渡辺志保と辰巳JUNK キム・カーダシアンとその家族の歩みを語る

渡辺志保と辰巳JUNK キム・カーダシアンとその家族の歩みを語る MUSIC GARAGE:ROOM 101

辰巳JUNKさんがbayfm『MUSIC GARAGE:ROOM 101』に出演。キム・カーダシアンとその家族、カーダシアン・ジェンナー家の歩みを渡辺志保さんと一緒に振り返っていました。

(渡辺志保)続いてはゲストのコーナーです。今日はすごく楽しみにしてました。何と……辰巳JUNKさんをお迎えしております! 普段はライターっていう感じですか?

(辰巳JUNK)ですね。

(渡辺志保)いろいろとね、しかもポップカルチャーについて非常に幅広く、そして鋭い洞察力でいろいろと文章を書かれていて。私の辰巳JUNKさんのことをもともとTwitterで発見して。「すごい面白いことを発進してらっしゃるな」と思って。いままでに誰も日本で発信をしていなかったような視点でセレブリティであるとか、女性シンガーのことであるとか。そういったことをどんどん発信されていて、「ヤベえ!」って思ってフォローしたのが最初だったんですけど。いつか直接、お話しをうかがってみたいなと思って、今日はお招きしました。よろしくお願いします。

(辰巳JUNK)はい(笑)。ふつつか者ですが、よろしくお願います。

(渡辺志保)フフフ。で、今日はなぜお呼びしたかと申しますと、やはり私が辰巳JUNKさんといろいろお話ししてみたいなと思っていたネタが、まさにカーダシアン列伝と言いますか。キム・カーダシアンを中心に回っている……「クリス・ジェンナー」と言った方が正しいですかね? クリス・ジェンナーを中心に回っているカーダシアン家のあれこれをですね、ぜひ辰巳JUNKさんのご意見もうかがいながら話していきたい。プラス、この番組でもちょっと扱いましたが、ちょっと前にキム・カーダシアンが「KIMONO(キモノ)」という自身の補正下着のブランドを立ち上げて、世界中から……特に日本から大バッシングを受けたということで。

渡辺志保 キム・カーダシアン「KIMONO」騒動を語る
渡辺志保さんがbayfm『MUSIC GARAGE:ROOM 101』の中でキム・カーダシアンが自身の補正下着ラインに「KIMONO」と名付け商標登録し、それが「文化の盗用だ」と批判を受けた件について話していました。 (渡辺志保)まずは海外...

そういったことも含めて、専門家である辰巳JUNKさんはどのようにお考えなのか。ちょっとお話をこれからうかがってまいりたいと思います。で、まず、私たちは本当にもうあのカーダシアン家のファミリーツリーが頭の中にすでに入ってると思うんですけれども。みなさんがみなさん、そういうわけではないと思いますので。まずそのキム・カーダシアンってどんな人なのか? どんな家庭で育ったのか? みたいなところをですね、さっそく辰巳さんからお話いただきたいと思います。

(辰巳JUNK)はい。じゃあキム・カーダシアンを中心にカーダシアン列伝ということで。題して、炎上セレブからホワイトハウスまでの道を三部構成で……。

(渡辺志保)今日は三部構成で! お付き合い、お願いします。

(辰巳JUNK)よろしくお願いします。第一章、「有名なことで有名」。お騒がせセレブ編ということで。キャリアの始まりですね。2007年にR&B歌手のレイ・Jとのプライベートな……。

(渡辺志保)はい。プライベートなね(笑)。

プライベート動画流出とリアリティ番組スタート

(辰巳JUNK)ベッドのお上の映像がなんと流出して一気に知名度が向上します。まあ、それまでは「パリス・ヒルトンの友達」みたいな感じだったんですけども。そのいけないビデオによって、「なんだこいつ?」みたいな。まあ、「超セクシーですごい!」みたいな。で、その後になんとリアリティ番組『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ(Keeping Up With The Kardashians)』という番組が放送開始されたわけです。

(渡辺志保)なるほど、なるほど。

(辰巳JUNK)まあ明らかにタイミングが良すぎるんじゃないか?っていう……。

(渡辺志保)タイミングが良すぎるっていう。2007年……いまから12年前ということですね。

(辰巳JUNK)そうですね。そのために番組のプロデューサーの母親、クリスが家族の番組の宣伝のために娘のいけないビデオをわざと流出させたんじゃないか? みたいな恐ろしい都市伝説が流れていて。最初から「こいつら、ヤバいな」みたいな。

(渡辺志保)陰謀論みたいなのがまことしやかに……。

(辰巳JUNK)まあ完全に本当にヤバいゴシップのファミリーということで放送が開始されました。で、その『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』という番組、日本でも見れるんですけども邦題そのままの番組ですね。LAのお金持ち美人姉妹の破天荒な生活を追うリアリティ番組。で、その5人姉妹が一応主役なんですけども。カーダシアン・ジェンナーの名字に分かれていて。それはお母さんが全部クリスさんなんで、最初の結婚相手のロバート・カーダシアンさんと離婚をした後にブルース・ジェンナーさんと結婚をして、合計で5人の娘さんが生まれたということで。

(渡辺志保)なので異父姉妹で暮らしているということですよね。それにプラス、ロバートくんという弟もいるという。

(辰巳JUNK)そうですね。最近はもう隠蔽されてしまって(笑)。

(渡辺志保)都合がいい時だけ引っ張り出して、都合が悪くなるとまたメディアの奥に隠蔽されるというね、すごい……。

(辰巳JUNK)闇の家族なんですけども(笑)。で、アメリカのリアリティ番組は派手なんで。金持ちのヤバいやつを追うっていう感じで。もうすごい派手なんで。それで結構初期で有名なエピソードというのが、次女のキムさんはもうナルシスト。美人でセクシーな女みたいな。そんなナルシストのキムが妹のクロエが刑務所に向かう車の中でもセルフィーを撮影しているっていう。

(渡辺志保)自分でスマホでね。

(辰巳JUNK)その中でお母さんのクリスが「キム、なにやってんの! あんた、自分の写真撮るの、やめて! もういま、あんたの妹は牢屋に向かってるのよ!」みたいな。

(渡辺志保)アハハハハハハッ!

(辰巳JUNK)ありえねえだろ? みたいな。どこまでもナルシストの、自分の妹が犯罪者になろうとしてるのにその写真を撮るっていう。

(渡辺志保)しかもこの妹のクロエの刑務所に入った時のマグショットの写真、たしか家に飾っていましたよね? そんな家族、いる? みたいな。はい(笑)。

(辰巳JUNK)で、もうありえない、とんでもキャラのセレブが売りっていうことで。ちなみにこのInstagram時代を先取りしてキムはセルフィーの女王みたいなセルフィーキャラになって。まあ、なんか自撮りの写真集とかも出していたんですけど。後年、最近だともう自撮りのしすぎで腕を痛めて。もうセルフィーがドクターストップになったっていう……。

(渡辺志保)アハハハハハハッ! 腱鞘炎みたいな(笑)。

(辰巳JUNK)健康がヤバいみたいな。それゆえ、自撮り専用アシスタントみたいなのを雇っていまはもう撮影し続けているという。

(渡辺志保)乗り切っているんですね。

(辰巳JUNK)まあ、とにかく冗談のような金持ちセレブのライフスタイルでネタ人生を披露し続けている炎上セレブみたいな人なんですね。そこでついた形容詞が「有名なことで有名」っていう……。

(渡辺志保)特になにをするというわけでもなくてね。歌を歌うわけでもなく。

(辰巳JUNK)「有名だからすごい!」みたいな。

(渡辺志保)それが本当にすごいところですよね。

「有名なことで有名」

(辰巳JUNK)音楽とか演技とか、特技はないけれども。その私生活を切り売りしてゴシップにしてバッシングも上等。炎上セレブとして地位を確立したという。非常にアメリカのゴシップ文化を象徴するような存在でございます。で、リアリティ番組は大ヒットしたものの、その低俗なイメージにより、やっぱりハイブランド……ファッションの高級ブランドからはドレスももらえないし。

(渡辺志保)「お断りします」っていうね。

(辰巳JUNK)「あんたにはあげない!」って。そのVOGUEの編集長のアナ・ウィンターがやっているメットガラっていうセレブ御用達の……。

(渡辺志保)品評会並のね。

(辰巳JUNK)ファッション版アカデミー賞みたいなところの招待状ももらえない、もう二流セレブだっていうことで。

(渡辺志保)「二流だ。お前はセルフィーだけしていろ!」って。

(辰巳JUNK)そう。しかし、転機が訪れて。2012年頃、親交のあった天才ラッパー、カニエ・ウェストさんと交際を開始するという。まあ、カニエさんは天才ラッパーなので、もうやっぱり「一流アーティストと二流タレントのカップル。格差カップルだ」みたいな感じで最初は叩かれていたんですけども。でもカニエさんはその個性的すぎる性格なので、メディアとかをいろいろ巻き込むノロケを爆発されて。たとえばエンターであるジェイ・Zさんとかと一緒にやった2012年の『Clique』という曲ではなんと、「俺の彼女はホームビデオでスーパースターになったんだ(My girl a superstar all from a home movie)」と。

Kanye West『Clique feat. Big Sean & Jay-Z』

(渡辺志保)フフフ、正しいね!

(辰巳JUNK)この「ホームビデオ」っていうのは先ほどお話しした流出をしたエッチなビデオ……母親が流したんじゃないか?って言われているエッチなビデオのことなんですけども。その、スキャンダラスなプライベートのビデオのことすらも肯定をするカニエさんっていう。

(渡辺志保)「これがキム・カーダシアンなんだ。これが俺の女なんだ!」っていう。

(辰巳JUNK)「ホームビデオでスーパースターになった俺の女!」っていう。

(渡辺志保)懐が深いね!

(辰巳JUNK)もう大肯定。そして2013年、これまた衝撃的な『Bound 2』という曲。そこでは「いい女とはたった1人でビッチ1000人分の価値を持つものだ(One good girl is worth a thousand bitches)」と主張していて。

(渡辺志保)フフフ、すごい哲学が出ましたね!

(辰巳JUNK)で、ヒップホップを好きな方なら十分にご存知だと思うんですけども、このミュージックビデオがヤバい!っていう(笑)。

(渡辺志保)フフフ、私もね、昨日改めて見たけど。途中で「これは……我々はなにを見せられているんだろう?」っていうぐらいのヤバさ(笑)。

(辰巳JUNK)虚無の世界に……もう、一応言葉で説明をすると、バイクの上にカニエさんとキムさんが向かい合わせで乗っていて。キムさんの方は服を着てらっしゃらない。それでなんか揺れているみたいな。

(渡辺志保)そうそうそう(笑)。すごいよね。これはなんの比喩表現でもなんでもなく、もう……みたいなことですよね。これ、ぜひみなさんにも見てほしいですね。

(辰巳JUNK)ぜひ、これから夜に(笑)。で、全世界がこれで騒然となって。

(渡辺志保)これ、コメディアンの方が結構パロディーも作ったりしていて。みんなが真似していましたからね。

(辰巳JUNK)それで無事、アメリカ一ヤバいお似合いのカップルとしての地位を確立なすったという。有名度ではもうビヨンセさんとジェイ・Zさんのご夫婦に並ぶほどの存在感に。

(渡辺志保)こっちはネタ豊富だからね。引き出しの数が多いから(笑)。

(辰巳JUNK)で、ゴシップセレブとしてさらに拍車がかかったんですけども。2012年に無事、お二人はご結婚なさって。その際にはキムをイベントに呼ばなかったとされるアナ・ウィンターさんによる一流雑誌VOGUEの表紙になりました。

(渡辺志保)これもね、賛否両論ありましたけどもね。無事に落ち着くところに落ち着いた感じが。

(辰巳JUNK)それでリアリティ番組も絶好調で。「有名なことで有名」と揶揄されたキムさんはなんと、有名なことで有名なお騒がせセレブのまま、一流セレブへと成り上がりました。すごい!

(渡辺志保)すごいシンデレラストーリーですよ! そしてカニエがちゃんとね、フックアップの土台になってるっていうところがね、夫婦愛みたいなところで。

(辰巳JUNK)そう。愛し合い、補い合い、金を稼ぎ……みたいな。

(渡辺志保)そう。私も当時、カニエ・ウェストはこの前にアンバー・ローズと付き合っていまして。アンバー・ローズも限りなくキム・カーダシアンと似た性質の女性でございましたけれども。で、その後にですね、「次はいったいどんな女性と付き合うのか?」と思ったらキム・カーダシアンだったのでもう「どひゃー!」みたいな。まあ、いい意味で驚かされてばかりという感じですけども。

じゃあ、ここで1曲紹介したいんですけども。先ほども辰巳JUNKさんからミュージックビデオの話も出ましたということで。せっかくなのでここでみなさんにもどんな楽曲か聞いていただきたいなと思います。リリックの中には「これはキムだろうな」っていううリリックがあるんですけども。キム・カーダシアンの声は入っていないんですが、ぜひぜひ衝撃的なミュージックビデオもこの後ぜひ、各自チェックしていただきたいと思います。ここで聞いていただきましょう。カニエ・ウェストで『Bound 2』。

Kanye West『Bound 2』

(渡辺志保)引き続きゲストコーナー、辰巳JUNKさんにお話をうかがってまいります。というわけで『Bound 2』<、みなさんにも聞いていただいたところでですね、カーダシアン列伝第二章からお願いします。 (辰巳JUNK)成り上がったキム、どうなったのか? 第二章、イケてる女性起業家としての顔。最年少ビリオネアもファミリーから輩出。どういうことだ?っていう。まあ、カニエさんとご結婚して一流セレブの仲間入りしたキムさんなんですけども、やっぱりカーダシアン姉妹っていうのは軽薄な派手好き女みたいな。 (渡辺志保)ペラペラみたいな。当時はね。 (辰巳JUNK)当時はそんな風なイメージを持たれていたこともたしかなんですね。たとえば、2017年にエド・シーランの楽曲で『New Man』というのがありまして。エド・シーランというのは結構オーガニックな感じの文系男子みたいなキャラですけども。 (渡辺志保)まあ、日本でもあれだけお客さんを集めるぐらいの逸材で。 (辰巳JUNK)ギター片手の青年みたいな感じなんですけども。その『New Man』っていう曲は変わってしまった元カノを批判する曲なんですよ。で、その歌詞っていうのが「君は僕と付き合ってる頃は湖のほとりで読書してるような女の子だったのに、いまではあの男と付き合って、カーダシアンみたいな女になった」みたいな。 (渡辺志保)ひどい! エド・シーラン(笑)。 (辰巳JUNK)「軽薄なケールとか食っている女になったよ」みたいな。 (渡辺志保)サラダブームで……みたいな。それで露出度が高くて、みたいな。

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