オードリー若林　南原清隆と見た『君たちはどう生きるか』を語る

オードリー若林さんが2023年8月12日放送のニッポン放送『オードリーのオールナイトニッポン』の中で南原清隆さんと一緒に宮﨑駿監督の『君たちはどう生きるか』を見に行った話をしていました。

（若林正恭）映画の『君たちはどう生きるか』。

（春日俊彰）ああ、宮﨑駿監督の？

（若林正恭）そうそう。春日って、ジブリって見に行くんだっけ？

（春日俊彰）ジブリ……全部は見に行ってないね。

（若林正恭）ジブリ、好きなの？　お前、このラジオで全然ジブリの話、しないじゃん？　「俺は『ハウル』が一番です」とか、全然そういう話、しないじゃん？

（春日俊彰）まあ、そんな話すほど詳しくないから。

（若林正恭）あんま真面目に取り組んでないの？

（春日俊彰）『魔女の宅急便』とか、ちびっ子の頃に映画、見に行ったなって。あと『となりのトトロ』よ。どう考えても。あれ、舞台が所沢だから。

（若林正恭）ああ、そうなの？　一番好き？

（春日俊彰）そうだね。一番好き……やっぱり『となりのトトロ』ね。あとはちょっと、あんまりわからん。

（若林正恭）そうだよな。お前、あんましゃべらないもんな。じゃあ、実は『ラピュタ』とかもうっすら知ってるっていうぐらいなの？

（春日俊彰）見たことない。フルで。だから『ラピュタ』と『ナウシカ』の差がわからん（笑）。

（若林正恭）うわっ、お前、それをずっと黙ってるんだ。暗いなー。じっとりしているわ。

（春日俊彰）「暗い」って……（笑）。

（若林正恭）で、俺もそうなのよ。あんまり言えなくない？　『ラピュタ』と『ナウシカ』の差があんまりわからないとか、言えないだろう？

（春日俊彰）言えない。あの芋虫みたいなやつがどっちか、わかんないもんね。

（若林正恭）巨神兵が……とか。

（春日俊彰）巨神兵ってなによ？

（若林正恭）俺と一緒じゃねえかよ。じっとり、気持ち悪いな。お前。隠して……ジブリを見ていない負い目を。

（春日俊彰）いや、ジブリ好きを別に装ってないし。

（若林正恭）結構そういうの、「実は」っていうのは、あるよな。

（春日俊彰）あるあるある。

（若林正恭）『もののけ姫』は？

（春日俊彰）『もののけ姫』は何回か見たことあって。この間もやっていたやつを……。

（若林正恭）だから俺ら、ジブリのことなんて漫才に入れたことないもんな。そういえば。あるあるとしてもわかんないしさ。ずっと野球の話とかだろう？　90年代とかのさ。『キン肉マン』の話とか。

（春日俊彰）そうだね。

（若林正恭）それで南原さんとさ、また見に行ったのよ。「あれ、見ました？」みたいな話を……そうだ。『ヒルナンデス！』を卒業してもさ、日テレのメイク室で会う時があるんだよね。『スクール革命！』の入りと『ヒルナンデス！』終わりが近かったりする時は。まあ、時間はまちまちなんだけど。その時に南原さんに会って「南原さん、『君たちはどう生きるか』見ました？」「俺、まだ見てないんだよ」「行かないですか？」みたいな話から「行きましょう」ってなったんだ。で、いつも映画館ね。歌舞伎町タワー。

（春日俊彰）ああ、言っていたところね。

（若林正恭）で、また南原さんがさ、チケットを取ってくださって。前回さ、俺、遅刻してるんだよな。

（春日俊彰）そうね。いろんな、帽子屋さんに寄ったりとか、なんだかんだしてたからね。

（若林正恭）だよな。しゃべってたよな。俺、それをラジオで。

（春日俊彰）言ってたよ。「早く行けよ！」って、私ずっと言っていて。

（若林正恭）で、前回遅刻したっていうのが頭にあるわけよ。それで、歌舞伎町タワーで迷った話にしたんだよね。南原さんに対しては。で、「今回は早く行かなきゃな」って思って。まあ「早く行かなきゃな」って当たり前の話なんだけども。後輩で。

（春日俊彰）当たり前の話よ。しかもチケットまで取ってもらってんだからさ。10分前ぐらいに行って、お迎えをしないと……。

（若林正恭）本当だよな。本当、南原さんと会える日はなんか、いい女の気持ちになるんだよね。映画のチケットとかも取ってくれてるし、ご飯も予約してくれているし。いい女ってこんな感じなのかな？って。

（春日俊彰）なるへそ。全部用意してくれて。

（若林正恭）だからちょっとやっぱりね、私も高飛車になっちゃってる。全部やってもらうと。自分の価値があるのかしら、みたいに思っちゃってる部分あるから、よくないなとは思っている。

（春日俊彰）そうだね。

南原さんと会える日はいい女の気持ちになる

（若林正恭）で、今回は時間よりちょっと早めに。「南原さんより先に着かなきゃ」って行って、ロビーに入ったんですよ。そうしたらもう既に南原さんがロビーにいらっしゃったの。「あっ、早っ！」って思って。で、これね、『ヒルナンデス！』で毎週会ってるとあれなんだけど。久しぶりのウッチャンナンチャンの南原さんって、なんか緊張するね。毎週会っているわけじゃないと「南原さんだ！」って思うっていうか。

（春日俊彰）わかる。私もこの間、たまたま日テレのエレベーターでね、入れ違いみたいな時に「南原さんだ！」と思ったもんね。あんなに毎週……（笑）。

（若林正恭）そうだよな。やっぱり！　で、急になんか緊張してきちゃって。でもなんか、「おはようございます」って言うわな。そしたら南原さんが「今日は迷わないで来れた？」って言ったんですよ。それで俺さ、「あれっ？」って思って。迷ったことにしていることを知ってる感じのお笑い的な言い方というか。「っていうことはラジオ、もしかしたら聞いたのかな？　南原さん、もしかしたら帽子屋さんとかに行っていたのとかも……やべえ！」っていうのと、「あっ、ウッチャンナンチャンの南原さんだ！」っていう緊張とで、頭で考えすぎちゃって。「迷わないで来れた？」って聞かれたことに対して「うん、来れた」って。タメ口を聞いちゃったのよ。なんか、頭がごちゃごちゃになっちゃって。

（春日俊彰）なにをやってんのよ？　だとしても、そんなことになる？

（若林正恭）俺、たまにそれ、あるんだよね。緊張しすぎてタメ口で……わかるでしょう？　緊張する人。大御所の人とかと飯を食ったりすると、いろいろ考えすぎてパニックになって、タメ口を聞いちゃったりするのよ。あと、やっぱりTAIGAさんとしゃべってる時ね。それも緊張で。

（春日俊彰）そんなわけないだろ？　TAIGAさんの何に緊張するんだよ？

（若林正恭）TAIGAさんと岩崎さんとしゃべっている時に……。

（春日俊彰）それは違う理由のタメ口だよ。うん（笑）。

（若林正恭）フハハハハハハハハッ！　それで、「あっ、俺、タメ口聞いちゃった」って思ったけど。なんか「すいません。タメ口聞いちゃって」って、意味わかんないじゃん？　だから「押し切ろう、寄り切ろう」って思って。「この映画館、やっぱりいいっすね」って言ったのよ。

（春日俊彰）なるへそ。上書きしたというか。

（若林正恭）寄り切ったのよ。気持ち、わかるでしょう？　タメ口になっちゃうとしたらさ、「すいません。タメ口聞いちゃって」って、意味わかんないよな？

（春日俊彰）まあ、なんかちょっとあたふたする感じっていうかね。

（若林正恭）「パニックになっちゃって」って言っても「なんでパニック？」っていう。

（春日俊彰）伝わらないよね。こっちの心理状態は。

（若林正恭）そうなんだよ。いや、でも明らかにタメ口を聞いた時に南原さん、ちょっと……いや、怒らない人だよ？　めっちゃ優しい人だから。もう全部、むしろね、「トイレ大丈夫？」とか言ってくれる人だから。優しいからあれだけど。一瞬、「あれ？　タメ口だったよな？」っていう表情にはなったなっていうのはあったんだよ。

（春日俊彰）まあ、それはなるでしょう。　引っかかるというかね。

（若林正恭）そしたら、ただでさえちゃんと見ておかなきゃいけないんだけど。前半、なんか映画見ながら「俺、タメ口聞いたよな」って。

（春日俊彰）いや、引っ張りすぎよ。どうにもならないもん。そんな時間帯だったら。切り替えていかないと。

（若林正恭）いや、俺もそういう人間だからさ。『君たちはどう生きるか』どころじゃなかったのよ。「タメ口はどうなっているのか」になっていたのよ。

（春日俊彰）「タメ口を聞いてしまったのか」って（笑）。

（若林正恭）聞いてしまったのは、聞いてしまったから。

（春日俊彰）「聞いてしまったのか」だね（笑）。

（若林正恭）で、今から謝っても……その前半の大事な時にね。前半にこの、もう始まりなわけじゃん？　立ち上げだよね。その時に「南原さん、さっきはすいません」って言ってもノイズだなと思ったのよ。

（春日俊彰）そりゃそうよ。時間、経ちすぎちゃってるからね。

（若林正恭）でも南原さんも「若林、タメ口だったよな」ってことで前半、入ってないかもしれない。

（春日俊彰）いや、気にしてないでしょう？　聞かれた方はさ。

（若林正恭）そうだよな（笑）。で、映画は俺、面白くてさ。なんかいろいろ……いろんな意見があるの？　今回。

（春日俊彰）全然、あれなんだよね。情報を、ねえ。

面白かった『君たちはどう生きるか』

（若林正恭）そうそう。でもあれって今さ、ああいうのってなんていうの？　映画の中身を説明……説明っていうか、製作過程とかも見せてからの方がお客さん入るパターンみたいなののカウンターなんだろうね。あれは。一切、情報を出さないっていうのは。そういうのって、多いじゃん？　なんかメイキングを先に見せちゃうみたいなパターン。

（春日俊彰）はいはい。まあ、宣伝する上ではそうじゃないとね。

（若林正恭）そうそう。で、俺、そのニュースも知ってて。で、なんか俺はすごい、普通に面白かったのよ。それでさ、見終わってさ。声優さんとかも発表されてないから。「ああ、これはあの人なんだ」みたいな。

（春日俊彰）ああ、なるほど。エンドロールとかで。

（若林正恭）そうそう。「マジか！」みたいな。

（春日俊彰）それは面白いよね。いいね。

（若林正恭）で、見終わって、劇場を出て。「今からタメ口を謝るのもな……」みたいな。

（春日俊彰）いや、もういいって。飯食って帰りなよ（笑）。

（若林正恭）でもお前、南原さんだぞ？　「迷わないで来れた？」「うん、来れた」は……マジで「うん、来れた」って言っちゃったからな。

（春日俊彰）それはもう、その後すぐに「すいません」って言わないと。もう逃しているって。

（若林正恭）逆に間をあけてた方が面白かったりっていうのはどう？　笑いになったり。

（春日俊彰）なるへそ。「今さらかよ！」っていうね。

（若林正恭）で、だからそれ迷っていたせいで。タメ口は謝るかどうかを迷ってたせいで、「チケット、ありがとうございます」ってまだ言ってないのよ。

（春日俊彰）いや、そっちの方が失礼だろうよ？　いろいろ逃しちゃってんじゃないのよ。

（若林正恭）パニックになっちゃうんだよな。やっぱり、どんどんどんどん。それで南原さんがね、歌舞伎町タワーの映画館って映画を見る階があるでしょう？　グッズ売り場がね、下の階にあるの。2フロア下に。で、南原さんが「ちょっとプログラム、買うわ」って言ったの。で、俺はその時にプログラムは徹底的に情報を出さないようにしてるからしばらく発売をしないって……で、昨日とかに発売されたらしいんだけど。「プログラムもしばらく発売しないですよ」っていうネットニュースを俺、読んでいたの。

だから「ああ、発売してないんだけどなー」って思ったの。でも、「なんか、タメ口を謝ってないしな……プログラム、ネットニュースで見たなー」って思いながらエスカレーターで下がっていって、グッズ売り場に行って。「プログラム、売ってないらしいんだよなー」って思っていたら、南原さんがグッズ売り場の店員さんに「すいません。プログラム、ひとつ」って。

（春日俊彰）いやいや、もう言っちゃっているじゃないのよ？

（若林正恭）そしたら「『君たちはどう生きるか』はプログラム、まだ発売されてないんですよ」って言われていて。南原さん、財布まで出しちゃっていたの。で、「あっ、そうなんですか」って。「いや、だからほら、売ってないんだよなー」って。

（春日俊彰）言わないと！　言わなかったから南原さん、1恥かいているじゃん。もう店員さんは刺さってるからね。「ナンちゃんは……」って。もう裏で、バックヤードで話されているよ。「ナンちゃんがさ……」ってさ。

（若林正恭）「プログラムを探せ！」って？（笑）。

（春日俊彰）「ナンちゃんがさ、プログラムを探せ！ってやってたわ。レベルマックスだよ？　だって売ってねえんだもん！」って（笑）。

（若林正恭）お前、なめてるのか？　南原さんのことを（笑）。

（春日俊彰）いや、なめてないよ（笑）。「見つかるわけねえよな？」って。それでいじられちゃっている可能性があるからね。若林さんがちゃんと言わなかったせいでさ。

「プログラムを探せ！」レベルMAX

（若林正恭）だから俺はその後、財布をしまっている南原さんに言ったよ。「プログラムも売ってないんすね……」って。

（春日俊彰）いやいや、それはズルいじゃない？

（若林正恭）「徹底した情報統制ですね！　今、結構小出しに情報を出したりするのが多いですもんね。それの、カウンターなんでしょうね？」「なあ！」っつって。

（春日俊彰）もう、いじっちゃっているけどね（笑）。それは、もう。その感じだとさ。

（若林正恭）そうだよな。もしかしたらラジオ聞いてらっしゃるか、聞いた方が「こんな話してましたよ」ってなっているか。

（春日俊彰）いずれにしても、伝わる可能性はありますよ、これ。

（若林正恭）本当だよなー。南原さん、「プログラムない」って言われてたな。カウンターで。財布、出してたからな。

（春日俊彰）いや、恥ずかしいな。

（若林正恭）「早く読みたい！」って感じだった。その、エスカレーターを下がってる時に、なんていうの？　で、このぐらいは言ってもいいと思うけど。ねえ。やっぱり暗喩的っていうかさ。何かを……やっぱり巨匠ってさ。キューブリックとかも後半、そうなっていくじゃん？　なんか、暗喩に込めるみたいな。で、「あの暗喩はこういうことなんすかね？」とか。南原さん、詳しいからさ。「世代的に、ああいうことなんじゃないか？」みたいな。そういうのをいっぱい話せる映画だよね。「あの暗喩は……」なんつって2フロア、下がっていって。早くプログラムを読んで。で、プログラムを読みながら、この後に俺と食事も行くからね。「読みながら盛り上がりましょうよ」みたいな。でも俺は「俺も買います」とは言わなかった。だって、売ってないから。

（春日俊彰）いや、それは……かわいそうだよ？　もはや。かわいそう！　南原さんがかわいそう！

（若林正恭）お前、マジでよくないぞ？　連れて行ってもらっているのに（笑）。

（春日俊彰）南原さんがかわいそう。ちょっとわからないけども。ご本人に確認を取ってないからあくまで想像でしかないけども。私は。だとしたら……。

（若林正恭）お前、乗ってるな？（笑）。

（春日俊彰）別に乗ってないよ（笑）。なんなら、もう怒りすら覚えてるよ。若林さんに。なんで泳がすんだ？って。

（若林正恭）お前、目の前にいてもわかるよ。お前、怒ってないよ（笑）。

（春日俊彰）いや、怒っているよ。恥かかして。南原さん的にはいろんなプランがその時点であったのかもわかんない。本当にね、食事の場で見ながら若林と話そうと。「若林の分も買ってやろう」ってたぶん思っているよ。2冊。

（若林正恭）ああ、そういう人だよね。

（春日俊彰）「あいつは欲しいって言ってなかったけども」って。

（若林正恭）でも俺は、南原さんが「プログラム、ありますか？」って言っていた時にちょっと距離、空けてたのよ（笑）。

（春日俊彰）おい！　その時点で止められるじゃん？

（若林正恭）俺、その時にちょっと離れてたのよ。ちょっとエヴァンゲリオンのグッズを見るふりをして。俺は知っているからさ……（笑）。