モーリー・ロバートソン 小泉純一郎政権を振り返る

モーリー・ロバートソン 小泉純一郎政権を振り返る 水曜日のニュース・ロバートソン

モーリー・ロバートソンさんがBSスカパー!『水曜日のニュース・ロバートソン』の中で小泉純一郎政権についてトーク。いまなお残るその影響について話していました。

Koizumi―小泉純一郎写真集

(プチ鹿島)さあ、モーリーさん。そろそろ「平成」について語りませんか?

(モーリー)そうですね。平成30年間を振り返る。だってもうそろそろ終わりですよ。

(プチ鹿島)そうですよ。

(モーリー)でね、やっぱりいまいちばん自分が熱い視線を注いでいるのが小泉純一郎元首相なんですよ。

(プチ鹿島)はー! 小泉進次郎じゃなくて?

(モーリー)進次郎さんじゃなくて、いまの時代のトーンを作り出したのが。あの頃、ライブドアの勢いとかもあったし、どんどんと規制緩和をしていった。「自民党をぶっ壊す!」って言って、そしてみんながそれに熱狂した。結果、「自民党をぶっ壊す!」と言っている自民党のリーダーにみんなが投票したというすごい時代だったんですよ。

(プチ鹿島)あれは「総裁選」という興行にみんなが熱狂しちゃっただけで、自民党の人気をさらに上げただけですもんね。

(モーリー)で、もうひとつ考えたのは、時々新橋とかのやきとんのお店に行くと、コックの帽子をかぶったブタさんがフォークを持って「僕を食べてね!」みたいな。あれ、うちの嫁は「自己犠牲ネタ」って言っているんですけど。小泉さんに入れた人ってまるで「自分を非正規雇用にしてね! ありがとう!」って言っているような感じ?

(プチ鹿島)ああー、でも当時もそういう分析、ありましたよね。だからこう、勝ち組を装いたいだけなんじゃないか?っていう。

(モーリー)これから非正規になって、これから先経済的には実は選択肢が狭まっていく人たちがなんか勝ち馬に乗って金持ちを崇拝すれば自分がそれにあやかれるっていう。

(プチ鹿島)その政治の気分ではね。

(モーリー)気分では。でね、いわゆるシャンパンタワーからシャンパンがだんだん落ちてきて、「トリクルダウン」っていって自分が口を開けて待っていればいつかは分配があるだろうっていうのが新自由主義なんですけども、分配はたぶん来ていないと思うんですよ。なのに、実はその頃に小泉さんに熱狂してハズレくじを引いた人たちがいま、より強くナショナリズムに行っているのではないかと。

(プチ鹿島)はー。つまりそれは自分は小泉さんに「こんなはずじゃなかった!」っていう風に言うよりは……。

小泉政治でハズレくじをひいた人がナショナリズムへ向かう

(モーリー)もしそれをやるんだったら左派に行ったり、立憲民政党のさらに向こうにある社会民主主義とか富の再分配方向に行くと思うじゃないですか。ところが、当時2ちゃんねるに出ていた「ナマポ」って知っている? 生活保護を受ける人のことをナマポってバカにしていたんですけども。ナマポを不正受給しているやつ、あるいはナマポを受けに来る不埒な外国人とか、そういう感じ。あるいは日本に不法滞在している。そして入国管理局に捕まって追い出される人、ざまあみろ! みたいな。

(プチ鹿島)そういう番組もこの間、ありましたけども。要は自分よりもさらに……。

プチ鹿島 フジテレビ『密着24時!タイキョの瞬間』の問題を語る
プチ鹿島さんがYBS『キックス』の中でフジテレビが放送した番組『密着24時!タイキョの瞬間 出て行ってもらいます!』についてトーク。入国管理センターの収容者の長期化や処遇、外国人技能実習生と絡めながら、番組を見て感じたことを話していました。

(モーリー)下。自分よりも下を見て、その人たちがいい思いをするのが許せないということで溜飲を下げ、よりナショナリズムが強まる。で、自分は本当は規制緩和とかクビにされてもいい人になってしまっていて、非正規なんですよ。

(プチ鹿島)リアルな世界では。

(モーリー)そうです。

(プチ鹿島)じゃあ、ますますイライラしますよね。で、イライラしたらじゃあモーリーさんのところにリプライを送ればいいということですか?

(モーリー)モーリーさんに。みなさん、非正規でイライラしている人は私にヘイトのツイートを送ってください。そうすると私が2100円なのに5000円に見える焼肉御膳の写真を載せて「お前はこれを食べられないだろ? お前は正しいけど、俺がこれを食べているんだよ!」っていう風に書いてあげます。

(プチ鹿島)だからモーリーさん、僕はそのツイートを見て、モーリーさんは何と戦っているのかな?って思いましたよ(笑)。

(モーリー)アハハハハハッ! あのね、小泉純一郎さんと戦っているの(笑)。

(プチ鹿島)なるほど! あの時代の後始末をいま、モーリーさんがちゃんとやっているんだ。

(モーリー)だってさ、去年の豊洲の小池百合子さんだって、小泉チルドレンから端を発して。あれのバージョン2でしょう? だからあの小泉さんスタイル。竹中・小泉改革のポピュリズム。それのどっちかと言うと風下に回る人たちがなぜかナショナリズムや資本主義、金持ち崇拝に思いを持って。いわゆるこれはあれなんですよ。トリクルダウンというよりかは宝くじを追い求めているのよ。なのにその思いを強くすれば……「次こそは宝くじが当たるんだ!」って思っているわけ。

(プチ鹿島)……そろそろ行っていいですか?

(モーリー)はい(笑)。

(プチ鹿島)というわけで『水曜日のニュース・ロバートソン』スタートです!

(モーリー)平成を振り返る!

<書き起こしおわり>

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