渡辺志保とDJ YANATAKE 2018年注目の若手・新人ラッパーたちを語る

渡辺志保とDJ YANATAKE 2018年注目の若手・新人ラッパーたちを語る INSIDE OUT

(渡辺志保)はい。ありがとうございます。では、私のターン。次に紹介したいのは、やっぱり女の子のラッパーを応援したい! ということで、いちばんドギツいやつらを今日は選んできました。City Girls(シティーガールズ)という女の子2人組。いま、すごいフロリダのシーンが熱くて。フロリダはいろいろと話題だったりしますけどね。高校の銃乱射事件とNRAの銃規制問題のあれこれだったりで話題だったりもします。

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(渡辺志保)ドレイクの『God’s Plan』のビデオだったりで話題ですけども。

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(渡辺志保)で、ここ数年、フロリダ出身のラッパーっていうのがコダック・ブラックとかリル・パンプとか、あとアルバムも素晴らしかったXXXテンタシオンとか、みんなあのへんのマイアミの生まれですけども。このシティーガールズっていうのもマイアミ出身の女の子2人組で。J.T.、そしてYung Miamiからなる2人組。彼女たちのことはもしかしたらリル・ヨッティとかミーゴスのいるクオリティーコントロールが昨年末に出したコンピで知ったという方もいるんじゃないでしょうか。いまから紹介する曲はそのクオリティーコントロールのコンピに入っていた『Fuck Dat N****』っていう曲なんですけど。これ、サンプリングネタがカイアの『My Neck My Back』っていうすごいクラシックな曲があって。

(渡辺志保)それ、もともとカイアもマイアミ出身の女性ラッパーで。マイアミ出身の女性ラッパーっていうのが歴代、トリーナとかね、このカイアとか、ジャッキー・Oとかね、とにかくドギツい感じの女性ラッパーの系譜っていうのがありまして。このシティーガールズも間違いなくその系譜をくむ、ちょっとraunchy(汚い・下品)な女性ラッパーとしてとても注目しているので、ぜひぜひ聞いてください。それではお届けしましょう。シティーガールズで『Fuck Dat N****』。

City Girls『Fuck Dat N****』

(渡辺志保)はい。いま聞いていただきましたのはシティーガールズで『Fuck Dat N****』。去年、このビデオが出るタイミングかなんかで片割れがクレジットカード詐欺で捕まっていて。(※J.T.が逮捕された模様)。

(DJ YANATAKE)アハハハハハッ!

(渡辺志保)もうバックグラウンドがヤバいんすよ(笑)。

(DJ YANATAKE)クレジットカード詐欺されたんじゃないんだね。した方なんだ。フハハハハハッ!

(渡辺志保)ヤバいんすよ(笑)。で、3月にデビューアルバムが出るそうで、ついこの間も新曲が出ていたし、シティーガールズはマジで注目しています。

(DJ YANATAKE)名前もあれだけどね(笑)。俺もたまたまビデオを見たことがあって。すっごいいかついね。

(渡辺志保)すっごいいかついのよ。でも、ガールズラッパーは他にもキャッシュドール(Kash Doll)とかエイジアン・ドール(Asian Doll)とかキューバンドール(Cuban Doll)とかドール系のラッパーちゃんたちもいるし。あと、サウェイティ(Saweetie)っていう名前の、彼女も『High Maintenance』っていうすごいのを……。

(DJ YANATAKE)EPかなんか出ていなかったっけ?

(渡辺志保)先週かな? 出ていました。

(DJ YANATAKE)『My Neck My Back』の現代版みたいなのをやっている人だよね。

(渡辺志保)そうそう。なんで、みんなカイアが大好きなんだなっていうのがわかりますけども。そんなわけでまたホットなフィメールラッパーがいれば……なんと言ったってカーディ・B姉さんがいらっしゃいますからね。

(DJ YANATAKE)エイジアン・ドールさんもね、Elle Teresaと中がいいバリ・ベイビーとガチのストリートファイトしている動画とかあるしね。みんな、盛んですね。お盛ん(笑)。

(渡辺志保)そう、お盛ん。だから今度テッテレ(Elle Teresa)とかも呼んでね、こういう話をしたいなって思います。

(DJ YANATAKE)はい、わかりました。では、ヤナタケが次に紹介する日本人アーティストのフレッシュマンはこちら! Ymagik!

(渡辺志保)おおっ!

(DJ YANATAKE)Ymagik、みなさんご存知でしょうか? 僕はこれ、DJ Nobu a.k.a Bombrush!さんに教えてもらいました。岡山県出身のアーティストで、でも結構実はキャリアがあるみたいなんですけど。両親の影響でブラック・ミュージックに興味を持ったということですが、中学生ぐらいから歌いはじめて、17才で上京。都内を中心に活動を重ねてきたんだけど、最初はR&B Connection、THE CLASSといったR&Bにこだわり抜いた団体に所属していたらしいです。で、2014年にセルフ・プロデュース体制というのになってからYmagik名義になって、「トップライナーとしても始動」って書いてあって、これ「トップライナー」ってなにかと思ったら、「歌詞と一体になったセンスあるメロディーを生み出し、トラックやコードと調和を得意とする作家のこと」っていう。

(渡辺志保)えっ、完全無欠な感じじゃないですか。

(DJ YANATAKE)はい。ということだそうです。なんで、結構R&Bとかもやっていて。音楽をちゃんとやっていた方なんですかね。なんですけど、結構バリバリヒップホップで、すっごいかっこよくて。ビデオとかを見たらラップが上手すぎてびっくりしました。という感じなんで、ちょっとおもしろい出身の人ですし、Ymagikさん、覚えていていいんじゃないでしょうか。ということで、最近すごく気になっていたYmagikさんの曲をかけてみたいと思います。Ymagik『PULL UP feat.FIIXD』。

Ymagik『PULL UP feat.FIIXD』

(DJ YANATAKE)はい。お送りしているのはYmagik『PULL UP feat.FIIXD』です。これ、ビデオもあったりするんで、YouTubeなんかをチェックしていただけるといいかもしれません。

(渡辺志保)めっちゃスムースですね。ライブ見てみたいですね。

(DJ YANATAKE)そうですね。というわけで、お届けしたのはYmagik『PULL UP feat.FIIXD』でした。

(渡辺志保)ありがとうございます。私が今度は西海岸の方からお届けしたいと思います。先週もたしか『INSIDE OUT』で紹介させていただいたのですごい好き者の方は知っているかもしれませんけども、03 GREEDOというカリフォルニアのロサンゼルスのワッツを代表するアーティストなんですけど。その03 GREEDO、めっちゃ悪いんすよ。本当に1回、刑務所にも入っていて。この間もインタビュー動画とか見ていたんですけど、本当にふてぶてしさ満開、超怖いっていう感じで。歳も30ぐらいなのでめっちゃ若いっていう感じでもないんですが、ラッパーとしてはこれからさらに注目を受ける存在になるに違いないと思っている次第です。前にも話したと思うんですけど、彼はセントルイスに一時期住んでいたということで、最初に影響を受けたラッパーはネリーらしいですね。で、「ネリーのアルバムも最初2枚ぐらいはマジで俺のバイブル」みたいな。で、はじめて聞いたヒップホップアルバムはB.G.という感じで。

なので、西海岸のヴァイブス……ちょっとハイフィーなんかも入っているようなヴァイブスにセントルイスとか南部、サウスの方のバウンシー感を本当に絶妙に足していて。しかも超ビンビン悪さが伝わってくる! みたいな。こういうギャングスタラップを待っていた!っていう感じがしますので。今週もまた、2週続けてこの03 GREEDOを聞いていただきたいと思います。03 GREEDO『Baytoven』。

03 GREEDO『Baytoven』

(渡辺志保)はい。いまお聞きいただいておりますのは03 GREEDO『Baytoven』。マジで彼の新しいアルバムは本当にヤバいんで。

(DJ YANATAKE)推してますね、志保さん。

(渡辺志保)ライターとは思えぬ語彙の乏しさですけども、「本当にすごいんで……」みたいな(笑)。本当、バウンシーなんで聞いてくださいっていう感じです。

(DJ YANATAKE)そしてヤナタケが推薦する国内のヒップホップアーティストのフレッシュマンはこちら! Fuji Taito! やったー! 一度、この番組でも曲をかけたことがあって。『Bangarang』っていう曲をかけて。

(DJ YANATAKE)XXXテンタシオンみたいなノリのやつをやって。で、彼はそもそもグランドマスターレコードのコンピレーションであるグループとして参加していた子なんですけども、ソロになっていろいろとやっていこうなんていうことで。夜中に、突然俺がDJしているところにデモCDをガーン!って持ってきて。

(渡辺志保)そうかそうか。そんなストーリーありましたね。

(DJ YANATAKE)「聞いてください!」みたいな感じで来たやつで。聞いたら本当にかっこよかったんで、週末にもらってすぐに『INSIDE OUT』でかけるみたいなことをやった彼なんですけども。それから、たまに会うというか。現場に来てくれたりもして、最近はMCのブルっていうのがいて、彼が始めたイベントで飛び入りライブできるみたいなイベントがあるんですけど。そこに2ヶ月連続で来てくれて。俺がDJをしている時にFujiがライブするみたいなのもあったりして。なかなかライブも面白いし、これからもっと大きくなってほしいなという意味で選ばせていただきました。最近、2曲またSoundCloudにアップして、ダウンロードとかもできるんでぜひみなさん、チェックしてほしいんですけど。1個はね、もうブロンとかいう曲なんで……(笑)。

(渡辺志保)咳が止まらないのかな?(笑)。

(DJ YANATAKE)なんで、もう1曲の方。『HEVEL』っていう曲で、「Hevean」と「Level」を合わせた造語なのかな?っていう曲を推し曲として聞いてください。Fuji Taitoの『HEVEL』。

Fuji Taito『HEVEL』

(DJ YANATAKE)はい。聞いていただきましたのはFuji Taitoで『HEVEL』でございます。

(渡辺志保)いやー、彼は本当にブレないですね。

(DJ YANATAKE)なんかちょっとシャウトする感じも青春っぽくていいよね。

(渡辺志保)そうそうそう。青春感をすっごい感じます。ということで、我々のフレッシュマン、折返しになってきました。私はキリー、シティーガールズ、03 GREEDOと紹介してきまして。今日、私すごいバランスの取れた人選だと思うんだけど、次はシカゴから新人の方を紹介したいと思います。ヴァリー(Valee)という新人ラッパーがいまして。ちょっと前にTwitterで「ヴァリーとかどうなんすか?」みたいな感じでリプライをいただくことがあって。「そういえば、『INSIDE OUT』で1回もかけたことなかった」と思って。彼も、よく一緒に絡んでいるチェイス・ザ・マネーっていうプロデューサーがいたりするんですけども。

まあ、数年前からミックステープとかEPとかを出していて注目をされている存在なんですけども。彼の注目度をさらに今年、高める事件がなんと起こりまして。シカゴといえば、やはりカニエ・ウェストが外せない存在かと思うんですけど。なんとヴァリーが今年に入りまして、カニエ・ウェスト率いるレーベル、G.O.O.D. MUSICとサインしたと報じられておりまして。で、ピッチフォークかどっかがヴァリーのラップスタイルを「エレガント・トラップ・サウンド」っていう風に報じてまして。たしかに言われてみると、ちょっとエレガントなヴァイブスを感じるトラップサウンドと言われれば、うんうん、そうだっていう感じで。

もちろんシカゴといえば……っていう感じでチャンス・ザ・ラッパーのね、クリスマスのEPにも参加していますし、そこで同じくシカゴのジェレマイと一緒に歌ったりもしているんですけども。なのでヴァリーは今年、2018年にマジでブレイクすると思うし、たぶんファッション面とかでもね、すごい注目されているんじゃないかなという風に思います。いまからかける曲は彼の『Miami』っていう曲なんですけど。これはもともと2016年ぐらいに発表されていた曲なんですけど、なんとここにG.O.O.D. MUSICのあのプシャ・T社長がジョインしたということで。で、リミックスとしてこの間、また改めて発表された1曲になりますので。

(DJ YANATAKE)で、これがG.O.O.D. &デフ・ジャムで出ているわけですね。

(渡辺志保)そうですね。G.O.O.D.はデフ・ジャムの傘下なので。なんで、トリプルディールゲット! みたいな。その上にはさらにユニバーサルさんがいらっしゃいますので。ということで、シカゴの注目株を聞いてください。ヴァリーで『Miami ft. Pusha T』。

Valee『Miami ft. Pusha T』

(渡辺志保)はい。いまお届けしておりますのはシカゴの注目株ヴァリーで『Miami ft. Pusha T』でした。独特なスムースなフロウですけども。

(DJ YANATAKE)では、ヤナタケのターン。いままで紹介したのがTaeyoung Boy、Ymagik、Fuji Taito。あとは、当然選びたかったんだけどYo-Sea。前にこの番組に出てもらいましたけどYo-Seaも明日、Blue Magicでライブが見れます。Yo-Seaも言ってもまだ1曲だからね、出しているのが。なんで、フレッシュマンに選びたかったんですが……『INSIDE OUT』には1回、ゲストで出てもらっているので、みんなに紹介するという意味でいったん外しましたけども、Yo-Seaも注目してください。というわけで、DJ YANATAKEが選ぶ4人目のフレッシュマン。これも1回、『INSIDE OUT』でかけました。OZworld!

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DJ YANATAKEさんがblock.fm『INSIDE OUT』の中でOZworld a.k.a R’kuma『畳(Tatami)』を紹介していました。 (DJ YANATAKE)ホットなアメリカの新譜を紹介したあとは、ちょっと日本語ラ...

(渡辺志保)おおっ!

(DJ YANATAKE)みんなはR’kumaくんという名前でご存知じゃないでしょうか。かつて高校生ラップ選手権なんかにも出場していましたけども。なんて言うんですか? MCバトルに出ている子たちは、それはそれでいいんだけど、どうしても90年代っぽいヒップホップが好きな子が多かったりとか。

(渡辺志保)ビートとかもね、そういうのも。

(DJ YANATAKE)そうそう。なんだけど、このR’kumaくんは完全に超イマ。イマ感みたいなのがすごいなと思って。最初は結構、KEN THE 390の『Rock The House』という曲のリミックスとかに参加したりしていて。そういうラインもあるのかなって思っていたんだけど、ソロの活動がもうどんどんどんどんよくなっていって。1曲出すたびの伸び率が半端ないなっていう感じがしていて。ルックスもいいし、ファッションもおしゃれだし。出ましたね。若くてラップが上手くてイケメンで。もう売れるしかない!っていう人が出てきてしまいましたね。で、名前を買えていくのはどういう意味があるのかはちょっとわからないですけど、俺は高校生ラップ選手権とかさ――勝手に俺が言っているよ――それで名前がバーン!って売れたことは間違いなくて。それは全然いいことだし。だけど、そういうイメージを払拭してやっていこうみたいな志の表れじゃないかとも思いますしね。まあ、R’kuma改めOZworld。『畳』っていう曲のタイトルもなかなかいいですね。

(渡辺志保)フフフ(笑)。

(DJ YANATAKE)ということでOZworldをDJ YANATAKE的フレッシュマンに選ばせていただきました。OZworldの『畳』を聞いてください。

OZworld a.k.a R’kuma『畳』

(DJ YANATAKE)はい。聞いていただきましたのはOZworldの『畳』。旧名はR’kumaくんですけども、R’kumaくんも沖縄なんだよね。っていうか沖縄のこのタレント揃い、なんなの?っていう。

(渡辺志保)沖縄のローカルのシーン、半端ないんだなって思いますよね。

(DJ YANATAKE)米軍が近いとかあるのかしらないけど、ちょっとびっくりするぐらいタレントが出てきますね。

(渡辺志保)ねえ。沖縄特集なんかもいつか、やりたいですね。

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