モーリー・ロバートソン 首相官邸・東京新聞特定記者への質問制限を語る

モーリー・ロバートソン 首相官邸・東京新聞特定記者への質問制限を語る 水曜日のニュース・ロバートソン

モーリー・ロバートソンさんとプチ鹿島さんがBSスカパー!『水曜日のニュース・ロバートソン』の中で首相官邸が官邸記者クラブへ東京新聞の特定の記者への質問を制限するかのような申し入れをしたことについて話していました。

官邸支配

(モーリー)もう最近、いろいろとおいしい仕事をいただいているうちに誰一人、批評もしなくなって。「アップル」って言わずに「アメリカの大手コンピューター会社」っていう風に言うようになりましたね。

(プチ鹿島)フフフ、この番組はモーリーさん、森羅万象を語る番組ですから。なんでも語りますよ。

(モーリー)そうっすね。もう神のように森羅万象すべてを手がけるんだけども、個別の雨の水滴までは責任を持てませんみたいなね。

(プチ鹿島)そう。森羅万象を担当しているから個別の文章は読んでいないっていう。

(モーリー)素晴らしい! もうそういう詭弁と言うか……。

(プチ鹿島)「詭弁」って言っちゃった(笑)。

(モーリー)メビウスの輪って知ってる? ベルトを1回ねじってつなげると、ここからスタートするとなぜか1回裏に行ってまた戻ってくるんですけども。

(プチ鹿島)ああ、でも最近そういうことありますよね。なんか明石市長でもそうですけども。あの最初の発言にみんなワーッ!って思って。それで発言の全文が公開されたら「でもやっぱりいいことも言っているんじゃない?」って。

(モーリー)フハハハハハハッ!

(プチ鹿島)でもよーく考えたら「でもこれ、パワハラだよね?」っていう。

(モーリー)そうですよね。だから1回転グルッとこう、きりもみして戻ってきちゃうっていうことなんだよね。

(プチ鹿島)いや、これで僕はなにを言いたいか?っていうと、やっぱり脊髄反射はダメだなっていう。ちょっと迷った方がいいんだなっていう風に僕は思ったんですよ。事件に関しても。

(モーリー)はー。なるほど。

(プチ鹿島)いろいろと調べていくと、何周しても原点に戻ってきたっていう。

(モーリー)で、最近はそういう風に面倒くさい、逡巡するのが嫌だっていうことで、なんとなくもう全部を隠してしまえ。問題をなかったことにしようっていう傾向があって。

(プチ鹿島)「見ない」っていう。

(モーリー)だから最近、新聞労連で騒ぎがあったよね?

(プチ鹿島)モーリーさん、よく「講演に行ってきた」って言っていますけど、僕が最近やらせてもらった講演が新聞労連に呼ばれて。『芸人式新聞の読み方』って。全国の新聞記者の前で。

(モーリー)新聞そのものに危機感を持っている人が「プチさん、助けて!」って言ってるわけですよ。

(プチ鹿島)で、『芸人の新聞の読み方』っていう講演をやらせてもらって。なんかすごいくすぐったい時間だったんですけども。で、その新聞労連が昨日から話題になっているのが官邸が官房長官の記者会見で東京新聞のある特定の記者が……。

(モーリー)まあ、1人しかいないけども特定の記者が(笑)。

(プチ鹿島)フフフ、「事実誤認甚だしいから……」っていうことで「ちょっと黙っていろ」っていう。そういう申し入れだったんですよ。

(モーリー)ああ、「質問を制限しましょう」みたいな?

(プチ鹿島)はい。で、ここがポイントなのは、記者クラブは声明とかリアクションをしていないんですけど、新聞労連が、やっぱり同じ新聞で働く同志ですから。「いや、こういうのはよくないんじゃない?」っていう声明文を出したんですよ。

(モーリー)ええと、記者クラブが真っ先に突っ込んでいかなくて、新聞労連が突っ込んだ。

(プチ鹿島)記者クラブには記者クラブの戦い方がどうやらあったらしいんです。というのはその申し入れ書っていうのは文書で記者クラブのところにパンッて貼られていたんですって。官邸から。で、記者クラブとしては「こんな文書は私らは見ていません」っていう戦い方。

(モーリー)ああ、「見ていない」っていう戦いをするんだ。

(プチ鹿島)でもそれ、分かりづらいじゃないですか。僕らからすれば。戦っているのかどうか。

(モーリー)なんかいろいろと過去の積み重ねの上にできた微妙なバランスポイントですよね。

(プチ鹿島)で、新聞労連としては「そんな戦い方じゃなくて、SNSとかでどんどん可視化していきましょう」っていうことでこれだけいま、騒ぎになっているんですね。

(モーリー)ああ、いいことですね。アメリカでたとえばトランプさんが……日本は忖度なのか「読まなかった」とかそういうすごいすかし技じゃなくて。アメリカの場合はトランプさんが「そこにいるCNNの記者。今日はお前の発言は禁止だ。なぜならお前は嘘つきメディアだからだ!」って言うわけですよ。はっきりしているの!

(プチ鹿島)フハハハハハハッ!

(モーリー)はっきりしているの!

(プチ鹿島)だから、レベルはともかく可視化はされているわけですね(笑)。

(モーリー)レベルは低いけども可視化はされている。

(プチ鹿島)その裏で何をやっているのか?っていうのよりはわかりやすいですね。

レベルは低いが可視化されているアメリカ

(モーリー)日本の場合はOBとか長老同士で手打ちをしましょうって持っていくというか。それで特定の記者のその人の立場も……だって、「特定の記者」って言い続けているわけだよね? その特定の記者が「はい、私ですが?」って出てきたら面白いけど。そしたら向こうは「いや、『特定の記者』としか言っていません。あなたとは言っていません」とか。「東京新聞の”ある”声の大きい人」みたいな。なんかそういう戦い方よりもやっぱり可視化して、不都合な議論があるけども、そうするとね、いわゆるメビウスの輪にはならずに済むと思うんだよね。

(プチ鹿島)そうですね。そういう面倒くさいのではなくて、最初から見せようっていう。じゃあ、今日もどんどんオープンで行きましょうよ。

(モーリー)うん。マズいことは言わないんで。「グーグル」とか「アップル」とは言わないで、「アメリカ大手インターネット企業」とか言います。

(プチ鹿島)もうややこしいです!

(中略)

(モーリー)あの、北朝鮮とかに関して、今日いちばん最初に話し合った流れだと官房長官が「(第二回米朝首脳会談に際して)北朝鮮の完全非核化を期待している」って言っていたみたいだけど。「そんなこと、期待できる立場にないでしょ?」って誰か突っ込んであげないのかな?っていうのがあって。

(プチ鹿島)うんうん。

(モーリー)そのためにもやっぱり異端児は必要ですよね。シャンシャンで「官房長官はこのように話していました」って、なんの意味もない。それ、カロリーゼロですよ。

(プチ鹿島)セレモニーですよね。

(モーリー)セレモニー。だからそういうところでやっぱりプレス・フリーダムっていうのは多少のアレルギーを起こしてでもやるべきだなっていうのがちょっと一言。但し書きです。

<書き起こし>

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