坂口博信 FF7をNINTENDO64ではなくPlayStationで出した理由を語る

坂口博信 FF7をNINTENDO64ではなくPlayStationで出した理由を語る TOKYO M.A.A.D SPIN

坂口博信さんが2024年1月29日放送のJ-WAVE『ゆう坊とマシリトのkosokoso放送局』に出演。ファイナルファンタジー7をNINTENDO64ではなくPlayStationでリリースすることを決めた理由について話していました。

(鳥嶋和彦)でも、スクウェアはやっぱり大きな分岐点だったよね。そっちのPSの方に踏み込んだあたりから。

(松野泰己)業界全体が大きかったんじゃないですか。

(鳥嶋和彦)うん。流れが変わったからね。

(松野泰己)申し訳ないと思ってるんですけど。

(鳥嶋和彦)そうか。あの時、PSか、NINTENDO64か。

(坂口博信)結局、CD-ROMか、ロムカートリッジかなんですよ。で、CD-ROMじゃないと作れなかったので。CGベースのものが。「任天堂か、ソニーか」じゃないんだよね。開発者からすると。もうどうしようもなかったっていう。

(鳥嶋和彦)選択の余地がなかった。

(坂口博信)はい。やりたいものが作れないっていう。

(松野泰己)ドラクエも6まではスーパーファミコンで。

(堀井雄二)そう。6まではロムだったんだけども。ロムの値段が1万円を超えちゃったからね。「これは無理だ」ってなって。7から、CD-ROMにして。

(坂口博信)価格もありましたよね。CD-ROMだと安く出せるっていう。

(堀井雄二)安くね。メモリも多いしね。

ロムカートリッジの価格高騰問題

(鳥嶋和彦)それは僕ね、千田さんに文句を言ったんだよな。ドラクエが1万円を超える。で、それをいきなり新聞広告を鳥山さんの絵で打つっていうので、烈火のごとく僕は怒って。それで完成パーティーも僕、途中で帰ったんだよ。それを知って。なぜかというと、ジャンプの読者に1万円のね、ソフトをいきなり買わせるっていうのが、事前の相談なしにさ、一方的にやられるってさ、メンツ丸潰れるじゃん?

(松野泰己)でも90年代はみんな、もう1万円を超えてますよね? どのゲームも。

(鳥嶋和彦)だけどね。そこに企業努力があるべきじゃん? 企業努力なくしてさ、単純に1万円をつけちゃえ、みたいな感じがあってね。

(坂口博信)まあ、だいたい最初に光栄が超えていくんですよね。で、徐々にみんなが真似をしていくんですよね。

(鳥嶋和彦)でも1万円はないよね。

(坂口博信)1万円の壁は大きいですね。

(堀井雄二)原価がすごい高かったんだよね。

(坂口博信)いや、まあしょうがないところもあるんですよね。容量を増やしちゃうと。

(鳥嶋和彦)でもね、そこの前にもうちょっと企業努力とか、何かあるべきじゃないかってね。

(堀井雄二)それでね、PSに行ったんですよ。ドラクエも7で。

(坂口博信)まあ、そういう意味じゃあ、それも実は大きな……。

(松野泰己)一気に小売価格が下がりましたもんね。

(坂口博信)5000円ぐらいでしょう? 4千何百円じゃなかったっけ?

(松野泰己)まあ、FFは3枚組とかで出したから、ちょっと高かったかもしれないですけど。

(鳥嶋和彦)今、久しぶりに怒りを思い出した。

(坂口博信)「怒りを思い出した」(笑)。今、わなわなと震えている!

(鳥嶋和彦)朝日新聞の全段だよ。

(坂口博信)それはヤバいっすね。しかも鳥山さんの絵で。それはちょっと、あざといかな?

(鳥嶋和彦)あざとい。

(堀井雄二)FFが先にPSに行ったんだよね。

(坂口博信)そうですね。やっぱり価格も大きかったです。

(鳥嶋和彦)だからそういう意味じゃ、NINTENDO64ってほとんど記憶にないもんね。

(松野泰己)いやいや、マリオもよかったですし。

(鳥嶋和彦)でも遊んだソフトって、なんかあるかな? 俺、ハードを買ったかな?

(坂口博信)『F-ZERO』とか『スターフォックス64』とか。やっぱり任天堂作品はどれもね、光ってますよね。

(堀井雄二)よくできてたね。

(松野泰己)ゲームキューブもよかったですからね。キューブゼルダ、僕は大好きですからね。

(坂口博信)そうだね。ゼルダはいつの時代もいいもんね。

(鳥嶋和彦)それじゃあ、FFが入ったのは大きかったんだよ。

(坂口博信)というか、そうですね。CGがちょうど映画でも使われだした時代じゃないですか。CGインパクトですよね。要は。FF7というよりは。それを使ったからってことですよね。

(堀井雄二)7から、PSだっけ?

(坂口博信)そうですね。CGで。

(堀井雄二)すごかったよね。絵がきれいだったよね。

CGのインパクト

(鳥嶋和彦)坂口さんに連れられて、シリコングラフィックスに見に行ったのは、あれは?

(坂口博信)あれは7の前じゃないですか? 作ってた頃じゃないですか? なんか一緒に……まあ、リサーチしてたんで。で、スタジオを見に行くと、面白いじゃないですか。いろんなショーがあって。「これは見に行ったら楽しいな」っていうんで。鳥嶋さんを誘って……鳥山さんと行ったのはその後で。桂さんと行ったのはその前かな? 僕、ダメなんですよ。記憶がうつろで(笑)。

(鳥嶋和彦)ああ、そう? 鳥山くんと桂くんも連れて行って?

(坂口博信)連れていきました。あの時期だったかな? はい。

<書き起こしおわり>

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