みうらじゅんさんが2023年1月16日放送のニッポン放送『ラジオビバリー昼ズ』の中で2022年のみうらじゅん賞受賞者を紹介。アニメ『おさるのジョージ』の黄色い帽子のおじさんについて話していました。
(松本明子)みうらじゅん賞2022、受賞その6。黄色い帽子のおじさん。これは?
(高田文夫)黄色い帽子のおじさん?
(みうらじゅん)『おさるのジョージ』ってほら、アニメで。Eテレでやっているじゃないですか。あれ、あれ前からね、僕はおさるはどうでもよかったんです。おさるはいつも、『ひとまねこざる』って言われてるだけあって、人の真似してね、とんでもないことをいつも最後にね、しでかすんですよ。で、このおじさんと一緒に生活してるんですけど。おじさんの住んでる家のロビーのところがグチャグチャになったりとか、とんでもないことをするんだけど。おじさんはね、1回も怒らないんですよ。
(松本明子)へー!
(みうらじゅん)それで俺、昔から気にはなっていたんですけど。「この人、どうかしている人なのかな?」って僕、ちょっと思っていて。「変わっているな」と思って。だって、「黄色い帽子のおじさん」って言われてるけど、この人は全身が黄色なんですよ。帽子も黄色だし、スーツも……だから下がもう、ダンディ坂野状態になってるわけですよ。
(松本明子)黄色だから。
(みうらじゅん)ダンディさんよりも前からですよ?
(高田文夫)ダンディよりも前からね(笑)。
ダンディ坂野よりも前から全身黄色
(みうらじゅん)ずっと。で、「変わってる人なんだ」って思った時に、最近ちょっとやっぱり僕も老いるショックなんですかね? ちょっとイラッとしたりすることが僕、あって。「これはいかんな」とは思うんですけど。やっぱついつい、ちょっと耳が遠くでイライラしたりすることが最近、あるんですよ。その時にふっと、黄色い帽子のお車のことを思い出したんですよ。「あの人は怒らないな」って。この人、ひょっとして「黄色い帽子」って言ってるけど。その「黄色」っていうのは「金色」の意味で。これは「悟り」を意味してるんじゃないか?って思って。
(高田文夫)悟りまで行く?
(みうらじゅん)それに去年、急に気がついて。僕、今でもあのカバンに黄色い帽子のおじさんの人形を入れてるんですけど。
(松本明子)人形を入れている?
(みうらじゅん)はい。これね。
(高田文夫)出た!(笑)。
イライラを黄色い帽子のおじさん人形で鎮める
(みうらじゅん)これをね、ちょっとイラッとした時にね、すっと見るようにして。気を収める……一応、「無怒菩薩」って呼んでるんですけど。怒らない菩薩ですよね。これを見てね、僕は気を鎮めているんですよ。
(松本明子)優しそうな顔をしていますね。
(みうらじゅん)だからすごいいい人っていうか、悟りを開いてる人なんだなっていうことでね。
<書き起こしおわり>