小袋成彬さんがJ-WAVE『MUSIC HUB』の中でフライング・ロータスの新作から『Spontaneous feat. Little Dragon』を紹介していました。
(小袋成彬)3曲目、行こうと思います。フライング・ロータスで『Spontaneous feat. Little Dragon』。
Flying Lotus『Spontaneous feat. Little Dragon』
(小袋成彬)お聞きいただいたのはフライング・ロータスで『Spontaneous feat. Little Dragon』でした。フライング・ロータスって僕、このラジオでかけたこと、あるんですかね? 意外とかけてないかもしれないすね。お気に入りの1人です。フライング・ロータス、ブレインフィーダーのボスでトラックメーカーでございます。まあ説明不要だと思いますが。
今回、アルバムが5月24日に出るんですよ。「24日に出たんですよ」になるのかな? これが放送される頃には。ちょうどまだいま、19日の収録してるんで、先行曲しか聞けてないので。その中で『Spontaneous feat. Little Dragon』という曲をかけました。そうそう。今回ですね、トラックリストだけはすでに公開されているんですけども。フライング・ロータスってね、いままでももちろんフィーチャリング、客演も多かったんですけども、これほど客演が多いアルバムも珍しくてですね。
しかもそのラインナップが結構ね、ポップ寄りなんですよ。アンダーソン・パークとか、あとティエラ・ワック。1分アルバムを出した女の子ですね。ティエラ・ワック。リトル・ドラゴンでしょう。あとデヴィッド・リンチ。この人は映像作家ですけども。音楽も作っていますが。あとは同じ界隈のサンダーキャット、トロ・イ・モア。あとはソランジュ。結構ね、ブラックミュージック寄りの人たちが多いですが。いろんなポップなシンガーがフィーチャリングされています。
で、ちなみにソランジュの曲の次の曲が『Thank U Malcolm』っていう曲らしいので。たぶんこれはマルコムX……アメリカの黒人公民権運動の活動家ですね。それがクレジットされてるんで、もしかするとなにかコンセプチュアルなアルバムなのかなと予想してますが、まあ聞いてみないとわからない。たぶんこれが放送されてる頃には全曲公開されているだろうということで。ちょっと最近ね、大物の新譜がガンガン出てて面白いんですよね。
Slowthaiもそうだし、DJキャレドも出しましたね(笑)。チャラくて聞けないけど。フフフ、ここでは絶対に流さないけど(笑)。でもやっぱりね、プロダクションがいいんで。今回もManny Marroquinがミックスしてるらしいので。ちょっとそれは必聴だなということで。まだ聞いてないんですが、聞いてみたいですね。
あとはタイラー・ザ・クリエイターも出したし。ちょっと大物が多すぎて全然インディーが聞けてないという状況ですが。すごい新譜ライフが楽しいですね。そう。フライング・ロータスは本当にトラックが難解で。もちろん真似もできないし。でもね、どうしても紐を解こうとしてね、いろいろと何度も聞いてあるんですけど。あの人ね、ピアノのイメージが強いですが、フレーズがね、ギターだったりするんだろうなっていうのが僕の見解なんですよね。
たとえば前作でケンドリック・ラマーをフィーチャリングした曲があるんですけど。あれ、ピアノでメロディーを弾こうと思ったらすげえムズいというか、意味が分からない指の動き方をするんですけど。ギターに弾いたら、ええとマイナーのペンタトニック一発だったかな? なので、まあ飛び飛びなんですけど、ピアノほど変な運指ではないというのがね、ひとつ発見で。「あれ? この人、意外とメロディーはギターで作ってるんじゃないのかな?」って思いました。
まあまあ、しょうもない研究結果ですが、それぐらいは僕はフライング・ロータスは好きですね。はい。ちょっと新譜楽しみにしてます。もう公開されてるはずですが。これが発表された頃には。今回もすごい面白いアルバムだと思います。
最近……そうだ。そういえばイギリスの家って、基本的にオートロックなんですよ。で、「フラット」っていう、日本で言う「ルーム」なんですけど。そこにシェアする形でみんな住んでて。だから鍵が実は3つ、あって。まずその建物の玄関の鍵。エントランスの鍵。それからフラットに入るドア。で、フラットの中でそれぞれの部屋に行くための鍵。3つあるんですよね。
で、僕はその3つをまとめて持ってるんですけど。「ちょっと外の空気を吸おう」と思ってガチャッと閉めた瞬間に「あっ! 閉じ込めた!」と思って。閉じ込めにあったんですよ。で、その鍵を持ってる人がその時、誰もいなくって。1人はイタリアに行っちゃってたし。近所さんもね、全然帰ってこなかったんで。「あっ、ヤバい!」って思って。夜の11時半ぐらいに半袖で出ちゃったんですよ。で、いろいろ連絡取ったらどうも明日の昼までは帰ってこないと。で、マジで帰れなくなっちゃって。
夜11時半にロンドンの家に入れなくなる
で、お風呂場の窓から侵入しようとしたり、2、30分格闘したんですけど、為す術なしっていうことで。もう思い切って外に出て。「ちょっと1回、考えるのをやめよう」と思って、近くのアイリッシュバーに行ったんですよ。で、現状を整理しよう。鍵はない。明日の昼に帰ってくるっていう連絡を受けるために、携帯の充電は残しておかなきゃいけなくって。でもあと23%しかなかったんですね。幸い、クレジットカードをポケットに入れて出たので、そのクレカだけは残ってる。だからUberないしはタクシーで誰かの家に行くっていう手もあるし。
ただね、あとはもう本気で誰かの家に泊まるために誰か捕まえようかなと思ったんですよ。その辺のバーで。「お前の家に泊めてくれ!」って。そういうきっかけもあってもいいかなと思って、いろいろと右往左往してたんですけど、結局携帯の充電が絶対に持たないっていうことが分かったので、まず友達にいろいろと電話しました。「お前の家に泊めてくれないか?」って。で、夜も夜なんで、全然繋がらなくて。結局最後にやっと、携帯が7%ぐらいの時に、たまたまある友達がロンドンに来ていて。そこの家に泊めさせてもらいました。こっそり(笑)。
本当にね、不便なんだよね。俺、しかも忘れ物と落し物がめちゃくちゃ多いんで。本当、めちゃくちゃ欠点なんですけど。ものすごく多いんで。気をつけようにもいつも忘れちゃうんですけどね。いや、あれはナイトメアだったな。そんな夜でした。
<書き起こしおわり>