加藤千恵 小沢健二に立川妖怪盆踊りで出会った話

朝井リョウ オードリー若林に完全無視された瞬間を語る オールナイトニッポン

(加藤千恵)そう。で、「行こうかな」って。さらに、私の背中を勝手に押してもらったのが、私は元々、歌人……短歌を出してデビューしたのが、枡野浩一さんっていう歌人の方がいらっしゃって。その方が恩人のような方なんですけど。その人が最近、『枡野浩一全短歌集』っていう本を左右社から出したんだけど。それの帯文を、オザケンさんが書かれてるのよ。

(朝井リョウ)はい。拝見しました。

(加藤千恵)で、「これで行けないかな?」って思ったの。「私、枡野浩一さんと知り合いで。全然、変な人じゃないんです」っていう。

(朝井リョウ)たしかに。なんかすごく、ちょうどいい。

(加藤千恵)逆に言うとその一点しかないんだけど。

(朝井リョウ)でも、いいと思う。帯だって書いてるぐらいだから。

「私、枡野浩一さんと知り合いで……」

(加藤千恵)行けるかな? でももう、既に終わった後なんだけど(笑)。そこにいないからね。で、「ああ、そうだった。枡野さんの帯文を書かれてた」って思って、行ったの。もう子供にも「お母さん、行ってくる。お話してくる」って言って。もう、子供の心境ね(笑)。

(朝井リョウ)でも、行ったんだ。あ、なんか緊張してきた(笑)。

(加藤千恵)で、「あの、すいません。小沢さんですよね?」「あ、はい。そうです」。

(朝井リョウ)よかった。違う人じゃなかった(笑)。

(加藤千恵)そうね。ここで「違いました。人違いでした」じゃなくてね(笑)。

(朝井リョウ)「息子も似てました」って(笑)。

(加藤千恵)それで「すいません。私、枡野浩一さんの知り合いで。私もちょっと短歌とか小説を書いていて。以前、小沢さんの名前を作品で出させていただいたこともあって。勝手に使ってしまってすみません」みたいなことを言ったら……で、最初に名乗ってたのかな? 「枡野さんの知り合いの加藤千恵と申します」って。そしたら「えっ、すいません。お名前、なんですか?」って聞いてくださって。「加藤千恵です」って言ったら「あっ、僕、知ってますよ。歌人の……」って言ってくださって。

(朝井リョウ)歌人の!

(加藤千恵)そう。で、「He called me 歌人」ってなって(笑)。

(朝井リョウ)「Oh, He called me 歌人! Oh, Yeah!」(笑)。

(加藤千恵)歌人……(笑)。

(朝井リョウ)「Wonderful! World Peace!」って(笑)。

(加藤千恵)まあ、それでその後の記憶はなくしましたっていう話で。

(朝井リョウ)すごーい!

(加藤千恵)だから皆さん、こういうこともありますっていう話で。私の6年半の間に起きた出来事として。

(朝井リョウ)その「あります」の言い方、ない時のだから気をつけて。

(加藤千恵)(小保方さん風に)「ありまーす!」だと、ないからね(笑)。そうなんです。私、だからもうオザケンに会ったから、その後しばらく……今もだけど。ちょっと嫌なことあっても「ああ、でもオザケン、私のこと知ってたしな」と思って(笑)。

「オザケン、私のこと知ってたしな」

(朝井リョウ)ああ、でもそういうの、あるある。私、前にやってたラジオ番組が終わった時に、スタッフの方々から今半のお食事券を2万円分、もらったの。それを持っている間、ずっと街を歩きながら「今半2万円、持ってます」って思ってたもん。

(加藤千恵)そうだよね(笑)。つらいことがあっても、「まあ、でも今半2万円が……」って(笑)。

(朝井リョウ)なんか列とかに割り込まれたりしても。「私はね」って。

(加藤千恵)そういうことに対抗できると思って。

(朝井リョウ)おまじないですね。これは。

(加藤千恵)そうなんです。そして今半、ごちそうさまでした(笑)。

(朝井リョウ)加藤さんと一緒にね。

(加藤千恵)矢沢あい展を一緒に見に行った後に。

(朝井リョウ)矢沢あい展、最高だった!

(加藤千恵)そう。矢沢あい展からの、今半。マジで貴族!

(朝井リョウ)私たち、本当に貧乏性で。割り下、全部使いました! 全てに吸わせて。

(加藤千恵)美味しかった! お肉、すごかったわ……。

<書き起こしおわり>

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