Creepy Nuts『2way nice guy』を語る

Creepy Nuts『2way nice guy』を語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

Creepy Nutsのお二人が2022年5月2日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン』の中で映画『極主夫道 ザ・シネマ』の主題曲『2way nice guy』について話していました。

(DJ松永)はい。ここで我々Creepy Nutsの新曲を初オンエアーします。映画『極主夫道 ザ・シネマ』に書き下ろした主題歌になります。こちら6月1日に配信リリースされます。非常に自信曲でございます。

(R-指定)もうライブとかでね、リリース前に何度かやってるんですけど……全会場爆上げ。

(DJ松永)爆上げ(笑)。簡単。赤子の手をひねるかのように……未発表なのによ? 未発表なのにこの曲をやれば、赤子の手をひねるかのように。

(R-指定)いや、松永さん。ハードル上がるかもしれないから……(笑)。

(DJ松永)昨日のさいたまスーパーアリーナも、もう爆上がり。

(R-指定)正直、そうなんです(笑)。みんな、知らない曲なのに歌い出して。もうかかった瞬間、ビョンビョンみんな跳ぶ!(笑)。

(DJ松永)で、ちなみにいろんな人から「その日一番の盛り上がりだった」って……。

(R-指定)フハハハハハハハハッ! お前……(笑)。

(DJ松永)俺らが調子こいて言っていたけど、それは本当だったって。

(R-指定)ホンマに「一番になったんちゃうんすか?」って言っていたら後々、「本当にすごい盛り上がっていた」って言ってくださったというね。ありがたいことに。

(DJ松永)って言ってかけるの、すごい怖い(笑)。

(R-指定)いや、そうやねん(笑)。お前、なんで? クッソ!(笑)。

(DJ松永)すっごい怖い。後で言えばよかった(笑)。

(R-指定)ちょっと曲発表のチューニングも俺ら、わからくなってるの?(笑)。

(DJ松永)とりあえず、聞いてもらって、判断してもらって。で、よくないと思う人もいるかもしれません(笑)。でも、我々個人的には自信曲です。Creepy Nutsで『2way nice guy』。

Creepy Nuts『2way nice guy』

(DJ松永)はい。お送りしたのはCreepy Nutsで『2way nice guy』でした。どうですかね? 我々的には手応えが非常にございます。

(R-指定)ございますね。これ、『極主夫道』っていうね、漫画原作のドラマの映画版の主題歌ということで。やっぱりどうしてもね、書く時に僕なんか「テーマ、どないしよう?」みたいな感じになるわけですよ。まず松永さんがフィーリングでビートがあって。とにかく、ビートがもう超アゲアゲじゃないですか。アゲアゲの感じで、しかももう超踊れるというか、乗れる音で。『極主夫道』って極道をしてた主人公が主婦になって、その極道の時の癖やったり、極道の時の持ってたスキルなんかを主婦の動きに生かす。

それがばっちりはまっていくという面白さの漫画なんですけど。「あれ? これで俺、何を書ける?」と思った時に、それこそいっぱいね、仲間の頭脳があるんで。仲間のラッパーたちが多いんで。1回ね、梅田サイファーのKZという人が家に泊まりに来た時に「今、こういう話が来てて。テーマがムズくてね……」みたいな相談した時に、そのKZさんが「うーん。でもRもそんな感じちゃう?」みたいに言われたんですよね。「学生の時とか、その苦手なこととか、怒られたことか、いっぱいあったけど。たぶんそれで今、ラッパーなって生きてるもん、いっぱいあるんちゃう?」みたいに言われて。「ああ、そうか」って。

主人公みたいにいわゆる極道という、危ないあれやけども。それがめっちゃ家庭的なことにまさかのタイミングとかまさかの場所にハマるみたいな。そういうのって俺もそうやったな、みたいなことがあって。そこからガーッと連想していって「バカとハサミは使いようみたいなことわざ、あったな」みたいな。そこから着想して「ハサミと俺ら」みたいなのとかが出てきて。で、二つぐらい使い道があるのを「2way」って言うじゃないですか。それで「2way」……使い道が二つ、いい方と悪い方とがあった男みたいな感じで。それで『2way nice guy』みたいなところになったという。そういうテーマの楽曲ですね。

(DJ松永)俺、このトラックは正月、もうバキバキになっていた時に作っていて。もうマインドセットして、今までのCreepy Nutsにはないやつを作りたくて。で、最近早い曲を作ってなかったから、早い曲にして。かつ、インストで、間奏、ブレイクで乗れる部分を作りたいなと思ったの。歌がないところで。それで歌がないところの多い曲を作りたいと思ったの。俺らの曲って歌、パンパンに詰まってるじゃん? で、ブレイクだけじゃなくて、間奏もサビ前、大サビ前の間奏もありつつ、サビと同じぐらいに印象的なブレイクも作って。あれ、実は半分ぐらいインストなんですよ。この曲って。

(R-指定)そうやんな。

歌がないところの多い曲を作りたい

(DJ松永)そう。実は歌ってるところは半分、歌ってないところも半分。だから半分半分ぐらいの塩梅なんだよね。この曲。それでかつ、何も考えずに乗れるっていうのが俺の中のテーマだったんだよね。何も考えず、情報量も……だからある意味、楽器数とかは多いし、レコーディングもかなり大規模なレコーディングだったけど。けど、ある種サラッと聞ける……詰まってるものは詰まってるんだけども、ある意味情報量が少ない曲にしたかったんだよね。あと、普通にエレキギターじゃないっていう。

これでエレキギターのカッティングが入っちゃうとすごい普通のサウンドになるんだけども、そこはやっぱり俺の大好きなエレキシタールで弾いてもらって。変な……ちょっと変なところを作りたいの。で、このドラムも4つ打ちだからさ、キックとクラップを重ねてるんだけど。それも全部打ち込みなんだけど、ハイハットだけ生っていう。そういう……普通はどっちかに振るんだけどさ。

(R-指定)なるほどな。

(DJ松永)ドラムをハイハットだけ生にしてみたりだとか。まあ、間奏のところとかで「ウワー」って言っているやつとかは自分の家で「ウワー」とか言って。その声をダブっぽいスペースエコーみたいなのをかけてみたりとか。なんか、普通のポップスじゃやらない変なこととかをいろいろ試しながら、俺らの絶妙なフィルターを通すっていうさ。

(R-指定)だからやっぱり俺も音を聞いた時に、4つ打ちの乗れるやつやけど、どこかやっぱりいびつさとか、黒さみたいなのも漂ってる状態。めちゃくちゃ絶妙なバランスのね、やつだったから。

(DJ松永)そうそう。だから結構本当になんか、今までないけどちゃんと俺らの出汁が効いたいい曲ができたなってすごい思ってます。

(R-指定)たしかに。歌詞的にも、俺の話であって俺の話じゃないんで。なんかやっぱりずっと今までは俺の話みたいなのを中心に書いてきたけど、これは結構やっぱり、1バース目なんかは特に、それこそ映画の主人公やったり。別の……なんかイメージとかでは俺が結構、それこそMC TYSONとかとフィーチャリングして。そう。ハード系のラッパーとフィーチャリングした時に、そいつの人生と俺の人生みたいのはあるけど。この『2way nice guy』では1曲でそれになっている。1バース目が言うたら俺と真逆の人間の話で。2バース目はちょっと俺に近しい人間の話みたいなってたり。

(DJ松永)なるほどね。そうだよね。結構、そういうフィクションが入ってくるあたりも徐々に今年からいろんな挑戦をしていこうかなと思っております。皆さん、お気に召したでしょうか? 6月1日に配信リリースでございます。

(R-指定)ぜひ、お願いします。

<書き起こしおわり>

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