渡辺志保とDJ YANATAKE Kanye West『DONDA』2度目のリスニングイベントを語る

渡辺志保とDJ YANATAKE Kanye West『DONDA』2度目のリスニングイベントを語る INSIDE OUT

渡辺志保さんとDJ YANATAKEさんが2021年8月9日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中でカニエ・ウェストがアトランタで開催した2度目の『DONDA』リスニングイベントについて話していました。

(渡辺志保)それで、そのロックスの3人がどこに行ったか?っていうと、アトランタにいらしたわけ。それがなぜわかったか?って言いますと、皆さん……クソ暇な人以外、見てないかもしんないですけど。なんとカニエさんの……ここからの今週のカニちゃんコーナーに入りますけど。カニエ・ウェストさんがアメリカ時間で8月5日の夜から。だから日本時間だと8月6日の朝からっていうことになったのかな? 元々、『DONDA』のリスニングパーティーを7月の22日だか23日だかにやりまして。それでアルバムは出なかったじゃないですか。『INSIDE OUT』でも何度も話したけど(笑)。

(DJ YANATAKE)俺はさすがに、iTunesストアの予約が出たから。

(渡辺志保)日付つきでね。

(DJ YANATAKE)だけど志保さんに会った時に「いや、年内に出ればいいんじゃないですか?」みたいなことを冗談で言っていたけども。本当にまた延期しちゃってね。今のところ、8月15日ですか?

(渡辺志保)そう。お盆ですよ。お盆とともに『DONDA』が下りてくるっていうね(笑)。そんで、アメリカ時間の木曜日、7月22日の夜にアトランタでリスニングパーティーをして。この番組でもAki Ikejiriさんがそれを見に行ったっていうことで急遽、『INSIDE OUT』に出ていただいたということがありまして。

渡辺志保とAKI IKEJIRI Kanye West『DONDA』リスニングイベントを語る
AKI IKEJIRIさんが2021年7月26日放送のblock.fm『INSIDE OUT』に電話出演。アトランタで開催されたカニエ・ウェスト『DONDA』リスニングセッションの模様を渡辺志保さんと話していました。

(渡辺志保)その2週間後の8月5日の夜に、また2回目のリスニングパーティーをしますということで。

(DJ YANATAKE)前代未聞もいいところですよ。

(渡辺志保)そう。だから2週間経っているから、できたのかな?って思うじゃないですか。そんでさ、本チャンのリスニングパーティーを開催するまでにアキさんも仰ってたけどカニちゃん、ここんところずっとリスニングパーティーの会場になったメルセデスベンツドームの中の楽屋みたいなところを本当に日本のビジネスモデルの一部屋みたいに。

(DJ YANATAKE)窓なしのね(笑)。

(渡辺志保)そうそう(笑)。コロナの陽性者が隔離された時に行くような……で、靴とかをちょちょっと横に置いて。マットレスと枕が置いてあって。そこに宅とマイクがちょっと無機質な感じで置かれているっていう、その部屋に泊まり込みでずっと、だから『DONDA』を仕上げていらっしゃるっていう生活を2週間ほど送っていて。

(渡辺志保)で、何を思ったかその2回目のリスニングパーティーが始まる12時間前? 24時間前かな? に、そこの部屋からの中継を始めたんですよね。で、サウンドはオフの状態。ミュートのままで中継されてたんですけど。それがまたAppleMusicのプラットフォームを使って『DONDA』のストリーミングをずっとずっと……楽屋のストリーミングっていうか、カニちゃんが寝るところとか、ワークアウトするところとかも流れてましたけれども。カニちゃんの部屋をずっとベタ付きで定点カメラで中継するっていうのをAppleMusicでやっていて。

もう「ええっ!」みたいな。そこにチャンス・ザ・ラッパーが普通に携帯の充電をしたりしているのが映ったりしていて。「あ、チャンス・ザ・ラッパーが来ている!」って思ったり。で、そこで話が戻るんですけども。ジェイダキスとシーク・ルーチとスタイルズ・Pのザ・ロックスの面々が「ウエーイ! 来たぜ!」みたいな感じで登場をしたのよ。

カニエの部屋の定点映像

(渡辺志保)だからもう繰り返すけど。世界中のヒップホップファンがVERZUZでザ・ロックスに対する株が爆上がりしていたところに、そのままのテンションでカニエさんのそのレコーディング部屋にザ・ロックスの3人が突撃っていうか、招かれていたから。もう本当に「はあ?」って思って。「これはもう、大変なことが起こるぞ」っていうことで、8月6日にリリースが再度予定されていた『DONDA』を待ち望んでいたわけなんですけども。これもまた繰り返すけど、結局今、まだ出てないという。結論からねと申しますとまだ出ておらず、8月15日に再々度、仕切り直しになったということですね。

(DJ YANATAKE)なんかもう小ネタの嵐みたいな感じになってますけど。ショーの最後……あれ、バレンシアガの人が。

(渡辺志保)衣装をね。

(DJ YANATAKE)衣装っていうか、ショー全体プロデュースもしたんでしょう?

(渡辺志保)はいはいはい。最後、カニちゃんがファーッとね。

(DJ YANATAKE)アキさんが激写してましたけども。

(渡辺志保)そうそう。Instagramにね、素敵なお写真を載せてましたけれども。

(DJ YANATAKE)あれなんかは本人じゃない説がありますね(笑)。

(渡辺志保)ああ、そうなんだね!

(DJ YANATAKE)そういう小ネタばっかり拾っているんですけども(笑)。

(渡辺志保)ワイヤーアクションなのかなんなのかわからないけど。あんな急にすげえ演出、できるのかな?ってちょっと思っちゃったんですけど。あとはね、本当に真っ黒な格好をした方が何百人とエキストラとして舞台上にワーッて。その中にもザ・ロックスとかリル・ヨッティとかいらっしゃるたみたいですけど。そういう一幕があったりとか。

(DJ YANATAKE)あれ、リル・ヨッティとかもそうだけどさ。意外と参加してる人がさ、みんなスタンドで見ていてさ。自分のバースがかかるとめちゃくちゃ喜んでるのがあれ、すごい印象的だった。だから「あっ、俺のバース、ちゃんと入るんだ!」みたいなのをそこで確認するみたいなさ(笑)。

(渡辺志保)そうそう。キッド・カディとかもTwitterかなんかで「俺もはじめて最終バージョン、聞きました」みたいなことをつぶやいていて。みんな、やっぱりそんな感じなんだと思ったし。

(DJ YANATAKE)あと、なんだっけな? めちゃくちゃショーの間に携帯で怒鳴っていたでしょう?

(渡辺志保)そうそう。なんかマイク・ディーンにね(笑)。

(DJ YANATAKE)「こんなんじゃまだミックス、終わらせられねえぞ!」みたいな(笑)。

(渡辺志保)「ミックス法が間違っているぞ!」みたいなね。もうたまんないよね。マイク・ディーンも「じゃあ、やるなよ」って思うよね(笑)。「お前がやるって言ったんじゃん?」っていうね。

マイク・ディーンを電話で詰める

(渡辺志保)で、また2回目のリスニングパーティーもキム・カーダシアンが4人の娘さん、息子さんと一緒に参加いていて。キムさんもバレンシアガでね、写真を上げていて。

(DJ YANATAKE)全身黒タイツの。インスタ、すごいですよね。これ。

(渡辺志保)カニエさんと同じね、言ったらペアルックですけどね。

(DJ YANATAKE)とんねるずみたいな格好をしているわけですね。

(渡辺志保)モジモジくんみたいなね(笑)。

(渡辺志保)だからもう、すごいし。毎回……これ、本当にカニエのアルバムが出るたびに毎回言ってますけども。出るまでもこんなに騒がせるっていうか、ハイプしちゃうっていうのはもうやっぱカニエにしかできないし。なんかもう、「It’s so Kanye(超カニエっぽいよね)」で全てが許されてしまうっていうのもやっぱりカニエ・ウェストのすごいところだなと思ったし。で、本当に最近、ダベイビーの失言とかもあって。誰もがキャンセルされちゃう世の中なわけじゃないですか。あんなにヒットシングルを出したけれども、やっぱり一言よろしくないようなことを言っただけでフェスが軒並みキャンセルみたいになるけれども。

渡辺志保 DaBabyの同性愛者嫌悪・差別発言問題を語る
渡辺志保さんが2021年8月2日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中でダベイビーが同性愛者を嫌悪・差別する発言をした問題について話していました。

(渡辺志保)でもカニエなんてさ、本当にいきなり大統領選に立候補して。もう失言っていうか、「えっ、どどど、どういうこと?」みたいな。中絶に関する過激な発言なんかもあって、実際にそれでキム・カーダシアンと離婚みたいになっているわけだけども。それでもやっぱり彼が作品を出すとなると、みんなが……これだけのラッパーが。ジェイ・Zからリル・ヨッティからスティーブ・レイシーとかも今回、来ていましたし。こんだけのメンバーがセレブレイトするわけじゃないですか。もう本当にすげえなって思いますよね。

(DJ YANATAKE)本当にリリースが待ち遠しいですけども。なんかとりあえず、ファンの間で、これも噂になっているだけですけども。その、ちょっとずつ伸ばしているのはドレイクを煽っているんだ、みたいな。

(渡辺志保)ああー(笑)。

(DJ YANATAKE)一応、そういう見方をしている人たちもいたりしますけども。でもさ、思い起こせば50セントとカニエ・ウェストが同日発売でね。

(渡辺志保)MTVのVMAで睨み合ってね。

(DJ YANATAKE)浜崎あゆみ対宇多田ヒカルなんていうのもありましたけども。なんか、意外とみんな、そういうのも期待をしているんだな、みたいなね。実際に。

(渡辺志保)ああ、対決みたいなね。リアルVERZUZみたいなね。

(DJ YANATAKE)これ、同日発売になったらどうなっちゃうの?

(渡辺志保)どうなっちゃうのかね? でも、今の時代、どうなんでしょうね? そういうのとか、あんまりなんかいい結果を生まないような気もしますけどね。なんかただでさえリリース作品が多いのにね。

(DJ YANATAKE)それでね、ワイワイしているのを見たいだけだと思うんですけどね。

(渡辺志保)で、私もストリーミングを全部、きっちり見たわけではないので何とも言えないんですけど。今、ちょっと『Hurricane』っていう曲がCDクオリティーのものがもうリークされてて。あと、『DONDA』のアルバムの発売ページにも出たり消えたりみたいな感じで。

(DJ YANATAKE)そうそう。クレジットだけね。他はみんなトラック1、トラック2とかなっているんだけども。この曲だけポンとタイトルが出て。ザ・ウィークエンドとリル・ベイビーっていうね。

家族を失った喪失感

(渡辺志保)その歌詞だったかな? メモをしておけばよかったですけども。家族に対するリリックがあって。「お前が本当に愛しているのは一体なんなんだ? そう俺はキムに聞いたんだ」みたいな歌詞があったり。やっぱり自分が家族を壊してしまったじゃないですけど。これ、出たらちゃんとじっくり歌詞を聞いてお話したいなと思うんですけど。やっぱり『DONDA』』ってそもそも自分の亡くなったお母さんに捧げたアルバムで。

かつ、その後にカニエとキム・カーダシアンは離婚して。なんていうか、カニエは家族に対する喪失感みたいなものを2度、味わっているわけなんですよね。で、それがやっぱり随所随所、リリックの端々に反映されているような感じがして。結構切ない気持ちで聞いちゃったし。しかも、そのリスニングパーティーにカニエとおそろコーデで参戦しているキムってどういう気持ちで聞いたんだろう?って思うしね。

(DJ YANATAKE)これ、どこまでがシナリオか、わかりませんよ。

(渡辺志保)そう。この間、アキさんも言っていたけど。ここまで、離婚の時期まで仕込んでいたら怖いよねっていうのにもつながっちゃいますけども。だから一体どんな形でリリースされるのか。年内までに出たらいいなって思ってるぐらいなんで。もしも8月15日に出たらラッキーだなと思うし。あと、ジェイ・Zとの『Watch the Throne 2』も年内に出るみたいなことを言っていて。

(DJ YANATAKE)年内……まあ、3年以内ぐらいですかね(笑)。

(渡辺志保)そうよね(笑)。だから期待するだけバカを見ますから。今、世界中のヒップホップヘッズがバカを見てるからね。「出ないんかい!」って。

(DJ YANATAKE)でも、みんながこんだけ手玉に取られているってすごいですけどね。

(渡辺志保)本当にそう。ちなみに、日本は今、8月9日ですけども。昨日の8月8日。10年前の2011年の8月8日に『Watch the Throne』がリリースされたということで。10th アニバーサリーを迎えたっていうことですね。早い! そんな感じです。で、ちょっと最初の話に戻るけど。ザ・ロックスの面々をフィーチャーした曲が『Jesus Lord』っていうタイトルだったかな? で、それにはなんとジェイ・エレクトロニカも参加してて。本当に分厚いバースの応酬っていう感じにもなっているし。ちゃんとそれぞれ、やっぱり神をテーマにラップしてるんですよね。やっぱりラップが上手いのは当たり前だけど、こういう曲をガツンと聞かされると、本当にヒップホップって素晴らしいアートフォームだなっていう風に思いました。

(DJ YANATAKE)これ、今いろいろとスクショでメモしてたのを見てるんですけども。この「DONDA」って書いてある防弾チョッキを着ているんですけども。「DONDA」ってお母さんの名前だからね。だから、俺が「シズコ」って書いてある防弾チョッキを着てるみたいなことでしょう?

(渡辺志保)そうよ。だから私も「ヤスヨ」って書いてあるのを……(笑)。しかも、これがマーチャンになって世界中のファンが着るわけでしょう? 世界中が「ヤスヨ」って書いてあるのを着るみたいな……すごいですよ。で、アルバム全体もそのドンダさんのスピーチが散りばめられているっていう感じですし。それこそ、ジェーン・スーさんとTwitterでもちょっとやり取りしたんですけども。ちなみに私は両親ともに存命で。今まで、離婚も経験したこともないから家族のメンバーが変わるっていうことが今まで経験したことがほぼほぼないんですよね。

だからそういう私みたいなリスナーが聞くのと、実際にカニエさんみたいに自分も若い時にお母さんも亡くされて。その後に離婚してとかね、そういう経験がある方が聞く『DONDA』っていうのはたぶん違うんだろうなって思いますし。そういったところもちょっと、まあ楽しみっていうと変な言い方かもしれないですけども。皆さん、どういったリアクションになるのか、ちょっと興味深いなと思っています。

DaBaby問題

(DJ YANATAKE)あと、ちょっと余談ですけども。さっきチラッと話題に出たダベイビーですけど。ダベイビーと2チェインズが参加している『Nah Nah Nah』っていうあれは先行曲じゃないのかな? あれだけども。ストリーミングおよび配信から全部BANされたっていうね。まあ、自分たちで削除したのかな? たぶんこれはカニエチームも昨今のダベイビー問題についてっていうことなのか。まあ、声明が出てないのでわからないですけども。なんかね、まあダベイビーもでも……僕、ちょっとその英語のニュアンスも自分の理解力が弱かったところもあるんですけど。

なんかまあ一応謝って。ちょっとそのダベイビーの1回、謝った文章ってさ、やっぱりキャンセルカルチャーの怖さみたいなのをすごい思っているわけですよ。謝ったところでさ、その失言の謝り方とタイミングを失敗するともうブワーッて。その速さ、スピードがさ、ゲームで言うと「死体撃ち」みたいな。これはあんまりよくない言い方ですけど。その怖さもすごい同時に感じてたんですけど。結局、その謝り方が……まあ、ダベイビーもkっちあんまり性格がよくないと思うんですけども。謝ったその文章を削除したんですよね。

(渡辺志保)ああ、そうだったんですね。

(DJ YANATAKE)で、結局だから「やっぱりちゃんと謝ってなかったんじゃん」みたいな風に取られちゃっても仕方ないのかなっていうね。ちょっとこれ、しばらくこの火は消えなそうだなって。

(渡辺志保)たしかにね。2度目の謝罪文はちゃんとそういうチームの方が書いたんだろうなっていうか。ちゃんと……最初の謝罪の文章っていうのはたぶん本人が生々しく本当の気持ちをそのまま書き込んだんだろうなっていう感じがねしましたけれどもね。

(DJ YANATAKE)もう本当に1個のなにかですごいひっくり返っちゃうからね。ただ、キャンセルカルチャーも怖いなって思いますけども。

(渡辺志保)はい。ちょっとそのへんも考えていかねばならないなって思いますが。

<書き起こしおわり>

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