安住紳一郎 関東醤油の最高峰 ヒゲタ醤油・玄蕃蔵を語る

安住紳一郎 関東醤油の最高峰 ヒゲタ醤油・玄蕃蔵を語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2021年9月12日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で半年前に予約をしないと買えない関東醤油の最高峰のひとつ、ヒゲタ醤油の玄蕃蔵について話していました。

(安住紳一郎)さて、今日は久しぶりにリスナープレゼントを用意いたしました。「またか」とお思いかもしれませんが、お付き合いください。皆さん、普段お使いの醤油はどちらでお求めになっていますか?

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)皆さん、普段お使いの醤油はどちらでお求めになりますか? スーパーマーケットっていう方が多いですよね。スーパーで棚に並んでいるのを買う。あるいは、少しね、私は生活に凝っているという方は気になる地方のものをインターネットで物色したり。あるいは、自分がかつて住んでいたとか、母親の故郷の地方の慣れた味のものを通販で買うとか。

(中澤有美子)送ってくれたりね。

(安住紳一郎)そうですね。最近はグルメになりましたので、皆さんなかなか時間かけて自分の好きなものを選んでいると思いますが。あとはですね、九州からな? 熊本に多いんですけど。月初めに醤油蔵の番頭さんがお得意さんの軒先を回って、ご用聞きをして。そして一升瓶とか二升瓶にその蔵の醤油を詰めて配達してくれるっていう流通形態の醤油蔵とかも、まだこの令和3年でも普通にあるんですよね。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)やっぱり昔から日本人の食生活に欠かせないものということで。様々、地域に根付いた流通形態が残ってるんですよね。そういうのを見ると、うれしくなりますよね。へー!って思ったりしますよね。

(中澤有美子)よくぞ。へー!

醤油蔵が密集する金沢・大野町4丁目

(安住紳一郎)あとは、何回も話してると思いますけど。金沢の大野町4丁目っていうところが異常に醤油蔵が集まってまして。ちょうど金沢市内から北上して、金沢港。港のあるあたりなんですけども。昔、北前船なんかで各地方に醤油をそこから送り込んでたっていうこともありまして。そこの港町が異常に醤油蔵が発達してまして。その大野町4丁目に醤油蔵が18軒ぐらいあるのかな? 今も。で、そこの大野町4丁目にある寿司屋さんがあるんですよね。とても美味しいお寿司屋さんなんですけれども。

で、私はそこのお寿司屋さん、金沢に出張に行った時は少し時間があると足を伸ばしてお邪魔したりするんですけど。大野町4丁目のお寿司屋さんはその1軒しかないんです。で、醤油蔵が18軒ありますでしょう? そうすると、そこのお寿司屋さんはどこの醤油蔵の醤油を使っていいのか、迷っちゃいますよね? むしろ、ちょっと喧嘩になっちゃうような感じ。お付き合いがあるからね。どうしてると思いますか?

(中澤有美子)順繰り?

(安住紳一郎)たしかにね、順繰りもあると思うんですよ。私ね、聞いたの。で、そのお寿司屋さんがどこの醤油を使っているかは、誰にも言ってないの。そして、ただでも寿司屋さんがどこかの醤油屋さんに行って醤油を買っているのを見られたら「あの寿司屋は醤油蔵のを使っている」ってなるでしょう? そうすると困るから、なんとですよ、何て言ってたかな? 何日かって決まってるんですよ。その日の丑三つ時にラベルの張ってない一升瓶に醤油を入れて寿司屋の玄関に置くらしいんですよ(笑)。

(中澤有美子)本当!?(笑)。

(安住紳一郎)そんな流通形態が令和の時代に残ってるんですよ?

(中澤有美子)嘘みたい!

(安住紳一郎)嘘みたいだよね。すごいよね。ちょっとどうやってお会計をしているのかは聞いてないけど。こっそり勝手口に置かれてんだって。「ふーん!」って思うよね。とにかく、いろんな文化が色濃く残ってるのが醤油の流通なんですけどね。まあ、「そんな九州とか金沢の話されても、私は21世紀の東京に生きてるので関係ありません」という方がほとんどだと思いますけれども。ただですね、東京、関東にお住まいの方でもですね、意外に知られていないひとつの醤油がありまして。当然、関東の醤油はとても美味しいので、全国、世界に広まってますけれども。有名なところでは千葉県野田のキッコーマンがありますよね。それから千葉・銚子のヤマサ、ヒゲタ醤油。日本五大醤油メーカーのうちの3つですけれども。この名前を知らないっていう方はいませんでしょう?

(中澤有美子)そうですね。

(安住紳一郎)で、その銚子のヒゲタ醤油。本膳シリーズなどが好きで使っているという方も多いと思いますけど、ヒゲタ醤油ね。おそば屋さんなんかがよく使っている醤油ですけども。そのヒゲタ醤油ですね、知られざる1品があるんですよ。これ、知らないと思うんですよね。皆さん。ヒゲタ醤油に半年前に予約した人にしか売らない醤油っていうのがあるんですよ。どうです? 関東にお住まいの皆さん。知らないでしょう?

(中澤有美子)知らない!

(安住紳一郎)で、これね、別に宣伝も広報もしなくても普通に飛ぶように売れるので、ヒゲタ醤油も別に声高に発表してないんですよ。どうです? 令和の時代にヒゲタの醤油を買うのに半年前に予約しなきゃいけないんですよ? ねえ。料理研究家とか、俺より詳しい方はたぶん知っていらっしゃると思うんです。私も料理研究家の方に教えてもらったんですが。「玄蕃蔵(げんばぐら)」という醤油なんですよね。創業者の方が田中玄蕃というので、その名前を取って玄蕃蔵というんですけれども。玄蕃蔵。醤油は大豆を使いますので、秋に仕込みます。そしてその翌年、醤油となって蔵から出してお醤油として売るっていうことなんですけども。

玄蕃蔵は昔の江戸時代の作り方をそのままやってるんで、それぞれの節句に合わせていろいろな仕込みの工程をするんですよね。で、かならず仕込んでから翌年の9月9日に蔵出しするっていうこれ、日付が決まってるんですよ。9月9日。ということはですよ、だから先週の木曜日に蔵出ししてるんですよ。で、瓶に詰めてもらって、それを私、送ってもらいましたから。で、今日が12日でしょう? で、この後に皆さんにプレゼントして、たぶん火曜日には着くから。で、9日に蔵出しした醤油を1週間経たずして楽しめるっていうことですからね。どうですか? ねえ。なかなかね、うん。いいと思いますよ。

(中澤有美子)いいですね!

春先に予約を受け付ける

(安住紳一郎)で、だいたいね、春先ぐらいに予約を受け付けてるんですけど。やっぱり当然、知る人ぞ知るという1品なので、予約がすぐに埋っちゃうんですよね。で、創業者の田中玄蕃さん。3代目の田中玄蕃っていう人の秘伝の麹を使って、江戸時代の同じ作り方で作っているという関東醤油最高の1品のひとつと言われてますけれども。で、驚くのはですよ、10年くらい前かな? 「今年の玄蕃蔵は私たちが許せる範囲の製品の品質に収まらなかったので、売るのをやめます」っていう、そういうお知らせが出たんですよ。予約を取っているのに。で、「予約した皆さん、ごめんなさい」っていう、そういう……2013年だったかな? そういう年があるんですよ。信じられないでしょう?

(中澤有美子)クオリティーに達しなかったので、出しませんって?

(安住紳一郎)「出しません。今年は予約を皆さんから頂きましたけど、すみません。反故にします。売りません」っていう。むしろ、逆に絶対の自信を持っているんだっていうね、そういう醤油がね、あるんですよ。

(中澤有美子)わーっ! すごくゾゾゾッとしました。わあ!

(安住紳一郎)で、今年の春先。私、ちょっとコロナでロケに出られないというようなこともありまして、時間がたっぷりありましたので、家でネットサーフィンなどをこよなくやっておりましたが。「玄蕃蔵の予約って今頃なんじゃないかな?」と思ってやっていたらちょうど、「ただいま受付中」ってなっていたので「よし、いいぞ!」と思いましてね。密封ペットボトル500ミリリットルサイズを1本、自宅用にね、予約をしたんですよ。

で、もうしばらくしてから見てもまだ予約中ってなってたので「今年は少し予約のスピードが遅いかも? 余裕があるかもしれないな」と思ってね。で、ラジオのスタッフに「ぜひ、この関東最高の1品と言われる玄蕃蔵をラジオ番組のプレゼントにしたら喜ばれるんじゃないか。でも、なかなか予約取れないので、ちょっと1度ヒゲタ醤油さんに電話して。予約を……1人で何本かまとめてお願いできますか?っていうのは、どうだろう」って話をして、電話をしたんですよ。

で、「TBSラジオで番組しています安住紳一郎ですが、玄蕃蔵を少し多めに予約したいんですけど、いいですか? そして番組のプレゼントにしたいんですけど。今年、私がネットで見る限り、少し予約のスピードに余裕があるように思いましたので」とお伝えしましたらね、「ああ、そうですか。たぶん構わないと思いますが、少々お待ちください」なんて言ってね、丁寧に応対してくださって。で、電話をご担当の方に取り次いでくださって。で、電話を代わっていただいていて。

そしたら「はい、お電話代わりました。失礼ですが日本しょうゆ大使の安住紳一郎さんですか?」って言うわけですよ!

(中澤有美子)ああーっ!(笑)。

(安住紳一郎)この肩書きがね、最近独り歩きして。自分で思っている以上の肩書きに仕上がっているんですよね。「ああ、玄蕃蔵ですね」「そうなんですよ。ちょっと少し、個人用じゃないもんですから。何本か予約していいですか?」なんて言って。「少し多めにお願いできますか?」「どれぐらい?」「5、6本ほど……」「そうですか。わかりました。20本、用意しましょう」なんて。「ありがとうございます」なんて言って。しかもね、今回は提供してくださるって言うんですよ。嬉しいですよね! うん。

(中澤有美子)すごい!

(安住紳一郎)「いやー、安住さん。しょうゆ大使ですから」「ありがとうございます。正しくは『日本でただ1人のしょうゆ大使』なんです」なんて言って(笑)。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ! 乗せた(笑)。

(安住紳一郎)乗せてね(笑)。いいねえ。私は人としてダメになっているかもしれないけれども、効くわ。この肩書は(笑)。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

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(安住紳一郎)怖いね。「名前が人を作る」とは言うけども。だって放っておいたってね、売れるものですから。宣伝とか広報をする必要ないので、これは本当にヒゲタさんからの厚意ということで。20本、譲っていただくことになりました。ねえ。

(中澤有美子)ヒゲタさんの懐の深さと大使の肩書の華やかさの両方を今、ひしひしと感じています(笑)。

(安住紳一郎)いやいやいや! それほどです。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)ヒゲタ、いいですから。銚子のね、本社のところで見学もやってますから。ぜひ、コロナが明けましたら行ってみてください。醤油が嫌いだっていう人はいないと思いますし、皆さん、それぞれね、お使いのものがあると思いますが。江戸づくり醤油、関東醤油のひとつの完成形と言われていますけどもね。玄蕃蔵。今日は20人の方、リスナープレゼントになります。

江戸づくり醤油、関東醤油のひとつの完成形

(安住紳一郎)今年の出来栄えはヒゲタ営業本部、ヒタチさんによりますとここ数年の出来と比較しても旨味が高く、マイルドな口あたりに仕上がっているということで自信があるようです。密封パック型ペットボトルもあるんですけども、今回は皆さんへの贈り物ということでより伝統を感じるコンプラ瓶タイプにしました。コンプラ瓶ってオランダの出島から東インド会社を経由してヨーロッパに輸出した当時の瀬戸物、焼き物の瓶ですね。

で、さすがに今はもうコルクじゃないんですけど。プラスチックの蓋になってますけれどもね。なので、出す時はね、両手でうやうやしく持ってですね。で、こう傾けますとブランデーみたいに『トクトクトクトク……』っていいますから。できたて。9月9日に蔵出ししたのがコンプラ瓶に入ってご自宅に届きますからね。

(中澤有美子)ほしい!

(安住紳一郎)20人の方ということです。ねえ。ルイ14世もオランダの出島からのコンプラ瓶醤油を使ってましたからね。500ミリリットル入りで、密封ペットボトルでもコンプラ瓶でも値段一緒なんですけども。2000円するんですけども。これはもう、値段じゃありませんから。半年前に予約しないと買えないというね、料理のプロとか通の人が使う醤油。話のネタに、皆さんの食卓に1度、乗せてみてね、家族の皆さんと一緒に「これが……」というような話をしてみたらいかがでしょうか? ねえ。いいですよね。

(中澤有美子)いいですねー! うらやましい。

ヒゲタ醤油株式会社
ヒゲタ醤油の公式ウェブサイト。企業情報のほか、商品やレシピ、そばつゆに関するノウハウなど、お役立ち情報をお届けします。

(安住紳一郎)私も先ほど、自分のものが届きましたので。少し賞味いたしましたけれども。醤油でね、あんまり美味しいっていう言い方をしないんですけどね。すごくで美味しい醤油でした。旨味があるなっていう感じがしましたね。ヒゲタの醤油はもともと旨味が強いというのが特徴なんですけども。「うーん、これはいい!」と思いましたね。山で遭難した時はブランデーじゃなくて私にはこれを与えてほしいなと思いますね。「生き返る! ああ、生き返る!」っていう感じ。皆さんからのご応募をお待ちしています。

<書き起こしおわり>

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