モーリー・ロバートソンさんがBSスカパー!『水曜日のニュース・ロバートソン』の中でバーニー・サンダースさんが2020年のアメリカ大統領選挙の出馬を表明した件について話していました。
(プチ鹿島)さあ、モーリーさん、気になったニュースを。
(モーリー)そうですね。サンダース氏が出馬表明をして、民主党側のOB、エスタブリッシュメント側は「もうやめてくれ!」っていう思いで。いかにしてやめさせるように説得をするかっていうのを考えているところだと思うんですけども。これに関して、アメリカの著名なジャーナリストのトーマス・フリードマンっていう人がいて。トーマス・フリードマンさんは毀誉褒貶がある人なんですけども。ピューリッツァー賞なんかも取っていてとてもリスペクトされている人です。
その人がニューヨーク・タイムズに書いたオピニオン記事で「もしかしたら2020年の大統領選は4つの政党が戦うかもしれない」という。なぜかというと民主党もサンダースとバイデン。(非サンダース派)。エスタブリッシュメントとよりラディカルな左に行った民主党。そして共和党もトランプさんに追随する人たちともうこれ以上は我慢できないっていうので共和党のトランプからはスプリットする人たち。その4者が競合するという、そういう選挙の風景が初めて起きるかもしれないっていうことを言っていましたね。
(プチ鹿島)前回の民主党の時ってやっぱり「サンダース現象」というか。それを熱狂的に応援していた人たちが……。
(モーリー)若い人たちが応援をしていました。
(プチ鹿島)それがヒラリーさんに負けることによって「じゃあ、もういいや」って。そこで……。
(モーリー)ちょっと諦めムードが入って、「どうせトランプには勝つだろう。相手は泡沫候補だし……」って思ったところがさあ、大変!
(プチ鹿島)でしょう? それってじゃあ、「もう一度同じことは繰り返さないように」みたいなのは?
(モーリー)さすがにそういうイメージを提案したフリードマンさんもまだ詳しくは自分でも分析をしておらず。要するに、いまのアメリカの様々な陣営がみんな感情的になっている。そこにはソーシャルメディアも入ってくる。すると、番組の冒頭でも言った喜怒哀楽にみんな飛びつくっていう現象もあるかと思います。
(プチ鹿島)うんうん。
(モーリー)そしてアメリカ社会に経済的にほら、構造がもうここから良くならないっていう部分もあるので。これをなんとかして大どんでん返しをしてほしいっていう願いはみんな持っているんですよ。ところがその「大どんでん返し」のイメージがそれぞれみんな違って。しかもお互いに非難合戦に明け暮れているということで。トランプ対反トランプ。あるいはその民主党の中でもオカシオ・コルテスという女性の議員がいて。
その人は真左なんですけども。そういう多様性と思いっきり左っていうのもあれば、もっと資本主義にのっとった形でビジネスもちゃんとやりながら儲けを出した上で分配しようっていう民主党。この間がすごい溝ができているの。だから身内でも溝。政党同士でも溝ということで。下手すると四分割。そうなった時に、私はどちらかと言うと悲観的なので。あっさりトランプが再選させる方法だなって思います。
(プチ鹿島)やっぱりその可能性が高い?
(モーリー)うん。最後は感情に訴えかけた選挙活動をみんながして。そこで感情が高ぶっているとフェイクかどうかは確認しないでとりあえずみんなで情報を広めて、自分の陣営に都合のいい情報は「いいね」を押して。自分の嫌いな人だったらその人に関する情報は嘘であれ本当であれ、とにかくネガティブな情報は広めるっていう風にネガティブ合戦が始まっちゃうっていう。
(プチ鹿島)まあトランプさんはノーベル平和賞も取るかもしれませんしね。推薦されちゃったしね(笑)。
(モーリー)そうですね(笑)。それでノーベル平和賞を取って、「トランプさんがそう言っているんだからもう北朝鮮は平和化した」っていうことでみんな合意して。何年かはそれで何も起きずある日、急にテポドンがピューッですよね。
(プチ鹿島)でもロシア疑惑の操作のまとめがもうすぐ発表されるなんてのもあるじゃないですか?
(モーリー)そうですね。モラー特別検察官もだんだんと外堀を埋めてきていて。マナフォートっていう人とかロジャー・ストーンとかいろんな側近をだんだんと絞っていて。握ったスポンジからそろそろしずくが出てきそうなところなんで。もしかすると次の段階に進んで。トランプさんに対して正式に立件・起訴の段階もあるかもしれないですね。
(プチ鹿島)えっ、そうなってもトランプは続ける、もしくは放り出さない?
アメリカの貧富の差の拡大
(モーリー)トランプさんは特別検察官そのものがヒラリーの仕込みだって言っているので。そしてそれを報じるニュースはフェイクだと言い切っているので。トランプさんが好きな人はそれを信じる傾向があるんですよ。なので、いちばんの問題は簡単に核心を言ってしまうと、アメリカでは動かせない貧困がどんどん広がっている層があるんですね。公立学校とかも全然まともに機能していない。
ロサンゼルスの公立学校なんて清掃係、ジャニターと呼ばれる学校をきれいにしてくれるモップがけの人を雇えないから先生たちが自分でモップを持ってやっているっていう学校もある。だから本当に社会保障とかが破綻しつつある。そんな中でみんなの不満や不安が増している時、そこをいちばん上手に煽った人が結局は勝ってしまうという懸念を……。
(プチ鹿島)そうかー。だからやっぱり感情を発露させるのが上手い人が勝ってしまう。
(モーリー)アメリカに結構、イェール大学にもいらっしゃった方として、アメリカ社会のなんというか正義とか感情でブワーッと動くっていうあの特性はどう思われますか?
(立川志の春)まあ、そうですね。いま、急にだったんでちょっとびっくりしましたけども……(笑)。
(モーリー)ああ、ごめんなさい、急に! イェールなら……って(笑)。
(プチ鹿島)「イェールなら言えーるだろう?」みたいなダジャレを……(笑)。
(モーリー)ああーっ! ちょっと一本取られた!
(プチ鹿島)フハハハハッハハッ!
(立川志の春)でもね、トランプさんが行くって言っていたのはクラスメイトの中には誰もいなかったんですね。3年前に。だから、みんなショックを受けていましたよね。
(モーリー)じゃあ、まだショックから立ち直っていない?
(立川志の春)立ち直っていないでしょうね。いまはかなりそういうような状態で分裂していっているということで。また落ちているんじゃないですかね。
(モーリー)でももし、いまおっしゃった通りであれば2020年になって学習をしないまま、またみんな直情的に投票をして。それだとトランプさんは強いですよ。うん。じゃあ、俺だけなのかな? アメリカ人でトランプのことを「なんでこうなっちゃったんだろう?」って深く考えている人って。それは木村太郎さんにテレビで公開で辱めを受けたからなんですよ。「僕は(トランプ勝利を)わかったけど、気味はわからなかったね。それは君の目が曇っていたからだよ」って。木村太郎さんに言われて、その後に高橋洋一さんにも関西のテレビ番組でなじられたもんだからそれをずーっと根に持っているんですよ。この2年間。
(立川志の春)フハハハハッハハッ!
(モーリー)悔しい。漢字で言うと臥薪嘗胆。調べてみて。臥薪嘗胆!
(プチ鹿島)じゃあ木村太郎さんみたいなクリアな目になりたいって思ったんですね。
(モーリー)そう。木村太郎さんと高橋洋一さんがライバルだと思って、日々研鑽して石鹸でゴシゴシこすっているんですよ。ツルツルになるまでこすっているんですよ。
(プチ鹿島)そしたら、ビールのCMまで来たと。
(モーリー)そうなんだよね! もっと大きいCM、募集中!
<書き起こしおわり>