安住紳一郎 TBSアナウンサー新人時代を振り返る

安住紳一郎「そんな彼(彼女)がいまの夫(妻)です」メッセージを語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2021年1月3日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で自身の会社員人生を振り返り。TBSアナウンサー1年目の音源を紹介していました。

(安住紳一郎)天気のいい1月3日です。皆さん、お正月は何をしてますでしょうか? 今日は私1人でスタジオでお送りしています。ワンオペということですね。なかなか提供とかをナレーションする手間が大変……「大変」と言うと語弊がありますけれどもね。先ほどもね、「この、時間は」って言ってちゃって。自分でショック受けてるところです。申し訳ない。

『日曜天国』お正月番外編、TBSテレビアナウンサー、安住紳一郎。社員番号97002、放送を語る第2部。

(BGM 前野曜子『蘇える金狼のテーマ』)

(安住紳一郎)私の局アナとしてのすごろくの1マス目はこうして始まりました。私たちの世代はとにかく人が多かった。アナウンサー募集に6500人もの受験生がいた。私たちの世代は特に就職が大変だった。優秀な同級生たちが満足の職に就けなかった。俺はそんな当時の社会をまだ許してはいない。「お前は就職決まったからいいじゃないか」と学校のクラスで散々言われた。

「同世代の代弁者になりたい」

「俺だけ決まって申し訳ない」と本当に思った。「自分だけいい思いをしてしまっている」という自覚から、いつしか大学の友人からは遠ざかってしまった。私は自分だけ得をしているという自覚はない。「かならずこの世代の代弁者になりたい」と思った。狭い入口から入った記憶が今でも私を燃えさせるひとつの理由だ。他の世代のアナウンサーには絶対負けたくない。いよいよアナウンサーとしての生活が始まりました。仕事を始めた当時のテープがあります。

<音源スタート>

(ナレーション)TBSラジオ、スタンバイ!

(安住紳一郎)おはようございます。明けましておめでとうございます。TBSアナウンサーの安住紳一郎です。いつも森本毅郎さん。そして遠藤泰子さんがレギュラーでお伝えしているんですが、ちょうど冬休みということありまして。昨日、今日、明日とTBSのアナウンサーが代打でお伝えしています。

そして今日はなんと新人の私、安住紳一郎が担当ということになりました。新人です。まだ現場に出て半年たっていないんですけども、早くもこのTBSの看板番組に登場ということで。TBSも思い切ったことをやります。新年1発目の失敗にならないように頑張りたいと思います。とりあえずバットは思い切り振っていきます!

(ナレーション)TBSラジオ、スタンバイ!

(安住紳一郎)さあ、ここでいつもなら朝刊を読み比べるんですが、ここで今日は新春恒例、測り比べ。それぞれの新聞の重さを測ってみたいと思います。産経、毎日、読売、朝日、日経、東京と測ったんですが、一番重かったのは日経の640グラム。そして一番軽かったのは東京の435グラムということでした。結構重いんですよね。読み比べでした!

<音源おわり>

(安住紳一郎)力、入ってますね(笑)。気合の入り方が怖いぐらいで。今、こんな新人がいたら「まあまあ……」と言ってとりあえずなだめるところですけども(笑)。たくさんの先輩方にお世話になりました。緊張した初めてのリポート、大沢悠里さんに褒められたことを今でも忘れられません。

初リポートを大沢悠里さんに褒められる

<音源スタート>

(大沢悠里)さて、今日から甲子園。高校野球ですけどもね。新人のアナウンサー、毎年甲子園に行きましてね。その初々しいところでレポートをしてくれますよね。今日は初日ですね。安住という、「安くて住む」というね。安アパートじゃありません(笑)。安住紳一郎アナウンサーに伝えてもらいます。安住くん?

(安住紳一郎)はい、おはようございます。甲子園球場の安住です。私、家賃は今、5万2000円です。たしかに安い。すいません(笑)。

(大沢悠里)ああ、そうですか(笑)。

(安住紳一郎)今日、夏の全国高校野球。今日が大会の初日ということで。この後、9時から開会式が予定されています。あと30分ほどということで現在、セレモニーの前の独特のざわめきが甲子園球場に溢れています。私もちょっと興奮しています。それから今日の開会式なんですが、例年のものとちょっと雰囲気が変わりそうなんですね。というのもですね、これまで開会式の司会というのは大会役員の方がされてきたの、今回からは選手と同じ高校生が司会を担当することになりました。

(大沢悠里)ほう。

(安住紳一郎)地元・兵庫の高校放送コンテストのアナウンス部門で入賞した山内佑利子さんと興津和幸くんがこの大役に抜擢されたんですよ。先ほど、その2人と話をしてきたのですが、2人ともなかなか記者団への質問とかの応対がしっかりしていまして。私よりも遥かにアナウンスメントというか、しゃべりが上手で本当に驚きました。

(大沢悠里)取り替えようか?(笑)。

(安住紳一郎)ええ、すいません(笑)。私もうかうかしていられません。今日の開会式、そんな2人にも会場の目が集まりそうです。この後、開会式直後の第一試合に西東京代表の堀越高校。そして第三試合には神奈川代表の桐蔭学園が早くも登場します。以上です。

(大沢悠里)はい。ありがとうございました。なかなか落ち着いていて。おじさんみたいじゃないですか(笑)。

(迫みちよ)ねえ。新人とは思えない。

(大沢悠里)新人とは思えない。

(迫みちよ)10年ぐらいやっているおいちゃんみたいでしたね(笑)。

(大沢悠里)さすが、上手いでしょう? やっぱり今、1500人に1人とか2000人に1人で選べてきますから。

(迫みちよ)それぐらい落ち着きがないとね。

(安住紳一郎)よろしくお願いします。

(大沢悠里)10年持つかどうかわからないですけども。

(迫みちよ)アハハハハハハハハッ! どうしてそういう将来有望な人にそんなことを言うの?(笑)。

(大沢悠里)大変な世界なんですよ。ましてや33年、生き抜いてくるっていうのはよほど根性がないと……。

(迫みちよ)本当。よっぽど悪くなきゃいけない。大沢さんみたいに(笑)。

(大沢悠里)人を蹴落としていかなくちゃ。今度、石川顯を蹴落とすことを考えているんだ(笑)。

(迫みちよ)アハハハハハハハハッ! しょうがないね。他に蹴落とす人がいないんだろ、もう?(笑)。

(大沢悠里)もうロンペー(桝井論平)はダメだしな。完全に蹴落とした(笑)。

(迫みちよ)ロンペーさん(笑)。コマーシャル休んじゃった?

(大沢悠里)そうそう。同期で仲がいいんだよ(笑)。安住紳一郎アナウンサーでございました。

<音源おわり>

(安住紳一郎)当時、高校生で甲子園の司会を初めてした山内佑利子さんは沖縄のアナウンサーになっています。そして興津和幸さんは皆さん知ってると思います。声優として大活躍されています。私は今年25年目の局アナ生活を迎えます。

<書き起こしおわり>

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