モーリー・ロバートソンさんがBSスカパー!『水曜日のニュース・ロバートソン』の中でトルコのサウジアラビア総領事館でサウジ人ジャーナリスト、ジャマル・カショジ氏が殺害された疑惑についてトーク。アメリカ、サウジ、トルコ三者の思惑と腹黒い取引について話していました。
Why do we still know so little about Saudi journalist Jamal Khashoggi's disappearance? https://t.co/gW0Y7CYFs5 (via @CNNOpinion) pic.twitter.com/glrwU51DyT
— CNN (@CNN) 2018年10月17日
(プチ鹿島)いやー、どうも、こんばんは。
(モーリー)はい、どうも! まあやっぱりなんと言ってもカナダで大麻合法化!
(プチ鹿島)そうですよ!
(モーリー)今日はカナダ特集! と、思いきや……。
(プチ鹿島)カナダの日かと思いきや、サウジアラビア。
(モーリー)サウジの方が面白い!
(プチ鹿島)「面白い」って言っちゃダメですよ。
(モーリー)いや、ごめんなさい。ニュース的に面白いっていう。まあ、バラバラの袋詰めで箱で運び出されたご遺体っていう話なんですけどね。
(プチ鹿島)だからあれ、朝日新聞も報じていましたよね。
(モーリー)要するに斬首、首を切り落とした。そしてそこにいたのはどうも解剖の権威が最初からチームにいて。最初から切り刻んでバラバラにして箱に入れて裏口から外に持ち出すっていうことが計画として織り込み済みだっていうことがだんだんと明るみに出ているという。
(プチ鹿島)だからね、このニュース、話題に関してはいろんな論点、切り口があるので聞きたいんですけど。僕のイメージではサウジアラビアの皇太子って、最近改革派のイメージが。
(モーリー)女性が運転をできるようにしたりとか。そこをちょろっとちらつかせておいて、裏では前よりも厳しく締めていて。もうジャーナリストの殺害も平然とやっていて。それが今回はバレないはずだったんですよ。
(プチ鹿島)そんなに邪魔だったんですか?
(モーリー)うーん、やっぱりトルコのサウジ総領事館の中でわざわざやるっていうのは相当にリスキーなことで。そこまでやっぱり嫌だったんでしょうね。サウジの皇太子は自分が新しいサウジの顔で、サウジアラビアというのは絶対専制君主の王室であり続けながらも、前向きに女性の人権も保証して。そして石油に依存しない新たなエコノミーになるんだ、みたいにPRを怠らなかった人だったんですよ。で、そのイメージに対してその矛盾をひとつひとつ指摘して。しかもこのジャーナリストはワシントン・ポストに常連で投稿をしていたんですよね。ですから、「「皇太子が言っていることは全てウソです」と亡命したジャーナリストがひたすら書き続けるんで、それが目障りだった。
(プチ鹿島)そうかー。
(モーリー)「こいつは消しておかなきゃいけない」と。しかも、上手くいくはずだったの。だから皇太子の側近がいっぱい送り込まれていて。
(プチ鹿島)トルコはなんでここまで詳しいんですか?
知っていて見ていたトルコ
(モーリー)トルコはですね、最初からずっと独裁体制になっていますから。もちろん捜査機関はものすごい権限を与えられていて、一般市民に対する監視カメラとか盗聴とかはやり放題なわけですよね。しかも、優れた能力を持っているという。
(プチ鹿島)盗聴をしてなきゃわからないですよね。
(モーリー)そうですね。盗聴と監視を十分にやった結果、最初から「ああ、殺す気なんだな」ってジーッと見ていたんじゃないですか?
(プチ鹿島)そういうトルコはなにか……持っているとなんかメリットがあるんですか?
(モーリー)そしてその後でおそらくなんですけども、サウジ政府に連絡をして。「知ってるよ」と。
(プチ鹿島)「見ちゃったよ、聞いちゃったよ」と。
(モーリー)「見ちゃったから、これ落とし所つけるのに、とりあえずどういう風に話し合いましょうか?」って言って、サウジ側は「えっ、なんのこと? 知らないな」って言い続けていたんで。
(プチ鹿島)とぼけて。
(モーリー)トルコ側の捜査機関とか政府が小出しに、だんだんジャーナリズムにネタを出し始めたんですね。そしてとうとう否定していたサウジは否定しきれずに、いま別の落とし所を探っている。そしてこれはアメリカのトランプ大統領も巻き込む形で……。
(プチ鹿島)トランプさんの態度もちょいちょい変わっていますよね?
(モーリー)皇太子、ならびに王様がこれで汚れるといけないから、末端のものが独断でやりました。しかもこれは尋問中の手違いだったんです。殺すつもりなんかなかった。たまたま人をバラバラにできるノコギリもあったけども、それは別の用途で……。
(プチ鹿島)北朝鮮が拉致を認めた時、同じようなことを言っていましたよね? 「一部の反動の者たちが……」って。
(モーリー)「一部の者が連れてきて。しかもその拉致被害者の人たちの中には自分の意思で来た人もいるんですよ」みたいなね。そういう落とし所にもし日本の政府が乗っかっていたら……まあ、とんでもないことですけども。
(プチ鹿島)でも、昨日あたりの報道だと、CNNでしたっけ? 「じゃああれは尋問中に死んだということで済ますみたいだよ」っていう報道を僕ら、見ちゃっているじゃないですか。
(モーリー)そうなんですよ。あらかじめトルコ、サウジ、アメリカ三者の腹黒い手打ちの予定表をCNNが報じている。我々はいったいどういう時代に? これで「透明性」って言えるのか?っていうことですよね。
(プチ鹿島)はい。というわけでまだこの話、続きます。
(モーリー)はい。