小袋成彬 J-WAVE『MUSIC HUB』終了とリニューアルを語る

小袋成彬 2019年おすすめの10曲を語る MUSIC HUB

小袋成彬さんが2020年6月26日放送のJ-WAVE『MUSIC HUB』の中で番組終了とリニューアルについて話していました。

(小袋成彬)J-WAVE『MUSIC HUB』、ナビゲーターの小袋成彬です。この番組は音楽番組として始まりましたが……まあ今も音楽番組ですけど。紆余曲折ありまして、いろんなスタイルを模索しながらですね、全180ン回やっております。はい。ということで今日はね、「お大事なお知らせがある」と先週言いましたが。まあゲストを紹介しよう。まずは。小島くんです。

(小島裕規)どうもー、小島です。

(小袋成彬)a.k.a Yaffle。今はYaffleとして素晴らしい楽曲も出しつつ、数多の素晴らしい楽曲をプロデュースしている名プロデューサーでもあります。私たち、Tokyo Recordingsという音楽会社をやってまして。もう2人で5年間で、はい。いろいろと……(笑)。

(小島裕規)辛酸を嘗めつつ(笑)。

(小袋成彬)やりました(笑)。で、この番組ですが、大事なお知らせがあるんです。勿体ぶらずに言います。『MUSIC HUB』、今週で終わりです。

(小島裕規)えええーっ!?

(小袋成彬)全182回。ええと、朗報もあります。すぐに言います。来週からですね、名前が変わります。で、私はしばらくはMCとして引き続き、先週と同様に1枚のアルバムをじっくりみんなで聞くみたいなスタイルでやるんですが、そのだんだん変わっていく経緯とかを今日は30分、いろいろ番組を振り返りながらなんとなく話していこうかなと思っております。なので小島くんにもね、ぜひ付き合っていただいて。まあ今日は大放談スペシャルです。久々に。ケルンのあの夜以来の。はい。

(小島裕規)フフフ、ただしゃべるっていう(笑)。

(小袋成彬)ただただしゃべるっていう回で。ぜひ『MUSIC HUB』最終回です。お付き合いください。で、番組がいつスタートしたか?って言うと、2017年1月6日なんですよ。

(小島裕規)そんな前なんですね。

(小袋成彬)その時はね、アデルの『He Won’t Go』を流して。あのクリス・デイヴのドラムに感動をしまして。あれをどうしてもシェアしたいなと思ってかけたんですよ。

(小島裕規)うんうん。

(小袋成彬)それで当時はですね、結構楽曲の解説っていうのかな? 「この楽器をこう」とかやりつつ、そんなスタイルでやってきたんですけど。なんかね、ちょっとオタクっぽいトークは嫌だなってなんか思い始めて。わかんないけど。それでもすごい素敵なんだけど、俺っぽくないな、みたいな。もっと自信を持ってグルーヴを届けたいなって思ったんですよ。自分で編集してる間に。何だろな? 何か流れがあるんですよ。30分の。その30分の作品を作るっていうことに3年半、ずっと試行錯誤してきたって感じですね。

で、『MUSIC HUB』っていう名前はね、俺が作ったんだけど。最初から実はね、あんまりしっくりは来てなくて。何でかって言うとね、「HUB」っていうのが俺のキャラじゃないんだよね。HUBってだいたい失敗するじゃん。空港みたいに(笑)。

(小島裕規)よく、それこそ始まった当初、結構流行っていたよね。HUBっていう言葉を使うの。

(小袋成彬)そう。流行ってたんだよ。で、別に人をつなぎたいわけでもないし。どっちかって言うとそのリスナーと密になっていくスタイルでもないから。なんか……でもメディアにもなりたくないし、どんなのがいいだろうっていう模索をずっとしていたんですね。で、番組の全180何回の放送の中で、たぶん100回目を過ぎたあたりから僕がイギリスに移って。なんか向こうに行って音楽のその聞き方が変わってきて。そのリズム……グルーヴか。その人が持っている、3分間で支配される、その人の色に染まる感じ。

(小島裕規)ドラムとか、そういうことじゃなくてね。

(小袋成彬)そう。それをシェアしたいなって思い始めて。で、それを一番東の果ての国の人たちが喜んで聞いてる様が僕はすごい嬉しかったですよ。なんかね。で、それってHUBじゃなくて単純にコミュニティーだなっていうか。何だろう? 何かを繋いでるっていう感覚ではないから。これはちょっと1回、概念をシフトチェンジしないとなっていうことで。それで邦楽・洋楽を問わず、素晴らしい作品を届ける。で、それをみんなで楽しむものという意味で変更をします。

これがどれだけ重要かっていうのはみんなわかんないかもしれないし。俺の中ではかなり重要なんだよね。「名は体を表す」じゃないけども。ということで、そういうコンセプトでこれからもやっていこうかなと思っています。全180ン回やりましたが。ラジオの限界はね、僕の限界なんです。僕が人気が出ればラジオも人気出るんですよ、正直言うと。

(小島裕規)フフフ、身も蓋もないね(笑)。

(小袋成彬)身も蓋もない。でも、僕がそういうのは作りたくないというか、もっとこの素晴らしいコンセプトとアイデアを延々続いていくような。何十年も続けていくようなものにしたいから。だからゆくゆくはね、僕が別にMCをやらなくてもいいかなとは思ってるんですよ。「このアルバムをこの人たちと聞く」っていうか。

コンセプトとアイデアが続いてくものにしたい

(小島裕規)まあ、『MUSIC HUB』の最近やっていたコンセプトを継承していく上で名前を変えようっていう?

(小袋成彬)まさにそういうことです。「今日のアルバムはじゃあメアリー・J.ブライジの『My Life』を小島くんと聞きましょう!」みたいな。そういう感じ。で、僕も歳を取ってきますし。新しいフレッシュな人たちがどんどん聞きますので。そういう人たちにバトンを……しっかり太いバトンを渡せるようなものをこの何年かで作っていって。で、まあクオリティーはコントロールしつつ、最高のネットワークを作りたいなと思っています。

でね、ゆくゆくはあれをやりたいんだよね。先週紹介したアンディー・シャウフとかはまだ日本にあんまり来てないんですよ。でも、こういうアルバムをパッとみんなに聞いてもらって。素晴らしいアルバムを聞いてもらって。このコミュニティーの中で……まあJ-WAVEさんと一緒にライブの主催をやるとか。まだ知られてない素晴らしい音楽を……まあ知られていてもいいんだけど。その素晴らしい音楽をみんなにシェアしたいなっていう気持ちはなんとなくあって。

(小島裕規)じゃあ「有名にしよう」とかそういうんじゃなくて?

(小袋成彬)そうそう。まさにそうなんです。で、僕はまあアーティストとしての自負があるので。やっぱりアーティストはメディアをやるべきではないなっていうのは何となくあって。

(小島裕規)どうして?

(小袋成彬)作りたい。とにかく作っていたいし、そこに喜びを感じるから。メディアは楽しいんだけど、ずっとやってるとなんか批評おじさんになっていくのが僕は嫌なんだよね。

(小島裕規)フフフ、なるほどね。

(小袋成彬)言いたいことはいっぱいあるし。もちろん聞いてるうちに「うわっ、このドラムは素晴らしい!」とか思う時はあるんだけど。言いたくはないんだよね。だからまず、うん。最初の何回かはちゃんと、文化は作りつつ、だんだんフェードアウトしていく方向がいいのかな?っていうのはね。

(小島裕規)その「自分」という存在がね。

(小袋成彬)そう。と、思ってるんです。はい。

(小島裕規)素敵だと思います。

(小袋成彬)ありがとうございます。ということで『MUSIC HUB』も今日が最終回です。

(小島裕規)あら、長い……。

(小袋成彬)3年半だよ。

(小島裕規)3年半。

(小袋成彬)あなた、最初のゲストですからね。

(小島裕規)第1回目だっけ、あれ?

(小袋成彬)ええとね、第3回目かなんかに第九を聞いたんですよ。八木くんと。

(小島裕規)八木くんとね(笑)。

(小袋成彬)衝撃ですよ(笑)。

(小島裕規)3回目でやることか?っていう(笑)。

(小袋成彬)金曜の深夜にベートーヴェンの第九を。

(小島裕規)演奏違いだったっけ?

(小袋成彬)指揮者違い。

(小島裕規)指揮者の違う音色を聞いたんだ。

(小袋成彬)指揮者違いの第九を4曲、流しました。渋いっていうか……(笑)。

(小島裕規)フフフ、たぶん聞いている人はラジオ、壊れているのかな?って思ったんじゃない?

(小袋成彬)「ついにラジオもここまで来たか?」って感じですよね。そんなのもありつつ、その次に宇多田ヒカルさんがいきなり来てくれて。それでね、何とか僕はこのラジオを守ったっていう感じですね(笑)。

(小島裕規)フハハハハハハハハッ! 寿命が延びた?

(小袋成彬)そう(笑)。宇多田さんに守っていただいたっていう側面が(笑)。ああ、そうですね。カラオケをやりました。

(小島裕規)ああ、そんなことを?

(小袋成彬)そう。バズりに。おバズに(笑)。ちょっとね、あの時はしたたかでしたね(笑)。

宇多田ヒカルゲスト回

(小島裕規)劇薬?

(小袋成彬)劇薬でした。あとはね、小島くんが出た回といえば、俺たちのフェス。

(小島裕規)ああ、最高のフェスを考えるみたいな?

(小袋成彬)「俺たちが考える最高のフェス」っていう企画をやりました。で、ウェイバー方式のドラフトを採用しまして。まさかのケンドリック・ラマーがかぶるっていう。で、抽選しで僕が獲得しましたよ(笑)。で、奥冨さんがテイラー・スウィフト……あれ? ダフト・パンクだったかな? テイラー・スウィフトでしたよね?

(小島裕規)「ダフト・パンクは出たがらない」みたいな。スマッシュの人を呼んで。

(小袋成彬)そう。で、ちゃんと審査員にFUJI ROCKを主催するスマッシュの方を呼びまして。高崎さんという方を。で、開催する場所とかも指定したんだよね?

(小島裕規)そう。現実的かどうかっていう話も審査してもらったんだよね。。

(小袋成彬)俺は「荒川の河川敷でやるべきだ」って言ったら「いや、脇のマンションからクレームが来る」とか。「遮蔽物がないと対岸まで音が聞こえるよ」とか。「めちゃめちゃリアル!」と思って(笑)。

(小島裕規)言われたね(笑)。

(小袋成彬)そんな話もしましたね。あと、コジさんが出た回って何があったかな?

(小島裕規)橘慶太さんのドラムマシーン音色当てクイズは?(笑)。

(小袋成彬)どこに需要があるんだよ?っていうね(笑)。俺、そういえば優勝した気がする。

(小島裕規)そうだった気がする。たしか1問、マジで当てたんだよね。

(小袋成彬)うん。マジで当てたんだよ。

(小島裕規)そうだ。俺、あの時ロンドンにいたんだよ。ちょうど。

(小袋成彬)そうだ。しかも、問題を作ってくれたんだ。出演はしてないのかな?

(小島裕規)いや、しゃべっている。出題者として。ロンドンシティ空港で電話しながら……。

(小袋成彬)ロンドンシティ空港にいたんだ(笑)。

(小島裕規)時間的にもう、ちょうど降りた瞬間だったから。始まったのが(笑)。だからロビーのところでずっと喋っていたんだよ。

(小袋成彬)そうか。よく考えたらその時からリモートやっててすごいね。

(小島裕規)たしかに(笑)。先取りしてたのかな。

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