プチ鹿島と大井真理子 NHKとBBCの違いを語る

プチ鹿島と大井真理子 NHKとBBCの違いを語る 水曜日のニュース・ロバートソン

BBCレポーター・キャスターの大井真理子さんがBSスカパー!『水曜日のニュース・ロバートソン』に出演。プチ鹿島さん、モーリー・ロバートソンさんとBBCとNHKの違いなどについて話していました。

(プチ鹿島)さあ、私からひとつ行きますと、国内のネットニュースのいちばん下。「NHK同時配信可に。改正放送法成立」ということで。実はNHKを巡る新聞記事やニュースが最近、また面白くなってきまして。この間、目にしたのが理事に板野さんっていう方が復帰されるということなんです。で、この方がもともと政権とパイプが太い人で。

(プチ鹿島)面白いのがあの籾井さん。あれだけ政権と仲がよかった籾井さんが「板野だけは元に戻すな。政権と近すぎるから」って言っていた人なんです。その人が復帰したということで。NHK、当然予算とか国会で承認をされますから。これ、なかなか、どうですか? 外から見ていてNHKというメディアの特殊性というか。

(大井真理子)そうですね。まあ籾井さんが会長になられていろいろな発言をされた時には記事を書いたりとかして。「やはり政権に対してチャレンジする立場でいなければならないのではないか?」っていう話とかはしたりするんですけども。やはりBBCも同じ公共放送なので、いろいろと情報をいただいたりとかもするので。あまりそんな悪口を言っていいのかな?っていう感じもしますけども(笑)。

(モーリー)フフフ(笑)。そこのバランスはね。

(大井真理子)そうそうそう。まあ、取りながらね(笑)。

(プチ鹿島)NHK人事の話が野次馬的に見ると面白いけども、「えっ、そんなことになっているの?」っていう驚きがまた最近、あるんですよね。近い人がまた帰ってきた。あの籾井さんが「あいつは危なすぎるよ。近すぎるから」っていう風に言っていた人が復帰したという。

(モーリー)で、NHKの『クローズアップ現代』が終わった時にもなにか政権に対するサービスとしてやめさせたんじゃないかとか。

(プチ鹿島)実はそのやめさせる指示を出したのがこの板野さんと言われているんですよ。

(モーリー)ああ、来た!

(プチ鹿島)その人がまた戻ってくるという。だからこれ、ちょっとウォッチャー的には楽しみですよ。

(モーリー)まあ3.11以降、いろんな原発論争に図らずも巻き込まれた自分の立場もあったのですが、その時にもやっぱりNHKと関わると、反原発を強めに感じたんですよ。だからなにを感じているかっていうと、片方では籾井さん、板野さんなどの名前が出てくる方向で阿吽の呼吸で何の指示がなくても、それこそ腹芸で政府に癒着してしまうんじゃないか?っていう懸念を持つ人がいる。ところが、作られている個々の番組のプロデューサーレベルではとにかく反権力、反体制、反原発っていう風にすごくスプリットが起きているんですね。ミドルグラウンドっていうのはNHKでは持ちにくいのかな?

(プチ鹿島)だからこういう話が出ると、「じゃあNHKはもうダメ!」っていうことを一口で言う人もいますよね。

(モーリー)で、NHKから国民を守る会みたいなのが地方の選挙で大躍進したりとか(笑)。

(プチ鹿島)だからそういう影響も出てしまうという。

(大井真理子)私が面白いなと思うのは、BBCって結構自社のスキャンダルを大々的に報道をするんですよ。

(モーリー)そう! だよね。

自社のスキャンダルを大々的に報じるBBC

(大井真理子)NHKさんがその籾井さんの発言の時とか、全くそのレポートがなかったので。それはなんか違うなっていうか。我々は公共放送の立場で我々が批判される……男女の賃金格差の話とかはかなり、「もうよくない?」って働いている人間としても思うぐらいにトップニュースでやるんですけども。それがないのが面白いなっていうのは個人的には思います。

(モーリー)1ヶ月ぐらい前に講演会でそうやってNHKとBBCの比較を、自分を批判するっていう事例を用いて出しました。みんなポカンとしていました。みんな、知らないの。BBCがそこまで自社を厳しくやるということを。だからそれも日本語にすると楽しいかな?っていう。フフフ、NHKの人、読んでる?っていう(笑)。

(プチ鹿島)なるほど(笑)。ありがとうございます。

<書き起こしおわり>

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