星野源『Same Thing feat. Superorganism』を語る

星野源『Same Thing feat. Superorganism』を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で自身の新曲『Same Thing feat. Superorganism』を紹介していました。

(星野源)じゃあ、この流れで私も宣伝をさせていただいてもいいでしょうか?

(藤井隆)聞かせてくださいよ。

(星野源)私、星野源が新曲を作りました。ありがとうございます! 10月14日。もうちょっとですね。1週間ないですね。10月14日に配信される僕の『Same Thing』という4曲入りのEP。いっつも「シングル」って言ってたんですけど、本当はシングルって1曲のものなんですけどね。だから、いままで出していたのも本当はEPなんです。一応、シングルみたいな言い方をしてきましたけども。だいたい1曲がメインなので。でも、今回はそうじゃなくて、この4曲が全部ほぼ同時に初出しというような。で、特にタイアップとかもなく。とにかく、やりたいことをやりました!っていう4曲。それがもうすぐ発売になるわけです。この曲をまずちょっと聞いていただいて。

(藤井隆)よろしいんですか? 10月14日に配信?

(星野源)配信。今回はダウンロードとサブスクリプション……AppleMusicとかSpotifyとか。そういうところで聞けるというリリースの仕方です。これをね、その1曲目の『Same Thing』という曲を……。

(藤井隆)これは、どういう思いで?

(星野源)まずいったん、聞いてもらおうかなっていう感じですかね。この日本のラジオで流すのははじめてですから。じゃあ、国内初オンエアーでございます。

(藤井隆)私もはじめて聞かせていただきます。

(星野源)おっ、ヘッドホンで。ありがとうございます。で、このラジオ解禁を機に、どんどんとリクエストしていただければ。全国のラジオでもこの後から解禁ですから。なのでみなさん、せひたくさんリクエストしていただければと思います。それでは聞いてください。星野源で『Same Thing feat. Superorganism』。

星野源『Same Thing feat. Superorganism』

(星野源)ありがとうございました。星野源で『Same Thing feat. Superorganism』でした。

(藤井隆)すごい! 「Be Fun」なのとそうじゃないのも同じっていうことなんですね。

(星野源)そうです。

(藤井隆)なるほど! へー。すごい!

(星野源)ちょっとメールを。たくさんの感想メール、ありがとうございます。宮城県19歳の方。「源さん、新曲聞きました。なんですか、これ? 全編英語歌詞だし、曲も夕立ちの後の世界みたいな光り輝いている感じがするし。というか、作詞のところに源さんの名前しかないじゃないですか。以前、この番組で『英語はあまりできない』的な趣旨の発言をしていたのに、バリバリかましちゃってるじゃないですか。どういうことなんですか?」。

(藤井隆)どういうことなんですか? できたか? 彼女が。

(星野源)えっ?

(藤井隆)ピロートークか?

(星野源)どういうこと?(笑)。

(藤井隆)英語を話す彼女ができたのか?

(星野源)ああ、外国人の? それ、いちばんいいっすよね。

(藤井隆)それがいちばんの英会話の近道って言っていたぞ。

(星野源)それ、言うんですよ。

(藤井隆)今田耕司さんが言ってたぞ!

(星野源)今田耕司さんが(笑)。それ、いいっすよね。それ、憧れる。

(藤井隆)でも実際にご自身で、これは努力しながら?

(星野源)いや、僕は全然英語はできないです。ちょっと後で話しますが。制作に関しては。で、もう一通。この方はドイツの方ですね。「10月4日に発表された源さんの新しいEP『Same Thing』をLAから配信されているBeats 1 Radioでリアタイで聞きました。DJのゼイン・ロウが『日本のスーパースター』と何回も繰り返して源さんを紹介していました。鳥肌が立つほどゾクゾク興奮しました。べた褒めされていましたね。源さんも聞いてらっしゃいましたか?」。これ、聞いたよ! みんなでリアルタイムで聞いていて。「Japanese Superstar!」って言ってくれて。「ひゃーっ! スーパースターって言ってる! ゼイン・ロウがっ! ゼイン・ロウでかかってる!」みたいな。めっちゃすごいことなんですけども。

(藤井隆)すごいですね。

(星野源)そうなんですよ。ありがとうございます。「……曲が始まり、英語。Superorganism、びっくりしました。源さんの新しいポップウィルスに感染したようでリピが止まりません。AppleMusicのストリーミングに始まり、グラフィックがかっこいいジャケを凝視し、英語と日本語の歌詞を追いかけました。Instagramの源さんからのメッセージを拝読し、源さんのやろうとしていること、それに至った経緯や思いをまっすぐに受け止めさせていただきました。言葉で丁寧に説明してくださってありがとうございます。新しい風、爽快です。他の3曲もめちゃくちゃ楽しみに待っています」。ありがとうございます! じゃあ、ねぶり棒です!

(藤井隆)フフフ、そうね(笑)。

(星野源)今回、4曲新曲を作ったんですけども。そのうちの3曲がコラボレーションというか、いろんな人と作っていて。1曲目がFeat. Superorganism。そして2曲目の『さらしもの』という曲はラッパーのPUNPEEくんと一緒に作っていて。

(星野源)3曲目はまだ秘密です。もうちょっとで発表されると思います。で、この曲はですね、作ったのはSuperorganismの友達のオロノ、そしてキーボードを弾いているエミリーという彼が日本に来てくれて、一緒に作りました。作詞作曲は僕なんですけど。なのでクレジットにもリリックは僕って書いてあるんですけども。その下に「English Translation」って書いてあって。オロノ、そしてエミリーが……オロノが中心になって僕の歌詞を翻訳。英語にしてくれて。

会議室にこもってその場で制作

で、会議室みたいなところにこもって3人で、その場で録音をしながら。その場で打ち込みをしながら。もう演奏をしながら、ギターを弾いたり。「こういう歌を作ったから、こういう風にしよう」って。まずは僕が曲を作って。「こういうアレンジにしたいんだ」っていうのをエミリーとかに伝えて。それを「OK! じゃあ、やってみる!」って。その場で上がってきて。「最高だね!」なんつって。「歌、入れようぜ!」って歌を入れて。「コーラス、入れようぜ!」って。で、その後に「もう1回、展開がほしいよね」ってなって「わかった。じゃあ、いまから俺、作るわ」っつって。大サビっていうか「侘び寂び、Make you nasty♪」っていう部分をその場で作って「これをやる」っつって。

(藤井隆)うんうん。

(星野源)それで「いいね、いいね」ってなって。「録音しようぜ!」って録音をして……みたいな。こんなに楽しい制作ができるって俺、思ってなくて!

(藤井隆)興奮しますよね。

(星野源)もうね、楽しくて楽しくて。なんか中学生の時とかに楽器とかを弾きはじめたばかりだったり、あとは友達がレコーダー、MTRを買ってきましたみたいなので。「やってみようぜ!」みたいな。で、ワクワクしながらやって「なんかいい感じじゃん!」みたいな。

(藤井隆)実験にも似たような。へー!

(星野源)なんかその感じをもう、この歳になって。しかもこういう音楽をやっている立場で味わえるなんて思っていなくて。本当に嬉しくて。音楽の楽しい部分、本当にピュアな部分っていうのをもう1回、1から体験できたような感じがして。本当に幸せな瞬間でした。もう『POP VIRUS』のドームツアーが終わった後、燃え尽き症候群みたいになって。本当になにも……「しばらく、音楽はできないや」って。

(藤井隆)そこまで?

ドームツアー後、燃え尽き症候群に

(星野源)そう。「やめるしかないのかな?」って思った時期が本当、正直あったんですけども。でもその、「人と一緒に何かを作りたい」っていう風にふと思いはじめて。そう思ってから、それはいままで全然やってこなかったので、そこからもう希望がどんどんわいてきちゃって。「ああ、あの人とも一緒にやってみたいな」とか「こういうことを一緒にやってみたいな」とか。あとは「英語で歌ってみたいな」とか。

そういう、やってなかったことっていうのがあまりにも多すぎて。「あれをやりたい、これをやりたい」みたいなのが楽しくてしょうがなくて。その中で『Same Thing』っていう曲をいちばん最初に、3ヶ月ぐらい前に作ったんですけども。だからその、いちばんの楽しさをくれたのがオロノとエミリーというメンバーで。本当に心の底から感謝しているというか。こういう曲ができて……本当に楽しいんです。

(藤井隆)その1回燃え尽きた時ってね、別になにか失敗があったわけでもなく。嫌なことがあったわけじゃなく、「やめよう」ってなるわけでしょう? それって本当に幸せな形で燃え尽きたわけでしょう?

(星野源)そうですね。

(藤井隆)それをもう1回燃やすってすごい力がいるはずですけど。嫌なものがあって挫折して、「でもやっぱりもう1回やろう」はできると思うんですけども。「ああ、幸せでした。もうできません!」ってそんな人をもう1回奮い立たせるって本当に力がないと、ねえ。それが音楽の力で……しかもそれが結局、聞いてくださる方がいるっていう。その安心感がドームツアーっていうお客様がたくさんいる、応援してくれる人がたくさんいるって実感できるわけですから。たぶんそれは大きな力だったと思うんですよね。それもね。

(星野源)うんうん。やっぱりなにか、そういうたくさんの人と面と向かって本当に素晴らしい空間を経験できて。しかも五大ドームツアーで。なんかすごい陳腐な言い方になっちゃうけど、プレッシャーももちろんあったし。その中ででも大成功を収めることができて。「本当にありがとう。本当に嬉しい!」っていう気持ちの中で、「じゃあ次になにしよう?」って思った時になにも思いつかない。「っていうか、もういっか?」みたいな。「しばらくいっか? 休もうかな? そこから休んでいたら、なんか思いつくかな?」みたいなぐらいの感じだったんですけども。「いや、俺は人と何かを一緒に作ってみたいな」って。あと、いろんな人と出会いたいって。

(藤井隆)よくそこに気づいてくれましたね。良かったですよ。これで「1年間、休んでます」ってなったらね、ファンの方もみなさん心配されたと思いますけども。本当、良かったですね。英語で歌ってみようと思ったのはなにがきっかけで?

(星野源)なんか、日本語で歌う声の出し方と英語で歌う声の出し方って違って。

(藤井隆)発音とかじゃないところでね。きっとね。

英語で歌うと口が気持ちいい

(星野源)そうなんですね。英語の方が口が気持ちいいんですよ。で、それはなんでか?っていうと、僕は大河ドラマ『いだてん』で英語をしゃべる役をやっていて。それを1年以上前に英語でセリフを言った時、何十人もの外国人のキャストの方がいて。みんな英語がしゃべれるネイティブの方ばかりで。僕がスピーチをするシーンで、結構長い尺をずっとしゃべるみたいな。で、それをしゃべってカットがかかった時にみなさん、拍手をしてくれたんですよ。「Good Job!」みたいな。それがすごく嬉しくて。

(藤井隆)うんうん。

(星野源)で、英語で歌を歌ってみたいっていうのは前からちょっとずつ思っていたけども。自分には無理だろうなって思っていたんだけども。それで、「あ、もしかしたら歌も楽しめるかも?」って思ってそこから洋楽っていうか、その歌を歌詞を調べて自分で歌ってみたりしたんですよね。そしたら、口が気持ちよくて。「ああ、英語ってこんなに軽く歌えるんだ」って思って。日本語の発声の仕方とぜんぜん違うっていうことがわかって。それで自分でも英語の歌を作ってみたいなって思っていた時にSuperorganismのみんなと出会って。友達になって。「なんか一緒につくろうぜ」なんて話をしたら「いいね!」みたいな。だから本当、全部が自然な流れっていうか。

(藤井隆)うんうん。

(星野源)だからすごく幸せな時間を過ごせて。いま、すごくワクワクしています。

(藤井隆)ねえ。これがいよいよ本当に広がっていくわけですからね。

(星野源)だから、なんて言うんだろう? タイアップとかそういうことじゃなくて、純粋な音楽っていう。ただやりたいことをただやりたい人と「いいっすね、これ!」なんて言いながらやったような曲というのが出せるというのはすごく幸せなことだし。いま、すごく嬉しいので。ぜひみなさん聞いてほしいなって。

(藤井隆)これは英語の歌詞ですから。ファンのみなさんも改めてそれを受け止めるためには文字で見たいですしね。

(星野源)そうですね。オフィシャルホームページの方には『Same Thing』は英語と僕が日本語で書いた方の歌詞も載っているので。ぜひそれも見ながら。

『Same Thing』歌詞

(藤井隆)なるほど。やっぱり英語の方が文字数、いっぱい歌えますもんね。

(星野源)そうなんですよ。だからメッセージの込め方とか……そうなんですよ。本当に面白いですよね。いわゆる英単語のリズムの付け方とかも楽しくて。

(藤井隆)いや、完全にこれからまた変わりますね。違う感じにね。きっと。

(星野源)奥が深いし。そうですね。だから藤井さんもいろんな洋楽とかも歌われるじゃないですか。だからすごいなって思って。英語でも……たとえばカラオケとかでも歌われているじゃないですか。その楽しさもすでに知っていたのかな?って思って。

(藤井隆)いやいや……全然違う話だよね(笑)。でも、英語で歌うのは好きですよ。口が楽しいんです。

(星野源)口が楽しいんですよね。だからぜひみなさん、英語歌詞ではありますけども。たとえばAppleMusicとかSpotifyとか、歌詞も同時に出せるから歌いやすかったりするんですよ! なのでぜひ、みなさんそれも試してみてください。いまはAppleMusicだけで先行試聴みたいな感じで聞けるんですけども。14日にはいろんなところで同時に聞けるようになりますので。ぜひみなさん、チェックしてみてください。よろしくお願いします。

(中略)

(星野源)メールを読みたいと思います。18歳の方。「学校で『Same Thing』を歌っていると後ろから『ファックって言ってるけど、どうしたの?』とアメリカ人の先生から言われ、英語で会話するのは苦手ですが一生懸命に英語で歌の紹介をしました。それをきっかけによくその先生と話すようになり、今日は先生が『Same Thing』の歌詞を印刷したプリントを持ってきてくれて一緒に歌ったり、正しい発音の仕方を教わったりしました。先生は『Wabi sabi(侘び寂び)』がお気に入りでそこの部分は先生のパートなんです」。これ、超いいね!

(藤井隆)うんうん(笑)。

(星野源)「……ほんの数日で先生は源さんに激ハマりして明日は私が先生に日本語の発音の仕方を教えて、一緒に『恋』を歌うんです。源さんのおかげでいま、とってもいい経験ができています。ありがとうございます。たくさんの人がこの歌に巡り会えますように」という。嬉しいですね。

(藤井隆)すごい!

(星野源)そうそう。僕はとにかく「ファック」って言いたかったんです。「ファッキュー」って言いたかったんです(笑)。

(藤井隆)そうなんや。まあ、メロディーに乗せたら別にね。なりますもんね。

(星野源)そうなんですよ。でも本当、「ファック!」っていう気持ちがいっぱいあるんですけども。でも、世の中には愛がある人がいて。自分の身近な人とか、すごくいい人がいて。その人たちに攻撃的なファックじゃなくて楽しいファックを届けたかったんですよ。みんなで……もう外国に行くとみんな普通にファックってすごい言うんですよ。もちろん子供には聞かせちゃいけないみたいなのはあるんだけども。それでも普通に使っていて。いい意味でも使っているし。その中でいい、楽しい、そういう「ファックユー」っていうのを言えるような歌を作りたいなっていうのがいちばん最初の歌詞の原動力ですね。

(藤井隆)「同じなんだよ」っていうことなんですね。

(星野源)ねぶり棒、差し上げます。ありがとうございました。『Same Thing』を聞いていただいて。

<書き起こしおわり>

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