宇多丸 梅田サイファー『キングオブコント2022』テーマ曲を絶賛する

宇多丸 梅田サイファー『キングオブコント2022』テーマ曲を絶賛する アフター6ジャンクション

宇多丸さんが2022年10月12日放送のTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中で『キングオブコント2022』についてトーク。梅田サイファーが務めたオープニング楽曲を絶賛していました。

(宇多丸)でもね、その後のもう日比さんの……俺、だから気づいて。「ああ、日比さん、こんな大仕事を控えて……」って。まあまあ、噂の『キングオブコント』ですよ。

(日比麻音子)ありがとうございます。もう水曜日にエネルギーをチャージして、土曜日に向かったという感じでした。

(宇多丸)よかったです。メールも来ておりまして。まずこちら、ご紹介させてください。「日比さん、土曜日は『王様のブランチ』から『キングオブコント』まで丸一日のお仕事、お疲れ様でした。『どんだけ働くのよ』と思いながらテレビを見ていました」。昨日も『Nスタ』でしたからね。見ながら熊崎くんと「日比ちゃん、すごいな」って。熊崎くんがしみじみ、「でもやっぱり日比さん、頑張り屋さんだし。優秀でひっぱりだこなのはそれは当たり前だ」ってことを言っていましてね。力説してましたよ。

(日比麻音子)クマス……もう本当にありがたい。

(宇多丸)「『キングオブコント』での肩を半分あらわにしたセクシーなお召し物に思わず『おお……』と声が出た視聴者は私だけではなかったと思います。素敵なMCっぷりに日比さんの素晴らしさを再認識しました」。

(日比麻音子)恐縮です。

(宇多丸)さらには、こんなメールもいただいています。「先週の土曜日、TBSテレビでは特番『お笑いの日』の大トリとして『キングオブコント2022』が放送されましたね。司会・進行は我らが日比ちゃん」。ダウンタウン浜田さんと一緒に……もう名コンビですよね。

(日比麻音子)いやいや、恐縮です。

(宇多丸)浜田さんの信頼が厚いというのは非常に大きいですよね。後ほどもちょっとね、お二人のコンビネーションというか。私、もちろんね、全然足元にもおよばない、比較するのもおこがましいですけども。見ていて、なんていうか、「たぶんこの時間はきっとこうであろう」みたいなことを想像しながら見ると、さらにですね、「えっ、この2人、どれだけすごいんだ?」みたいなことを……。

(日比麻音子)「3時間の生放送」という点においてはアトロクでも同じですし。

(宇多丸)まあ、こっちは酒くらってね、おならをしたりするだけなんですけどね。

(日比麻音子)時にはね(笑)。

(宇多丸)それで……「日本一を決めるのにふさわしい面白さだったのはもちろん、『キングオブコント』のオープニングVTRの瞬間にも驚かされました。『キングオブコント』のオープニングVTRはここ数年、第一線級のクリエイターが制作されております。一昨年は格闘技の煽りVTRでおなじみの映像ディレクター、佐藤大輔氏。去年は映画監督の今泉力哉氏。そして今年はラップグループ・梅田サイファーによる出場10組の紹介ラップという趣向でした。

たった4小節で各組のキャラクター、持ち味、歩んできた歴史など的確な言葉を詰め込んで、なおかつバチバチ韻を踏んで語り尽くすという、お笑い賞レースの最高到達点を見たような気がします。最高にかっこよかったですし、大阪を拠点にする梅田サイファーだからこそ、芸人さんたちへのリスペクトを感じる内容でした」という。

そうなんです。僕ね、昨日も言ったんですけど『キングオブコント』、まだ録画を全部見れてないんですよ。なのでリアルタイムでパチッとつけて、「録画してるから」っていうんで。でも、ちょっとやっぱり日比さんの様子が心配で。もう本当に気が気じゃないって。それで部分的に見たところの話をぜひ聞きたいんだけど。で、さっきね、遅まきながら「そうだ。梅田サイファー、やったらしいね」っていうことで。

梅田サイファーといえば、『水曜THE NIGHT』。私がね、ABEMAでやっていた枠をサイプレス上野へ禅譲。そこからのさらにね、梅田サイファーにバトンが渡ったわけですから。そういう意味でも後輩たちですし。それで見たらさ、めっちゃかっこいいのね! 最高!

(日比麻音子)いや、正直、痺れましたよ!

(宇多丸)やっぱり『フリースタイルダンジョン』以降、日本語ラップというのがいろんなメディア、メジャーなメディアの場で使われることが……CMとか番組とかで使われることが本当に多くなりました。それ自体、すごく嬉しく思ってるんだけど。その中でもやっぱり扱われ方はピンキリというか。言わせてもらえば、それはあって。まあ、ギミックだなとか、なんていうか、ラップのかっこよさとはまた別に、そのバトルっていう形式、形だけが残ったものとか。あとはもう単純に本当に面白おかしい、なんかある種の表面的な……まあ、それはそれでいいんだけどさ。別に。

それで「消費されてるな」って思うことあるんだけど。これは本当に正々堂々、もう全員がスキルをぶつけて。本当にだから芸人さんたち、これから出てくる皆さんに恥じない内容を本当にぶつけていて。わかりやすいし、聞き取れるし。字幕が出るっていうのもあるけど。それぞれに、またそのそれぞれの個性もちゃんと出てて。あのね、「これはかっこいい!」ってもう、見終わった時に拍手しちゃった。すげえかっこいい!

(日比麻音子)いや、本当、本当。

(宇多丸)だから日本のエンターテインメントで、お笑いっていうのは今、もうメインストリーム中のメインストリームだけど。そこに恥じない……そしてやっぱりラップができることっていうのをちゃんとやったっていう意味で、これは相当にいい仕事をしたね!

(日比麻音子)いやー、嬉しい! 私、すごい嬉しい!

相当にいい仕事をした梅田サイファー

(宇多丸)めちゃくちゃこれはいいよ! すげえいい! そしてやっぱりこれ、なんていうか、ラップっていうものも表現のなんて、いわゆる即興のフリースタイルとは違って。もちろん考え抜かれて、4小節に全部バシッと入れているっていうことの良さっていうのがきっちりと皆さんに伝わったと思いますし。梅田サイファー、いい仕事をしたと思います。本当に。いやいや、これは感服いたしました。

(日比麻音子)本当にあの時間ってすごく大事で。やっぱり皆さん、もう何年もかけてこの決勝の舞台にたどり着いた。で、今回は5組が初出場だったので、もう皆さん大変緊張もされていたと思うんですけど。あそこのオープニングでバチッと、なんか背中をバーン!って叩いてくれるようなかっこいいラップで。

(宇多丸)ねえ。これこそ滑ったら大変なことになるし。あと俺、思ったのは、もし自分がそのコントグループだったとしたら、自分のところに当てられたのがしょぼいラップだったら嫌じゃん? やっぱり。

(日比麻音子)ちょっと的が外れていたりしたら……。

(宇多丸)そう。的外れていたり。「なんだよ、俺のパート、ヘボいじゃんか」とかだったら嫌なわけで。それもね、聞いていたら、ない。皆さん、それぞれにきっちりちゃんといいところを押さえていて。

(日比麻音子)実はあそこで泣きそうになってました。

(宇多丸)いや、本当にさっきのメールにあった通り、ある種こういうオープニング、日本のこういうのの中でも結構最高級によかったんじゃないの? マジで。マジでマジで!

(日比麻音子)語り継がれるようなオープニングですよ。

(宇多丸)マジで本当に。いやいや、ということで梅田サイファーがいい仕事をしたということで。さらにいい仕事をしたのが……これ、もちろんコント師の皆さんもそうですが。これは、TBSアナウンサー日比麻音子さんと言わねばならぬのが現状でございまして。ちょっと私、全部は見切れてないんだけど。でもね、かなりクライマックスに近いところ……賞レースに絡んでくるところ。まあ、結果は正直、耳に入っちゃってるというか。

翌日、『アッコにおまかせ!』をつけたら……絶対に知るまい。結果は見るまいと思っていたんだけども。6チャンネルをつけた俺が悪いんだけど。パッとつけたら、「あっ!」っていう。「初めてのワイプ」っていうことでいらっしゃって。まあ、結果はわかってたんですけども。そのへんに絡む、その前後のあたりを拝見したんですけど。それを見てて思ったことなんて話を、行きつけのカレー屋の具が小さくなったことで不景気を感じて話しと並べて、お送りしたいと思います(笑)。

(中略)

(宇多丸)先ほど、梅田サイファーの『キングオブコント』のオープニングを絶賛しましたけども。

(日比麻音子)TVerでも見られるので、ぜひ皆さん、ご覧ください。

(宇多丸)その、さっき言ったなんていうか、いろんなラップの使い方。メディアでの使い方、CMでの使い方、テレビ番組の使い方、いろいろある中で、結構これは最高峰に近いんじゃないかな? 僕が思い出したのは、今や社長としても大活躍。SKY-HIこと、AAAの日高くんね。彼が古坂大魔王さんと一緒にイトーヨーカドーのCMでラップやった時があって。彼がある意味、ラッパーとして世間的にすごく注目される最初の瞬間だったと思うんだけども。あのCMを当時、僕はすごい大絶賛したのね。

で、その時に言ったのは、つまりその「スキルの誇示」っていうか。ちゃんと上手いラップであることを誇示して、しかもCMとしてちゃんと成り立たせていて。いいラップの使い方というか、いい出方だと。「これはすごくいい」っていう風なことを説明したんだけども。ちょっとそれに近いものを感じました。

SKY-HI・イトーヨーカドーCMラップに近いものを感じる

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(宇多丸)だからバラエティとかCMでの生かし方って意味で、ちゃんと上手いラップ。しかも意味もちゃんと伝わる。これはスキルがないとできないことをちゃんとやっていて。申し分ないと思います。100点。もう、すごい!

(日比麻音子)わー、すばらしい! もう1回、見よう!

(宇多丸)梅田サイファー、満点。マジで。

(日比麻音子)嬉しいな!

(宇多丸)で、さらに満点な……と言えば、もちろんコント師の皆さんもそうですし、あとは日比さんですよ。お疲れ様でしたね。

(日比麻音子)ありがとうございます。

<書き起こしおわり>

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