安住紳一郎 大腸内視鏡検査の無限トイレ地獄を語る

安住紳一郎 大腸内視鏡検査の無限トイレ地獄を語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2021年7月11日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中ではじめて受けた大腸内視鏡検査についてトーク。無限トイレ状態に陥り、地獄を見た話をしていました。

(安住紳一郎)さて、今週はですね、この話をします。先週、私は内視鏡検査を受けました。45を過ぎると私も病院の話が多くなっちゃって。若いリスナーの方には申し訳ない限りです。ごめんなさい。こういうことばかり話すパーソナリティーになる予定ではなかったんですけれども。今、私の中で最もホットな話題はこの内視鏡検査になりますので。これしかありませんね。

(中澤有美子)そうですか。聞きたいですよ。

(安住紳一郎)いや、でもこれ、10代とかの人はどう思ってるのかしら? 「ええっ?」って思うよね。前にもお話ししましたけれども。やっぱり人間というのはステージがあるんですね。40代、50代はやっぱり病院のことをよく知っている人が異性にモテるっていう話ですよね。私も今日、これを上手に話せるように一生懸命やらせていただきます。よろしくお願いいたします!

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)ちょっと私にとっても挑戦よね。内視鏡検査の話、上手にできたら私も次のステージに弾みがつくじゃない?

(中澤有美子)そうですね(笑)。

(安住紳一郎)ちょっと若い人は私の次のステージだと思って、一生懸命送り出してちょうだい。

(中澤有美子)門出ですね(笑)。

(安住紳一郎)門出だね。華々しい門出だよね。「ああ、安住さんがアナウンサーとしてもう病院の話をするようになった」っていうね。「あら? あんまり上手じゃない」っていうね。そういうことはあるかもしれないけれど、一生懸命やらせていただきます! 前も話しましたよね。これね、本当。見た目でモテるのは10代、20代までですから。これは本当に実感しますよ。30代はおいしいレストランを知ってる人が異性にモテます。これも間違いありません。本当ですよね。

雰囲気のいいところに連れていってもダメですから。おいしいものを知ってる人はやっぱりモテますよ。異性からはね。だってもう、30代向けの雑誌とかがだいたいそうだもんね。おいしいレストランと美女みたいなさ。『東京カレンダー』みたいな本ばっかりになっちゃうじゃない?そして40代はいい旅の仕方とかね、いい趣味を知っていて勧めてくれるとか。いい時間の過ごし方を提案してくれる異性がモテ始めるわけですよね。ご意義、ございませんか?

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)そして50代は既出のように病院のことをよく知っている。病気のことをよく知っているっていう。「えっ、肩が痛いの? 肩が痛いんだったら、いい体操を知っているよ?」みたいなことですよね。「えっ! すごく効く!」みたいなことでしょう? あとはいい按摩を知ってるとか、針を知ってるとか、マッサージとかね。「知ってる、知ってる。新しい消炎テープが出たの、知ってる?」「えっ、知らない! モーラスじゃなくて? ええっ! 知らない。貸して! 1枚、ちょうだい」「あげる」なんて。

(中澤有美子)いいですね(笑)。とてもいい。

(安住紳一郎)いいでしょう? それで60代になると、今度は内臓が強い人がモテるからね。もう見た目は関係ないから。内臓勝負になってきますからね。うん。「いやー、本当に佐藤さんと一緒にいると楽しい! 健啖家! 私なんて一口食べると胸焼けしちゃうから。食べて。うわー、すごい!」なんて言ってね。かっこいいの。内臓が強い人がモテる。で、70代は足腰強い人。80代、90代になるともうすぐに立てるっていう、その条件でモテますから。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ! 素敵!

(安住紳一郎)すぐ立てるっていうね。なかなか立てなくなってくるから。「誰か、間違い探し、できる方?」「はいはい!」「わっ、菊池さん、すごい! すぐに立っている!」なんて。それぞれの年代でモテる要素は変わりますんで。もしね、自分の容姿とかで悩んでる10代、20代の皆さんがいましたら、安心してください。自分が輝くステージはかならずありますからという話は再三再四、お伝えしてますよね。で、私もこれ、50代に入ろうとしてるから病院の話をし始めてるっていうことですよ。

(中澤有美子)そうです、そうです。今、ここ。

(安住紳一郎)内視鏡検査。今回、私は大腸カメラの方なんですけども。経験された方、いらっしゃいますか? 多いでしょうね。ラジオを聞いていらっしゃる方だと。中澤さん、胃カメラはありますよね?

(中澤有美子)どちらもないんです。

(安住紳一郎)そうですか? そろそろかもしれませんよ。

(中澤有美子)そうですね。

(安住紳一郎)40歳、50歳。40代、50代になると比較的人間ドックなんかでもオプションになってね。「やったらどうですか?」ということになりますけれども。

(中澤有美子)ねえ。お話を聞く機会は多いんですけれども。

(安住紳一郎)そうだ。中澤さん、腸の番組をやっていらっしゃいますからね。

(中澤有美子)そうです。『腸から始まる健康ライフ』。毎週学んでおりますが。やったことはないんです。

(安住紳一郎)はい。大腸検査は成人の4人に1人ぐらい受けるって言ったかな? そんなに胃カメラほどポピュラーじゃないんですよね。便潜血もありますけども。大腸カメラだともっと少ないと思いますね。まだまだ決してポピュラーではありませんけれども。料金もちょっとね、2万円、3万円しますんで。オプションを付ける時に悩むっていう方は多いかもしれませんね。でも、気になってる方は多いと思います。大腸検査。今は男性よりも女性の方がね、大腸に腫瘍が見つかる人が多いみたいで。女性はたしか1位だったと思いますね。男性はね、胃と肺の次だと思いますけども。なので今日はその大腸の検査。内視鏡ですけどもね。どういう風なものかということで。今回、私は地獄を見てきましたから。

(中澤有美子)ああ、そうですか。

大腸検査で地獄を見る

(安住紳一郎)ええ。皆さんにはちゃんと受けていただくべく、「少しのことにも先達はあらまほしき」っていうことでね。何事も経験者の話は大事ですから。日曜朝に尾籠の話で恐縮になりますけれども。絶対に役に立ちますから。はい。

(中澤有美子)つまびらかに。

(安住紳一郎)つまびらかにっていうか、本当にね、やっぱり経験者の話は聞いておいた方がいいですね。ただこれ、やっぱりどうしてもなかなかまだ大腸カメラを受ける人、少ないですから。詳しくネットとかにも載ってませんでした。私の実体験を伴って……だからほら、40代とか50代の方はもう興味津々でしょう? 「えっ、今度私も受けるから。ちゃんと聞いておくわ」なんてね。

(中澤有美子)本当。背もたれから背中を外しました(笑)。

(安住紳一郎)グッと来ちゃうでしょう? だからおいしいレストラン情報よりもさ、「えっ? 安住氏の大腸カメラの話、聞くわ!」っていう話でしょう? 「お父さん! 安住さんがなんか大腸カメラの話をしてるから。あなた、来月受けるんだから、ちょっと聞きなさい?」みたいなことになるわけでしょう? そうですよね。大事っていうことでしょう? 一生懸命やらせていただきます!

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)「やめなさい」っていう話ですけど。これ、私ね、びっくりしましたわ。奥が深いんだわ。もう、無限トイレなのよ。一言で言うと。とにかく腸の中を空にしないとカメラを入れられないから。それで私、自信があったんですよ。便秘になったことはないし、すぐにお腹を下しがちだから。「お腹を空にする」っていうのは他の人よりも得意だと思ったんですけど、違うんですよ。全然ダメ。役に立ってないんですよ。普通の人はだいたい病院に行って、平均で5、6回トイレに行ってOKが出るんですけど。私、何回トイレに行ったと思います? 恥ずかしい。普通の人は平均5、6回でOKが出るんですよ。私、17回トイレに行ったんですよ?

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ! おおっ!(笑)。

(安住紳一郎)朝8時半スタートで、検査に呼ばれたのが午後2時ですよ? 5時間半も無限トイレ、17回。もうヒリヒリのヒリヒリですよね。うん。リップクリーム塗っちゃったよね。もうね。

(中澤有美子)お口にね(笑)。

(安住紳一郎)いや、お口のリップをさ……。

(中澤有美子)そういうことよね(笑)。

(安住紳一郎)腸の中……「残渣」って専門用語では言いましたかね? 食べ物の残りかすが腸の壁に残っていたら、見た目でカメラで病変が分からないので、誤解・誤診をしちゃうから。要は、腸はヒダがいっぱいありますからね。モコモコモコモコしてますでしょう? で、観察不十分なっちゃうから、とにかくとにかく何はさて置き、上から下剤飲んで、いわばすすき出さなきゃいけないわけですよね。経験された方はね、みんな「うんうん。そうそう」ってうなずいていらっしゃると思うんですけども。病院に行きますとね、渡されるのね。コップとね、こんな大きいシャンプーの詰め替えパックのような、中が透明で透けているんですけどもね。ありますでしょう? 真ん中に蓋がついていて。こういう……。

(中澤有美子)パウチみたいになっている、大きい洗剤の詰め替えみたいな。

(安住紳一郎)詰め替えのね。2リットルくらいかな? 1.8リットルかな? 飲む下剤。味はバターを溶かしたみたいなとろみのついたスポーツドリンク。決してまずくはないんですけども。味も色もスポーツドリンクなんだけど。これ、吸収されないから口から飲むと15分くらいで便意をもよおして全部下からダーッて出るんですよ。で、この1パックを1時間くらいかけて飲むんですよ。そして5、6回トイレ行って……の繰り返し。で、これがまた飲むのを考えただけでもつらいですもんね。もう生ビールなんか小グラスでいいわけだから、なかなか飲めないね。グイグイね。

で、優秀な患者様その1パック5、6回のトイレで無事ご卒業ですよ。それで先生の部屋に案内されて、カメラを入れてもらって内視鏡検査をやって。20分、30分で終わりなんですけど。でも、居残り組が居残り組でいるわけでしょう? だから5、6回で卒業できないのよ。それで私なんか17回コースでしょう? で、「そろそろいいかな」と思ったら看護師さんに「ちょっと来てください」って言ってトイレについてきてもらって、見てもらうわけですよ。

(中澤有美子)出したものを?

(安住紳一郎)出したものを。それで「はい、OKです」とか「もうちょっとです」なんて言うわけですよ。でも、やっぱ他の人のを見てないから。私なんかも1時間やって、5回か6回、トイレに行って。6回だったかな? で、「そろそろだろう」と思ってトイレを見てもらうわけじゃないですか。で、看護師さんにね、ファミレスの呼び出しボタンみたいなのをポンと押すわけですよ。すると看護師さんが来てくれて。私の担当の看護師さん、美人な方でね。眉が細めでね、キリリとした、本当にきれいな方でしたけども。

(中澤有美子)恥ずかしい……。

(安住紳一郎)ちょっと恥ずかしいですけどもね。「ちょっとトイレに来てください」なんて。「やっぱり礼儀上、フタは閉めておくものなのかな? 開けといた方がいいのかな?」なんて考えちゃってね(笑)。

(中澤有美子)迷う、迷う(笑)。

(安住紳一郎)なかなか自分のを見せるなんて、ないから。それで、その看護師さんがOKがどうかを出してくれるんだけれども。そしたら私、「ちょっと見てください」なんて言ったら「全然ダメです! 何ですか、これ? 安住さん、これ、普段のまんまですよ!」って。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

「全然ダメです!」

(安住紳一郎)「はい、すいません……」「まだです。あと半パック、追加です!」なんて言われて。「ええっ? まだ?」なんて。もう、恥ずかしいやら悲しいやらでさ。なかなかないよね。「普段のまんまじゃないですか」なんて。

(中澤有美子)恥ずかしい(笑)。

(安住紳一郎)恥ずかしいよ。「えっ、皆さん、もっとご立派なものが? どういうことですか?」って。

(中澤有美子)透明感とか?(笑)。

(安住紳一郎)「半パック、追加です!」なんて言われて。で、もうご卒業されてるご同輩がいるわけよ。「なんだよ、俺は半パック、追加かよ!」なんて思って。で、結局半パック追加をこの後に2回、続くのよ(笑)。もう本当に顔から火が出るよね! 言われたんだから。「全然ダメです。なんですか?」って言われた(笑)。

(中澤有美子)「なんですか、これは?」って(笑)。

(安住紳一郎)「あーあ」って思った。私、大腸カメラを理解してなかったんですよ。申し込みした時にもらった手引をね、しっかり読んでなかったんですよ。で、1ページ目だけ見て。「前の日の夜8時以降、飲食禁止」っていうのは見て。「ああ、なるほどね」と思ったんですよ。で、胃カメラとか健康診断の血液検査みたいに「ふーん」と思ってたんですよね。そしたら、全く違う。奥が深い。これね、大腸カメラをやった人はみんなで語りたいと思うんだけれども。みんなね、それぞれにコツを持ってるんだよね。大腸カメラを受ける側のセミプロみたいな人がやっぱりいるわけだよね。

それで当日、病院に行って無限トイレの大変さを知ってるから。もう自分である程度、状態を作ってきてるのね。キャンプインの前の自主トレみたいな感じやってる人、いるわけ。で、1週間くらい前からもう家で、少しやっぱり整理しはじめてるんだよね。市販の下剤を使ったりとか。で、ほぼほぼ仕上げてきて当日、病院で2、3回トイレで仕上げて。それで見てもらってOKをもらって。するともう、イチ抜けでしょう? もう会場では羨望の眼差しだよね!

(中澤有美子)そうですよね(笑)。

(安住紳一郎)「ええっ? あの人、3回目でしょう?」みたいな。もうトイレから出る顔が誇らしいもんね。なんかね。「ゴール」っていう感じだもんね。素晴らしい。うん。スポーツドリンク色。ちょっと、だからくもりガラス色した、マグコロールPっていうのを飲まされるんだよ。私も半日飲んじゃったから覚えちゃいました。ほぼ、だから飲んだのと同じものが出てくる状態まで持っていかなきゃいけないんだよね。合格できない。だから、皆さんも想像すればわかると思いますけれども。

検査する前日、前々日……2日前、3日前、4日前ぐらいからどういう食生活をすればいいか、わかりますよね? だから腸の壁とかに引っかかったらダメなわけですから。細かいものがね。上から水を流すとすっと下に流れていくようなイメージになると、やっぱりうどんとかね、そうめんとか。具なしでね。で、蕎麦はダメですよ。なぜか、わかります?

(中澤有美子)皮?

(安住紳一郎)そう! そば粉のさ、実の殻とか、粒が残るでしょう? あれでアウトだから。で、豆腐。かけるのは醤油ね。味噌はダメよ。大豆の粒皮とか麹とかがあったら、それで引っかかるから。結構大変でしょう? だからちゃんと慣れてる人たちはもう、そういうものを1週間ぐらい前から摂ってないんだよね。だから2回か3回ぐらいで合格するんだよね。野菜なんかダメだから。繊維質だから。ネギとかゴボウとか。あとはきのことかも残りそうでしょう? あと、海藻なんかも中で戻っちゃうから。ふやけちゃうから。ナッツとかもダメだし、あと野菜ジュースとかどろどろしてるからいいんじゃないかと思うけど、野菜ジュースなんかも意外に繊維が入ってますから。残っちゃうから。これがね、トラップ。間違う人が多いみたい。最悪なのは何か、わかりますか?

(中澤有美子)お肉?

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