渡辺志保とDJ YANATAKE 2018年注目の若手・新人ラッパーたちを語る

渡辺志保とDJ YANATAKE 2018年注目の若手・新人ラッパーたちを語る INSIDE OUT

(渡辺志保)では、それぞれが紹介してきました今年のシーンを騒がすに違いない『INSIDE OUT』的フレッシュマンですけども、私が推す最後のラッパーはこちら。バッドバニー! フーッ! Skrrt, Skrrt! バッドバニー、去年からずっと私は地味に地味に『INSIDE OUT』で推しているんですけども。いままで紹介してきたのはカナダ、アメリカ。いわゆる北米地域のラッパー4名でしたが、このバッドバニーだけは違くて中南米というかプエルトリコ出身なんですね。で、前からちょっと話していますけども、プエルトリコってレゲトンとかがすごく幅をきかせているエリアというか、発祥の地ではあるんですけども。

昨年ぐらいからかなり、アメリカのシーンをも席巻しているのがこのバッドバニーなんかがレペゼンしているラテントラップというシーンなんですよ。で、トラップミュージックというアトランタ発祥のジャンルをラテン流にアレンジして、かつ彼らの言語はスペイン語ですので、スペイン語で歌唱しているものがラテントラップ。で、私は前に耳に挟んだことがあるんですけど、スペイン語話者、そして中南米からの移民というのがアメリカ国内にすごく多いので、いまアップルミュージックさんがやっているBeats 1 Radioとかでもすごいラテントラップを豊富にかけようってなっているらしくて。私ももともとこのバッドバニーに関しては、Beats 1 Radioのイーブロー・ダーデンの番組で知ったんですけども。

それですごく私もディグるようになって。で、このバッドバニー、今年に入ってもすでにいろんなリミックスに参加したりしていて。いまからかけるのは『Chambea』という曲なんですけど、これも去年末にリリースされた曲なんだけど、この曲を使ってパフ・ダディとDJキャレドがテキーラのCMかなんかで……オフィシャルのCMなのかな? わからないんですけど、そういう映像を撮っていたりもして。

(渡辺志保)本当に間違いなくいろんな人から注目されているんですよ。で、いちばんこのバッドバニーを使っていっちょ金儲けをしようと思っているのがあのドレイクで。で、まだちゃんと発表になっていないんだけど、ドレイクが自分のInstagramのストーリーで「バッドバニーとレコーディング中♪」みたいな映像をちょっと前に上げていて。なので、ドレイクさんがいい意味で噛み付くところは全部ヒット間違いなしっていう感じですから。2018年、本当に私はいつこのドレイクとバッドバニーのコラボが聞けるのか、いまからすごくすごく楽しみにしているところですので。まずはこのタイミングでバッドバニーが昨年末に放ったヒット曲『Chambea』を聞いていただきたいと思います。

Bad Bunny『Chambea』

(渡辺志保)はい。いまお聞きいただいているのはバッドバニー『Chambea』! あ、そうだ。『Gucci Gang』の昨日発表されたリミックス……イントロからやかましいわ! ハァーン! みたいな感じ。あれにもフィーチャーされていたし。

(渡辺志保)すごいのは、あのリミックス、たしか7人ぐらい参加していて。一発目のバースがグッチ・メインなんですよ。で、『Gucci Gang』だからグッチ・メイン呼ぶのはそりゃあもうリスペクト!っていう感じなんだけど、その次のバース2にフィーチャーされているのがこのバッドバニーなんですね。なので、すごく注目されているんすよっていう、どんな根拠やねん! みたいな感じなんですけど。

(DJ YANATAKE)フフフ(笑)。まあでも、そうでしょう。

(渡辺志保)バッドバニー、ぜひぜひ2018年、みなさんも注目してみてください。

(DJ YANATAKE)というわけでお送りしてきました『INSIDE OUT』的フレッシュマン2018ということでしたけど、最後にヤナタケから紹介する日本のヒップホップアーティストはこちら! Normcore Boyz!

(渡辺志保)やったー!

(DJ YANATAKE)Normcore Boyzね、あんまり僕、詳細はわからないんですけど。

(渡辺志保)私もよくわかんないけど、でもめっちゃ名前を見る(笑)。

(DJ YANATAKE)最近ね。ただ、これも僕、教えてもらったんですけど。FRESH AND KILLAっていう今度、レーベルが始まったんですけど。これ、まず覚えてもらいたい。FRESH AND KILLA。そこを動かしている女ボスがいるんですけど。若くてかわいいね。

(渡辺志保)売れるしかない(笑)。

(DJ YANATAKE)それがすっごいいろんなのが早くて。もう全然、「教えてください!」っていう感じなんですよ。

(渡辺志保)フフフ(笑)。「姉さん、教えてください!」って(笑)。

(DJ YANATAKE)もう全然、娘みたいな年齢ですけど、すっごい詳しい子がいるんですけど。いきなりLINEがポーンって来て、「これ、ヤバいっす!」みたいなのが来て。それがこのNormcore Boyzで。めちゃくちゃ、結構実は前から教えてもらっていたんですけど。ただ、教えてもらったし、俺がラジオで先に紹介しちゃうのもあれかな?って思っていたんですけど、でも結構ちゃんとリリースされたらiTunesのヒップホップのところで割とトップに出たりとか。

(渡辺志保)ねえ。Spotifyでも聞きました。私。

(DJ YANATAKE)なので注目されてきているのかな?って感じで。そもそも「Normcore」ってなんなのか?っていうので、Tシャツ、ジーンズ、スニーカーみたいなすごくシンプルなものを組み合わせたコーディネートを「Normcore」って言って。なんだろうね? スティーブ・ジョブズとかマーク・ザッカーバーグなんかって言われていますけど、そういうシンプルなファッションをする人を「Normcore」って言うんですけど。そのNormcore Boyz。でもね、写真を見る限り、まあまあイマっぽい格好もしていたりするんで。別にすごいナードな格好とか、そういうことではないですけど。2月23日ぐらいにファーストEPが発表されまして。『Normcore No More』っていうタイトルが出て。

(渡辺志保)フフフ(笑)。

(DJ YANATAKE)ただ、この子たちすごい面白くて。メンバーはNightFlowMike、Young Dalu、Spada、OSAMi、Gucci Prinz、TokyoYoungVision っていうのがいるんですけども。ソロの動きもしていて。OSAMiくんっていう人とかはXXXテンタシオンの『SAD!』とかをもうビートジャックで発表していたりして。やっぱりそういう、もうイマドキ感が溢れますね。というところで、Normcore Boyz。名前を知らなかった人は注目しておいた方がいいんじゃないでしょうか。では、紹介させていただきます。2018年フレッシュマン、Normcore Boyzの『Freak feat. Gucci Prince&OSAMi』。

(DJ YANATAKE)お送りしておりますのはNormcore Boyzの『Freak』でした。

(渡辺志保)おおーっ!

(DJ YANATAKE)なかなかこうやって聞くとね、本当に日本の未来は明るいんじゃないですか?

(渡辺志保)明るい! 本当にみなさんのこなれ感というか、モノにしちゃっている感がヤバいですね。

(DJ YANATAKE)はい。というわけでフレッシュマン2018をお届けしました。どうでしたか?

(渡辺志保)ねえ。ちょっといろいろ「俺のフレッシュマン、私のフレッシュマンはこれだ!」みたいなのもぜひぜひTwitter「#inside_out」などでつぶやいてもらいたいと思います。(ツイートを呼んで)バリ・ベイビーちゃんも私の大好きなアトランタ出身のフィメールMCなんで。彼女もそんなにまだたくさんの作品を出しているわけじゃないんで、今後すっごく楽しみなところですね。

(DJ YANATAKE)さっき話した沖縄・宮古島のDJカズキも「日本ならMuKuRo」とかね、教えてくれたりしていますね。

(渡辺志保)ありがとうございます。

(DJ YANATAKE)まあ、また新人を常に紹介させていただいてますけども。ちゃんとフレッシュマンみたいにまとめて紹介できてよかったですね。

(渡辺志保)また定期的にやっていきましょう。それこそXXLの本家フレッシュマンが発表された暁には、そっちの特集もやりたいと思います。

(DJ YANATAKE)でも今日はだいぶ突っ込んだバージョンだった気もしますけどね(笑)。

(渡辺志保)そうなんだよね。もっと、カーディ・Bとかテンタシオンとか、そういうのをかけた方がよかったような……ヤングボーイ・ネバー・ブローク・アゲインとかね。

(DJ YANATAKE)わかんない。『INSIDE OUT』的に当たり前になっちゃっていて(笑)。

(渡辺志保)私たち、ちょっとよくわからない(笑)。まあいいや(笑)。

(中略)

(渡辺志保)というわけで我々の10フレッシュマン、それぞれ5人ずつ紹介してきましたが、最後に私が最近見つけてすごいアドレナリンが上がった超超若手の子を紹介したいんですね。彼の名前、読み方もよくわからないんだけど、Fijimacintoshっていって。オハイオの方出身らしいんですけど、あんまりネット上にもぜんぜん情報がなくて。彼が先週の金曜日に自分のファーストソロアルバムをリリースして。それを聞いたら、めちゃめちゃすごいベースラインだったの。ベースが汚い曲が好きなんで。で、XXXテンタシオン以降のベースの汚さ、みたいな感じで。

かつ、それに最初にエイサップ・ロッキーが『Peso』でやっていたような感じとか、それこそ当時クライムズ・カッシーノ(?)がやっていたようなサウンドのヴァイブスも感じるし。で、あとたぶん特定のプロデューサーがいるんだけど、そのシグネチャーサウンドがマリオがコインを取る時の音なのかな? あれをピコピコーン!って随所に入れていて。またちょっと面白いラッパーが出てきたなという感じなので。最後はこの謎の超新星Fijimacintoshの新曲でお別れしましょう。『Did You Leave Something Behind?』。渡辺志保とヤナタケでお届けしました。See You!

<書き起こしおわり>

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