星野源 好きになる曲の基準を語る

星野源 ヴィンテージシンセサイザーの魅力を語る J-WAVE

星野源さんが2023年4月1日放送のJ-WAVE『CITROËN FOURGONNETTE』の中で好きになる曲の基準について、長岡亮介さんと話していました。

(長岡亮介)素晴らしいですね。でも、だから意外な感じがするっていうか。そのシンセをいっぱい持ってる感じが。ギターを持ってる方が、まだ想像がつくじゃん?

(星野源)ギターはね、ほとんど持ってない(笑)。

(長岡亮介)なんかね、それがいいよなー。

(星野源)そうね。ギターは、いまだに中心で使ってるのは20代の時に買った、ギブソンの125だったりするので。もうそれで、良いのに出会ってしまったので。あと、なんかその125を使ってる人って、最近はなんか増えたけど。当時は全然いなかったんだよね。だから、それもかっこよかった。「全然誰も使ってないじゃん」と思って。

(長岡亮介)そうそう。だからそういう話になりますと、たとえばものでも曲でも、何でもそうだけど。基準みたいなものって、なんかあります? 「これはいい。これは嫌だ」みたいな。

(星野源)ああー、そうだね。なんか、やっぱり曲で言うと、戦略的にこれを取り入れて……なんだろう? たとえば「今、時代的にこれが来てるから、これを取り入れてやろう」みたいなのがあんまり好きじゃないですね。好きになりにくいっていうか。

(長岡亮介)なりにくいね。

(星野源)なんか、「どうしてもそれが好きで、入っちゃう」っていうのと、「そんなに好きじゃないけど、入れた」っていうのって、わかるじゃない? 聞いてて(笑)。だからその、曲調として全然違うのに、ハイハットの入れ方だけトラップの入れ方が急に入ってきて。「いや、これはたぶん好きじゃないでしょう?」っていうか。トラップが流行ってるから……もう、今や「流行ってる」とかでもないけども。なんかその……。

(長岡亮介)うん。わかる。

(星野源)という風になると、なんかスッと冷めてしまうというか。なんかそこで、ものすごく好きで入れてしまうのか、ちゃんと自分なりに変えているのだったら全然いいんですけど。なんか、特に割とポップスの中でそういうのが見られるので。それはちょっと、スッと冷めてしまいますね。それよりも、あんまり社会性が感じられない音楽の方が好きっていうか。自分の中で培養して、発酵して、わけわかんない成分がある方が好きで。それは、自分の音楽もそうあるようにと思っていますね。

培養・発酵したわけのわからない成分があるものが好き

(星野源)そうそう。自分は割と「ポップス」っていう見え方をされることが多いと思うんですけど。それはどちらかというと擬態っていうか(笑)。なんか、そういう先入観で騙させてもらって、わけのわかんないことをやらせてもらうみたいな。それが楽しいので、やっているので。割と、アンテナが鋭めの人は「ああ、こいつ、わけのわかんないことやっているな」っていうのはたぶん、わかると思うんですけども。そういう感じが好きですね。

(長岡亮介)そうなんだよね。人がね、乗っかってないと……音をいい感じで配置しただけでは、グッとくるものはやっぱりできないっていうか。発酵させて、培養させて、みたいな。そのさ、変態的な……隠れ変態的な音楽っていうか。星野源のそういう音楽って、どうですか?

(星野源)ああ、俺の曲ね? たとえば亮ちゃん的に、どれですか? 弾いてるじゃない? 僕の曲を。

(長岡亮介)そうだよね。

(星野源)どれが、そういう曲っていうか。今の話の流れでかけるんだったら、何がいいと思いますか?

(長岡亮介)『不思議』かな?

(星野源)うん! 『不思議』は僕、自分でもめちゃくちゃ好きな曲ですね。

(長岡亮介)じゃあ、聞いてみましょうかね。耳障りはサラッとしてるかもしれないけど、おかしなことになっております(笑)。

(星野源)フフフ(笑)。

(長岡亮介)それでは、聞いてください。

星野源『不思議』

<書き起こしおわり>

星野源 ヴィンテージシンセサイザーの魅力を語る
星野源さんが2023年4月1日放送のJ-WAVE『CITROËN FOURGONNETTE』の中でヴィンテージシンセサイザーの魅力について話していました。
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