星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で音楽番組『ミュージックステーション』と『うたコン』出演を振り返り。両番組で披露した『アイデア』の演出、そして「こんばんは、星野源です!」と言わなかった理由などについて話していました。
「ミュージックステーション」に星野源が出演し、最新楽曲『アイデア』を披露しました!ご覧頂いた皆様ありがとうございました!話題沸騰中のMUSIC VIDEOも是非ご覧下さい。『アイデア』は各音楽配信サイトにて大好評配信中です!#星野源 #アイデア #Mステ https://t.co/UWhVgJriKr pic.twitter.com/DqYM5Li3mP
— 星野源 official (@gen_senden) 2018年8月31日
(星野源)先週の金曜日、テレビ朝日『ミュージックステーション』。そして今夜、先ほどまでNHK『うたコン』に出演しておりました! 『アイデア』を披露させていただきました。「星野源」として歌うのはこの2つがはじめてでしたね(笑)。いわゆるテレビというところでは。「おげんさん」としては歌っていましたけども。
メールがたくさん届いております。読みたいと思います。福岡県の方。「『Mステ』拝見しました。流れるような場面転換や2番に入ったところでバンドの皆さんが演奏を止め待っている姿などひとつひとつの演出が素晴らしく、まるで舞台を丸々一本見たかのような、もしくは別バージョンのミュージックビデオを見たような感覚になりました。本当に素晴らしかったです。素敵なショーをありがとうございました」。こちらこそ、ありがとうございます。
神奈川県の方。「先週放送の『ミュージックステーション』、拝見しました。以前、『おげんさんといっしょ』で演奏してくださったおげんさんの『アイデア』も最高でしたが、星野源の『アイデア』をテレビで見れるのをとても楽しみにしておりました。そしてもうひとつ、久しぶりのWANIMAの皆さんとの共演も何か絡みがあるのかな? とワクワクしながら見守っていました。隣に座っている時、とても楽しそうにお話をされていましたね。どんなお話をしていたのでしょうか?」という。なるほど、ありがとうございます。
広島県、16歳の方。「『ミュージックステーション』、拝見いたしました。福山雅治さんとタモリさんとパンツの話には笑いが止まりませんでした。そして新曲『アイデア』、星野さんがこの曲を歌うのは『おげんさん』以来でしたが、その時とは全く違った演出がとても面白かったです。初めて見るようなカメラワークや場所移動で曲の世界観がすごく表現されていて驚きました。今回の『Mステ』で星野さんがこだわった部分がありますか?」という。ありがとうございます。
もう1個。「『Mステ』のトーク部分で女性の好きな仕草についてお話しされていましたが、そのくだりを一緒に見ていた夫が『そう、そうなんだよ。この侘び寂び……』といたく感銘を受けておりました。金曜の夜以降、源さんを『フェティシズムの先輩』と呼ぶ始末です。今日は『アイデア』のサビの部分を無意識に口ずさんでいたので、身も心も源さんの虜になる日も近そうです」。ああ、うれしいですね。ありがとうございます。「フェティシズムの先輩」と呼んでください(笑)。
じゃあ、1個ずつ……。『Mステ』、WANIMAね。WANIMAのみんなと久しぶりに会えてすごく楽しかったです。すごいね、楽しそうに話していました。どんなお話をしていたかと言うと、絶対にお話しできない感じの話です(笑)。超面白かった! アハハハハハッ! 絶対に言えない。面白かったー! やっぱり好き。いやー、面白いよ。演奏もね、とても素敵だったし。うん。やっぱりあの人たちといるとより元気が出ますよね。共演できてとてもうれしかったです。
そして、「今回の『Mステ』で星野さんがこだわった部分はありますか?」っていう。いや、特にというか、僕がいわゆる音楽番組でね、なにか「こうしたい」とか「こうしてください」って言ったことは1回もないので。音楽番組ってあれなんですよ。各曲の場合もあるし、全体の時もあるんですけど、ディレクターさんがいて。演出家の方がいるんですよね。「この曲はこうやって見せよう。こういう風に聞かせよう」っていう人が1人1人いて。で、その人のアイデアっていうものを聞かせていただいて、「ああ、わかりました。よろしくお願いいたします」みたいな感じなんです、いつも。
で、今回はね、面白かった。でも、「弾き語りっていうものをじっくりやらせていただきたい。できたらうれしい」っていう話をしたぐらいで。そしたら、いわゆる場所移動っていうかね、バンドがいてダンサーのみんながいる場所から、ダンサーのみんなが来ると僕ははけてカメラの向こう側に行って、そこでみんなが踊っている。そこからの僕が、みんなのダンスが終わったら弾き語りが始まるっていう。シームレスなんじゃなくて、場所を変えるっていうその演出もすごく面白いなと思いましたし、やっていてすごく楽しかったですね。
で、そこから僕はギターを止めて、ギターをローディーの方に渡して。そこからまたカメラが変わるんだよね。で、さっきまでダンサーのみんなが踊っていたところのカットになるんだけど、みんなはもういなくて。床が映っていて、そこにちょっと紙吹雪というか、紙降らしだけがほんのり見えている中で僕が横から入って、カメラを掴んで上に振り上げるっていう、そういう演出だったんですよ。すっごく面白いなと思って。あとで僕、家に帰って見返したんだけどあんな画、見たことないよね。だって誰もいないんだよ?(笑)。誰もいなくて紙吹雪だけが落ちているあの美しい画っていうか。なんかもう、だから自分で感動してしまって。「いい画だな! すごくきれい!」って思って。
で、そこから、僕が横から入ってくるのも面白かったし。あと僕がいなくなってダンサーさんだけになるっていうのも新鮮ですよね。あんまりないっていうか、歌う人がだいたいいることが多いとは思うので。そういうのも含めて今日、『おげんさんといっしょ』のディレクターの伊藤ちゃんも『うたコン』に来てくれて。その伊藤ちゃんも言っていたんですけども、「『アイデア』っていう曲はどの番組でやってもたぶんディレクターさんの工夫のし甲斐がいっぱいある。腕が鳴るというか、そういうところだから各番組、たぶんいろんな趣向を凝らすんじゃないか?」っていう話をしていて、「たしかに!」って思って。今回の『うたコン』も面白かったしね。今日のね。
ディレクターの演出の腕が鳴る曲
それはたぶん『Mステ』を受けてなのかもしれないし、こういう風にしたいって思ったのかもしれないし、元から考えていたのかわからないですけど。だからなんか、改めてこういう編曲を自分でやってよかったなっていうか。音楽番組に自分が臨む時の姿勢みたいなものがすごくフレッシュになって。他ではやったことのないことをやらせてもらっている感じがすごくしていました。なので『Mステ』もすごく楽しかったです。
あと、フェティシズムの話ね。女性の仕草ね。ちょうどスカートをさ、テレビとかで抑えるじゃない? 座っている時とかに。で、元から見ていないのに抑えられると見ちゃう、みたいな話をしたりね。だから、ちょっとフェティシズムに関してはこれからも……ちょっと突き詰めていきたいですけどね。ありがとうございます。
「うたコン」に星野源が出演し、最新楽曲『アイデア』を披露しました!
永野芽郁さん、ご覧頂いた皆様、ありがとうございました!#星野源 #アイデア #半分青い https://t.co/UWhVgJriKr pic.twitter.com/xLeJJ5YbKp— 星野源 official (@gen_senden) 2018年9月4日
そして『うたコン』。こちらのメールも来ております。福岡県の方。「源さん、『うたコン』見ました。永野芽郁ちゃんの涙につられて僕も泣いてしまいました。いまは放送が終わった直後のテンションでメールを送っているのでちょっとおかしいです。生放送を1日に2つ抱えるって大変だと思うんですが、がんばってください」という。ありがとう!
千葉県16歳の方。「今日の『うたコン』、見ました。永野芽郁さんが『アイデア』の演奏後に感動していたのがとても印象的でした。曲の最後にマリンバを叩いていたのはとてもかっこよかったです。キャストのみなさんが『アイデア』の2番を聞いたリアクションは深い話や面白い感想を聞けて楽しかったです。永野さんとのトークの裏話が聞きたいです。またキャストのみなさんの2番の感想を聞いてどうでしたか?」ということで。ありがとうございます。
愛知県、22歳の方。「『うたコン』、お疲れ様でした。鈴愛ちゃんが感動で涙を流していましたが、私も感動しました。大サビ前の観客席を背にしての弾き語り、素敵でした。そしてラスト。マリンバだ!って喜んでたら後ろからドラが出てきてびっくりしました。あの演出は源さんからの提案なのですか? 裏話があれば教えて下さい」という。あともう1個。神奈川県、17歳の方。「『うたコン』、見ました。いつも源さんは歌を歌うのに『こんばんは、星野源でーす!』と挨拶をしていましたが、今回はしていなかったこと。永野芽郁ちゃんが感動して泣いていたこと。マリンバと最後のドーン! を生放送で披露したこと。なにもかもが新しく、まさにこれからの星野源を表しているようでした。『アイデア』という曲自体が星野源の名刺みたいなものにしたいとおっしゃっていたので、『アイデア』を歌う時に挨拶をしていなかったのは『これが星野源です』ということを表現するためなのかな? と思いました。
今日の『うたコン』で聞いた『アイデア』はいつにも増して力強く、スッと心に響く、だけどずっと心に残るような歌でした。毎朝流れている『おはよう』の歌詞から始まる曲によって、私も毎日がんばろうと思えるし、辛いことが多くても負けないぞ、前を向くぞと思えるようになりました。素敵な曲を本当に心からありがとうございます。みんな、聞こうぜぃ!」ということで。ありがとうございます。
そうですね。『うたコン』も楽しかったですね。前から言ってますけどね、『うたコン』という番組自体があまりにも面白いっていうか。融合(笑)。各界、各世代の融合がすごくて。本当にミニ紅白だなっていうのをすごく思います。永野芽郁ちゃんとのトークの裏話ね。でもあんまり……お忙しかったみたいでリハーサルとかも結構本番ぎりぎりの感じで、芽郁ちゃんとやっと会えてという感じで。僕はお会いするのが『真田丸』以来だったんで。「本当にお疲れ様でした」みたいな話をしたぐらいですかね。でも本当に何かこうすごく……改めて、本当にかわいいね(笑)。「かわいいなー!」っていう。僕、37でまだ結婚もしていないし、子供もいないけど、なんか孫を愛でるみたいな気持ちになるっていうか(笑)。「かわいい!」みたいな(笑)。そういう感じになりましたよ。ええ。
だからすごく、音楽番組に一緒に出るっていううのもうれしかったですし、ああいう風に大役を終えて……もう撮影も終わってあとは放送を残すのみという『半分、青い。』の主演を務められて。そういう晴れやかな状態でお会いできたのもすごくうれしかったですし。ああいう風に壇上でいろいろとお話できてうれしかったです。で、「雨の中で君と歌おう」っていう歌詞は芽郁ちゃんに向かって歌おうって決めていて。それで、そしたらすごくビビッドに反応してくれて(笑)。ボロボロボロッて目から涙が……「ああ、ありがとう。ごめん!」って思いながら。すごくうれしかったです。
そして、ああ、ドラが出てくる演出ね。これ、話していい? アハハハハハッ! あのね、リハーサルを2、3回やったんですけど。そのドラが舞台の下からせり上がってくるっていう演出だったんですよ。アウトロで僕がマリンバを……マリンバはバーッと持ってきて。僕が叩いている間に後ろからドラがせり上がってくるっていう。で、リハーサルでは1回もせり上がってくれなくて(笑)。僕が「よし、マリンバ叩き終わった!」って思って後ろを振り向いてドラのところに行こうとしたら、「ない!」みたいなことが多くて(笑)。1回目は完全になくて。だからコケて爆笑みたいな。
で、2回目、3回目ぐらいの時には半分ぐらいしかドラが出てこなくて。「叩けない!」みたいな。「おい!」みたいな。リハーサルの時はアドリブで「ちょっと!」みたいな。谷原章介さんと絡むみたいな(笑)。それはすごい楽しくて、むしろ本番もそうなってほしいってちょっと思っていたところはあるのよ。そっちの方が面白いと思っていたんだけど、見事に出ていましたね。よかったです。だからもちろん、僕からの提案ではないです。さっきもお話しましたけども。音楽番組では提案してもらうだけなんで。面白いですよ。「ドラをせり上げようと思うんです」って、面白いよね(笑)。「ドラを入れてよかった!」ってすごく思ったもの。
だってわざわざさ、舞台の前にミニステージを作ってくれたんだよね。あの曲の僕の弾き語りの、あの数十秒のためだけに。で、そこに移動して弾き語りして……みたいな。あれ、楽しかったですね。お客さんを背にしたんですよ。ステージ側を向いて僕は弾き語りをして……っていう。で、家に帰ってまだ確認できていないんでどんな画になっているのか、非常に楽しみにしております。だから本当に演出家の方もすごく楽しそうにしてくださって。前からお世話になっている人なんだけども。「やりましたよ! やってやりましたよ!」みたいな(笑)。「いいな!」みたいな。そういうのって、すごい楽しいよね。うれしいです。
あと、いろんな人が見学に来てくださって。『おげんさん』チームの人もね。だからうれしかったです。「こんばんは、星野源です」っていう件ね。そうそう。でもね、その通りです。「この曲は僕の名刺のしたい」というようなお話を先々週にしましたけども。
1番は陽の自分で2番は陰の自分。陽と陰っていうもの、そして大サビ。弾き語りの部分では原点の自分というものを全部連れて未来に行こうという。なので、これが星野源です。これが星野源の過去、そして未来の『アイデア』ですっていう、そういう曲なので。「こんばんは、星野源です!」っていつも言ってましたけど。で、あれは何で言うか?って言うと、もちろん自分を知らない人もいるということもありますが、なんかその「ライブ感」なんですよ。単純に。音楽番組ってなんかライブ感、なくないですか? ライブなのに。
「こんばんは、星野源です」の意味
なんかやっぱりみんな緊張感と、システマティックにちゃんとやらないと全員が歌えないっていう、本当にそれだけの理由だと思うんだけど。やっぱりシステマティックにやらないと、歌の途中で終わるとかありえない。『おげんさん』はそれ、すごいヒヤヒヤだったけど。40秒前に歌が終了みたいな。それもあるんですけど。だからそういうのもあるから、ちょっとでもライブ感を出したいなっていう。『Mステ』とかは特にね、たくさんお客さんがいるみたいな場所じゃない時でもライブ感を出したいなと思って言っていたんですけど。
で、今回の歌からはもう、たぶんやらないと思います。なんで、もう僕の歌とか僕の曲でこれが星野源だなっていうのはみなさんに伝わったんじゃないかなとすごく今回思うので。たぶんやらないと思います。ただ、なんか適当なことは言うかもしれないです(笑)。名前を名乗るんじゃなくて。「ちんちん!」とか言うかもしれない(笑)。「急にどうした?」みたいなね。そういうライブ感みたいなのは出していけたらいいなとは、個人的には思っています。
<書き起こしおわり>