朝井リョウ 高橋愛のピン芸ライブで打ちのめされた話

朝井リョウ 高橋愛のピン芸ライブで打ちのめされた話 オールナイトニッポン

朝井リョウさんが2022年10月22日放送のニッポン放送『朝井リョウと加藤千恵のオールナイトニッポン0』の中で高橋愛さんが有楽町シアターのピンネタライブに出演したのを見て、でか美ちゃんさんとともに打ちのめされたという話をしていました。

(朝井リョウ)でもなんかさ、私はすごいいろいろ悩んだんです。あ、皆さん、まだオープニング、しゃべりますよ? 今からまたもう1段階、しゃべりますけども。なんか、やらなくても別に私たちの人生は続くじゃないですか。この一夜限りの放送って。

(加藤千恵)ありがたいお話だけども。別にお断りしても。

(朝井リョウ)で、やるにあたって今回、すごいたくさんの人のご協力をいろんな面でいただいたし。私、やっぱり生放送、めっちゃお腹の問題で怖いんで。こういう本番みたいな瞬間って、私の人生で少なければ少ないほど、身体的には……でも本当に今も結構ヤバいんだけど。身体的には安心なんですけど。でも、なんか仕事もさ、ムダなことを本当にやらなくなったじゃん? 「ムダなこと」って言っちゃったけど。

たとえば取材とかもさ、もうリモートで全部できるし。対談とかも滅多なことがない限り、今は顔を合わせないし。本を出したら書店回りっていって、たくさんの本屋さん、書店さんを回ってサイン本を書いたり、色紙を書いたりとかしていたけど、それもコロナで結構なくなったじゃないですか。

(加藤千恵)まあ私は今、朝井くんが言ったことは全部、嫌じゃないですけど(笑)。

(朝井リョウ)そんなこと言ったら解散だよっ! で、まあそういう感じで、必要なことしかやらないけど日常は回るみたいな感じの中、私はちょっとすごい輝かしいものを目にしたんですけど。

(加藤千恵)はい。何でしょう?

(朝井リョウ)私、ハロプロ大好きなんですけども。ハロヲタ仲間にでか美ちゃんがおりまして。これ、でか美ちゃんからある日ね、「この現場、気になりませんか?」っていう連絡が入ったんですよ。で、なにか追っている人ならわかると思うんですけど。行くべき現場っていうのはちょっと、いろんなジャンルであると思っていて。初武道館とか、そういうのって行っておきたいじゃん?

(加藤千恵)うんうん。わかる、わかる。

(朝井リョウ)そういうのなのかな?って思ったら、でか美さんから高橋愛さんのInstagramのストーリーのスクショが送られてきて。そこに書いてあったのが「有楽町シアターでピン芸をします」って書いてあったんですよ。

(加藤千恵)ピン芸!?(笑)。

「有楽町シアターでピン芸をします」(高橋愛)

(朝井リョウ)で、「嘘だろう?」と思って。高橋愛さん、私も超世代。で、高橋愛さんを見られる時なんて、大きいライブ会場本当に米粒ぐらいのサイズでしか見られないわけですよ。そんな高橋愛さんが「有楽町シアターでピン芸をやります」っていう風に告知をしてて。「えっ、なにこれ? こんな現場があるの?」と思って。それでよく調べてみたら……ちょっと読み上げますね。

そのイベントを。あべこうじさん。高橋愛さんの配偶者の方ですけども。『あべこうじpresents ぴん芸の時間~コントの巻~』。で、出演。あべこうじ。ゲスト、松本クラブ、ルシファー吉岡、守谷日和、たつろう。の並びの中に「高橋愛」という名前があったんですね。今、全員はちょっと申し上げてないんですけども。

(加藤千恵)へー! すごいね!

(朝井リョウ)で、この話さ、なんかそのへんの友達にしてもあんまり伝わらないのよ。加藤さんはお笑いナタリーの中の人なので……。

(加藤千恵)違います! これはごめんなさい。嘘なんで。

(朝井リョウ)あと、これはちょっと1個だけ確認しておきたいんだけどさ。加藤さんさ、この1夜限りの復活を告知した時にさ「大切な大会中に申し訳ございません」とツイートをしてたけど。あれは、ギャグだよね? 『キングオブコント』の……。

(加藤千恵)「告知のタイミング、この日の何時です」って言われて。「マジか!」って内心、思っていたの。

(朝井リョウ)なにが? お話して?

(加藤千恵)だって「みんな、大事な時じゃん! みんな、Twitterなりテレビなりで仲間と……」って(笑)。

(朝井リョウ)ああ、お腹痛い(笑)。

(加藤千恵)ちょうど本当に『キングオブコント』の開始時間ともう重なっちゃっていて。でも本当に言わなきゃいけないし。「ああっ!」って。で、私だって見たいし。

(朝井リョウ)じゃああれ、本気で書いてたんだ。本当に「この『キングオブコント』のタイミングで私たちの告知が入って申し訳ございません」という気持ちで?

(加藤千恵)だってノイズじゃない?

(朝井リョウ)いや、ノイズにもならないのよ!

(加藤千恵)だってタイムラインがね、もう本当に『キングオブコント』のことで流れていくんだよ。「次は誰だ」とか。

(朝井リョウ)だから、大丈夫!

(加藤千恵)でも、本当に邪魔じゃん?

(朝井リョウ)邪魔にもなんないの!

(加藤千恵)なるって! 本当にタイミング悪いと思って。ごめん。大切な大会で……。

(朝井リョウ)で、この並びに高橋愛さんがいることの奇妙さというか、飲み下せなさ?

(加藤千恵)本当。間違い探しにすらならない(笑)。

(朝井リョウ)でしょう? で、たぶんこれを聞いている人もこういうのがわかる文脈の人だと思うのでちょっと今、お話してるんですけど。「こんなの、もう絶対行くしかないじゃん!」と思って、でか美さんとチケットを取って見に行ったんですよ。もう本当、前から2列目。

(加藤千恵)でか美さんと一緒に2列目(笑)。

(朝井リョウ)横並びで2列目で見に行ったんですけど。なんかさ、言うて、そのあべこうじさんプレゼンツだし。ちょっとスペシャルゲスト扱いなのかなとも思っていたわけ。だったんだけど、いざ始まってみたらさ、もう導入からあべさんがさ、おばあさんの扮装をして。「なんか面白いものを見られるらしい」みたいな。その導入からコントだったのよ。「こんにちは!」とかで入ってくるんじゃなくて。いきなりあべさんのそのおばあさんの設定から入って始まって。で、そこから本当に暗転、明転、人がいる。で、コントが始まる。たとえばルシファー吉岡さんだったらそのコントが始まる。それでまた暗転。音楽がちょっと鳴る。明転。で、今度は松本クラブさんがいるっていう。もう超ストロングスタイルで!

(加藤千恵)その後、何もないんだね。

(朝井リョウ)そうなの! 本当にストロングスタイルでどんどん進んでいって。「えっ、この流れで高橋愛が出てくるの?」って思って。もうすごい緊張してきちゃって。でも本当、後半にね、たつろうさんがすごい緻密なあるあるのネタをやって。で、暗転して音楽が鳴ってあってパッと明転したら、本当に板付きで高橋愛がいたの!

(加藤千恵)1人で? へーっ!

(朝井リョウ)ラジオDJのネタをやって! で、その後、なにも別にトークとかせずにもうに暗転して、次の人のコントが回ってきて始まったのね!

(加藤千恵)本当にネタだったんだ。

(朝井リョウ)ネタだった。すごい超ちゃんとしたネタ。会場も笑っているし。で、「マジで!」って思って。最後に一応、全員出た人が集まって。で、あべこうじさんがMCみたいな感じでバーッてみんなしゃべるみたいな時間があるじゃん? で、そこでさすがにね、何かあるだろうと思ってたんだけど。なんかそこには、小松利昌さんっていうあべこうじさんと一緒にミュージカルとか出られていた俳優さんも出られていて。

その方がむしろ、コントをやりたいっていうことであべさんとお話をして生まれたライブだったんだって。だから「小松さんが言い出してくれたんですよ」みたいなことを最後のエンディング、メインでしゃべっていて。で、私は普通に「愛ちゃん」って呼びますけども。愛ちゃんも「へー!」とか言って。ルシファーさんとかと横並びで「へー!」って笑って話を聞いていて。たしかその後、ちらっとは触れたんだけど。あまりにもその並びの……(笑)。

(加藤千恵)本当にワンオブゼムとして(笑)。

(朝井リョウ)ワンオブゼムとしてさ。高橋さんがラジオDJのコントをやったんですよ。で、それを見て帰りの電車ででか美さんと2人で打ちのめされて。だってさ、「絶対やらなくていい」って言ったらあれかもしれないけども。

(加藤千恵)そうね。一生やらなくていいよ。

(朝井リョウ)そんなプレッシャー、感じなくていいわけじゃん? 立たなくていいステージって言ったら、ひどいよね? なんかでも……。

(加藤千恵)わかるよ、わかるよ。本当に別にやらなくたって、断ったって、高橋愛さんに何の問題もないというか。

(朝井リョウ)と思ったんだけど、本当に何の特別扱いもなく、がっつりコントをやって。最後は横並びで小松さんに「コント、やってましたね」って。それを見て、2人で「やらなくても人生が進むことは、やった方がいいんじゃないか」っていう。それをすごい噛みしめたんですよ。

(加藤千恵)いや、でもその話は本当にかっこいいね。めちゃめちゃかっこいい。

「やらなくても人生が進むことは、やった方がいいんじゃないか」

(朝井リョウ)でしょう? これがしかも有楽町シアター。すぐそこで行われていた話で。その流れでちょっと富山さんからこの話をいただきましたから。本当、高橋愛さんが蘇って。「こういうのって、やった方がいいんだ!」って。

(加藤千恵)じゃあ、高橋愛さんのおかげで?

(朝井リョウ)皆さん、高橋愛さんのおかげなんですよ。ぜひ、皆さん。高橋さんのインスタなどに……やらないでくださいね?

(加藤千恵)本当に意味がわかんないし。やめて(笑)。

(朝井リョウ)それは嘘だからね。皆さん、ありがとうございます。

<書き起こしおわり>

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