オードリー若林さんが2021年6月5日放送のニッポン放送『オードリーのオールナイトニッポン』の中で『明日のたりないふたり』終了直後に体調不良になり、救急車で搬送された話をしていました。
【オードリーのオールナイトニッポン】お聴きいただきありがとうございました。
写真は今日を楽しむ若林さんと横にズラす春日さんです。
再来週、6月19日(土)25時からの放送はクミさんが来てくれます。
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— オードリーのオールナイトニッポン (@annkw5tyb) June 5, 2021
(若林正恭)それで『明日のたりないふたり』の話なんだけど。これ、しゃべるかどうか、ずっと本番前まで悩んでただけど……まあ、しゃべるとしても1年後ぐらいにしようかなとか思ってたんだけど。でも、まあちょっと相談したら、このラジオではね、いろいろしゃべってきたからということで。まあリアルタイムでね、しゃべろうかなってちょっと思った話なんだけど。
(春日俊彰)ほう。なんですか?
(若林正恭)で、俺、体の精密検査をして、全然OKで。もうばっちり体は大丈夫だと言われたから全然、心配しないでほしいんだけど。『明日のたりないふたり』、ライブのが終わって、配信が終わった後に俺、救急車で運ばれちゃってさ。
(春日俊彰)ああ、そうらしいね。
(若林正恭)ああ、聞いてた?
(春日俊彰)聞いていたっていうかさ、そのDちゃんから、たぶんその直後なんじゃない? 電話がかかってきて。「若林さんが……」ってなって。「ちょっと明日、1人で日向坂に行ってもらう感じで……」って言われて。「ああ、はいはい。ああ、そう? 大丈夫だったの?」「ああ、まあナントカで……」「ああ、そう」って言って切ったんだけど……めちゃめちゃ焦ってさ。「えっ、明日、1人!?」って。カッコつけちゃった(笑)。クミさんに「えっ、どうする? 若林さんがあれで、明日、1人なんだって!」って。ごめんなさいね。若林さんのことよりも自分がさ。「えっ? ええっ?」っつって(笑)。
(若林正恭)ああ、なるほど。なんかそうなだろうな。人間って。
(春日俊彰)でも実際に行ったら、春日用に台本を変えてくれていて。やれるようにはしてもらったから全然大丈夫だったんだけど。ちょっと焦って。だからそれは電話がかかってきましたよ。
(若林正恭)ああ、そうなんだ。
(春日俊彰)でも、詳しくはわからない。
(若林正恭)それででも、配信を見てないってなかなかだな、お前な(笑)。
(春日俊彰)それはまあね。うん(笑)。
(若林正恭)それで……全然OKだから全く心配しないでほしいし。あと、まあ国のものっていうか、自治体のものか。救急車をね、使用してしまって本当にご迷惑をおかけしたなっていう気持ちがあるだけども。救急隊員の方とかにもさ。
(春日俊彰)いろいろとやってもらって。
(若林正恭)そうそう。ちょうど、ライブ中は全然大丈夫だったの。で、本当に終わって。「OKです」って誰か言ったのかな? で、袖にはけた途端、体にもう……なんだろう? 何百キロの鉛がドーン!って載ったみたいになって。
(春日俊彰)急に?
(若林正恭)急に。
(春日俊彰)ライブ中に「なんかちょっとあれだな」っていうのもなく?
(若林正恭)全くない。もう配信は終わってたんだけど、まだ配信していると思ったから舞台袖で頭を下げて。上げて、袖に入った瞬間に体にもう何百キロの鉛がドーン!って載った感じでヘナヘナって……それで、仰向けになって。
(春日俊彰)ほう。もうバターンとかじゃなくて、フワッと座り込んじゃうみたいな?
(若林正恭)バターンじゃなくて意識もあるから。ヘナヘナって。
(春日俊彰)力が入らない? 力が抜けるみたいな?
(若林正恭)そうそれ。それでなんか、疲れたっていう時との違いは手の先と足の先がなんかしびれて。感覚がないみたいな。で、袖で「これ、ちょっといつもとは違うな」ってわかるの。ヤバさ的に。武道館の時のバー秀(バーモント秀樹)に話しかけられていた時はわけが違うの。
(春日俊彰)それはもう、全然違うでしょう?(笑)。
(若林正恭)そうそうそう。そしたら、袖でちょっと人を呼ぼうと思って。「酸素とか、吸えばいいのかな?」とか思ったから。それで「サトミツに『ちょっと人、呼んできてもらえる?』って言わなきゃな」って思って見たら、サトミツが下を向いて号泣してたんですよ。で、全然目が合わない。
(春日俊彰)なるへそ。もうだからそのライブが終わったということに感動してね。
(若林正恭)でも声は出せたから「サトミツ、ちょっと……誰か呼んできて」って言ったのよ。そしたら、そのしびれて感覚がないのが指先からだんだん手首とか、上がってくるの。
(春日俊彰)怖いね!
(若林正恭)で、感覚がないの。足も足首、膝……っていう感じで上がってくるのよ。
(春日俊彰)それはその感覚が、冷たくなるとか? それもない?
(若林正恭)しびれて感覚がなくなるみたいな感じかな? キン肉星の王子の争奪戦で預言書を燃やすとさ、体がだんだん消えていっちゃうやつ、あるじゃん?
(春日俊彰)ああ、ザ・サムライとかね。
(若林正恭)ああいう感じで感覚がだんだんなくなってきて。それがどんどん上がってくるのよ。
(春日俊彰)もう、上に? 怖いね。
手と足がしびれて感覚がなくなる
(若林正恭)で、肩の付け根と足の付け根から先がもう全く動かない。感覚がなくて。で、そうなったことがなくて。なにかわからないじゃん。それで「ああ、なにかわかんねえな」ってなって。そしたら、マネージャーとかわらわら集まってきて。それで「ちょっと感覚がなくて動かないんだけど」みたいな。
(春日俊彰)苦しいとかもないんだ? 別にどこか痛いとかもなく?
(若林正恭)苦しいといえば苦しいんだよね。
(春日俊彰)まあ、でも話せるぐらいの感じではあるっていうことね?
(若林正恭)話せるぐらいの感じだけど、だんだんそのしびれが顎も始まったのよ。で、みぞおちも始まって。「これ、結構全身になったらヤバいな」とか思って。それで結構時間が経っているんだろうね。そしたら、誰かが救急車を呼んでくれていたみたいなのよ。そしたら、安島さんとCreepy Nutsと山ちゃんがさ、心配そうに見守っていてくれるんだけど。なんか……あ、今は全然大丈夫だから心配しないでね。「あいさつをしといた方がいいな」って思っちゃって。
(春日俊彰)まあ、そうか。終わった後だしね。
(若林正恭)それで結局、「過換気症候群」っていうので診断はされたんだけど。なんか体がさ二酸化炭素が少なくなって、体がなんかアルカリ性になるとか説明されたけど。まあ、呼吸のことなのかな?
(春日俊彰)酸欠みたいなこと? 酸素が少なくなった?
(若林正恭)いや、わかんないけども。で、初めてそれになったから。足がしびれたりするのは。で、その時ななにか、みんなもわかんない。で、「頭、打った?」とか聞かれるんだけども、打ってないし。で、「あいさつしなきゃな」って思うのよ。だんだん意識が薄くなってくるから。で、「山ちゃん、ありがとうね」って言ったら山ちゃんがすごい心配そうな顔で「俺のひとり語りが長かったからかな?」って言ったんだよね(笑)。
(春日俊彰)なにそれ? どういうことなのよ?
(若林正恭)「やっぱりこいつ、自分の話多いな」と思って。その時は俺、爽快だったんだけど。むしろ。「それでこそ山里亮太だ!」って思ったけど。ずっとこのライブ、自分の話が多いってことで進んできていて。そうそうそうそう。今、それを「お前のひとり語りが長かったからだぞ」などとは言わないじゃん?(笑)。そしたらなんか空気的にも、それは意識はおぼろげにあるから。「今じゃなくない?」っていう空気ね。みんな(笑)。
(春日俊彰)ああ、それは周りも?(笑)。
(若林正恭)いや、そう。それで、なんか救急車の音が聞こえて。春日さんもそういえば、足をケガした時に救急車に乗ったよね?
(春日俊彰)乗った、乗った。呼んでもらってね。足を骨折した時。
(若林正恭)あの時ってさ……。
(春日俊彰)いや、乗ってない、乗ってない。あの時も、病院に行ったんだけど、ロケバスで行ったのよ。そんなに私も痛くなかったから。ちょっと足をひねったぐらいの感じだと思って。「ああ、ちょっとやっちゃいましたね。すいませんね」とか言って。「でも病院、行きましょう」とかってなってロケバスの後ろを寝れるようにしてもらって行ったのよ。で、行ったら「足首が砕けてます」みたいに言われてみんな青ざめたっていうね。「ええっ?」みたいになったっていう。
(若林正恭)ああ、そういう順番だったんだ。そうかそうか。で、俺もさ、その時はわかんないから。なんていうんだろう? それほどのことなのかとか。で、その時はみんなもわからないから。それで、1回袖でだんだん色が薄くなってくるっていうか。そういう感じがあって。「ああ、これは……」って。でも、ああいう時って「クソッ!」って思うね。
(春日俊彰)それはどういうことよ?(笑)。
(若林正恭)なんだろうな? 「クソッ!」って思って(笑)。
(春日俊彰)まあ、わかるけど。なんか、申し訳ないっていう気持ちでしょう?
(若林正恭)みんなに申し訳ない気持ち。「やっと終わったのに……クソがっ! 手足、お前、戻れや!」って(笑)。
(春日俊彰)フフフ、全然元気だね(笑)。
(若林正恭)それでなんか、思っていて。それで救急隊員の方、本当にご迷惑をおかけしたけども。本当に優しくてさ。名前と年齢をすごく確認するのね。あれはやっぱり。
(春日俊彰)ああ、意識の確認だ。
(若林正恭)で、「名前、言えますか?」って言われて「若林正恭です」って答えるんだけども。
(春日俊彰)それは答えるでしょう?(笑)。
(若林正恭)えっ、笑っているよね? 嘘だ……。
(春日俊彰)笑っちゃいないけどね。
(若林正恭)おい、嘘だろう? 相方、笑ってるんだぜ?
(春日俊彰)笑ってないけどね?
(若林正恭)いや、笑っているじゃん?
(春日俊彰)笑ってないよ。
(若林正恭)で、年齢を聞かれて。「年齢は?」「42歳です」って。
(春日俊彰)フフフ(笑)。
(若林正恭)嘘だろ? 笑っているよね?
(春日俊彰)笑っちゃいないけどね?
(若林正恭)えっ、なんなの?
(春日俊彰)いや、答えられてよかったっていう、安堵のあれよ。安堵の笑顔ですよ。それで言えなかったら、大変な事態になっていそうじゃない? 言えるってことはさ……。
(若林正恭)これ、でもじゃあちゃんとストレートに答えてよかったんだね。もう倒れて寝てるでしょう? 周り全員、お笑い関係者が囲っていて。それで「名前は?」って聞かれると「普通に答えていいのかな?」って薄れゆく意識の中でも思うよ。
(春日俊彰)それはおかしいでしょう? いや、それはボケるところじゃないから。
(若林正恭)ボケるところじゃ全然ないんだけども。「若林正恭です」とは答えられたんだけども。「これでいいのかな?」ってちょっと思うね。みんなが覗き込んでいるから。そんなこと、考えなくていいじゃん? でもね、もう1人の自分みたいなのがいるのね。冷静な自分が。パニックの自分と冷静な自分が。
(春日俊彰)なるへそ。もしかしたら1人ぐらい「ボケないのかよ」って思っている人が……(笑)。
(若林正恭)笑っているよな?
(春日俊彰)笑ってないけどね。「よかったな」って思って。「無事でよかったな」っていう、そのあれだから。
(若林正恭)「42歳です」って。
(春日俊彰)フフフ(笑)。
(若林正恭)お前、今笑ってるけど、誰も「おっさんじゃねえか」とか言わないからね?
(春日俊彰)そこは大人なんだろうね。
(若林正恭)別に大人とかじゃねえだろ? その、救急隊員さんが一生懸命やってくれているんだから。それで、その場で心拍数とかを……手と足が全く動かないから。付け根から。それであごもしびれていて。「ちょっと呼吸が苦しかったはずです」って言われたけども。それで、搬送されてさ。救急車に乗ってさ。それで1回、袖で気が遠くなりそうだったんだけども、戻って。なんとか大丈夫で。で、病院に運ばれている間にちょっと遠のくなってなったの。救急車に運ばれながら。その時は何かわかんないじゃん。自分が。
(春日俊彰)まあ、そうだね。ちょっと怖いよ。
(若林正恭)それでなんかちょっと、だから思うんだよね。ああいう時って。「山ちゃん、ありがとう」とか。「松永、R、安島さん……」とか。でもこれ、本当に冗談じゃないけど。やっぱりお前、さっき笑ってて。でも俺もそれ、確認できてよかったけど。マジでお前のこと、1秒も思い出さなかった!
(春日俊彰)なんでよ?(笑)。
(若林正恭)これ、すかしてるわけじゃなくて。2日後ぐらいに思って。「あの時、春日のことを1秒も思わなかったな」って(笑)。
(春日俊彰)寂しいじゃないのよ(笑)。
(若林正恭)それで……これは俺、すごい自分でも意外だったんだけど。俺が思った時……その「気が遠のくな」って思った時に、何かわからないじゃん? その時に「遊びたかったな、もっと」って思ったんだよね(笑)。
「遊びたかったな、もっと」と思った
(春日俊彰)えっ、今までってこと?
(若林正恭)そうかも。で、みんなこれを言うと、笑うんだけど。なんなんだろうね?
(春日俊彰)なんなんだろうね?
(若林正恭)「そんなこと、思うんだ」っていう感じ?
(春日俊彰)まあ、そうだね。だからそんな……脈絡がないわけでしょう? 急に思うわけでしょう?
(若林正恭)うん。「もっと遊びたかったな! ミニ四駆、やりたかったな!」って思うの。「花火、やりたかったな!」とか。みたいな感覚。それででも、そう思ったら「クソが!」って思って。「絶対に戻ってやる!」みたいに思ってきて。それで運ばれて、処置室に入って。で、心電図をやって。それで「あの、詳しく聞きたいんだけど。若林さん、落ち着いてね」って。すごい先生も優しかった。本当に感謝。救急隊の方も。あと、救急車を使っちゃって申し訳ございませんっていう気持ちも本当にあるんだけど。
それで、お世話になって。病院の先生が「いつから苦しいですか?」「漫才のライブをやってまして。でも、終わってから急にしびれて」「そのライブのコント中は頭を打ったりしてない?」って言われて。「いや、漫才なんだけどな……」って思いながら「いや、漫才中は打ってません」って言って。で、「そのコント中に胸が……」「いや、漫才なんだけどな」って(笑)。
(春日俊彰)なんで受け入れてくれねえんだろうな?(笑)。
(若林正恭)「たしかに、コントと言われたらコントと言う人もいるか? いやいや、漫才だ」みたいなことをもう1人の自分が思ってたりするのね。
(春日俊彰)それを直すべきかどうなのかと。
(若林正恭)それで「これ、若林さん。安心してね。手足のしびれは徐々に収まってきます」って言われて。それで安心して。「今、心電図も大丈夫だし。一応、念のために頭と内臓のCTは撮りますけど」ってことで。そのまま運ばれてCTを撮って。それでまた帰ってきたのか。で、点滴が刺さっていてさ。あれ、何だったんだろうな? 別にいいんだけど。それで、結果待ちよ。CTのね。血液検査も、そうだ。したんだ。それで、待っている間さ、寝ているんだけども。点滴して。「マネージャーさん、もうお話ができますから入って大丈夫ですよ」って言われて。で、岡田(マネージャー)がなんか、一瞬開けて、また閉じて入らなくて。で、看護師さんが「いや、入って大丈夫ですよ」みたいな。それでまた一瞬開けて、顔だけ入れてまた出て。「あ、もう今、お話できますから」って。それを4回ぐらい繰り返した後、といなくなったの、岡田が(笑)。
(春日俊彰)なんなんだよ、それ!
(若林正恭)ああ、そうだ。まだ聞いてなかった。岡田、あれなんだったの? 俺としては別に入ってきてほしくも、ほしくなくもないけど。とにかくみんなスタッフさんを安心させたいなって。お医者さまが「大丈夫。若林さん、これ戻ってくるから」っていうことで。でね、「まあどうなんだろう? もちろん人にもよるだけど、初めてだから。周りも知ってる人がいないからあれだけど、これは大丈夫ですから」って言ってくれて。ということがあって、待っていたらさ、なんか検査結果を話してるのが聞こえるのね。俺、意識はその時はもうだいぶはっきりしてきていたから。意識、薄くないから。そしたらなんか「いや、全くCTも心電図も問題ないんですよ。ただ、この炎症反応が……盲腸レベルの炎症が起こってないとおかしい数値で」って。
それでお医者さんが入ってきて「若林さん。右のお腹の方、痛くない?」って言われて。「いや、痛くないんですけどね」「なんらかの炎症が起きていないとおかしい数値が出てて。内臓のどこかだと思うんだけど。それがCTも異常がないから。なんか痛いところ、ないかな?」って言われて。でも、「痛いところがあるはずだ」って言われると、痛い気がしてくるというか。「でも、これは痛いとは言えないでしょう」と思って。そのみぞおちが……「手足のしびれは過換気症候群であるんだけど、みぞおちがしびれるっていうのは基本的にないのよ」って言われて。
で、なんかその、「ものすごい炎症が起きてないとおかしいんだけど……」って言われて。いやー、「右のお腹が痛いのかな?」って聞けば聞くほど痛い気もしてくるけど。「まあ、でも……大丈夫です」「おかしいな? じゃあ、入院はどうします?」みたいな話になって。「入院? でも、見つからないしな。後日、また精密検査か……」みたいな話があったの。
それで、「じゃあ帰っていいでしょう」っていうことに夜、なったのよ。で、安島さんは来てくれてたかな? あとマネージャー陣と。ということになって。で、車の中で春日さんが言われた通り、ダイスケに言われたよ。「精密検査もあるし、明日の日向坂は春日さん1人でやってもらうので」って言われて。「よーしっ!」って思ったね(笑)。
(春日俊彰)なにが「よーしっ!」だよ(笑)。
(若林正恭)これは波紋を呼ぶかもしれないけども(笑)。
(春日俊彰)なにが「よし!」なのよ。どこでガッツポーズしてるのよ?(笑)。
(若林正恭)「休める」っていうさ(笑)。
(春日俊彰)いや、それは全然いいんだけどね。全然、休んだ方がいいしね。そんな状態でね。
(若林正恭)で、帰れて。ということになったのよ。それで、次の日も病院に行って。やっぱり内臓におかしいとこないんだよなと。で、大竹先生に、またその次の日にもっと詳しい精密検査をしてもらって。「なんかあったら」っていうことで。でも、俺さ、そのたびに採血で血を取られるじゃん? だから、本当に救急隊の皆さんと病院の方にはご迷惑をおかけしたけども。採血を取る時に……もう1ヶ月ぐらい経ったから言ってもいいかな? 俺、片頭痛の薬のエムガルティの成分が血液の中を回っているじゃない?
(春日俊彰)ああ、そういうことなのか。そうか。
(若林正恭)だから、1週間で3回ぐらい採血されたんだけども。「いや、エムガルティを持ってくなよ」ってちょっと思っちゃう……。
(春日俊彰)そういうこと? 減るの? 採血で? そういうもんなの?(笑)。
(若林正恭)いや、わかんないんだけども……。
(春日俊彰)自分が今、容器みたいになっているっていうこと?(笑)。
(若林正恭)いや、高いからさ。
(春日俊彰)「もったいない」っつって?(笑)。
採血で血中のエムガルティの成分が減る?
(若林正恭)俺、片頭痛が治ってすっごい嬉しいじゃん。最近、毎日。治っているじゃない? 月に2、3回に抑えられて。で、嬉しいからなんかいっぱい調べちゃうじゃん。薬のね、頭痛の新薬のことを。で、「どうも血液の中を巡っていて、頭痛が来た時に戦ってくれている」っていうことっぽいのよ。だから血を取られたら……「いや、持っていくなよ、俺の軍勢を!」って(笑)。
(春日俊彰)「負けるだろ?」と(笑)。
(若林正恭)「負けるだろ!」っていう(笑)。
(春日俊彰)そういうことなのかな? それ、正しいのかな?(笑)。
(若林正恭)軍勢を……『信長の野望』で言うとさ、ごっそり持っていかれている感じがするんだよな(笑)。
(春日俊彰)一小隊、取られて(笑)。
(若林正恭)一小隊、二小隊、取られている気がするのよ!
(春日俊彰)鉄砲隊か何かが(笑)。
(若林正恭)鉄砲隊かなんか(笑)。
(春日俊彰)弱くなるっていう。そういう考え方なのかな?(笑)。
(若林正恭)それよりは、ちゃんと調べなきゃいけないっていうことで。それで昨日、結果が出て。もう全く、炎症反応もぴったり収まっている。で、「なんだったんだろうな?」って。「でも人間の体ってそんな簡単なもんじゃないから。その時に興奮状態でっていうことなのかもね」とか。
(春日俊彰)なんか炎症っぽい、似たような反応が出ちゃったってことなのかな?
(若林正恭)それでよかったなって思って。これ、皆さん全然心配しないで。それでまあ、なんかニュースにする人もいるだろうけど。「本当にご迷惑をかけたな」っていう気持ちだけは、ニュースにするなら書いてほしい。俺はそう思っているから。で、救急車の中で、やっぱりちょっと焦ってる自分ともう1人の自分がいて。「こういうことを考えるんだな」っていうので。「遊びたかったな」って思うじゃん? それ、みんな笑うのよ。でも、俺も意外だったのよ。
(春日俊彰)なかちょっと腹を括ったみたいな感じなのかな?
(若林正恭)「腹を括った」?
(春日俊彰)この後によくないことになってもしょうがないというか……なるかもなっていうことなのかな?
(若林正恭)それは……これは本当にあれなんだけども。わからないから。その時は。正直、ちょっと思った。
(春日俊彰)怖いしね、わからんしね。
(若林正恭)わかんない。正直、「親父、久しぶりだな」って思った(笑)。
(春日俊彰)まあ、わからんからな。その時点では。
(若林正恭)でも「クソッ! 遊びたかったな!」って思った瞬間に「クソッ!」って思って。「クソがよ!」って思って。俺、遊びたい人だったんだって、知らなかったのよ。
(春日俊彰)そうか。まず、それが出るからっていうことか。
(若林正恭)あと、「グッズのTシャツ、もらってねえな」とか。
(春日俊彰)そこ?(笑)。
(若林正恭)直行で帰るから。「そんなにほしかったんだ」って思ったし(笑)。
(春日俊彰)そんな状態で?(笑)。
(若林正恭)本当、春日のことは1秒も思い出さなかった。さっき、笑っているのを見て本当によかったなって思ったんだけども。思い出さなくて。で、俺はそう思ったじゃん? それで「全部がオールOKです」って。精密検査をしたら。もう大竹先生のおかげでもあるし、すごい細かく見てくれて。熱心にね。それで「よかったね」ってなって。皆さんも心配しないでね。それで、「遊びたかったな」って思ったじゃん? それで俺、ずっと家のベランダで天気がいい日に、天気がいいと……まあ「生意気だな」って言われるかもしれないけど。なんか朝食をベランダで取ったりしてたんだよね。
(春日俊彰)生意気だな!
(若林正恭)あ、ちょっとその前に1個、話させて。あのさ、びっくりしたんだけど。これ、どういうことか、一緒に考えてほしいんだけど。岡田。岡田、めっちゃ心配してくれて。あいつ、本当にいいやつだから。
(春日俊彰)うん。そりゃ心配するでしょう。
(若林正恭)で、次の次の日かな? 岡田に会ったのよ。で、「岡田、ごめんな。あの時に心配かけて」「いや、よかったです。本当に」ってなって。で、俺ちょっと初めて、ちょっと「逝くかもな。もしかしたら、死ぬかもな」っていうことを……その救急車の体験として。本当は過換気症候群も俺の症状だと、乗らなくてもいいのかもしれないけども。だから申し訳ないんだけども。そう思ったんだけど。それで「そういう経験、岡ちゃん、今まである?」って聞いたら「ありますね」って。
(春日俊彰)えっ、あるの?
(若林正恭)で、「えっ、あるの? なにがあったの?」って聞いたら……これ、本当にボケなしよ? 「なにがあったの?」って聞いたら「腰です」って。「えっ、腰、どうなったの?」って聞いたら「ぎっくり腰で……」って。これ、ボケなしでだよ? 「ぎっくり腰になったんですよ」「えっ、それで死ぬかと思ったの?」「っていうか、もう治らないんじゃないかなと思いましたね」って。もうQとAが合わないじゃん?
(春日俊彰)どうしたの? なんなの、それ?
(若林正恭)俺はそれ、現場でも突っ込まなかったけども。もう、わかってねえやつしかいないから。おかしいよね? 「ぎっくり腰っすね」って。ボケじゃなくてだよ? 俺、びっくりしたんだから。あいつ、すごいよな。
(春日俊彰)若林さんのその様を見てる上でね。「そのレベルのことはあった?」って聞いてるのにね。
(若林正恭)そういえば、そうだ。ぎっくり腰で死にかけたと思っている人間が、俺が病院に運ばれたりして家に直行だったから唯一、北沢タウンホールに忘れたものが腰のコルセットだったんですよ。それも変な話じゃない? 今、繋がってきたけども。なんで「腰で死ぬ」って思ったやつが俺のコルセットを忘れるんだよ?(笑)。まあ、それは余談なんだけども。
(春日俊彰)真っ先に持ってくるものだよね(笑)。
(若林正恭)「なんだよ、こいつ?」って思って。それで俺、天気がいいと朝食をベランダで取るんだけども。ミキサーを買ってスムージーとか作ってさ。それで、テーブル。キャンプ用のテーブルってあるじゃん? あれを買おうかどうか、2ヶ月ぐらいずっと悩んでたのよ。でも買っても、飽きて、ベランダで朝食取らなくなるし……(笑)。
(春日俊彰)その言い方、なんだよ? ベランダで朝飯を食っているわけでしょう? なんだよ、「朝食を取る」って?(笑)。
(若林正恭)でも、なんかそれで、ああいうのってたたんだりするじゃん? で、コンパクトになるんだけど、結局たたまないじゃん。たぶん。
(春日俊彰)まあ、出しっぱなしでね。
(若林正恭)出しっぱなしにしていて、奥さんに「邪魔だな」って洗濯物を干す時に思わせちゃうなとか、思っていたの。でも、救急車に乗った時に俺、「遊びたかったな」って思ったから。「もう、こういうのがほしいと思ったら、買おう」って検査結果が出た時に思ったのよ。
(春日俊彰)まあ、そうか。
(若林正恭)で、「検査結果、オールOKです」って大竹先生から連絡が来たのが7時半ぐらいだったんだけど。俺、もうベランダで天気がいい日に朝食を取るためのテーブル、買おうって思って。キャンプ用品店に行ったの。そしたらキャンプ用品で2種類、テーブルがあって。1個はすごい安いやつだったんだけど。なんかデコボコしているやつで。もう1個はすごいフラットで。1.5人用ぐらいのテーブル。コンパクトなやつなのよ。「これがいいな」って思って。
でも、俺はシックな色がよかったの。性格的に。で、その色が、空色に虹色の7色のペンキをぶちまけたような、もうめちゃくちゃ派手な、タイダイTシャツみたいな柄で。「これ、紺とか黒もありますか?」って聞いたら「これはお取り寄せになります」って。でも、「その日に楽しまなきゃ人生、損だぜ?」って俺、その時の経験で思ったから。これはもう派手な、この7色のやつを買うしかないってなって。「これ、ください」っつって。
(春日俊彰)おお、行ったね! 変わるもんだね。
(若林正恭)そうそう。それで7色のカバーを買って、引っさげて。家に帰ったわけよ。で、奥さんも「ついに買ったな」っていう目でそれを見て。俺が……夜だけど、それを組み立てて。で、紅茶をね。ちょっと夜だけど、これ買ったから。「今日、楽しまなきゃ損だぜ?」って思っているから。
(春日俊彰)もう性格が変わっちゃっているじゃん(笑)。真逆になっちゃってるじゃん(笑)。
「今日、楽しまなきゃ損だぜ?」
(若林正恭)フハハハハハハハハッ! それでもう、お気に入りの紅茶を入れて。ベランダでこのテーブルを出して。ちょっと宇多田ヒカルでも聞きながら……(笑)。あと、その救急車が経験と、たぶん漫画の『ハンチョウ』の影響もあると思うんだけど(笑)。
(若林正恭)で、その紅茶を入れていた瞬間、雨が……ほら、今週って雨が多かったじゃん? 雨が降ってきたのよ。だから俺、ベランダに7色のテーブル出して、傘さしながら紅茶を飲んだんだよね(笑)。
(春日俊彰)「明日にしよう」とはならなかったんだ(笑)。
(若林正恭)「今日、楽しまなきゃ損だぜ」って思ったから。傘をさして紅茶を飲んだ夜(笑)。
<書き起こしおわり>