吉田豪 新型コロナウイルス以後のエンターテイメント業界を語る

吉田豪 新型コロナウイルス以後のエンターテイメント業界を語る SHOWROOM

吉田豪さんが2020年3月31日放送の『猫舌SHOWROOM 豪の部屋』の中で新型コロナウイルス以後のアイドルなど、エンターテイメント業界について話していました。

(吉田豪)(コメントを読む)「SHOWROOMの暴露タイム」って。いや、でも僕は全然、SHOWROOMとかシステムとかはそれこそ、こうやってコロナ騒ぎとかが起きた時には絶対にプラスになるっていうか。課金できるシステムが僕らはほしいわけじゃないですか。本当に僕、今積極的に課金しようと思ってて。今も僕、この真裏でやっているシバノソウさんがネイキッドロフトでやっているイベントが急拠、有料配信になったので即、課金しておいて。普段以上に課金をするように心掛けていて。今、本当にアイドルに課金をできる場がそうないんで。SHOWROOMとかは本当に、あるだけ感謝ですよ。

バック率の問題とかいろいろとあるけども、いろんな企業とかが絡んでいるとかの問題もあってのやつなんで。いろいろ内情を聞いたら別にSHOWROOMがあこぎなわけでもないっていうことでしたよ。なので、まあやれることをやっていくしかないんですけどね。(コメントを読む)「『書評の星座』は格闘技を知らなくても買いですか?」。ええと、全然。プロレス知識があるだけでも買いだと思うし。この版元の格闘技もプロレスも全然知らない人もすげえ絶賛してくれたんで。全然楽しめると思います。はい。

なのでね、ぼんやりと。(コメントを読む)「ニコ生も4割」。だから、そうなんですよ。どこも……よく、「金が抜かれるから嫌だ」という人も多いですけど、そんなことを言ったらアイドルの物販でもなんでも、かならず抜かれてはいるわけで。フルでアイドルの子に渡せる場がないわけですよ。なので、「なるべくバック率高い方に払いたい」っていうのはわかるけども。まあ、どれであってもとりあえずアイドルの子に入るのであれば、いいんじゃないですかね?ってぐらいに思っております。

(コメントを読む)「地下アイドル運営にBASEでチェキを売るように……」。なんかさっきTwitterで流れてきたけど、BASEとかもこのタイミングでやりやすいようにシステムを変えるというかね。そういうコロナ対策な方向になって……みたいな話になってましたね。

でね、ちょうどさっき原稿も直してたんですけど、とある週刊誌でこの「コロナ騒動とアイドル」みたいな取材を受けたですよ。つい最近。そこでも言った話なんですけど、「こんな状況になるとアイドルも大変なんじゃないか? アイドルというジャンル自体が終わるんじゃないか? ずっと最近、徐々に沈んでいった状態だったのに、こうなっちゃうとヤバいんじゃないか?」って言われたんですけど、それは僕はむしろ逆だと思っていて。

アイドルというジャンルは終わらない

震災の時を思い出せばわかりますけど、これは僕の持論ですけども。人は弱っているほどアイドルにハマる。震災で……僕が一番面白いって言っていたのは2010年なんですけども、2011年にアイドルがガーッと来たのは、明らかに震災で弱った人たちが当時、Ustreamが一気に増えた時期で。アイドルのユースト……ももクロとかが特にそうですけど。ああいうのを見て、本当にそういう時にアイドルの笑顔に救われたみたいな人たちが非常に増えて。それでアイドルが盛り上がっていった流れがあって。

なので、こうやって世の中がヤバくなればなるほど、アイドルの需要は間違いなく高まるから。そこは全然心配はしてないんですけど。問題はだからこの期間、このAKBがブレイクして地下アイドルバブルになっての10年ぐらいは完全にもう接触ビジネスに頼り過ぎちゃったんですよね。チェキビジネス&握手ビジネス。完全にそっちにシフトしちゃったことで、それができなくなった時にさあ、アイドル界はどうなりますか?っていう状態に今、なっているっていうことです。

なので、だからチェキという発明によって地下アイドルとかが盛り上がったみたいに今、何の発明をするかだと思うんですよ。(コメントを読む)「ビジネスの転換期」。本当にそう。今、対応できるかどうかで全てが決まるぐらいに思っていて。本当に大きな岐路。震災を何年か後から振り返って、あれがいろんなエンターテイメントの岐路だったみたいに言われてるんですけど。それどころじゃない岐路が今、リアルタイムで来ていて。正解も誰も分からないまま、いろいろやるしかないっていう。

接触ビジネス以外のビジネスモデルを構築する時

(コメントを読む)「ネットサイン会もプチ発明」。まあ、そうなんですけど、ネットサイン会暫定的にやるやり方としてはありだと思うけども、広がらないんですよね。それこそ加茂啓太郎。2回前ですかね? 加茂啓太郎さんがゲストに来た時、前の回がフィロのスの十束おとはさんで。加茂さんがその場にいたので「来週、決まってないんで来てください」って言って即、ゲストに決まったのはいいけども、「その日、ちょうど真裏でフィロソフィーのダンスのネットサイン会があるんだよ」って言ってて。で、Twitterを見たらもうファンはみんな、「ネットサイン会をリアルタイムで見て、加茂さんのは後から見よう」みたいなコメントがすごいあって。

「これ、放送ヤバいな」と思ったら、ちょうど始まる前にネットサイン会をチェックしたら、配信の人数が200人なんですよ。あれだけの人気のグループで。やっぱりネットサイン会って本当に閉じた文化で、コアな人たち……まあさっきのSHOWROOMと同じですよね。その動画自体が面白いわけじゃなくて、特に認知されているファンに向けた「ああ、◯◯さんだ。ありがとうございます」みたいなやり取りを楽しむものだから。そう。だから第三者が見て楽しいものではなくて。新しいファン発掘するものではないから、困ってるアイドルの延命策としては全然ありだと思うけど……難しいと思いますよ、それは。

全然、加茂さんも言っていたけども、普通にインストアをやるよりは稼げたりするらしくて、それはそれでありなんだけど。それプラス……そのコアなファンからはちゃんと集金するシステムプラス、新しいファンを広げる何かを作らなきゃいけなくて。インストアってちょうどよかったんですよ。新規も増えるし。(コメントを読む)「将来につなげる」。そういうことです。現状維持というか、本当に稼ぐ手段がなくなった今、画期的なものではあるけれども、広がるものではないので。そこに頼りすぎるのは危険だと思ってます。だから本当にやり方を考えなきゃいけないと思っていて。

ちょうど最近、映画関係の仕事をしている人と話していて。そしたら、音楽の世界の人間が周りの多いから「音楽業界は大変だ」とか「ライブハウスが大変だ」とか、そういう話はものすごい聞くけど、聞いたら「映画の方が明らかに大変だな」と思いましたね。公開する予定の映画が全部延期になって、やることが……だから結局、音楽の方は延期になってもそれなりにやり方があるわけじゃないですか。無観客配信もそうだけど。

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