりと飯尾さんとかが出てもらって。まあまあ、あとは峯岸みなみとかアンガールズ田中とかインパルス板倉とかに出てもらってて。で、警察編はケンコバとかさらば森田とかノブコブ吉村とか狩野英孝くんとかが出ているんだけども。そこで若手の刑事ブロックがあったじゃない? そこにヒコロヒーとか。そういうのがあったんだけど。ヒコロヒー、あの日の夜、なんか他のラジオで聞いたんですけど。まあ結果は言わないけど……まあ、ヒコロヒーは面白かったんだよ。
(ノブ)はい。面白かった。
(佐久間宣行)でも、いろいろあったんでしょうね。先輩たちとバチバチにやって、歯が立たなかったとかで悔しいって、オズワルドの伊藤を呼び出して飲みに行って、泣いたらしいですよ(笑)。号泣したんだって。伊藤の前で(笑)。
(ノブ)マジっすか?(笑)。
(佐久間宣行)ヒコロヒーが「悔しい!」って。
ヒコロヒー、泣く
(大悟)それを聞いて「えっ、いや、なんで?」と思って、また別の日に呼んだんですよ。「全然お前、よかったよ」っていうのを言ってあげようと思ってヒコロヒーを呼んで。その時も伊藤も来たのかな? で、岩井がいて。岩井がたしか中島みゆきを歌い出したら、もう1回それで泣いて(笑)。
(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ!
(ノブ)岩井の中島みゆきで?
(大悟)岩井の中島みゆきで……なんやったかな?
(ノブ)その飲み会、見たすぎるやろ!(笑)。
(大悟)ホンマにきれいな涙をスーッとワシの前で垂らしたからな。
(ノブ)ヒコロヒー、そんぐらい詰まっていたんだ。
(大悟)「ちょっと私、ゆるい番組に出ちゃっていました。あれだけ出だした頃は『お笑いで勝負せえ!』って先輩の男たちに散々言ってきたのに、なんかそうじゃなくなってきちゃって……それで久しぶりにバチバチにお笑いやったから、泣いちゃうんです……」って(笑)。もう、お笑いってバチバチにやると、泣くんすね(笑)。
(佐久間宣行)泣くんですね(笑)。
(ノブ)いやいや、だからその1人1人の熱量がたぶん半端ないから。もうそれを見るだけでも見応えは……。
(大悟)それも面白いし。やっぱり消化せずに帰っていったやつも何人かいるから。それの面白さもあるのよね。
(佐久間宣行)だって、誰とは言わないけど。あれ、朝から撮影が始まるからみんな、終日のスケジュールを取ってるわけじゃないですか。だって全員が「勝ち残る」と思っているから。でも、1回戦で敗退すると、午前中で終わるんですよね(笑)。だから……。
(ノブ)あんまり誰が誰とかは言えないけど、ありましたよね。そういうのが。
(大悟)まあ、誰とは言わんけど。その内の1人は、もう1日中かかるから。朝から行ってトークして。ほんで3時間ぐらい空いてまた……ってなるから。勝ち残れば。だから、現場にちょっと大きめの車で来て。その車で間で仮眠を取ろうとしてたやつが朝の9時にもう帰ったのよ。
(佐久間・ノブ)フハハハハハハハハッ!
(ノブ)捨てゼリフが「今からゴルフ、行けるじゃないですか!」っていう(笑)。
(大悟)そんなやつもいました。
(佐久間宣行)いましたよね。それぞれのブロックで1回戦で負けた人は本当に、なかなかスタジオから出ていかないっていう(笑)。
(ノブ)本当にガチだから。
(大悟)だからこれが、やっているとわかるんですけども。トークのお題は何となく知ってるじゃないですか。ただ、ガチでもうくっていけないですよ。結局、なんかああいうのって被せになっていくるから。前の人の話を取ってしゃべらんとあかんかったりするタイプやから。ネタをくって行っても意味がないっていうことにみんな、気づいて。だからあそこで考えるからホンマに頭から湯気が出るんすよ。
(佐久間宣行)そうそう。
(大悟)「腹が立った話」ってなって「マネージャーに腹が立った話」ってなっていって。「ああ、これならある」って思って言おうとしたら、誰かが違う腹が立った話をしだしたら、もうマネージャーのには戻れないから……。だから佐久間さんとノブは見てたからわかると思うけども。「こいつはくってきたネタ、持ってきたネタを発表してるな」っていうやつ、負けてたでしょう?
(佐久間宣行)うん、負けてた。明確に刑事編で1回戦で負けたやつはくってた(笑)。
(大悟)「今、この流れでそれを入れてもしょうがないのに……」っていうので。
(佐久間宣行)「この流れでそれ、ウケるわけがない」っていうので。急にね、「親父の話で……」ってなってもウケるわけがないっていう。
(ノブ)『すべらない話』でもないんですよね。『すべらない』っていうのは1回、話の流れが止まるから。
(佐久間宣行)笑いながらそのトーンで話が続いていくから。
(大悟)だし、ちょっと役に入っているから、しゃべり方も……みたいなんもあるかな。
(ノブ)流れ、超大事なんよな。
事前に用意したネタでは負ける
(佐久間宣行)だから、あれでしたね。春日が爆発的に受けた瞬間があった後、みんななかなかしゃべりださなかったですよね?(笑)。その後に……(笑)。
(ノブ)1回、なしにしたいから(笑)。まだ春日の粉塵が舞っているから、それが晴れるまで待って。
(大悟)なんとなくやけど、吉村の後は取り合いになってたな。
(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ!
(ノブ)でも、たしかにいろいろ見えましたね。
(佐久間宣行)あと、狩野くんとかが予想外に面白かったりするじゃないですか。で、みんな狩野くんに先にちょっとしゃべらせようかな、みたいな。狩野が先にしゃべった方が楽かなって思って……。
(大悟)そしたら「強えパンチ、打つじゃん!」みたいな。
(佐久間宣行)みんな「あれ? 狩野、こんな強いタマ、持ってんの?」っていう空気が流れて。それが、狩野と峯岸みなみ(笑)。
(ノブ)ああ、そうそうそう!
(大悟)あんまり中身は言えんけど、狩野の嘘みたいな話が……(笑)。
(佐久間宣行)そうそう! そうなんですよね(笑)。
(大悟)やっぱり人生でそんなことばかり起きてるんやっていう。
(佐久間宣行)だからあの後、みんな「えっ、マジで?」ってなって。そうすると、向井が捨て身になるっていう(笑)。
(大悟)そう。向井も……ワシ、向井とも飲みに行ったんかな? 後日。やっぱり「もうわからなくなって。テレビで言っていいのか悪いのかの判断ができなくなって。僕、めちゃくちゃなことを言っちゃいました」って(笑)。
(ノブ)今後のタレント生命的には絶対に言わないようなネタも今、笑いが取りたいから。みんな、言っちゃってましたよね。
(大悟)放送するかはわからんけど。あんなテレビ局にはもう行かれへんぐらいの話をしとったもんね。
(佐久間宣行)ああ、そうですね。配信で入っていたよな(笑)。
(大悟)そう。あれは判断もわからんようになっていた。ワシも「絶対にこんな話していいわけないやん」って思うやつ、してたもん。
(ノブ)そういうのって佐久間さんがいろいろ見ながら?
(佐久間宣行)見ながら編集して。まあちょっと、だからカットするものと……なんかこれ、難しいのは、『トークサバイバー!』ってたとえば1人3エピソード、話していて。2エピソード入れると、落ちる人も面白くなっちゃう時があるんですよ。
(ノブ)はいはい。たしかに。
(佐久間宣行)それで「なんで落ちるんだ?」ってなるのもおかしいから。それだけ編集で、そこで苦しみました。基本的にはトップ2を使ってるんですよ。みんなウケたたやつの中のトップ2を使ってるんですけど。
(ノブ)なるほどね。
(大悟)もうホンマ、あのトークしてる時のディレクターの前から出る「ラスト2、3人」がもう腹立って! 「まだ行くんか!」って。
(ノブ)俺はこっちのブースの方で見ていましたけども。もちろん、わかっているのよ。芸人さんたちの「もう限界。ないよ」っていう顔。「もうピーク来たからOKやろ」っていう感じはわかるけども。それよりもっと、このNetflixの一世一代の大勝負番組、「もっとみんな抜け殻で帰ろうぜ!」っていう熱い思いとで……現場からOKがあんまり出なかったんですね。それでたぶん長くなっていっちゃって。
(佐久間宣行)あと、刑事編も特にですけど、喫煙所のみんなの顔が殺人鬼の顔になってて(笑)。
(大悟)あそこ、回してほしかったぐらいの。みんな、芸人の一番怖い顔。一息ついてタバコを吸っているけど、頭の中では次の考えているから。あとセリフも覚えんとあかんしの。もうダブルの頭の使い方。
(佐久間宣行)だからディレクター陣、制作陣があそこにタバコを吸いに行けなくて。やっぱり芸人があの顔をしてるから。だからみんな、めいめいに路地みたいなところでタバコを吸っていて(笑)。
(大悟)それでか。芸人ばっかりになってましたもんね。
(ノブ)あれ、なんの熱量なんですかね? なんであんなにみんな、もうすげえってなったのかな?
(佐久間宣行)たぶん……まあまあ、あの企画自体が特殊だけど。千鳥さんっていうのもあると思うけど。先輩後輩も普通だったら、しかもたぶん『すべらない話』だったら出てこないメンバーじゃないですか。だから、メンバーは芸人バチバチの……大喜利番組でも出てこないし。だから、そういうところでしか見ないメンバーだからっていうのがあるのと、あとは俺、驚いて。結果は言えないけど。錦鯉の渡辺さんとか向井とか、あれは去年の夏ですよ? 渡辺さん、まだM-1取ってないんですよ。なのに、めちゃくちゃ活躍してるじゃないですか。で、今、3月になって。錦鯉はM-1を取って、TBSの朝の帯のラジオが決まった向井みたいな。だから、やっぱり持ってるというか、勢いが来る人は結果を出してるんですよ。
(ノブ)うわっ、すげえ!
(大悟)たしかに「渡辺さん、面白いんだ」ってあの時に気づいたような気がする。
活躍した人がその後、結果を出す
(佐久間宣行)そんな感じの空気になっていたでしょう? 「ああ、ここまでできるんだ」みたいな空気に渡辺さん、なっていったじゃないですか。そしたらやっぱり、M-1を取って。あれ、M-1の3、4ヶ月前とかですから。だから今、配信を見た人はみんな「渡辺さん、楽しみだな」って感じだけども、あの時はダークホースだったんですよ。
(ノブ)なるほど!
(大悟)たしかに。若手の刑事のやつも面白かったもんな。
(ノブ)面白かったですね。みんなの芝居をしているのもよかったし。
(佐久間宣行)あの安村が不用意に「警察署でボケる」っていうのを始めちゃったばっかりに、みんながどんどん苦しんでいって(笑)。部署名でみんな、苦しんでいった挙げ句、アンミカがめちゃくちゃウケるっていう(笑)。
(大悟)本当だ。アンミカさんもすごかった。あの時に最後、みんなの前から立ち去る時のセリフだけ、ドラマやけどアドリブで。「ここ、大悟さんの好きな一言で」ってなっていて。ワシがたしか「全員よかった。ただ、よかったぐらいのやつはナンボでもおる」って言って帰ったんですよ。そしたらそれを伊藤が「そのセリフ、忘れられない」って。どの仕事現場に行っても、それを思い出すっていう。「よかったぐらいじゃ勝てねえんだ」みたいな。
(佐久間宣行)たしかにあれ、編集したのを見てほしいんですけど。芸人全員、若手ですよ? 顔面蒼白になってましたよ(笑)。
(ノブ)そうですよね。いや、すごかった。あんな現場、ないっすもんね。
(佐久間宣行)ないですね。
(ノブ)なんか部活をやっているみたいな……。
(佐久間宣行)部活に近い。お笑いの部活をずっとやっているみたいな。
(大悟)なんか一緒にしたら怒られるのかもしれんけども。そういう、なんか映画を1ヶ月ぐらい撮った人ってたぶん、こんな感覚なのかなって。全員で、なんか。
<書き起こしおわり>