星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で、民放ラジオ101局特別番組での山下達郎さんとのラジオ放談番組を振り返り。番組内でかけた『オマリーの六甲おろし』に対する反響などを話していました。
(星野源)さあ、あとこれですよね。達郎さん。民放ラジオ101局特別番組『WE LOVE RADIO 山下達郎・星野源のラジオ放談』。オンエアーされました。ねえ。みなさん、聞いていただけましたでしょうか? いやー、1時間番組だったですけど、実際にお話していたのは1時間半から2時間弱……2時間はなかったと思うんですけど。結構長いことお話して、すごく盛り上がって。僕もさっき、Radikoのタイムフリー機能でチェックしましたけど、すごく楽しそうな雰囲気がラジオでも伝わってきました。その時もすごく楽しくて。なんだろう? いや、本当に幸せな……(笑)。僕は達郎さんのことをすごく大好きだったというのももちろんあって。で、夢のような時間であったのと同時に、達郎さんもなんて言うか、すごくシンパシーというか、感じていただいたみたいで。トークも盛り上がり。
そして、マンボウやしろさんもすごく素敵なナビゲーターをしてくださいまして。まず、僕は1週間、2週間ぐらい前からカウントダウンして。「あと6日だ……緊張するな」なんて思っていたんですけど、本番が始まる前に達郎さんがすごく話しかけてくださって。質問とかをしてくださって。その時にもう、完全に緊張は解けたんです。本番前に。で、いちばん緊張していたのが、やしろさんでした(笑)。本番も。ものすごくしっかりしっかり台本を読んで。「ウィー・ラブ・レディオ」みたいな。その感じがすごく微笑ましくてというか。それも含めて和やかにというか、一気に緊張が解けて、楽しくお話させていただきました。本当にありがとうございました。
個人的に印象に残っているのは、選曲で僕は『オマリーの六甲おろし』をかけましたけども、達郎さんがザ・ヤング・ラスカルズの曲をかけて。その時の説明の時に「ブルー・アイド・ソウル」という話をされていましたね。黒人音楽であるソウル・ミュージックを白人がやる時に、ブルー・アイド・ソウルという風に呼ばれ、それがジャンルになっていったという。そういうジャンルなんですけども、「そこで自分が日本人であり、でもソウルミュージックとかロックンロールをやるという時に、同じアイデンティティーだということでシンパシーを感じた」というお話をおっしゃっていて。
ブルー・アイド・ソウル
それが、自分がもちろん山下達郎さんに憧れていたというのもあるけれども、『YELLOW DANCER』というアルバムを作る時に、ブラックミュージックというものに憧れているけども、自分のフィルターをしっかり通したいということで、イエローミュージックというジャンルを仮定して作ったというのがありまして。
そこでその話はしなかったんですけども、すごく「うんうん、うんうん!」って言いながら聞いていた思い出があります。で、「やっぱりそういう思いだったんだな」という。それを含めて、山下達郎さんに「つながっているんだな」という風に番組の最後で言っていただいた……達郎さんたちが作った音楽というものが継承されているということを感じたという風に、僕の音楽を聞いたり、お話を聞いて語ってくださって。とても幸せだったんです。
で、番組の中ではカットされていた部分が実はあって。それは、達郎さんが番組の途中で「1個質問していいですか? なんでマリンバなの?」っていうお話をされたんです。僕はマリンバを演奏していて。昔からすごく大好きで。で、SAKEROCKというバンドでもやっていたし、自分の歌でも、『化物』という歌とか、『恋』にも薄く入っていますね。マリンバ。で、そのことを質問してくださって。「なんでマリンバをやろうと思ったの?」っていう風に聞いてくださって。で、「すいません。ちょっとこの話は長くなるんでカットしてください。僕の話にずっとなっちゃうんで」って。で、その時にすでに盛り上がりすぎて「1コーナー、カットしましょう」みたいな話になっていたんで。「ごめんなさい、長くなっちゃうんでカットしてくださいね」ってディレクターさんに言ってから自分の話をしたんですね。
それが、「細野晴臣さんの中華街のライブの写真を見て。で、それが細野さんが白いスーツでヒゲを生やしてメガネでマリンバを叩いている写真がすごくかっこよくて。音源も大好きで、それに憧れて20代の前半にバイトしてお金を貯めて買いました。狭いマンションの中に置いて練習してました」みたいなお話をした時にすごくなんか、シンパシーを感じてくださったみたいで。で、その時に「やっぱりつながっていくんだな」というお話をされていたのをすごく覚えています。ちょっと厳密な、「こうだった」という言葉をはっきりとは思い出しては言えないんですけども。「自分がラジオを海外に行ってまで聞いて、そういう音楽が好きで、自分が音楽をやったように、そういう風に自分の好きなものとか、多少マニアックなものとか、そういうものをやろうとする気持ちっていうのがまだしっかりあるんだな」という風に思ってくださったようで。
それで、その番組の最後にそういう風に語ってくださったという経緯がありまして。それが本当にうれしかったんですよ。あんまり上手く説明できなくてすいませんが。それで、番組の中で、なんか盛り上がったんですよね。オマリーが(笑)。「オマリーが」っていうか、その、世間的に盛り上がったんですよね? なんかすごい盛り上がったっていうお話を聞きました。よかったです。本当にもう、あれは何度聞いても面白いですね。僕もさっき聞き直して、何度聞いても爆笑してしまうなと思います。
オマリーの六甲おろし
で、放送では曲しか流れていないですけど、収録中は曲を流しながらみんなで話をしているんですけど。やっぱりみんなで聞いていて爆笑していたから。達郎さんが爆笑している姿を見るっていうのもすごくうれしかったし、達郎さんが僕の選曲した『オマリーの六甲おろし』を「持ってる」って言ってくださったのもさすがだなと思いましたし。で、「選曲を事前に考えてください」って言われて、『オマリーの六甲おろし』をかけるか、もう1曲候補があったんですよ。で、その曲をいま、かけたいと思います。『オマリーの六甲おろし』はかけようかとも思ったけれども、Radikoのタイムフリー機能でまだ聞けると思いますので。
なので、あれですよ。101局で流れてますから……すごいよね。本当に日本全国の民法で流れていて。しかも、RadikoだからRadikoプレミアムに入っている人はそれを全部聞けるわけでしょう? だからその『オマリーの六甲おろし』を101回聞けるわけですよ。それをぜひ、プレミアムに登録している人はやってください。で、ハッシュタグ「#オマリー101」で(笑)。「聞きました」っていうのをぜひ(笑)。オマリーマラソン。オマラソン(笑)。オマラソン、いまできる時ですから。これ、1週間たったらできなくなっちゃうからね、ぜひやってください。プレミアムに入っている人は。プレミアムに入っていないと、その地域のしか聞けないからね。これ、ぜひやってみてください(笑)。
なので、いまは違うのをかけようと。もう1曲、かけようと思っていたのはですね、布施明さんの『ときめき』という曲なんです。これ僕、すっごい好きで。これも、オマリーの曲を僕がなぜ知ったか?っていうと、コサキンのお二人のラジオを聞いてコサキンソングと言われている、真面目に歌っているのにちょっと面白いという、そういう曲たちがいっぱいありまして。で、その『WE LOVE RADIO』ということで、本当にラジオのお話を中心にするという番組だったので、「自分のいちばん最初のラジオのビビッドな思い出はなんですか?」という話の流れで『オマリーの六甲おろし』をかけたんですけど。僕が中学3年生とか高校1年生ぐらいに聞いた、で、もう本当に衝撃を受けた。面白すぎて。
で、そのコサキンソングの中にこの布施明さんの『ときめき』という曲もあって。これ、もう本当にかっこいいんですよ。めちゃくちゃかっこよくて。で、なにがすごいか?って、後半になるにつれての布施明さんの盛り上がりがすごいんですよ。2番から、すごいんですよ。なんていうか、いまリリースされている音源では絶対に聞けない盛り上がりっていうものが2番になってから聞けるので、ぜひそれを確認していただきたいと思います。布施明『ときめき』。
布施明『ときめき』
フォーッ!(拍手)。かっけー!(笑)。やっぱ何度聞いてもかっこいい。2番からの盛り上がり。いやー、ソウルシンガーですね。「オォォォオオーッ!」ってなりますからね。これ、なかなか聞けないですよ。いまは。これ、久しぶりにラジオで流れたんじゃないかな? この曲。どうでしょう? いかがだったでしょうか? 布施明さんで『ときめき』でした。
<書き起こしおわり>