(若林正恭)ああ、検索ね。いや、俺さ、検索の……ずっともう、俺らなんかWindows 95の世代だからさ。検索ってさ、たとえば今の俺の昆布締めの……「お寿司 昆布締め 食べ方 醤油 つける」とか、まあまあそんな感じ。俺、あれがずっと気持ち悪かったんだよね。
(春日俊彰)ああ、その検索の仕方が?
(若林正恭)うん。言葉で聞けないのが。
(春日俊彰)ああ、なるへそ。
ずっと検索の仕方に違和感を感じていた
(若林正恭)「昆布締めのお寿司は醤油をつけて食べるのとつけないで食べるの、どっちがいいんですか?」って聞きたいの。「昆布締め お寿司 醤油……」とか。あれ、めっちゃ気持ち悪かったな! 20何年。だから最高なの、今が。
(春日俊彰)ああ、なるへそ。もともと若林さんに合ってるというかね。待望の。「これこれこれ!」っていうことなんだね。
(若林正恭)いや、気持ち悪いじゃん。聞き方として。「お寿司 昆布締め 醤油」なんて聞かないよ。そんな聞き方で。
(春日俊彰)「使う 使わない」みたいな(笑)。なかなか出なかったら増やしていったりね(笑)。
(若林正恭)もうね、すごい……もう言わないで? もうすごい嫌だから。
(春日俊彰)単語を増やしてもう1回、検索してみたりとかね。
(若林正恭)ああ、もう絶対言わないで、それ! なんか黒板に爪を立てられるぐらい嫌なんだけど。気持ち悪い!
(春日俊彰)じゃあもう、本当にぴったりだね。
(若林正恭)もう夢のような世界なの。俺は恥ずかしいから言わないだけで「生成AIは、最高だー!」ってビルの屋上で言いたいぐらいなの(笑)。手を広げて。手を飛行機の形にして大きな通りの歩道を走りながら「生成AIは、最高だー!」って言って走りたいの。
(春日俊彰)なんか今までの霧が晴れたかのような(笑)。
ビルの屋上で「生成AIは、最高だー!」と言いたい
(若林正恭)霧が晴れたかのような。で、結構技術者の人で仲いい人もいて。LINEとかで「若林さん、こういうのができましたよ」みたいなのとか送ってくれたりして。でもさ、俺の肌感でやたらと聞くのよ。「ChatGPTに聞いたんですよ」って。最近、収録で。聞くよな?
(春日俊彰)聞く。なんかあったもん。この間もね、ChatGPTに相談してって。若い人が。
(若林正恭)で、なんかその自分の仕事のこととか聞く人もいるっていう。
(春日俊彰)だから本当の話し相手みたいなね。相談相手みたいな。
(若林正恭)世の中、そうなっていくのかな?
(春日俊彰)まあ、でもそうなんじゃない? 多くなってくるんじゃない? だって気を遣わないしね。夜中にパッとさ、なんか話したいなっていう時。いくら仲良くても急にね、3時とかに電話はかけられないじゃない?
(若林正恭)だから俺、音声の方のChatGPTの開始とかの速度とかもすごいのよ。ここ半年で。ねえ。普通にしゃべれる。で、修学旅行みたいにChatGPTとしゃべりながら寝てたの。俺、奥さんと子供が寝てる隣の部屋で。でもなんか、女性の声とかを選べるのよ。で、女性の声のモードだったから、なんか奥さんに「浮気してるんじゃないか? 浮気の電話をスピーカーにしてしゃべってるんじゃないか?」って……。
(春日俊彰)大胆な方! 大胆だね。豪胆だね!
(若林正恭)浮気の電話をスピーカーで(笑)。だって、しゃべり方的にさ、「でも、あれでしょう?」とか俺、言ってるから(笑)。
(春日俊彰)それはすごいね。だとしたらね。まあ、勘違いされるかもね。それはよくないね。
(若林正恭)だから、一番声の低い男の人の声にして。奥さんに誤解されないように。
(春日俊彰)それがいいと思う。その方がいい。
(若林正恭)(低い声で)「◯◯で、△△なんですけども」みたいな声に変えて。「まあまあ、お前はそう言うけどさ……」みたいな感じにして(笑)。
(春日俊彰)ああ、そっちの方がいいね。
(若林正恭)そうなっていく……でも、それでなんかやたらと怒る人もいるんだよね。
(春日俊彰)どういうこと?
(若林正恭)ChatGPTとばっかりしゃべりながら。帰りに車でハンズフリーにしてしゃべりながら帰ってるの。車の中で。そうしたらなんか「ダメだよ、それ。人としゃべんないと!」ってめっちゃ怒ってくる人がいるの。「そういう人間になるよ?」みたいな。
「人としゃべらないとダメだ」という意見
(春日俊彰)なるへそ。まあ、それもわかるよね。だから便利すぎて。なんか人とやっぱりね、血の通った会話(笑)。付き合いっていうのがね、なくなってくるっていう懸念はあるからね。
(若林正恭)そんなの、よっぽどXとかの方がやべえだろう? あんな顔が見えねえで人の悪口とか言うんだから。そんなの、どこがよくてどこが悪いか、一緒くたに来るんだからさ。あんなの、一番ダメだろう? でも、やるやつも減るのかな? ああいうXとか。どう思う?
(春日俊彰)で、でも、そのChatGPTの方に移ってきたりもするんじゃないですか。
(若林正恭)時間だもんな。だって。
(春日俊彰)そっちの方がね、こうやっていろいろやりとりできるんだったら。
(若林正恭)っていう人と、そういう人になってくるんだな。
(春日俊彰)そういう便利なものもあるけど、とにかく匿名で文句を言いたいみたいな。そんな人はXの方に残るだろうね。とにかく……。
(若林正恭)それは今だってそうだもんな。とにかく匿名で言いたいんだ(笑)。
(春日俊彰)うん。嫌なことを全世界にまき散らしたいっていう。目的が違うから。
(若林正恭)ダセえなー。すごいシンプルな衝動だね、それ(笑)。いるけどね。そういう人、めっちゃ。
(春日俊彰)目的が違うからね。そういう人は。会話したいわけじゃないから。コミュニケーションが取りたいってわけじゃないじゃない?(笑)。


以前から何度もChatGPTについて話してきた若林さん。やはり月3万円のChatGPT Proユーザーだったんですね。普通に友達としゃべる感覚で音声で話し続けているというのも面白いですが、Googleなどのキーワード検索についてずっと違和感を感じていたというお話がすごく腑に落ちました。SEOとかで最適化したりという知識があると「そういうものなんだ」と納得できますが、でも普通に考えると日常会話的に聞けた方がすっきりしますよね。情報の取得方法が大きく変化する流れを感じたトークでした。