東野幸治 漫才賞レース優勝芸人に未披露ネタを安易に求め消費するテレビの風潮を語る

東野幸治 漫才賞レース優勝芸人に未披露ネタを安易に求め消費するテレビの風潮を語る 東野幸治のホンモノラジオ

東野幸治さんが2024年5月24日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』の中で『THE SECOND 2024』を振り返り。3本ネタを披露して優勝したガクテンソクが『ワイドナショー』に呼ばれてそれ以外のネタを求められているのを見た東野さんが安易に漫才師のネタを消費していくテレビの風潮について話していました。

(東野幸治)そんなこともやりながら『THE SECOND』の方も4時間ちょっとオーバーで先週の土曜日、無事に終わりまして。優勝は私、兵庫県立宝塚高等学校が母校なんですけど。僕の後輩であるガクテンソクが見事、優勝。おめでとうございます! ザ・パンチと最後、決勝でっていうところでございますけど。なんか1回戦、トーナメントの最初の試合。いろんな漫才さん、見たことない方もいらっしゃるし。知っている方もいるし。1年ぶりに見る方もいるんですけど皆さん、面白くて。6分の漫才は本当になんか独特というか。なんか寄席感、寄席の感じもあるし。なんか楽しかって。

あと、何でしょうか? ギスギスしてないし。勝っても負けてもなんかみんな笑顔。もちろん悔しいんやろうけども、勝った方を「自分の代わりに決勝に行って優勝してください」みたいななんか空気感もできて。で、くりぃむしちゅーの有田さん。華丸・大吉さんがちゃんというたら花を添えて。ちょっとね、いうたら守備的な感じで番組を締めていただいて感謝感謝でございます。ガクテンソク、今日も日曜日放送の『ワイドナショー』の収録だったんですけれども。ガクテンソク、やってきて。また最初、お話をする前に僕らも無責任。スタッフも無責任ですよ。『THE SECOND』で漫才を3本、やったんです。

「それではガクテンソクの漫才、さっそく見てもらいましょう。どうぞ!」って、言ったらあそこで3本、見たやつ以外の漫才をやっていただいて。本当に……漫才師のネタをなんや思ってんねや?っていう。

(渡辺あつむ)あのシステム、いるんですかね?(笑)。

「漫才師のネタをなんや思ってんねや?」(東野)

(東野幸治)フハハハハハハハハッ! そうでしょう? 「優勝したネタ、おもろいな。もう1回、見せて」ならわかるじゃないですか。でも優勝したネタを知っているから。たぶんスタッフも出演者もそれは知ってるから、大笑いせえへんし。「フフフ」ぐらいやから(笑)。

(渡辺あつむ)いや、せめてそこは……(笑)。

(東野幸治)だからやっぱり「新しい、違うネタないですか?」みたいなことを言う。で、ガクテンソクもやっぱりキャリアはあるけども、そんな……言うたらもう消費、消費、消費っていう。関西の上の方の漫才師の人とかを聞くと漫才のテレビの出番、極力断ってる人もいますからね。それはなんでか?っていうと「NGKとか劇場で最高の漫才を見せたい、笑わせたい」っていう。でも、ネタってそんなできるもんじゃないから。1回、テレビでやったらたとえばもう1回、劇場でそのネタをやると「ああ、これ、テレビで見た」とか。また違う番組でテレビでネタをやると「ああ、それ見た」って。軽くのたまうんですって。ある漫才師が言ってました。「のたまいよるんですよ」って(笑)。漫才のこと、なんにもわかってない。

だったらもう、劇場でいいネタをちゃんと温めて。コツコツ作っていく方がいいん違うかっていう。まあそれもね、たしかに一理ありますし。あれ、桂三度でNGKとか違う劇場とかで落語する時。出番何分なの? 今、桂三度で。

(渡辺あつむ)10分です。

(東野幸治)10分。で、そのネタはもう、決まってるの?

(渡辺あつむ)はい。

(東野幸治)完全に、一言一句?

(渡辺あつむ)はい。

磨き上げた同じネタを劇場で披露していく芸人たち

(東野幸治)さんま師匠もね、花月の出番に出た時に一言一句。で、松之助師匠も一言一句、変わっていなかったっていうのを俺、聞いたことあります。たぶん、そうだと思います。ヤンタンにメール送ってください。さんまさんに。たぶんそうです。「これでいいのだ」っていう松之助師匠のネタ、毎回もうばっちり一緒やし。さんま師匠もほぼ変えてないって言ってますし。で、あつむくん。桂三度として出る時、もうそれは何? 落語じゃなくて、漫談みたいな感じなの?

(渡辺あつむ)落語をもじった感じで。あと、お土産的に皆さん、これ聞いて帰ってくださいみたいな感じなんですけど。東野さん、僕の話全然いらないです! 『THE SECOND』の話を……。

(東野幸治)なんでやねんな?(笑)。いやいや、ちょっと待ってくださいよ。本家の皆さんは『THE SECOND』よりもあつむくんのNGKの出番の時に、どんなネタをしているんか、聞きたいん違うんかいな?

(渡辺あつむ)刺してきたな! ぶっ刺したな、今!

(東野幸治)いや、刺してないよ(笑)。月亭方正は何のネタをしてるとか。みんなそれぞれ、ほぼほぼ変えてないでしょう?

(渡辺あつむ)まあ、人によります。はい。

(東野幸治)文珍師匠とか、めちゃくちゃ受けてるもんね。ほんで、もちろん文枝師匠も受けてるし。文枝師匠はネタとか、変えてるの?

(渡辺あつむ)ああ、中身を入れ替えたりとか。足したり引いたり、やってはります。

(東野幸治)ああ、いろいろと。音だけ聞いてたら「ああ、あそこを足して、あそこを引いて」みたいなとか。文珍師匠も「ババでもジジジジジ」いうて。よう受けてはったで。俺ら、まだ新喜劇とかやってた頃ですけど。そういうのもありますけど。だから漫才って、そんな簡単なもんじゃなくて。6分ネタを3本するっていうことで。ちょっとなんか最終的にはガクテンソクが優勝して。それでともこ姉ちゃん(海原ともこ)も先週の『正義のミカタ』の時、本番前に来て。ともこ姉ちゃんが「今日終わりで『THE SECOND』ですよね?」「ああ、そうよ」「ラフ次元、よろしくお願いします」って言うて。たぶん大阪でずっと一緒にやってたっていう。

だから俺も初めてラフ次元を見て。「ああ、こういう人らなんだ」って。こっちはもうちょっと『マルコポロリ!』派やからさ。ラフ次元がもう毎度毎度、モダンタイムスとランジャタイを倒すっていう、天敵みたいな感じやったけども。冷静にラフ次元を見たら「ああ、そら勝つわ」思うて(笑)。ちゃんとしてる面白い漫才でしたし。いろんな方、みんな、好みの方もできて。で、なんかこれからもちょっと推しじゃないですけども。その人たちのスケジュールを見て、近くに来たらちょっと漫才の方もなんか見てほしいかなとも思います。本当にお疲れ様でございました。

<書き起こしおわり>

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