吉田豪と宇多丸 ラストアイドルと秋元康を語る

吉田豪と宇多丸 ラストアイドルと秋元康を語る アフター6ジャンクション

吉田豪さんがTBSラジオ『アフター6ジャンクション』にゲスト出演。自身が審査員として参加したテレビ番組『ラストアイドル』と秋元康さんいついて宇多丸さんと話していました。

(熊崎風斗)本日のゲストはプロ書評家でプロインタビュアーの吉田豪さんです。

(宇多丸)いらっしゃいませ。

(吉田豪)はい、どうもです。

(宇多丸)はい。もう、さっそくのお引越しと言うべきかわかりませんけども、こちらにお越しいただいて。

(吉田豪)光栄ですよ。

(宇多丸)まあまあ、吉田さんのお力をお借りしなければこれはどうにもなりませんから。よろしくお願いします。あ、熊崎さんとはこれは初対面ですか?

(熊崎風斗)はじめてですね。

(吉田豪)まあでも、いろいろと聞いてますよ。お父さんがザ・フーのファンでこの名前をつけたとか。

(宇多丸)おおーっ、細かいところまで……。

(熊崎風斗)僕、それを言ったのってもうだいぶ前の本当に1分ぐらいの話で言ったので……。

熊崎風斗の名前の由来

(吉田豪)でも、ザ・フーの影響は一切受けていないという(笑)。

(熊崎風斗)うわあ……これ、なんかいろいろと怖くなってきた(笑)。

(宇多丸)アハハハハハッ! 「いろいろ知ってますよ」ってこの顔で言われたら困っちゃいますよ、吉田さんね。怖いんだから(笑)。

(熊崎風斗)冷静なトーンで……。

(宇多丸)まだまだ、たぶんカードはあると思いますけどね。じゃあちょっと、吉田さんのプロフィールをお願いします。

(熊崎風斗)吉田豪さん、1970年生まれ、徹底した事前調査……もういまので「事前調査」っていうのがすごくわかった感じがしましたが。事前調査をもとにした有名人インタビューをするプロインタビュアーでありプロ書評家でらっしゃいます。主な著書に『人間コク宝』『サブカルスーパースター鬱伝』『聞き出す力』。そして直近では『吉田豪の空手 バカ一代』などがあります。

(宇多丸)まあTBSラジオリスナーにはもはや説明不要だとは思いますが……ということで、一応コーナータイトルなので失礼ながら言わせていただきます。吉田豪さん、なんで来たんすか?

(吉田豪)……それは僕に他局に行けっていうことですか?(笑)。

(宇多丸)アハハハハハッ! いやいや、ぜひこの番組のレギュラーとして、レギュラーとしてお願いしたいですよ。いろんな……だって吉田さん、トピックがいろいろとあるから。「今日はなんだろうな?」っていうことですよ。

(吉田豪)はい、了解です。今日はラストアイドルと秋元康のちょっとしたところを話しに来ました。

(宇多丸)ラストアイドルね。ちょっと『ウィークエンド・シャッフル』が終わった直後に始まる番組なので……。

(吉田豪)たぶんちょうど酒を飲んでいる頃だろうから。

(宇多丸)そうなんですよ。だけど画面ではいろいろと見てはいて。あと、もちろん当然ネットとかの情報で大変に盛り上がっているというのは伝わってきますが。まず、じゃあそのラストアイドルとはなんぞや? というあたり、熊崎くん、お願いします。

(熊崎風斗)はい。私、TBSアナウンサーの熊崎から説明をさせていただきますが。

(宇多丸)これ、不思議な感じだね(笑)。

(熊崎風斗)ラストアイドルは毎週土曜日深夜0時5分からテレビ朝日で放送をしているテレビ番組です。作詞家の秋元康さんが新しいアイドルグループを誕生させるべく、去年の8月からスタートしましたオーディション番組です。その仕組みなんですけども、オーディションで選ばれた暫定メンバー7人が挑戦者と毎回メンバーの入れ替えバトルを行うというもので、最終的に勝ち残ったメンバーが秋元康さんプロデュースのもとでメジャーデビューするという流れになっています。

(宇多丸)ねえ。熾烈なというべきか、まあ盛り上がるけど同時にいろいろとモメるだろうっていうね。目に見えているシステムっていうか。

(吉田豪)まあ、よくだからAKBがかつて残酷ショーだのと言われて。で、残酷要素をだいぶなくしたじゃないですか。恋愛スキャンダルでのペナルティーをなくして、あと総選挙を立候補制にした。その結果、そんなにAKBが話題にならなくなっちゃったっていうのがあるじゃないですか。そこで、残酷ショー要素をどうエンターテイメント化していくか? とかがたぶんこれ、ラストアイドルにある気がするんですよ。

(宇多丸)もう、ねえ。オーディション物は『ASAYAN』の頃からオーディションとかっていうのはありますけども、これはサバイバルだからさ。生き残り戦だから。

(吉田豪)サバイバルプラス、最初はそれがメンバーが残酷なのかなと思ったら審査員が4人いてそのうちの1人が任意で突然選ばれて。その人が決めて……つまり、他の人が何を選んでいようがその人だけの責任で選ばれるっていう。

(宇多丸)だからその、審査員側にかかる火の粉の度合いが半端ないっていうのが……。

(吉田豪)それ、わかりやすく言うと、秋元さんに火の粉が飛ばないシステムなんですよ、これは。全て審査員が叩かれるっていう。

(宇多丸)アハハハハハッ!

(吉田豪)恐ろしいんですよ! これを開発したか!っていう(笑)。

(宇多丸)フハハハハハッ! しかも、呼ばれているのがさ、吉田さんだのギュウゾウさんだの……。

(吉田豪)ねえ。つまり、いままで僕とかは秋元康さんのビジネスにかなり距離を置いていた側なんですよ。

(宇多丸)まあ、ねえ。客観的に見てっていうのがあったわけで。

(吉田豪)「ひどいことになってるね」とか言っていた側が呼ばれて、責任を負わされる側になるっていう。

(宇多丸)そこがね、だから吉田さんが珍しく火の粉を直でかぶる側になっているのが珍しいなと思って。

珍しく火の粉をかぶる吉田豪

(吉田豪)いままでってよく僕、炎上云々って言われていたんですけど、基本的には僕が炎上案件に油をくべるとか、そういうようなことが多かったのが……。

(宇多丸)アハハハハハッ! 自信もって言わないでよ!

(吉田豪)はじめて僕が燃えたんですよ(笑)。

(宇多丸)アハハハハハッ! ねえ。これ、だから横にいるのがギュウゾウさんとか……ギュウゾウさんが炎上するのはこれは全然不思議じゃないけど。

(吉田豪)そうなんですよ。まあ、空気読めない人ですから(笑)。ちなみに最初に炎上したのはギュウゾウさんなんですけども。

(宇多丸)まあ、ねえ。ギュウゾウさんはそこはもうさ、ギュウゾウさんのチャームの一部で織り込み済みっていうところはあるんだけど。いや、だからこれはなかなかな事態が起きてるぞとは思いましたよ。僕、だってもう付き合って10何年になりますけど、こんなのはじめてですよ。吉田さんが。

(熊崎風斗)これ、初炎上の気分はどんな感じだったんですか?

(吉田豪)まあちょっと簡単に説明しますと、ファーストシーズンの初期メンバー、長月翠さんっていう一番人気ぐらいな感じの女の子がいまして。胸も大きくてグラビア映えもする……みんなが「いいぞ!」って言った時に、沖縄の歌うま少女と言われていた蒲原令奈さんという人が挑戦をしまして。この子、歌唱力だけじゃなくてキャラ的にも明らかにどうかしている感じ、野生児っていう感じで、完全に僕はツボに入っちゃって。僕が審査員に選ばれた時に蒲原さんを選びました。そしたら他のみなさんは当然長月さんを選んでいて。で、僕が大炎上をしたわけですけども。

(宇多丸)はいはい。

(吉田豪)また番組側が上手いのが、普通だったら他の審査員がジャッジした後の反応とか、一切出さないんですよ。僕の時だけわざと、マーティ・フリードマンが「なにやってんだ、こいつ?」みたいな顔をするところを抜いて、終わった後のコメントとかも流すんですよ。「考えられない」みたいな。

吉田豪VS長月翠 名勝負数え歌

(宇多丸)完全にハメられているじゃないですか!

(吉田豪)そうなんですよ(笑)。

(宇多丸)アハハハハハッ!

(吉田豪)「みんなー、こいつだー!」っていう感じで誘導するんですよ(笑)。

(宇多丸)まさか!(笑)。

(吉田豪)で、その結果、僕はTwitterのDMを全員から受け取れるようにしているんですよ。で、次々と知らない中学生とか高校生とかから「死ね」とか「お前、なに考えてんだ?」みたいなDMが大量に届くようになり……。

(宇多丸)うわーっ! これ、実際にオンエアーの編集したのをご覧になるまでは吉田さんもそこまでとは思っていなかった?

(吉田豪)まあ、ちょっと燃えるかなぐらいに思ったんですけど、ここまで番組ぐるみで明白に(笑)。

(宇多丸)まあ番組的にはそれこそ「オイシイ!」っていうね。

(吉田豪)そうなんですよ。で、ぶっちゃけ、これで番組が最初に話題になったんですよ。

(宇多丸)ああーっ、たしかにそうかもしれない。なるほどね。

(吉田豪)で、それによって番組サイドが明らかにこれをちょっと上手く使おうっていうモードになって。実はこの蒲原さんが活動を辞退するんですよ。だからちょっとこの時期に炎上の刃が蒲原さんにも向かって。

(宇多丸)それもね、本当に嫌な話だけどね。

(吉田豪)蒲原さんが辞退をして、ただ結果オーライになっちゃった部分があって。その結果、長月さんが兼任することになったんですよ。ラストアイドルっていうグループと他のグループとの。だから普通だったらやらないパターンになって。いちばん目立つ感じになって、結果長月ファンも喜ぶような状態になっちゃって。僕がそんなに恨まれない流れになったんですよ。その後、池袋サンシャインでデビューライブがあったんですけど、僕もシークレットでゲストで呼ばれて……ぶっちゃけいちばんブーイングと声援が飛んだのが僕だったという。

(宇多丸)ああ、そう。

(吉田豪)で、Zepp東京でファーストライブがあったんですけど、そこにも僕が呼ばれて。ライブの最中に突然、審査員が並んでいってジャッジタイムが始まるっていうのが行われて、当たり前のように僕が選ばれて……みたいな。完全にネタで使われ始めたんですよ。アングルを転がし始めて。

(宇多丸)はいはい。

(吉田豪)でもまあ、面白いから。いろいろと間近でこんなの見れる機会、ないじゃないですか。ただ、本当に複雑に思うのが、「吉田豪がついに秋元康の手中に収まった」みたいなことをたまに書かれるんですけど、僕が秋元さんに最後に会ったのは2012年なんですよ(笑)。

(宇多丸)ああ、会っていない? この番組が始まってからも会っていない?

(吉田豪)全然。なにも知らないんですよ。

(宇多丸)へー!

(吉田豪)2012年にロフトプラスワンで僕が掟ポルシェさんと本を出した時にゲストで、「ロフトプラスワンに秋元康降臨」っていう。

(宇多丸)それはびっくり仰天の事態でしたけども。

(吉田豪)しかも一部はストロング小林、二部が秋元康っていう(笑)。

(宇多丸)フハハハハハッ! どういうあれだよ? ねえ。

(吉田豪)それっきり会っていないんですよ。手中もなにもないし。

(宇多丸)っていうことは……でも、秋元さんは僕もお会いしていろいろとお話を聞く範囲では、やっぱり最初から少なくとも絵を描いてなんかやるタイプじゃないから……。

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(吉田豪)そうなんですよ。全て見切り発車なんですよ。実はだから、これも負けた子がセカンドユニットを組み始めたんですよ。あれも実は何も決まっていなくて、いざ始まってからあまりにもみんなが残酷な感じになっているからちょっと救済措置を作ろうっていうことで突然思いついて。負けた子を集めてセカンドユニットを集めるっていうことになって。で、スタッフみんな大慌てでいろいろと動いて。

(宇多丸)うんうん。

(吉田豪)で、セカンドシーズンがいまやっていて、この間終わったところなんですけど、セカンドシーズンっていうのも実は最初は勝ち残ったラストアイドル。その子たちのための番組だと言われていたらしいんですよ。ところがいざ始まったらセカンドユニットも混ぜての表題曲を勝ち取るためのバトルに変えられていて。

(宇多丸)どんどんシステムも変わっていくんだ。

(吉田豪)変わった結果、しかもラストアイドルが負けちゃって。

(熊崎風斗)はー!

(宇多丸)だから全然読めないんだ。

(吉田豪)全然読めないし、勝ち抜けば幸せっていうわけでもないという。

(宇多丸)たしかに。っていうか、気が抜ける瞬間がない感じ。

(吉田豪)で、セカンドシーズンは正直僕ら、気を抜いていたんですよ。そのできたセカンドユニットも含めた5グループで総当たりバトルをやって、いちばん勝った子が表題曲を歌う。他の子はカップリングだから前の本当に生きるか死ぬかみたいな戦いとはぜんぜん違うじゃないですか。

(宇多丸)まあ一応ね、出れるわけだから。

(吉田豪)これはもう気楽だなと思って。ユースケ・サンタマリアさんがセカンドシーズンの司会で、「僕ら本当に楽ですね」って言っていたんですよ。ところが全然違って。こっちの方が残酷だったんですよ。あの、選ばれないと僕らの否定された感じになっちゃうんですよね。

(宇多丸)ああー。

より過酷なセカンドシーズン

(吉田豪)で、選ばれなかったチームの子が目の前で泣いて崩れて……みたいなものを僕らが見せられるんですよ。

(宇多丸)ねえ。いままでも多分、アイドルの運営の上ではあったことかもしれないけど……。

(吉田豪)ただ、みんな気を張っていて一対一だから、後ろに回ってから泣いたりしていたのが目の前で行われて泣き崩れた子がインタビューを受けたりするんですよ。もう、審査員が耐えられなくなるっていう(笑)。

(宇多丸)だからもう、残酷ショー極まれり状態になってきてるっていうことだ。最初のね、蒲原さんとかもそうだけど、ちょっと女の子たち心配な感じもしますけどね。ここまで来ると。

(吉田豪)ただぶっちゃけ、審査員を心配してほしいんですよ(笑)。

(宇多丸)心配だよね(笑)。まあね。でも、審査員の人たちはいままでね、それこそさ、好き放題にロフトプラスワンとかBUBKAでやいのやいのね。

(吉田豪)「クソ曲がよお!」とか言ってた人が(笑)。

(宇多丸)アハハハハハッ! 俺の語彙じゃないんですよね。これはコンバットRECって男のあれですけども。ねえ。それがさ、まさか……。

(吉田豪)そういう事態にされていくっていう。

(宇多丸)まあでも、発明は発明ですよね。審査員側にも負荷がかかるっていうさ。

(吉田豪)審査員が最大の負荷っていう(笑)。

(宇多丸)まあある意味、フェアっちゃあフェアっていう。でも、いちばん大ボスはそこは出てこない。

(吉田豪)一切燃えない(笑)。正直、だからファーストシーズンですごい叩かれて炎上したっていうのは全然ダメージなかったんですよ。セカンドシーズンの審査の方がダメージがあったんですよ。

(宇多丸)それはその、目の前での? それはそうですよね。

(吉田豪)これはやられるでしょうっていう。

(宇多丸)いまはどの状態なんですか?

(吉田豪)いまはそのセカンドシーズンが終わって、実はこの前、サードシーズンの最初の収録に行ってきて、まだネタバレしちゃいけないんで。ただ、いろいろと変わってますね。サードシーズンも。

(宇多丸)はー。

(吉田豪)ただ、またこの知らない間にいろんなことが動いている問題っていうのがあるんですよ。実は。

(宇多丸)と、言うと?

(吉田豪)だからこの長月さんと僕のバトルがプロレスで言うアングル的な戦いがいろいろと盛り上がってきていたんで。ちょっとこれをインタビューでやろうかって『B.L.T.』っていう雑誌で連載をしていたんでインタビューのオファーをしたんですよ。そしたら、向こうからNGが来て。

(宇多丸)おおーっ!

(吉田豪)「えっ?」じゃないですか。これだけいろいろやっているのに。そしたら、向こうが言っていたのが「なんか吉田豪さんとはロフトプラスワンでイベントをやるって聞きましたよ」って言われて。僕、なにも聞いていないんですよ。「えっ、なにそれ?」っていう。「なんか会議でそれが決まったって聞きましたよ」って言われて。

(宇多丸)それがあるから、それまではっていう?

(吉田豪)でも、僕は現時点に至るまで、まだ何も聞いてない。

(宇多丸)いまも?

(吉田豪)うん。

(宇多丸)フハハハハハッ!

(吉田豪)これ3、4ヶ月前の話ですよ(笑)。

(宇多丸)ええーっ?

(吉田豪)もうね、なにがなんだかわからないんですよ。

(宇多丸)ある意味、もう吉田豪さん転がしっていう裏テーマがあるんじゃないか?っていう。

(吉田豪)それで実はつい最近、これはまだ裏も取っていないんですけど、とある48系のライターの人から聞いたんですよ。「吉田さん、大変ですよ! この前、ラストアイドルの会議で秋元さんが『これからは吉田豪を売り出す』って言ってたらしいですよ!」って(笑)。

(宇多丸・熊崎)フハハハハハッ!

(熊崎風斗)豪さんを売り出す!?

(宇多丸)どういうことだよ(笑)

「これからは吉田豪を売り出す」という噂

(吉田豪)「なんの話だよ、それ?」っていう。何も知らないし、そもそも6年会っていないっていう(笑)。

(宇多丸)アハハハハハッ! ええーっ? 売り出すもなにも、ねえ。十分にもう売れているんですけど。でもでも、違う形なのかな? えっ、アイドルとしての吉田豪?

(吉田豪)それはないでしょうけども……。

(宇多丸)曲、用意されている可能性ありますよ! 気がついたら(笑)。

(吉田豪)表題曲を僕が争う?

(宇多丸)そうそう。竹中夏海先生の振り付けとかもバッチリ決まっていて……みたいな。

(吉田豪)なにがなんだかわからない。

(宇多丸)そこまで来たら、ねえ。やるしかないじゃないですか。もう(笑)。

(吉田豪)まあ、乗っかれる限り乗っかってみますけども……っていう(笑)。

(宇多丸)でも、ねえ。それは本当だったらやっぱりすごいですよね。やっぱり秋元さんはさっきも言ったけど、みなさんが思っているような最初からコンセプチュアルにっていうか、マーケティング的に考えるタイプじゃ全然なくて。その場その場で面白いと思ったことを反射神経的にポンポンやっていくっていうタイプだから。やっぱり吉田豪を……要するに、「豪ちゃんを使えば面白いんじゃない?」ってなったらとことん行くっていうことよね。

(吉田豪)「とりあえずこれ、乗っかってみようか?」みたいな。でも、結構誤解されているなと僕も思う部分があって。本当にほぼ会ってないですけど、よく「金の亡者」的な叩かれ方をするけども、だったらもっと手堅い商売をすると思うんですよ。この人はむしろ、もっとギャンブル好きっていう方が大きくて。普通だったら当たらないと思われるもので当たったら最高。でも10個に8個ぐらいは外れるよね、みたいな感じでやっていますよね。

(宇多丸)外すことを恐れないでやっていこうっていうところが。

(熊崎風斗)思いついたものをどんどんどんどん発射していくんですね。

(宇多丸)その感じですよね。ちなみに、審査員っていうかアイドルを評価するっていうか。それ、どうですか? 難しいですよね?

(吉田豪)かなり。

(宇多丸)いろんな意味で。

(吉田豪)また全員の基準が違いますからね。

(宇多丸)そうですよね。吉田さんはやっぱり長月さんじゃなくて蒲原さんを選ぶというぐらいで、やっぱりちょっといびつな方というか、ちょっと弾けている方を選ぶ?

(吉田豪)そうですね。完全にキャラ重視です。

(宇多丸)完成度よりはそっちとかね。

(吉田豪)だから難しいんですよ。歌バトルだから歌唱力重視で選ぶべきなのかとも思うけど……。

(宇多丸)ただ、アイドルソングの……。

(吉田豪)特に秋元さん案件とかってそんなに歌唱力で選ぶ意味がない部分、あるじゃないですか。ぶっちゃけライブ、口パクだったりすることもあるわけで。

(宇多丸)その、ね。歌唱力が必要な系のスタイルのアイドルもいるけど、そうじゃないもんね。

(吉田豪)そうじゃないんですよ。

(宇多丸)で、そこで活きるのって考えたらね、やっぱりアイドルソングのイズムってあるから。上手ければいいっていうもんでもないっていう。

(吉田豪)そこなんですよ。審査のたびに思うのがそれで、特に挑戦者がスキルが高い子が来がちなんですよ。

(宇多丸)まあ当然、テレビで歌のバトルなんだから……。

(吉田豪)歌ウマバトルみたいなものだったら当然挑戦者の価値なんですけど、アイドル力ってそれじゃないんですよね。アイドルはスキルではない。

(宇多丸)スキルではないんだけど、じゃあ下手なら……って、そういうことでもない。

(吉田豪)いい上手さ、いい下手さ、悪い上手さ、悪い下手さがあって。

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(宇多丸)わざと下手に歌ったりしたら、それはあざといっていうか。いちばん鼻持ちならないわけで。ねえ。

(吉田豪)神がかり的な下手さってたまにいるんですよね。

(宇多丸)あの、「全部間違っている。つまり、全部正解!」っていう(笑)。

(吉田豪)そうそう(笑)。

(熊崎風斗)それはでも、「アイドル性がある」っていう評価に?

(吉田豪)そう。アイドル性です。

(宇多丸)これ、だから実は女の子に限らないんですよ。男でも、おっさんでもアイドル性高い人っていて。それこそ長嶋茂雄という人がなぜ愛されるのか? あれはもうアイドル性としか言いようがない。

(吉田豪)全てズレてるみたいな(笑)。

(宇多丸)だから全て正解!っていうことがあるわけだから。

(吉田豪)だからやっぱりスキルで評価する人もいるから、運なんですよね。審査員の誰が選ばれるのか。

(宇多丸)そう。そこですよね、だから。

(吉田豪)これがただ、運だけじゃないと思うのが、明らかに2人が歌うところとか僕ら、見ているじゃないですか。……僕らの反応を見て選んでいる気がするんですよ。

(宇多丸)ああ、その審査員側の?

(吉田豪)「どっちに入れそうだな」って。全然ガチではあるんですよ。僕ら一切なにも聞かされていないんですけど、なんとなく誘導したい方向を選んでいるんだろうなって気がするんですよ。

(宇多丸)ああー。それはだからディレクションっていうか。チームがすごく優秀なんでしょうね。やっぱりね。

(吉田豪)その結果、3対1の「1」で勝つケースが多いっていう風になるという。

(宇多丸)で、そうするとさらにね、番組的には盛り上がる感じの炎上。

(吉田豪)で、見ている人たちは「なんでこうなるんだよ!」ってなるっていう。

(宇多丸)よくできてるんだ。

(吉田豪)よくできてますよ。

(宇多丸)しかもその「よくできてますよ」っていままでだったらね、ものすごい高見の見物で吉田さんが……っていうか、吉田豪さんの持ち味っていうか立ち位置は常に高見の見物なんですよ。なのに、これがもう渦中に(笑)。

(吉田豪)ついに、渦中の中から眺めているっていう(笑)。

(宇多丸)しかもさ、秋元さんからこれは本当かどうか……まあでも本当だとしたら、名指しされてですよ……。

(熊崎風斗)すごいことですよね。どういう風になっていくのか。

(宇多丸)いずれ、わかんないよ。「熊崎、面白いから熊崎で行こう!」ってなるかもしれないですよ。

(熊崎風斗)本当に秋元さんの頭でそれが浮かんだら本当に……浮かべ、秋元さん!

(吉田豪)フフフ(笑)。

(宇多丸)熊崎くんだったら俺、それは……だって、あるでしょう? アイドル性。

(吉田豪)アイドル性、ありますよね。

(熊崎風斗)アイドル性っていうのが僕、だからわからない感覚かもしれないです。

(宇多丸)僕、初回に熊崎くんがスタジオに入ってきた瞬間に爆笑したじゃないですか。

(吉田豪)ダハハハハハッ!

(熊崎風斗)それ、ありました。

(宇多丸)なんにも面白いこと言ってないのに、爆笑したじゃないですか。

(熊崎風斗)ただ入ってきただけで。言葉も発していない。

(宇多丸)これ、やっぱりありますよね。

(吉田豪)わかりますよ。表情とかでなんとなく、もう。

(宇多丸)なんか。どう転ぶか。

(吉田豪)アナウンサーとしては正解かどうかわからないですけど。

(宇多丸)でも吉田さんもね、超然としている場合じゃないですよ。来週あたり、振り付けの練習をさせられている可能性もありますからね!

(吉田豪)フハハハハハッ! 本当に恐ろしいですよ。何が起こるか。

(宇多丸)でもそんぐらい、ちょっと目が離せないというか。ラストアイドルね、他局というか、テレ朝ですけども。

(吉田豪)まあ番組というか、僕の動向を見ていてくださいっていう感じですね。

(宇多丸)すごいわ。ということで、たっぷりラストアイドルのお話をうかがいましたけども。全然僕もわかっていなかったから。なので、吉田さん、お知らせごとなどまずは。

(吉田豪)『人間コク宝』シリーズの新しいのが今月中に出るはずです。そんなぐらいです。

(宇多丸)はい。あとはまあ、とにかくラストアイドルの吉田さんの動向を。そうやってとにかく秋元さんに名指しされているという件を思いながら見るとさらに……(笑)。

(吉田豪)それがなにかにつながるかどうか。もしかしたらこうやって言いふらしたことでポシャるかどうか。

(宇多丸)かもしれない。

(吉田豪)みなさん、見ていてくださいっていう(笑)。

(宇多丸)「言いふらす」って、放送だからね!

(吉田豪)ダハハハハハッ!

(宇多丸)言いふらすとかそういうレベルじゃないよ、フハハハハハッ! なんか不思議な感じじゃないですか。だって、表の話なのに裏の話でもあり、なんか不思議な。当事者でもあり、客観視もしていて、みたいな。

(熊崎風斗)すごい立場ですよね。吉田さんの立場って(笑)。

(宇多丸)話を聞いていても、なんかクラックラしてこない? 「なんだ、この話!?」っていう。

(吉田豪)現在進行系ですからね。

(熊崎風斗)自分が燃えているのに冷静に語るっていう。

(宇多丸)10年前に、それこそ秋元さんと絡んで、僕たちがこういう巻き込まれ方をしてこんな当事者としてキャッキャ言って話をするなんて、思いもよらなかったよね。

(吉田豪)全く。

(宇多丸)面白い。

(吉田豪)AKBとこれだけ距離を置いてきたのに、っていう(笑)。

(宇多丸)それだけに、やっぱりトータルで言えば秋元康、恐るべしっていうことかもね。

(吉田豪)ですね。セカンドシーズンの結果もそれでしたからね。それこそつんくさんのプロデュースとか、すごいよかったんですよ。セカンドシーズンって負けた時にどう調整していくか? みたいなバトルだったんですよ。どう修正していくか。でも秋元さんは一切修正しないっていうやり方を選んだんですよ。そしたら、いろんなそれこそラストアイドルが負けたりとかがあった結果、なぜか最終的に秋元プロデュースの優勝になるんですよ。一切いじらない。

(宇多丸)フフフ(笑)。

(吉田豪)「えっ?」って話じゃないですか。

(宇多丸)だからちょっと、突然のルール変更っていうか、状況変更。

(吉田豪)結果オーライにしちゃう感じっていう。

(宇多丸)常に面白い方が正解っていうかね、そういうことだからね。まあちょっと、目が離せないということで、来週以降も吉田さん、ご自愛ください(笑)。

(吉田豪)はいはい!

(宇多丸)あとこの番組ももちろん、引き続き。

(吉田豪)もちろん。すごい聞いてまーす。

(宇多丸)またお招きしていろんなお話を聞かせていただきたいと思います。ありがとうございました。吉田豪さんでした。

(吉田豪)ありがとうございました。

<書き起こしおわり>

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