みうらじゅん『おさるのジョージ』黄色い帽子のおじさんの黄色の意味を語る

みうらじゅん『おさるのジョージ』黄色い帽子のおじさんの黄色の意味を語る 大竹まことゴールデンラジオ

みうらじゅんさんが2022年11月17日放送の文化放送『大竹まこと ゴールデンラジオ!』の中でアニメ『おさるのジョージ』の黄色い帽子のおじさんについてトーク。「黄色」の意味するものについて話していました。

(みうらじゅん)あの、今回もうまく伝わるかどうかわからない話、していいですか?

(大竹まこと)はい。

(みうらじゅん)これ、どうにかうまく伝えるように頑張りますんで。

(大竹まこと)前回はピカソの絵のとかの見方でしたね?

(みうらじゅん)そうでした。アカデミックな話したつもりなんですけど、伝わってないとは思うんですけども。

(大竹まこと)いやいや、あの後、南伸坊さんなんかもお越しになって。だから「絵は自分の好きに見ていいんだ」っていう話をしていただいて。「ああ、そうか」って。みうらさんの話と合わせて、やっとわかり……「わかりました」っていうのも変ですけど。

(みうらじゅん)今回は、『おさるのジョージ』の話をしたいと思ってるんですけど。

(島崎和歌子)懐かしい! 『おさるのジョージ』。

(みうらじゅん)元はね、『ひとまねこざる』っていう絵本でした。僕らの時代は。それが今、NHKのEテレでね、アニメをやっていて。ご覧になったこと、ありますか?

(島崎和歌子)アニメはないな。

(みうらじゅん)ああ、ないですか? 毎週やってますよ。僕もそんな詳しくはないんですが。たまたまテレビをつけてやってたら見てるぐらいな感じだったんですけども。このジョージじゃなくてね、やっぱり気になるのはジョージを飼っているっていうのも失礼なのかな? ジョージと共同生活をしている、黄色い帽子のおじさん。ご存知ですか? 通称、黄色い帽子のおじさんっつって。後に名前がついたらしいんですけど、そもそもは黄色い帽子のおじさんでやってた人らしいんですけれども。その人、「黄色い帽子のおじさん」って言うんだけども、服も黄色いんですよ。だから、下はもう、ダンディ坂野状態っていうか。まあ、ダンディさんがきっと黄色い帽子のおじさんの真似をしたんじゃないかなっていうぐらい、思ったんですけど。

そのおじさんね、きっとジョージを見てる人も前から思ってると思うんですけど、どうかしてるんですよ。一応僕、「どうかしてる」っていうことを「DS」って呼んでるんですけど。「Douka Shiteru」って。「どうかしてるな」って思っていたんですけども。最近、またじっくり見て。この人はどうかしてるんじゃなくて。まあ、ファッションがありましたからね。真っ黄色ですからね。それでどうかしてると思われても当然なんですけども。

いつも、その『ひとまねこざる』ですからね。真似をしてね、いろんなことに、悪気はないんですけども。ジョージがいろんなことをするんですけど。それがことごとく、最終的に騒動になるんですよ。で、もうむちゃくちゃになるんだけれども、おじさんは、1回も怒らないんですよ。

(島崎和歌子)へー! 大人だ。

(みうらじゅん)大人なのか……僕は初め、「どうかしてるんだろうな」と思ったんだけども。1回も怒ったところを見たことないし。逆にぐちゃぐちゃになってる状態で、「ジョージ、よかったじゃないか。これ、勉強になったな!」とか。逆に励ましたりするっていうか。そういう始末なんですよ。

(大竹まこと)どうかしてますね。

どうかしている黄色い帽子のおじさん

(みうらじゅん)どうかしてるでしょう? もう、現場はめちゃくちゃになってるんですよ? で、その黄色い帽子のおじさんも学術員? 芸術員かなんかわかんないけども。なんか発掘に行ったり、いろんなことをしてて。ホテルに住んでるのかな? なんか意外と金持ちなんですよ。意外とどころか、かなり金持ちで。だから金持ちの余裕なのかな?って僕は初め、思ってたんですけども。でも、よくよく考えたらその「黄色」っていうのがひょっとしたら、解釈としてね、「金色(こんじき)」を表現してるんじゃないかな?って思い当たって。

あの、悟りを開いた人って、金色に輝くんですよ。仏像もそうなんですけども。如来とかは金色なんですよ。だから、これは悟りを開いた表現なのかな?って思って。もうそういう、怒るとかっていうことを乗り越えた、悟人っていうか、悟りを覚えた人とジョージは暮らしているんだって思ってきたら、前にも僕、ここのラジオで言わせてもらいましたけど。最近僕、耳にセミを飼っているもんで。まあ、世の中的には「耳鳴り」っていうやつなんですけども。

で、それで2回、病院に行ったんですけど。どっちも「病気じゃない。これは老化だ」っていうことで。まあ老いるショックを感じただけで済んだんですけども。でも、ほら。耳鳴りがすると、人の話がちょっと聞こえにくいじゃないですか。

(大竹まこと)ああ、聞こえづらい。僕なんかもそうですよ。

(みうらじゅん)ですよね? で、割と歳を取った、特におじいさんとか、怒ってる人が多いじゃないですか。やたら怒ってる人。なんか言ったら「ああーっ?」とか言って、すごい怒る人って、ひょっとしてその人も耳にセミを飼っているから聞こえづらくて。「言ってもわかってないの?」とか言われて腹立ってるんじゃないかなと思って。でも、まあ耳ゼミを飼うようになるとだいたい、人の声は聞こえにくくなって、難聴になるから、イラつくのは決まってるじゃないですか。その時に、ふっとその黄色い帽子のおじさんのことを思い出したんですよ。「そうだ! この人のグッズを買おう!」と思って。

(島崎和歌子)そっち?(笑)。

(みうらじゅん)一応、無怒菩薩みたいなね。怒らないみたいな。それを買って、部屋に置いておいて。で、ちょっとイラついたなと思う時は、本尊を拝むみたいなことにしたら、ちょっとはイライラが収まるんじゃないかな?って思ったんで。それで先日、NHKショップっていうのがあって。あそこね、なくなったんですよ。僕、そこまで歩いて買いに行くのがまたひとつ、修行だと思ったんで。NHKまで歩いて買いに行ったんですけど、ショップがそこにはなくて。東京駅か、スカイツリーのところにジョージショップが移転してるとかっていうことを教えていただいたんで、行ったんですよね。

で、渋谷だったんで、スカイツリーは1本で行けたんで行ったらね、やっぱりジョージのグッズはいっぱい売ってるんですけど。その無怒菩薩のね、怒らないおじさんのグッズって売ってないんですよ。で、その時もちょっとイラッとしたんですよ。「わざわざ来てるのに……あっ、いけない、いけない! 黄色い帽子のおじさんのことを思い出すんだ」って思って。で、ちょっと携帯で調べて。「扱ってるところ、ないかな?」と思ったら、錦糸町のパルコにね、ヴィレッジヴァンガードが入ってて。そこで扱ってるみたいなんですよ。

で、その足でまた錦糸町まで行ったらね、おじさんのね、手踊り人形っていうんですかね? 手を入れて、なんかやるやつ。それだけ、一点だけ売ってたんですよ。で、「やった!」と思ってそれを買って、今部屋にね、さしてあるんですけど。で、イライラした時は拝むようにしてるっていうことなんですけど。ちょっとね、いつも心に黄色い帽子のおじさんを抱いてると、イライラがたしかにね、おさまるんですよ。で、携帯の待ち受けも黄色い帽子のおじさんにしたんですけども。常に見るようにして、イライラを防止して、ちょっと効果が出てるんで。これを皆さんにもおすすめしたいなと思って。

(大竹まこと)でも売ってないんでしょう?

(みうらじゅん)そこはね、1点しか売ってなくて。通販みたいなやつではね、4点ぐらいありました。

(大竹まこと)少ないね(笑)。

(みうらじゅん)でもね、わざわざ買いに行かないと、やっぱり修行にならないんじゃないですか。

(島崎和歌子)そうね。楽しちゃいけませんね。

(みうらじゅん)そう。楽しちゃいけないでしょう? それで怒りがおさまるんですからね。

(大竹まこと)よくそこにたどり着きましたね。

悟りを開いた黄色い帽子のおじさんグッズでイライラ防止

(みうらじゅん)ついに。錦糸町のパルコに行って。でも僕、それを買っちゃったんで。そこにはもうないですからね。1点しかなかったですから。

(大竹まこと)ネットで探すと、4点ぐらいはあるかもしれないと。

(みうらじゅん)違う品なんですよね。ちょっと、ストラップみたいなのもあったんで、それもちょっとどうしても欲しいんですけど。

(大竹まこと)でもそれ、みうらさんが「その人は悟りを開いた黄色いおじさんだ」っていう風に気づいたけど。他の人はまだ気づいてないっていうことだよね?

(みうらじゅん)たぶん皆さんは「このおじさん、どうかしている」としか思っていないと思います。

(大竹まこと)ということは、残り4点はどうかしてるかもしれないおじさんが買う可能性の方が?

(みうらじゅん)ありますね。それはありますね。だから、結構争奪戦になるかもしれないんで。お早めにお買いになった方がいいんじゃないかなと思うんですよね。

(大竹まこと)そうか。いや、俺は見たことないけど。見たいな。あ、これが写真だね。

(島崎和歌子)黄色い帽子のおじさん。お名前がわかんないんですね。

(みうらじゅん)お名前ね、一応調べたら出てきたんですけど。まあ、たぶん適当につけたんじゃないですかね。

(島崎和歌子)まあ、メインはジョージですもんね。おさるちゃんですもんね。

(みうらじゅん)でも、実はメインは黄色い帽子のおじさんだったっていうことがね、今回わかったんで。

(島崎和歌子)そうか。『おさるのジョージ』の裏テーマだったんだ。

(大竹まこと)それ、僕の勘違いじゃないけど。「どうかしてる者同士の解釈」っていうことはないですよね?

(島崎和歌子)アハハハハハハハハッ!

(みうらじゅん)それは、ちょっと僕のことを言いたいわけですよね?

(大竹まこと)いや、わかりませんけども。「どうかしてる者同士がうまく結合したんじゃないかな?」って。

(みうらじゅん)でもたぶんその「イライラが止まる」とかっていうのは年内に結果は出ると思うんで。結果が出た時はみんな、もう「うわー!」って行きますよ?

(大竹まこと)「ああ、これか!」って。

(みうらじゅん)もう、買わない方がどうかしてるっていうことになりますよ?

(大竹まこと)これ、なんかダンディ坂野……あいつがパクッた感じがちょっとしますね。

(みうらじゅん)ダンディさん、たぶんあるんじゃないですかね。黄色っていうのはね、たぶん解釈は「金色」ですよ。悟りを開いた人がやることですよ。

(島崎和歌子)金色って言われると、ちょっと神々しいですね。

(みうらじゅん)ぜひとも、大竹さんもどこかで見つけたら、買って。

(大竹まこと)まあ、ねえ。あの、どうかしてる方に入るか、悟りを開いたものを見つけたことになるのか……。

(みうらじゅん)まあ、「どうかしている」って言われるのもしょっとしゃくなんで。一応、そこはDSと呼んでくださいね。

(大竹まこと)「どうかしてる」は「DS」とね。はい。わかりました。

(島崎和歌子)DSね(笑)。

<書き起こしおわり>

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