安住紳一郎さんが2021年8月8日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で東京オリンピックの番組制作についてトーク。オリンピック関連の場所への通行証(アクレディ)について話していました。
サプライズ苦手派の安住アナに
ささやかながら誕生日のお祝いをさせていただきました?❤笑安住さん48歳のお誕生日おめでとうございます????❤ https://t.co/fpccwjoL8C pic.twitter.com/0ZP1jxRyVd
— TBS 東京VICTORY (@tbs_tokyo_v) August 3, 2021
(安住紳一郎)オリンピックも今日で閉会式ということですね。33競技、339種目ということですけれどもね。アクレディっていう通行証が発行されるんですけれども。先週、お話ししましたように660億円、日本の放送局はIOC、オリンピック委員会にお金を払って放送の権利を買ってるんですけども。
(安住紳一郎)その放送の権利を買うのと同時に、その付属の機関や場所を通行できるパスも金額に応じて発行してもらえるんですよね。なので、たくさんお金を払っている放送局はたくさんパスを発行してもらえるということで。パスの枚数がものすごく厳しく管理されていて。それはそうですよね。想像できますよね。
支払った放送権料に応じて通行証が発行される
(安住紳一郎)で、私たち民放などはそんなにNHKほどお金を払っていないので、パスの発行枚数がすごく抑えられていて。言わば、なるべく人数を抑えてそのパスを申請して。1年くらい前に申請しないとダメなんですけどね。そして、3週間分かな? スマートフォンでその日の体調管理とか、そういうものを登録しておいて。さらにPCR検査を3日に1回かな? 受けて。それで当日、顔認証なんかを受けて競技場の近くまで行けるということで。
選手村、日課のPCR検査。
アクレディと検査キットのバーコードで管理されています。
一時期、キットが不足しているしたようですが、今は足りているそうです。
オリンピックも後半戦。疲れも出てきて免疫力も落ちやすくなります。
気持ちも緩ませず、感染予防をしっかりとしていきたいですね。 pic.twitter.com/prkrmXCF9C— 太田雄貴 YUKI OTA (@yuking1125) July 31, 2021
(安住紳一郎)私たちなどは競技場には行ってないんですけど。競技場の近くに行く。その放送をする放送タワーのようなところに行くのでさえ、パスが必要なんですよね。で、私たちもすごく少ない人数で仕事を回していくんですけれど。私と歳が一緒のプロデューサーの男性がいて。プロデューサーなんですけども、人数が少ないので、いわゆる私の周りの仕事のフォローなんかをしてくれているんですけれど。普段はそんなことするような男性ではないんですけれども。「申し訳ないな」とは思いながらも、でも人数がいないから。「一生懸命やってくださってありがたいな」と思いながらやってるんですけど。
月曜日かな? 国立競技場の近くのクリーム色の長く続く階段があるんですけど。3階分ぐらい、人力で上がらなきゃいけないところがあって。朝、もう気温が31度ぐらいになってたんですけど。で、連日ね、少しシフトが厳しくなってきたので。なかなか大変だなと思いながら2人で歩いてたんですけれども。もうほとんど話せずですね。疲れていたんで。それで私、階段上り切ったんですよ。
そして振り返ったら、プロデューサーが階段を上がってこないんですよね。それでそれに気づくのも遅くなっちゃったんだけれど。それで、心の中では「なぜだ?」っていう気持ちになったんですけど。「どうしたんだろう?」と思ったら脂汗をかいて下をうつむいちゃってるから。「あらっ?」って思って。それで私も階段を下りて。「どうしたの?」って言ったら「腰をやってしまった」って。椎間板ヘルニアですよね。やっぱり、ちょっと長時間の放送が続いていてたんで。腰をどうやらやってしまって階段が登れないっていう。
で、「あらら……」と思って。やっぱり、そうなりますよね。疲れって腰に来ますもんね。それで肩からかけてる黒いカバンがあったから。「じゃあ、それを俺が持ってくわ」って言って持ったら、ものすごい重いんですよ。で、「こんな重いのを持ってるから腰をやるんだよ。何を持ってきたんだよ?」と思って中を開けてみたら……そしたら、暑いでしょう? それで他にスタッフがいないから、私の体を冷やす保冷剤とか、飲み物を凍らせたものとか。俺が機嫌が悪い時に出すと機嫌がなおるチョコレートとかが入ってるわけよ。で、それ見たらまあ、涙が出てくるよね。自分の代わりに腰をやっちゃったんだなと思ってね。
でも、放送が始まるからさ。ねえ。「申し訳ないけど、じゃあ私は行きます! これ、いただくよ!」って言って。で、腰をやって立ち止ったままのスタッフをね、見捨てて。それでスタートですよ。どうです? 面白いね。うん。なんだかね。そしたらその後、どうやら少しちょっと腰が復活してきたので。椅子に座ったまま現場にいてね。全然立ち上がらないから、なんかすごい往年の映画の大先生みたいになっちゃって。椅子に座ったまま、大声でさ。すごいよね(笑)。イメージ、わかりますでしょう?
(中澤有美子)わかります(笑)。あのディレクターズチェアっていうの?(笑)。
往年の巨匠スタイル
(安住紳一郎)そう。ディレクターズチェアから一切立ち上がらずに大声で指示する、もう往年の大巨匠みたいになっちゃって。「おい、テロップ外して、テロップ! 右上! テロップ!」なんて(笑)。「ほらほら! グリーン上のホールとかぶってる! 外して! ダメだな……ゴルフ、やってないスタッフだから。ダメだな。陸上はよく撮れてるね」なんて。頑張ってやっていますね。
(中澤有美子)よかった、ちょっと元気で(笑)。
(安住紳一郎)なかなかね、いろいろとありますでしょう?
(中澤有美子)壮絶。
(安住紳一郎)まあ、テレビ放送……ラジオにもね、いろいろ言いたいことはあると思いますけども。働いてる人間もそこそこやっておりますのでご容赦いただければと思います。
<書き起こしおわり>