モーリー・ロバートソン ニッキー・ヘイリー国連大使の電撃辞任を語る

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モーリー・ロバートソンさんがBSスカパー!『水曜日のニュース・ロバートソン』の中でアメリカのニッキー・ヘイリー国連大使の電撃辞任について話していました。

(モーリー)今回はBBCニュースの10月9日のツイートです。さっそく言ってみましょう。アメリカの国連大使のニッキー・ヘイリーさんが電撃辞任を発表しました。年内に辞任をされるという意思です。で、英語でまず読み上げてみると、ヘイリーさんの一言なんですけども。「”It has been an honour of a lifetime” – US ambassador to UN Nikki Haley resigns」ということで。

(モーリー)はい。日本語訳です。「『これは一生の名誉だった』とニッキー・ヘイリー国連大使が言いつつも、辞任をした」ということなんですね。で、あとでニッキー・ヘイリーさんの過去をご紹介しますけども。この一連の彼女の発表で、囲み取材なんかで発言したことが記事になっているんですけど。じゃあ次に、ニッキー・ヘイリーさんの具体的な発言、ツイートになっているものを見てみましょうか。

「It’s been 8 years of intense time. And I’m a believer in term limits.」。これを読んで、私も感動をしてしまいまして。

(モーリー)今朝、これを読んで感動して。「これ、すげえ!」ってなんの翻訳もつけずにツイートして。「#水ロバ」って付けてみんなをここに誘導しておきましたけども。「知りたければ見ろ! スカパー!に入れ!」っていう。そういうことですね。

(プチ鹿島)前振りをね。

(モーリー)はい。前振りをしていました。それにまた実直に釣られて「意味がわかりません!」って返事をする人がいるのよ。「だから!」みたいな。

(プチ鹿島)もう1分1秒を無駄に生きてますね。

(モーリー)1分1秒を。もう絶対に俺、そういうツイートには答えてあげない。もう「生産性」の効率を上げています(笑)。

(プチ鹿島)フハハハハハッ!

(モーリー)それで「8年間の激しい時間を過ごしてきたが、任期制限が必要だというのが私の考えだ」という。これを産経新聞の記事が言い得て妙な翻訳、意訳をしています。「政治家には引き際を見極めることが重要。全て力を出し切った」という、そういう意味合いになるんですね。

(プチ鹿島)この訳だともう昭和自民党のおじさんが言っているようになってますね。

(モーリー)だからそれをね、内職中の産経の記者たちが一部の固定層に向けた記事以外はこういうことを書いているという、そういうことですよね。「引き際が大事」とかって。まあ言い得て妙です。面白いです。それでなぜ、この引き際が大事という彼女の言い方に感動したのか? いま、ちょうど11月6日の中間選挙の手前で、ちょうど政治的には凪。つまり無風状態の季節なんですね。つまり、11月6日が迫っている状態でいきなり電撃辞任をしてしまうと、「やはりトランプ政権、内部はボロボロじゃないか?」っていうことで民主党がそれを政治利用します。

ですから、それはさせない。それと同時に自分はそろそろ、ほとほと疲れきっているという意思表明にもなるわけですね。さて、ニッキー・ヘイリーさんの辞任理由。まだ本人は多くを語っていないので、どうして辞任したのか? 何通りか要素があると言われています。ひとつは非常に強硬なタカ派のボルトンさんという補佐官がいます。彼は過去にたしかブッシュ政権の時、国連大使を務めたのかな? それで相当にアメリカと国連の関係を悪化させた人でもあったんですけども。その人がトランプさんに耳にいろいろとささやいているので、「もうこの人とは世界観が相いれなくて無理!」っていうこと。

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トランプ大統領とは違う、穏健保守の人

そして彼女はもともとトランプさんとはかなり世界観が違う、穏健保守の人なんですね。なんだけども、仕事を受けたからには仕事人としてきちんとやるということでやり抜いた方です。たとえば、イランについて。それまでの核合意というものがオバマ政権までにはありましたけど、イランを強く非難してトランプ政権がイラン核合意から脱退するのをイデオロギーとして後押しした。そして、とても強くイスラエル寄りの発言をして。たしかエルサレムに首都を移転することをアメリカが認めた時に、国連では非難されたんですよ。国際社会から。なぜかというと、これはパレスチナの人たちを見殺しにすることで、中東情勢を不安定にする行為であるという。

ところが、それに対して「この決議に反対する国のリストを私は作っている」とかいう風に報復をチラつかせるなどトランプさんの手法をそのまま代弁者として再現した方なんですね。そして日本に直接関係するのは北朝鮮に対してもとても厳しいスタンスを取りました。オバマ政権はそこまで強く北朝鮮に打って出るということはなかったんですけども、ヘイリーさんはトランプ政権の延長で「中国が北朝鮮への制裁をきちんとやらなきゃダメだぞ」っていう風に引き締めるような発言もしています。さて、ここでヘイリーさんの元々の政治的な出自をおさらいしたいんですけども……。

(プチ鹿島)はい。

(モーリー)彼女はシーク教徒のインド系移民の娘さんなんですね。そして南部の州、サウスカロライナの州知事を6年間、務めた方です。そしてその彼女が州知事だった時、サウスカロライナはオバマ政権の二期目だったんですけども、あの忌まわしい白人至上主義者による黒人教会での乱射事件があって。何人ものアフリカ系アメリカ人が命を落としました。何の罪もない人たちを白人至上主義者が撃ったんですね。その時、物議を醸したのが南部のサウスカロライナは南北戦争で奴隷制を採択、守っていました。そして内乱の戦争で負けたにもかかわらず、南部連合旗という奴隷制時代の旗がまだたなびいていたんです。

これはなんでかっていうと、「我々の心のふるさと、我々の心の歴史を忘れないように」っていう白人側の言い分なんですね。その時、非白人である州知事のニッキー・ヘイリーさんは南部連合旗を州の議事堂から下ろした。そのことはオバマさんも呼びかけていたことなんです。だから、オバマ政権だからできたこと。その南部連合旗をいま、トランプさんはもう1回、掲げろと言わんばかりに白人至上主義者に秋波をおくって、その人たちの投票を当て込んでいるわけですね。ですから、言ってみればニッキー・ヘイリーさん、かなり自分の自説とかフィロソフィーを曲げて、仕事人としてトランプさんに合わせていた節はあった。

ところが去年、白人至上主義者とアンチの人たちがシャーロットビルというところでぶつかった時に、支社が出ましたよね? その時にトランプさんは白人至上主義者を半分擁護するような発言をしたりしている。

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そして女性スキャンダルも絶えない。マイノリティーにも厳しく、メキシコとの国境に壁を作って不法移民を追い返すとか言って、非常に厳しいことを言っている。だからそういう意味では仕事人としての限界を感じて、国連でもやりきったからそろそろこれで潔く……と。しかも、迷惑をかけずに辞める。これがね、共和党の人たちには響くんですね。「ああ、ちゃんとしている。忠誠心を持っている」って。そしてもうひとつ取り沙汰されているのは2020年の大統領選に共和党候補として出るかもしれないという。

(プチ鹿島)なるほど!

2020年大統領選に共和党候補として出馬する可能性も

(モーリー)そしてね、その時の民主党の候補として有力な人はいまのところ、エリザベス・ウォーレンさんという結構急進的な左派の、富の再分配系の人なんですよ。バーニー・サンダースの路線を継承する。ところが、実務能力にちょっと疑義があるわけ。もし共和党のヘイリーさんと民主党のエリザベス・ウォーレンさんの一騎打ちになった時、有権者の私はいまの段階では心情的にヘイリーさんに鞍替えしちゃうかも?っていうぐらいリーダーシップを彼女はしっかり取っている。そしてとても雄弁な方で、相手の話を聞く能力もある。トランプさんとあまりにもかけ離れた穏健共和党の復活を望む人にとっては……。

(プチ鹿島)じゃあ、まずトランプとも戦うっていうことですか?

(モーリー)ええと……どうなるんだろうね? その頃までにトランプさんが罷免されたりとか、自分からやめるっていうこともありうるから。ペンス副大統領が大統領に昇格したのと戦うことになれば、彼女にかなり勝算はあると思います。つまり、多様化した、けれども穏健保守のアメリカの象徴。新しいアメリカの顔になれる方だと僕は思っております。以上です。

<書き起こしおわり>

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