渡辺志保 2020年グラミー賞を語る

渡辺志保 2020年グラミー賞を語る INSIDE OUT

渡辺志保さんが2020年1月27日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中で2020年のグラミー賞DJ YANATAKEさんと振り返っていました。

(渡辺志保)今日はですね、私も本当に1年に1回の最大のお楽しみという感じがするんですけれど。毎年行われる世界最大の音楽の祭典グラミー賞。今年は第62回ですかね。行なわれました。で、日本時間だと月曜の朝になるんですけど、現地アメリカのロサンゼルスだと日曜日の夜ということで、今日も朝起きてレッドカーペットからチェックして。

(DJ YANATAKE)ああ、マジで?

(渡辺志保)そうですよ。レッドカーペットでチェックして「あらま!」って。でも今日はその前に、レッドカーペットをチェックしようと思ったら、そのコービー・ブライアントの訃報がありましたので。またちょっとそれはエンディングの時にね、お話しようと思って。私も非常に何かこう、ミックスド・フィーリングというか、なんとも言えない気持ちでチェックを始めたんですけれども。それで例年、WOWOWさんが日本では中継してくださっておりますので、WOWOWにチャンネルを合わせて見ていたという感じ。

ただ、毎年楽しみなグラミーなんだけど、今年のグラミーはかなり混線しておりまして。なぜかと申しますと、グラミーの今日行われた授賞式の本当に数日前にですね、なんと……グラミー賞開催の10日前ですね。これまで、わずか5ヶ月で辞任することになってしったんだけども、初めて女性のグラミー賞の会長に就任した方がいらっしゃったんですね。デボラ・デューガンさんという方。その方がグラミー賞のいろんな賞を決めるレコーディング・アカデミーという委員会があるんですけど。その委員会の中で起きている不正とかセクハラとか、そういったものをその方が一気に告発したんですね。

それで自分自身、女性の会長ということですけれども、自分自身も歴代の男性の会長と比べたら非常に給料も低いとか。それで「あの時、ああいうところでレイプ疑惑があった」とか、そういったものを告発したら、解任されてしまったという。そういったこともありました。それで今日の本番でもトリビュートのコーナーが設けられたですけれども、ケン・アーリックさんというずっとグラミーのエグゼクティブ・プロデューサーを務めていた人物がいるんですけれども。彼に関してもいろんな疑惑があちこちから出てきたところという。そういったこともあった。

それで、かつグラミーの前日。クライヴ・デイヴィスがホストしてるパーティーというか前夜祭みたいなのがあるんですけど。そこでP・ディディが業界アワードのようなものを受賞して、そこでもディディが「グラミー賞はヒップホップに冷たい。そして人種差別的である」という告発をして。ということで、めちゃめちゃ風通しが悪い感じでスタートしてしまったというのもあって、私も何かお祭り気分だけじゃ見られないな、みたいな。それで司会はアリシア・キーズだったんですけど。これは去年も感じなんだけど、アリシアの肩に全てを任せすぎではないのか? 頼りすぎではないのか?っていうのを昨年に引き続き、非常に思ったところでもありました。

(DJ YANATAKE)まあ、なんかちょっと不思議な雰囲気が……コービー・ブライアントのこともあったからね。ちょっといつもと違う雰囲気から始まったみたいなとこもありますけど。何だろうな? 結構割かしでも、順当すぎるところは順当すぎてあんまり面白くないみたいな……。

(渡辺志保)結果、ビリー・アイリッシュが主要四部門を全て制覇するというもうね、前人未到とも言うべき素晴らしい……。

ビリー・アイリッシュが主要四部門を制覇

(DJ YANATAKE)これ、でもビリー・アイリッシュには拍手じゃないですか? やっぱり17歳? 18歳?

(渡辺志保)18歳。その最年少記録っていうのを作りましたから、本当にもう拍手喝采でね。お兄ちゃんとベッドルームで作った曲がね。

(DJ YANATAKE)で、あんまりグラミー賞、ひょっとしたらすごく詳しくない人がいるかもしれないですけど。「主要四部門」というのがありまして。アルバム……。

(渡辺志保)アルバム・オブ・ジ・イヤー。レコード・オブ・ジ・イヤー。ソング・オブ・ジ・イヤー。そしてニューアーティスト・オブ・ジ・イヤー(最優秀新人賞)っていう。

(DJ YANATAKE)それでこう、すでにそれまでに活躍した人の場合にはニューアーティストは取れないからさ。この主要四部門を制覇するっていうのはやっぱりすごいことで。

(渡辺志保)いや、本当にすごいことよ。

(DJ YANATAKE)それで39年ぶり2人目とか、なんかそんな感じですよね?

(渡辺志保)そうなの。だからそれ、すごいもう賞賛に値するべきだし、今年ね、横浜アリーナの来日公演もこの間、アナウンスされていましたから。それもすごいチケット争奪戦みたいになるんじゃないかなと思ったっすね。思ったんですけど……でもこの主要四部門を1人のアーティスト独占するというのは、それぐらい素晴らしいアーティストっていうことなんだが……みたいな。

(DJ YANATAKE)まあ、もうちょっと何かなかったのかな的なこともね。

(渡辺志保)そういうところも思っちゃったりする。ただ、ビリー・アイリッシュは素晴らしいし、これと同じような話を2016年のアデルとビヨンセの一騎打ちの時も思い出しちゃったし。で、それぐらいの時からだんだん、「ブラックミュージック……ヒップホップ、R&Bがこれだけメインストリームになっているの、グラミーの委員会は何を考えているんだ?」っていう論調が結構激しくなっていって。

ニューヨークタイムズの音楽記事をいつも書いているジョン・カラマイカさんという方がいるんだけど。彼とかも結構手厳しい中継ツイートをしておりまして、私も何か「わかるな」みたいな感じで彼のTwitterの内容を見ていたりもしたんだけど。あとね、笑っちゃったんだけどさ、リル・ナズ・Xがすごいいいパフォーマンスをしてたんですね。『Old Town Road』の本当にリミックス全部乗せみたいな、そういうね。

(DJ YANATAKE)BTSからね(笑)。

(渡辺志保)そう。BTSが出てきて、ディプロ。そしてラムジー少年とかも出てきてさ。それでリミックスに参加しているアーティストが変わるごとにセットが変わるっていうすごい凝った舞台設計になってて。で、ヤング・サグも一緒にリミックスに参加しているはずなんだけど。それでセットがさ、たぶんヤング・サグ用の緑色のスカルが溶けてるようなセット。もうスライムみたいな感じのセットに変わるんだけど、そこにヤング・サグは現れず。

Lil Nax X グラミーパフォーマンス

(DJ YANATAKE)あれ、出る予定だったの?

(渡辺志保)出る予定だったみたいよ。

(DJ YANATAKE)来なかった? ああ、そういうことなの?

(渡辺志保)でも、会場にはいたのよ。

(DJ YANATAKE)いたの!? えっ、じゃあどういうこと?

(渡辺志保)会場にはいたの。ガンナと写っている写真を自分でインスタに上げていて。で、リル・ナズ・Xが……もう絶対にスライムなのよ。緑のがなんか溶けているの。

(DJ YANATAKE)えっ、それで出なかったの?

(渡辺志保)で、「ヤンサグ、出ないんかーい!」っていう(笑)。やっぱりかっこいいなって。

(DJ YANATAKE)くそー。面白いな(笑)。かっこいいのかはわかんないけど(笑)。

(渡辺志保)かっこいいと思った。

(DJ YANATAKE)これ、何かに抗議なの?

(渡辺志保)絶対にそうよ。だってカニエも来ない。ドレイクも来ないみたいになっている。で、J・コールもあんだけドリームヴィルがノミネートされたけどもJ・コールも来ないっていう風になっていたから。そのへんはもしかしたらあるのかもしれない。

(DJ YANATAKE)ああ、新しい抗議?

(渡辺志保)ボイコットよ。でもレッドカーペッドは歩くみたいな。でもね、本当にリル・ベイビー&ガンナが揃ってオーディエンスの席に並んでる姿とかすごいなんかかっこいいなと思ったし。Guapdad 4000の長いドゥーラグ姿とかもすごい素敵と思ったし。そういうなんかちょいちょい見どころはあったんですけども。

(DJ YANATAKE)いい場面もあったんじゃないですかね。タイラーのお母さんとかね。

(渡辺志保)ああ、タイラーね。そうね。スピーチの時にタイラーのママを連れていってね。で、タイラーもそうよ。タイラーも授賞式の後の囲み取材みたいなところでその「アーバンミュージックって言えばいいと思ってるだろ? それは逆に俺が音楽をやってること=ラップのカテゴリーに入れるのはお前ら、間違ってるぞ」みたいなことを釘を刺しているシーンとかもありまして。だからいよいよ、なんかヒップホップ勢のグラミー離れというのが加速するのではないかと思ったし。

ヒップホップ勢のグラミー離れ

で、ニューヨークタイムズもグラミーの前日に「グラミーって信頼に値するものなのか? 答えはノーだ」みたいな感じで記事を上げてましたし。かつ、日本の紅白とかも同じ問題を抱えていると思うんですけど。グラミー賞って毎年CBSというすごい巨大なアメリカのネットワークから世界に発信されてるんですけど。年々、やっぱり視聴率が下がってきてるんですって。

(DJ YANATAKE)ああ、そうみたいだね。

(渡辺志保)なんで、昨年はもうワースト記録を更新したんだったかな? そういうこともあるそうなので、本当にいよいよ来年以降どうなっちゃうのかな?っていうのは思いますね。

(DJ YANATAKE)まあね、まあね、まあ面白いところもあったんですけどね。

(渡辺志保)ありましたね。リゾのパフォーマンスとか、やっぱりすごいだったし。H.E.R.のパフォーマンスもすごく……。

(DJ YANATAKE)H.E.R.はもうかならずやるね。最近のアワードではね。すごいね。

(渡辺志保)板についてますよね。そうそう。

(DJ YANATAKE)まあね、でもリゾに関してはやっぱりヒットシングルはね、ビリー・アイリッシュよりもあった気がしますし。

(渡辺志保)まあまあ、彼女はね、ポップのカテゴリーで最初に受賞してましたけども。

(DJ YANATAKE)リル・ナズ・Xも記録を打ち立てたわけですけどね。なかなか届かないっていうね。

(渡辺志保)なかなかね、難しいものがありますね。で、最優秀ラップアルバムはね、タイラー・ザ・クリエイターの『IGOR』が受賞してましたので。まあその『IGOR』についてここで星野源さんと語らったのも懐かしいなと思いながら聞いておりました。

(DJ YANATAKE)ああ、そうですよね。

(渡辺志保)というわけでオープニングチューンを紹介したいと思うんですけど。そこでさ、ニプシー・ハッスルのトリビュートのステージがあったんです。まあコービー・ブライアントのこともありまして非常に美しいステージだったし、ロディ・リッチがすごい堂々とパフォーマンスしていた感じがして、私はそこに非常にしびれたわけなんですけれども。このタイミングで、グラミーが終わってにミーク・ミルとロディ・リッチが『Letter to Nipsey』という……「二プシーに捧げる手紙」という曲をリリースしましたので、まずこちらをオンエアーしたいと思います。では聞いてください。ミーク・ミル feat. ロディ・リッチで『Letter to Nipsey』。

Meek Mill『Letter to Nipsey feat. Roddy Ricch』

(渡辺志保)はい。お届けしたのは本日発表されたばかりの新曲。ミーク・ミル feat. ロディ・リッチで『Letter to Nipsey』でした。あと、リル・ナズ・Xもね、ナズとコラボした『Rodeo』のリミックスをナズ・ナズ・Xっていう感じでリリースしていましたね。

Lil Nas X『Rodeo Remix feat. Nas』

(DJ YANATAKE)ねえ、出たね(笑)。

(渡辺志保)なんや、これ? みたいな(笑)。

(DJ YANATAKE)でもみんなグラミーとかさ、MTVアワードとかに合わせて、狙ってきてる人っていっぱいいるじゃないですか。日本ってあんまりそういうの、ないよね? 紅白に合わせて出したりしたらいいのにね。

(渡辺志保)ねえ。やっぱりド年末だから動きづらいのかな? そんなこと、あるのかね?

(DJ YANATAKE)もっとそういうのを利用して、狙っていかないとね。それ自体が盛り上がっていかない感じ、しますけどね。

(渡辺志保)そうそう。そういうのがあってもいい気はします。

<書き起こしおわり>

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