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モーリー・ロバートソン オマーン湾タンカー攻撃と「Bチーム」を語る

モーリー・ロバートソン オマーン湾タンカー攻撃と「Bチーム」を語る 水曜日のニュース・ロバートソン
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モーリー・ロバートソンさんがBSスカパー!『水曜日のニュース・ロバートソン』の中でオマーン湾で起きた日本の石油タンカーに対する攻撃のニュースを紹介。イランに対する緊張が高まる中、その背景にある「Bチーム」の思惑について話していました。

(モーリー)今日、紹介するのはBBCの現地時間6月15日のツイートです。はい。イランですね。

(プチ鹿島)待ってました! この話題をモーリーさんがやるのを待っていたんですよ!
(モーリー)はい。こちらのツイートなんですけども。

(モーリー)「Gulf」って面白いですね。日本語では「湾岸」って言ったりするので。こういう「Gulf」っていう言葉が出てくると僕はピクッとなります。あとは「involvement」っていう言葉も面白くて「関与」っていう風に翻訳できるんですけども。「involve」っていう言葉だけを使うと、なんか男女が秘密の関係を持っている時なんかに「involve」って使うんですね。あんまり外に出していない恋愛とか(笑)。

(プチ鹿島)なるほど!

(モーリー)お互いに、誰が関与してるんじゃないの?っていうことで。このよくわかんない薄暗い写真。怪しげなわけよね! で、まずは日本語を見てみましょう。「アメリカは木曜日のオマーン湾での2隻の石油タンカーに対する攻撃にイランが関与していることを証明するビデオ映像があると発表した」ということで。

(プチ鹿島)これが聞きたかった!

(モーリー)タンカーの船長さんは「飛来物が来て衝撃があった」っていう風に証言している。しかるに、アメリカが発表しているのは「そうじゃなくて、水雷。機雷みたいなものを貼り付けて爆発させたけど、不発弾をイランの海軍が回収しに来ていて、これがその証拠の1つです」みたいなことで、よくわからない解像度の低い写真を見せているわけですよね。で、ここでパッとどうしても思いついてしまうのは、「トンキン湾事件」っていうのが昔、ありました。もう50年前のことなんですけども。

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トンキン湾事件の再来?

ベトナム戦争が始まるきっかけになった事件です。北ベトナム(共産主義)とアメリカは敵対していた。その時、トンキン湾にアメリカの海軍の船がいて、それに攻撃を仕掛けられたとする報告があり、それをもってジョンソン大統領は「これは開戦しかない」という風に戦争ムードを盛り上げて、議会もそれで納得をしていったわけですよ。ところがその後、そのトンキン湾事件は米軍が自作自演したという疑いがあるとされて、それを上院議員たちが秘密の委員会でお互いに議論しているいろんな議事録がとても長い時間を経て公開されました。

結局、これはアメリカが自作自演したということは認定されたんです。クロ認定。だけど、ベトナム戦争が始まっちゃった後で若い米兵が死んだり負傷して帰ってきているのに「これは嘘のでっち上げ戦争でした」って。そんなことを言ったらアメリカ政府は……そして徴兵をしているので若者の反発がすごい。だから「これはもう言えない。不名誉なことだけど黙っておこう。あとは北ベトナムに勝つのみ!」ってやったら、負けちゃったんですよ。

そういう過去の忌まわしい事件があったので、下手すると第二のトンキン湾か?っていうことを指摘する人もいます。いまはまだ有耶無耶です。で、ここでこの全体の背景を見たいんですけども、そもそもなんでイランとこんな緊張関係があったのか? これはもともとオバマ政権の時代に中等の暴れん坊であるイランという宗教国家。これを抑え込む。中でもいちばん危険なのは北朝鮮と同様に核を開発しているので、「イランが核の開発を遅らせる代わりに経済制裁をだんだん解いてあげる」っていうイラン核合意っていうのがあったんですね。

ところが、それを当時、大統領候補だったトランプさんは「アメリカ史上最悪のディールだ。私がひっくり返す!」っていうことを公約に盛り込んでしまった。そして、大統領になった後で彼の国防長官だったマティス、補佐官だったマクマスター、国務長官だったティラーソンなどなど、みんな「イランの核合意は温存してください」っていう風に進言をしていたんですが、時間をかけてトランプさんはそれを1人ずつ首にしていきまいた。そして、最後に補佐官にしたのはボルトン。ボルトンはイラク戦争の開戦にも加わったイケイケドンドンのネオコンなんですよ。

(プチ鹿島)はー!

(モーリー)なんで「イランは体制を転覆しなければならない!」と強く主張している人。その人が耳障りのいいことをトランプさんに言ってくるので、トランプさんは2020年の大統領選挙で勝ちたいだけ。2020年に勝つために「オバマがやったこと……TPP、パリ協定、イラン核合意など全部ひっくり返した。そしてアメリカは偉大になった!」っていう風に言いたいがために、イランとの緊張を盛り上げている。「それをどんどんやってください、大統領閣下」って言ってくれるボルトンを補佐官にしちゃったわけよ。

(プチ鹿島)ああーっ!

(モーリー)そこで今回、戦争になるかならないか?っていうことなんですけども、その答えは「Maybe」です。なるかもしれない。ところが、これがもし開戦に至った場合、ある種アメリカの歴史上、最も意味のない戦争になりかねないっていうことなんですね。最も薄っぺらい、全くの偶発的な戦争になってしまう。これを解説しましょう。実はトランプさんがどんどんとイランに対して締め付けをしている。これをイランの外相、外務大臣はTwitterで「特攻野郎Bチーム(B-Team)」と揶揄しました。その特攻野郎Bチームとはなにか? ちょっと御覧ください。

(プチ鹿島)これは面白いよ!

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特攻野郎Bチーム

(モーリー)イランのザリフ外相が「Bチームの妨害外交によってトランプが翻弄されている」っていう風に指摘しているんですよ。で、まず「A-Team」っていうのは特攻野郎Aチームのことですね。

(モーリー)で、Bチームっていうのはアメリカのボルトン(Bolton)。ボルトンは補佐官ですね。それとあとはポンペオ国務長官という人もいて、これはタカ派の2人。そして、イスラエルの首相、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)。彼は「Bibi」っていう風に呼ばれたりもしている。そして彼は実はいま、汚職の裁判をいくつも抱えていて、自分たちの議席が足りずに9月にもう1回、選挙をやって連立を組もうとしているけども、極右に色目を使っている。そして、イスラエルの極右政党はみんなイランが大嫌いなんですね。イランとの問題をわざわざ作り出すことで、極右政党との連立をしようとしている。

もう1人、アメリカのワシントン・ポストのジャーナリスト(ジャマル・カショギ氏)を殺害したという疑いを持たれているサウジアラビアの皇太子、ムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed Bin Salman)。「Bin」の「B」ですね。

モーリー・ロバートソン トランプ大統領のサウジ・カショギ氏殺害への声明文を語る
モーリー・ロバートソンがBSスカパー!『水曜日のニュース・ロバートソン』に出演。サウジアラビア王室のカショギ氏殺害への関与をCIAが結論づけたというニュースと、それに対するドナルド・トランプ大統領が出した声明について解説していました。

そしてもう1人、あんまり日本のニュースには出てこないけども、UAEの大統領、ムハンマド・ビン・ザーイド(Mohammed bin Zayed)っていう人もいて。この人もイランが大嫌い。ところが、どれも民主的ではないんですよ。イスラエルもどっちかというと排外的な政治でポピュリズムを煽っている。そしてボルトンさんはレジームチェンジだけを狙っているということで、いわゆる人道的な、リベラルな中東の望む人はいない。みんな自分の問題そらしでどんどん進んでいる。

さらに最後の「B」なんですけど、革命防衛隊(Kakumei-Boueitai)ですね(笑)。

(プチ鹿島)フハハハハハハッ! 日本語だよ、それは(笑)。

(モーリー)イラン革命防衛隊。これは平和を望んでいない。なぜかというと、経済制裁を受けると、「穏健派のロウハニ大統領が間違っていた!」っていうことを言えて、自分らの権力、利権が拡大する。プラス、闇経済がどんどん広がりますよね? だって衣料品や日用品、ガソリンもないわけ。それを闇市が流していく。その闇市を仕切っているのがイラン革命防衛隊。自分の国民から巻き上げられるんですよ。いわば、マフィアがイランのシステムの中に寄生している。ですから彼らは経済制裁解除も望まないし、どっちかというと核合意を破棄して……トランプさんと利害が一致してるんですよ。

ところが、お互いにこういうチキンレースをして。「すんのかい、せんのかーい!」っていうコント、ありますけども。「せんのかーい、イラン!」っていう時、どこかで誰かが間違って一発撃ってしまった結果、本当の開戦になっちゃったらみんな損をするっていう。

(プチ鹿島)イラン新喜劇が行われるかもしれない?

(モーリー)そういうことなんですよ。だから誰か、ここに上手にくさびを打ち込んでほしい。イランとしては2020年にトランプさんが落選してくれればまた元に戻せるって願っている節もあるんだけど、ただイランの革命防衛隊はどちらかというと緊張が最大限に増してほしい。サウジも増してほしい。こういう奇妙な腹黒い人たち、チームBがトランプさんを後押ししている。こういう状況でございました。

<書き起こしおわり>

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