爆笑問題・太田 Adoのラジオを聞いて初音ミクとボカロ文化を学んだ話

爆笑問題・太田 Adoのラジオを聞いて初音ミクとボカロ文化を学んだ話 爆笑問題カーボーイ

爆笑問題・太田さんが2023年12月5日放送のTBSラジオ『爆笑問題カーボーイ』の中で日本ネーミング大賞で初音ミクが大賞を受賞したことについてトーク。Adoのオールナイトニッポンを毎週聞くことによって初音ミクやボカロ文化について学んでいると話していました。

(太田光)それで昨日はね、ネーミング大賞の授賞式があったんだけど。ネーミング大賞って毎回、俺といろんな審査員でいて。俺が審査委員長なわけだよ。で、まずその選考会っていうのがあるわけ。いろんな、何百っていう中から選ぶんだけど。みんなが協議して……あの「Hungry?」のCMの人……中島信也さん。あの人がだいたい司会・進行で。全部に対して俺が最後、「審査委員長から一言」って。いろいろ、そういう大喜利みたいなやり取りを全部するんだけど。それをやっていて。今年の大賞が「初音ミク」だったの。

(田中裕二)ああ、初音ミク。

(太田光)で、これがなんで今更って……初音ミクってね、誕生して16年目なんだって。で、「なんで今更?」って思うかもしれないけど、実はこれ4回目で。ネーミング大賞。要するに、最初のうちは応募もしてたんだけど、そんなに知名度もないから。応募が少ないから、勝手にこっちで選んで。要するにさ、そういう……サザンオールスターズとかも入ってるんだよ。

(田中裕二)ああ、なんでもいいんだね。名前だったらね。その「今年の」とかじゃないからね。

(太田光)そういう名前を勝手にこっちで選出して。で、落としたりしてるんだよ。すごい失礼だろう? そんなのをやっていたんだよ。だけど徐々に、2回、3回とやるうちに応募してくれる企業が増え始めて。そしたら今年、初音ミク側が応募してきてくれて。それでこれは……だから今年は200から300ぐらいの応募があって。大企業とか、いろんなのがあって。やっぱりそれは応募してくれたところからさ、基本的には選びましょうってことになって。で、初音ミクっていうのはさ、今年初めて応募してくれたから。

それで、みんな満場一致でさ。「初音ミクってすごい!」ってことになって。うちの社長なんかもプロダクションを経営しているから。「タレントとしてすごい。タレント活動でこんだけいろんなものとコラボするのはすごい!」って言っていて。で、俺は俺でAdoのオールナイトニッポンを聞いてるもんだから、だんだんさ、そのボーカロイドのすごさっていうのがちょっとずつ、俺もわかってきたんだよ。要するに「ボカロP」っつーのがいるわけだよ。ボカロP、わかる?

Adoのオールナイトニッポンのおかげでわかってきた

(田中裕二)いや、ボーカロイドのP……プロデューサー?

(太田光)そうなんだよ! 実はだからボカロPっていうのは、作曲とかをして。で、初音ミクとか、ああいうボーカロイドに自分の歌を歌わせて。それで、それをニコニコ動画に上げたりするっていう、そういう文化で。それをやってたんだよ。Adoちゃんっていうのは。

(田中裕二)ああ、そうなんだ!

(太田光)それを「歌ってみた」っていう……ボーカロイドが歌うやつを歌ってみたとか。いろんな、他にもあるけど。それを自分でもう小学校ぐらいの時から、そういうのをやっていて。それで、要するにデビューするわけだよね。だからそうすると、最初はニコニコ動画とか、そういうところからっていうのがだんだんと俺も、毎週聞いてるとちょっとずつさ。最初は「なにを言っているんだ?」って思っていたんだけど、ちょっとずつ知識として学習して。それでまだ、完璧じゃないよ? そう考えたら、初音ミクっていうのはその草分けなわけだよ。ボカロ、ボーカロイドの。それがなぜすごいか?っつーと、それに後からイラストをつけて。初音ミクって名前をつけて。

そうすると、そのイラストの方も大ヒットして。なおかつ、ボーカロイドっていうのはもうそれを1回、ダウンロードしちゃうとあとは「ご自由にお使いください」なの。だから要するに、それにいちいち使用料は最初にソフトを買うお金さえ出せば、あとは全員がボカロP。要するに、プロじゃない人っていうのも含めてだよ、もう裾野がすごいわけ。で、それがいろんな作曲をして。パソコン上のいろいろな音楽ソフトで作曲も自由にできるようになっているわけだよ。プロのように。で、それを初音ミク、ボーカロイドに歌わせるわけ。で、それがさ、ヒットしたりする世の中になってるっていうことはだよ? これは、俺が考えるに、この初音ミクっていう人というか、ボーカロイドというものは、言ってみりゃあさ、昔で言うところの古賀政男みたいなもんなんだよ。

(田中裕二)まあね(笑)。古賀メロディ。

(太田光)だから、それよりももっとすごいんだよ。世界だから。

(田中裕二)世界だからね。

(太田光)で、なおかつ、その初音ミクに歌わせるっていう作曲者がもうすごいたくさんいて。で、さらに言うと、そのボーカロイドが歌うような歌を今度、歌えるAdoみたいな人が出てきて。要するに人間では歌えないような曲をボーカロイドが歌っているわけだけど、今や『唱』とか。あれもこの間、テレビでやっていたけど。あれなんか、Adoは「本当に難しかった!」って言っているんだから。あのAdoが「難しい」って言っているんだよ?

(田中裕二)あのAdoがね。

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(太田光)「普通に歌えるわけねえじゃねえか」って話だから。あれ、たしかにめちゃくちゃ難しいんだよ。何度聞いても。俺もたけしさん風に歌おうと一生懸命、やっているんだけど……無理!

(田中裕二)『おもかげ』までだったな?

(太田光)『おもかげ』だって難しかったんだから。「◯✕※△♪」って歌っているんだけど、何を言っているのかわかんないんだから。そういうのを作った人たちっていうのも、ボーカロイドに歌わせたりとかしているような、そういう、言ってみりゃあさ、俺らが昔の阿久悠さんだとかなんとか、そういう知っているあれって言うよりも……まあ、俺ら昭和世代だから知らないだけなのかもしれないけど。とにかくそういう、一般のパソコンを繋げさえすれば、そういう才能がどんどんと。そうするとさ、音楽業界にとってもさ、これって革命なんだよ!

(田中裕二)うんうん。

(太田光)だから、その第1号が初音ミクなわけだよ。そうするとだから、俺はそういう意味で言うと初音ミクってね、今の朝ドラ『ブギウギ』が笠置シヅ子の話をやっているけども。50年後はね、朝ドラの主人公が初音ミクになる可能性、あるなって思って。

(田中裕二)朝ドラで?

50年後の朝ドラが初音ミクになる可能性もある

(太田光)朝ドラで。それぐらいすごいっていうことを散々、昨日の授賞式でも……社長が来てたから。で、初音ミクからさ、「ありがとうございました」って言われちゃって。

(田中裕二)すごいね! 初音ミクとしゃべったんだ?

(太田光)こっちにメッセージをくれて。「初音ミクさんからメッセージがあります」なんて。「今回はネーミング大賞受賞、ありがとうございます」って初音ミクが言ってるんだよ? この間、Adoの誕生日にさ、「Adoちゃん、誕生日おめでとう」って初音ミクからメッセージが来て、Adoがびっくりしてさ、もう泣きながら喜んでいて。あのAdoがだよ? それが今度、こっちのネーミング大賞に「ありがとう」っつってんだから。すげえなって思っちゃったりしてさ。

(太田光)すごいだろう?

(田中裕二)そうだね(笑)。

(太田光)だから、これはもうまさに我々、ネーミング大賞の第4回目だけども。もっとこれ、たぶんね、このすごさってこれから世の中が認知するまでにまだ……我々、審査員も歳だから。みんな。そうするとね、本当のすごさをまだたぶん、俺自身も含めて把握しきれてないと思うの。でもこれ、世の中がもっとあれすると、この人のすごさを改めて。しかも、初音ミクの場合はそのボーカロイドっていうことだけではなく、そのキャラクター自身も1人歩きをして。それが、ネットの中でたとえば歌舞伎。中村獅童とかとコラボしたりしてるんだよ。歌舞伎と初音ミクがだよ?

キャラクターもシステムもすごい

(太田光)だから、キャラクターもすごいし、そのシステムとしても……言ってみりゃあさ、辛子明太子を最初作った人。あれって、福さ屋だかふくやだかどっちだか忘れちゃったけども。特許を取らなかったっていうじゃん? 要するに、九州の名物を作るために誰でもがこの製法で作れば美味しくできるっていう。それをいちいち著作権とか特許を取らず、それをみんなに開放したっていう。それに近いんだよ。あのボーカロイドっていうのは。だからつまり「皆さん、どうぞ」って。最初に購入する時の費用はもらうけれども、それだけで。本当はいちいち、使用料とか取ってもいいとは思うんだけども、それを開放してるところがすごいんだよ。

(田中裕二)だからみんなが自由に使えて。

(太田光)みんなができる。そこでなおかつ、そのボーカロイドもすごいけど、それをまたさらに凌駕するような人間のボーカルが余計に向上しているっていうね。これは俺の素人の見方で。昭和の親父くさい見方だけれども。そういうんですごいっていうんで、大賞になったの。

<書き起こしおわり>

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