Creepy Nutsのお二人が2021年4月27日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中で主催で開催したイベント『日本語ラップ紹介ライブ in 日比谷野音』の模様を振り返っていました。
【アーカイブチケット販売まもなく終了!】
「Creepy NutsのANN0 presents 日本語ラップ紹介ライブ in 日比谷野音」
出演:#CreepyNuts/#RHYMESTER/#般若/#LibeRtyDoggs
チケット価格→2,800円
販売は21時まで!▼購入はこちらからhttps://t.co/Igtye2gVzq#cnann0 pic.twitter.com/sM9zaReva8
— Creepy Nutsのオールナイトニッポン0 (@cnann0) April 25, 2021
(DJ松永)まあでも我々もね、土曜日にまあ、なんつーんですか?
(R-指定)リル(・ウェイン)のことは言えないぐらい、土曜はラップしたよ。土曜はめっちゃ仕事したよ、俺ら。
(DJ松永)仕事したねー!
(R-指定)しました。まあまあ、さっき冒頭でも言いましたけど。『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0 presents 日本語ラップ紹介ライブ in 日比谷野音』というのが土曜日にね、日比谷野外音楽堂で開催させていただきましたね。
(DJ松永)嬉しい! だってs,俺らももうシンプルにヒップホップが好きで。で、好きな曲があって、みんなに聞いてほしいっていう気持ちってあるわけじゃないですか。学生時代とかさ、ヒップホップが好きなやつなんか周りにいなかったから。1人で感動して。「この感動を誰かに伝えたい」みたいな感じで人に聞かせたりだとか。あと、DJなんてそういうもんだからね。DJってまあ自分が……みんなが好きな曲をかけて、みんなを踊らすっていうのもそうだけども。自分のみんなに聞いてほしい曲をかけて、みんなに知ってもらって踊ってもらうってこともあるわけだからさ。で、そういう欲求……ただ単純な個人的な欲求からさ、そのご本人に会場に来てもらって、それでライブをしてもらって。
(R-指定)そう。だから俺たちが聞かせたい、見てほしいアーティストの曲を流すだけじゃなくてね、ご本人登場でライブをしていただく。
(DJ松永)なんか夢みたいな話で。それに本当にさ、もうスタッフの方が大勢、動いてくださって。日比谷野外音楽堂ですよ。聖地じゃないですか。
(R-指定)そう。日本語ラップの歴史的に言うと、1個の大きな歴史が動いた瞬間。『さんぴんCAMP』っていう、おそらく日本で言うと初の、最大級のイベントが行われた日比谷野音で俺たちもそういうイベントができるという。で、現役でその『さんぴん』を体感したRHYMESTERを呼べるというか。まあまあ、そもそも我々Creepy Nutsの活動としてものすごい影響を受けてるRHYMESTER。そして日々、お世話になっている般若さん。そして俺たちよりも年下の世代でめちゃくちゃかっこいいアーティストっていうことでこのLibeRty Doggsを呼べるっていう。
(DJ松永)LibeRty Doggsはあれですね。俺がYouTubeでさ、『柄悪いけど』を聞いて。で、Rに「ちょっとヤバいブツを仕入れました……1回、聞いてもらっていいですか?」って(笑)。
(R-指定)移動中の車の中で渋谷で急にそんなことを言い出すから。「なに? なに?」って。
(DJ松永)「それで、フックから最高なんすけど、一番最後の一言で、爆発します!」って(笑)。で、聞いてもらったんですけども、Rもちょっとぶっ飛んじゃって。なあ?
(R-指定)あれはぶっ飛んじゃいました。「そうやったんや!」っていう話やから。
(DJ松永)そこからね、LibeRty Doggs、初めて会ったね。
(R-指定)初めて会って。ここは俺はやっぱりちゃんとね、なんというか、主催でしかも年下の子らを呼ぶっていうのも初めてやったから。だから会場入りしたらもうリバティの子ら、おって。それであいさつをして。そしたらホンマにみんな、めっちゃめちゃ柄悪いけどいいやつらやってん。ホンマに。
(DJ松永)いいやつらだった! 本当にみんなね、しっかりしているよね?
本当に「柄悪いけどいいやつら」
(R-指定)そう。だからメンバーで言うと、リーダーっぽいというか、ボスっぽい、みんなをまとめているっぽいCannabi$っていう名前やねんけども。
(DJ松永)ちょっと……人の名前?
(R-指定)そうそう。Cannabi$っていう名前やねんけども。それと、たぶん同い年ぐらいのOZZaっていうやつがおって。で、さっき言った『柄悪いけど』の最後の衝撃的なパンチラインを吐くNormarという男がいまして。
(DJ松永)Normarはソロもやっているから。
(R-指定)せやね。あとフックで「柄悪いけどいいやつらー♪」ってあの印象的なメロディーを歌っているbabe bonitoっていう。
(DJ松永)いい声しているのよ。
(R-指定)で、一際タッパがデカくてめちゃめちゃナイスガイなwilloneという。それと初めて会ってごあいさつをさせてもらったけど、めちゃめちゃいいやつらで。みんな。
(DJ松永)そう。しかもさ、俺は本当に歴史的だなと思ったのはね、誰も遅刻してこなかったの。こんなこと、ヒップホップ史上初です!!
(R-指定)しかも、なかなかああいうタイプの子らでめっちゃちゃんとしてるっていうのはもう……。
(DJ松永)そう。ちゃんとしている。すごい。で、Rもね、俺よりも早く来ていたでしょう? びっくりしたよ! なんか俺が行ったら、Rの荷物があるから。「ええっ?」みたいな。
(R-指定)主催やから。呼んでいる立場っていうのも……。
(DJ松永)フフフ、いい加減にしろよ、こいつ……(笑)。
(R-指定)いや、呼んでいる立場っていうのもあるのかな? あ、俺はね?
(DJ松永)フハハハハハハハハッ! 腹立つなー!
(R-指定)だからスタッフさんのケアとかもね、いろいろせなあかんし。
(DJ松永)こんな責任感あったっけ、この子?(笑)。成長した。すごい。でも、たしかに俺、Rがすげえなって思ったのは、LibeRty Doggsにタメ語だったの! もう革命。雪が降るかと思ったよ、俺。革命! お前、すげえな!
(R-指定)俺は一切そこもいじったりいじられたりとか。「タメ語で話してるんすよ、へへっ!」みたいなのはもうやめようと思って。このトークでも話してないのよ(笑)。
(DJ松永)お前、すごいじゃん!
(R-指定)もう30になんねんから。そんな、年下にタメ語でしゃべれたぐらいで「わーい!」じゃないねん(笑)。
(DJ松永)R、俺は本当に震えたんだから。
(R-指定)だから俺も、もうリバティとはじめて会った瞬間、一発目のあいさつ。「よろしくお願いします」。ここはそうや。「はじめまして。よろしくお願いします。R-指定です」って。その後にもう勇気を振り絞って。「ありがとうね、来てくれて」って。これで一発目、ちょっと……。
(DJ松永)いいね。そこからもう、行けた? タメ語に。立派なもんだねえ! ライブもかっこよかったしね。
(R-指定)めっちゃかっこよかった、リバティ。ホンマになんかね、やっぱ熱量っていうのもすごかったし、すさまじかったし。なんていうか、全員の弾けるような熱量を野外のあの野音で……久しくそういう光景って見れてなかったじゃないですか。ちゃんとお客さんがおる状況で、もうバイブスもマックスの状態でクルーでライブするっていう。
(DJ松永)そうだね。あの感じね。なんすか? あの、ちょっとサグな、ヒップホップのクルーがバリバリにカマしているのって最近、俺も見てなかったなと思って。ビートも超ギャングだし。
(R-指定)しかも真っ昼間の、その国家の中枢みたいな場所でああいう……。
(DJ松永)3曲とも、なんかすごいこと言ってた(笑)。1曲目とか、タイトルからして「これはちょっと違うのかな?」って思ったら、なんか一番すごいこと言っていた(笑)。
(R-指定)やっぱりそれがね、ヒップホップの痛快なところ。まあ、『さんぴんCAMP』もそうでしたけど。なんか、そういうヤンチャやったり型破りなやつらがこの日比谷という場所でね、型破りな音楽を流すという。それがなんか胸のすくような思いというか。リバティのライブはそれを感じましたね。もう警視庁、すぐそこやのに……もう、だからそれが最高よ!
(DJ松永)すごいな(笑)。
(R-指定)そこがミソなんよな(笑)。
(DJ松永)大丈夫だった? 呼んで(笑)。
(R-指定)全然余裕やったよ(笑)。
(DJ松永)最悪、音漏れは……まあまあ、聞いてないことを祈るしかないよ、俺は。
(R-指定)いおやいや、警察は全員ヘドバンよ! ゴンフィンガー上げまくりよ。
(DJ松永)マジで? 全員?(笑)。
(R-指定)「ポッポッ!」って。もう超盛り上がった。警視庁もな。すごかったよ。
(DJ松永)俺、袖でずっとRさんと一緒に見ていたけども。誇らしいよね。なんか、やっぱり紹介ライブって言ってさ、呼んでさ、もう大舞台でブチかましてもらっているのを見て「ほら! どうですか、ほら!」っていう気持ちになるよね?
(R-指定)で、俺と松永さんがこうやって袖で見てる時に、実は俺のひざ下ぐらいに般若さんの息子のヒビキくんも一緒にこうやって覗いて見てて。3人で見ててな。ライブを(笑)。
(DJ松永)そうそう。やっぱりあと、DJ宅にね、仲間たちがいるっていう(笑)。
(R-指定)それも最高やったな。リバティね(笑)。
(DJ松永)目出し帽をかぶったやつとかいて(笑)。
(R-指定)最高やったわ。警視庁、すぐそこやのに(笑)。
(DJ松永)だから目出し帽なのよ! 顔は出せたもんじゃないんだから(笑)。
(R-指定)でもホンマに礼儀正しくてめっちゃいいやつらで。しかも、一応トップバッターで俺らが前説みたいな感じで2曲だけやって。で、イベントの趣旨と「盛り上がってください」っていうのだけを言ってはけて、あとはリバティに任せたんですけども。あのね、リバティのそれこそCannabi$がMCで「今日、集まってくださってありがとうございます。こんな大変な中、集まってくれたお客さん、そして配信で見てくれている人もありがとうございます」って言って。そこで気づいたんやけども、俺、配信のことを言うの、忘れててん。一発目で。全然俺なんかよりもみんな、しっかりしている(笑)。
(DJ松永)落ち着いて、もう視野が広いわ(笑)。
(R-指定)ちゃんと全部、イベントの趣旨も向こう側はわかった上で。
(DJ松永)大人!
(R-指定)大人。最高。
(DJ松永)かつ、「ここは出発点。もっとデカいところに行くぜ」ってバチコン言っていたけどさ。心強いよ。
(R-指定)最高でしたね。とにかくリバティはホンマにめっちゃかっこよかったし。
(DJ松永)嬉しかったよ。めっちゃ。で、次は般若さんですよ。よかったね。般若さん、ヒビキくんがね、楽屋の裏で大暴れ!
(R-指定)フフフ、めっちゃかわいかったよな(笑)。
バックステージで大暴れのヒビキくん
(DJ松永)もうヒビキくん、大暴れ。般若さんの奥さんのSAYさんも来ていらっしゃったけども。2人でも制御しきれないぐらい大暴れしてたよ(笑)。
(R-指定)一番元気な歳やからね。6歳くらいかな?
(DJ松永)でもヒビキくん、俺は嬉しかった。言っていたことが。般若さんは「おい、言うな。やめとけ」って言っていたけども。
(R-指定)そうそう。実はね、ヒビキくんがクリーピーの武道館を見て。で、その帰りに般若さんに「パパ、僕、DJになりたい」って言ったらしいんですよね。で、その松永のDJを見て憧れた。将来の夢は今、DJだと。でも、それを松永に言ったら調子をこくから般若さんは「言わんとけ」って言っていて……(笑)。
(DJ松永)それをRが言っている時にさ、「おい、やめろ! やめろ!」とか言っていたよね(笑)。
(R-指定)「言うな!」って(笑)。
(DJ松永)「おっ、マジっすか!」って(笑)。嬉しかったー。だからヒビキくん、その日さ、今までにないぐらい俺に懐いていてさ。
(R-指定)めっちゃ懐いていた。一緒にめっちゃ遊んでいたんすよ。ずっとなんか「えっ、これなに? これなに?」って。みんなで打ち合わせをしている時とかもバッと入ってきて。「これなに? なに?」って言ったりとか。あと、「松永ーっ! ライブの時、ちんちん出してよ!」とかって(笑)。
(DJ松永)「おい、松永! ライブ中に、ちんこ出せ!」「ちんこは、出さないよ……」って言って(笑)。般若さんのご子息だから6歳と言えども腕っぷしは強いわけですよ(笑)。
(R-指定)でもたしかにそんぐらい懐いてくれていたし。ライブもめっちゃまじまじと見てたし。めっちゃよかったよな。で、これがまたよかったのがね、RHYMESTERと我々の共演というか。
(DJ松永)いや、これはもう……えっ? 時間?
(R-指定)じゃあ後半もまだまだ話させてください。
(DJ松永)そうだね。これはもうちょっとお時間を頂戴しましょう。
(CM明け)
(DJ松永)まあ、先ほどの話の続きなんですけど。般若さんの息子のヒビキくんがね、もう般若さんのことを誇らしいから。もう「お父さん」じゃなくて裏で「般若、般若」って言っていて。「般若がさ……」って。もう誇らしいんだよ。お父さんが般若であることが。
(R-指定)いや、それはかっこいいな。それ、言われるの。
(DJ松永)でさ、俺がすげえ、一番グッと来たのがさ、イベント終わりにさ、楽屋でリバティがいて、RHYMESTERがいて、般若さんがいて、俺がいてって。それであいさつした時、あったじゃない? その時にさ、ヒビキくんがワーッて入ってきて。で、みんな和やかにヒビキくんのことを見つめるわけじゃない? そしたらヒビキくんが「これ、お父さんじゃねえから! これ、俺の相方だから! 俺の相方!」って言っていて。般若さんも「おう、わかった、わかった」とかって言っていて。「お父さんじゃねえから! 相方だからよ!」って。
(R-指定)「はいはい、こっちに来なさい……」って。
(DJ松永)「かわいい!」ってなって。「うわっ、最高だな!」って。
(R-指定)そんだけリスペクトされる親父、かっこいいよなー!
(DJ松永)最高! やっぱり般若さんのライブもさ、Rと俺とヒビキくんの3人で見ていて。で、最後の曲『たちがわるい』の時にさ、Rがパーッと行ってさ。それで最後は俺とヒビキくんで見ていたんだけども。誰が……SAYさんが撮っていたのかな? その写真を般若さんがストーリーズにあげていたんだよ。で、般若さんのライブを袖で見るヒビキくん、R、俺の3人の写真。からのもう1枚、Rと般若さんのライブを見る俺とヒビキくんっていう(笑)。「これ、最高だな!」って思って。
(R-指定)いやー、素晴らしいですねー! 異空間やなー。
(DJ松永)般若さんはね、R、お世話になっているからねー。
(R-指定)めちゃめちゃお世話になっていますよ。公私ともにお世話になっていて。こういう場でも力を貸していただいて。めちゃめちゃありがたいですよね。
(DJ松永)そうだよね。ラップの仕事でも演技の仕事でも、めちゃめちゃ個人的な相談もすごいしているわけじゃん?
(R-指定)個人的な相談もしているし、あと、般若さんはきれいな人と共演した時に自慢してくるっていう。
(DJ松永)フフフ、なにしてんだよ?(笑)。
(R-指定)最近だと『ネメシス』っていうドラマで広瀬すずさんと共演したから、めちゃくちゃ自慢してきた(笑)。「すずが……目の前にすずが……これ、マジか」みたいな(笑)。2ちゃんの実況みたいになって(笑)。
(DJ松永)あの人、40超えてるよね?(笑)。
(R-指定)フハハハハハハハハッ!
(DJ松永)で、ムスターですよ。
(R-指定)ムスター先輩!
RHYMESTER先輩との文脈
(DJ松永)RHYMESTER。本当、RHYMESTERがいたから俺らはラップをやって、DJをやって。これ、本当に原体験なんで。RHYMESTERのラジオを聞いてヒップホップを好きになって、ラジオも好きになって。ここに立ってるわけですよ。Rさんもね。
(R-指定)そう。俺もRHYMESTERの曲を聞いてプレイヤーになろう。俺もラップをしようと思ったわけですから。それで……じゃあ、そう考えたすごいな。RHYMESTERのラジオを聞いてヒップホップを始めたやつが、自分らのラジオのイベントにRHYMESTERを呼ぶってことやろ?
(DJ松永)いや、もう夢のまた夢。もう想像しうる限り、夢のまた夢の最上級ですよ。RHYMESTERはね、そのライブの1曲目に『Future Is Born』っていうのをやっていましたけども。アレンジしてくれて。
(R-指定)で、その『Future Is Born』は我々のラジオの一発目にかけた曲ですよ。
(DJ松永)そう! オールナイトニッポン0のレギュラーの一発目、なにをかけようか?ってなったんだよね。
(R-指定)RHYMESTERがお花もくれていたし。一発目、なにをかけるか?ってなって、『Future Is Born』。で、その曲をかけた理由が、そのMummy-Dさんの歌詞に、それ自体がヒップホップの歴史とか、日本で根付いていく様を歌ってるんですけど。いろんな若手が出てきて、そいつらが……「あの頃の俺たちみたいに 君の未来はバカみたいにシャイニー ただしお前らのルーツはあくまで俺だとは言っておきたいぜ」って歌ってバースが締まるんですよ。Mummy-Dさんの。で、当時、「これって俺らのことやったりして! キャッキャッ!」みたいなことをラジオの冒頭で言って曲をかけていたんですけども、今回のライブでRHYMESTERが1曲目に『Future Is Born』をやって。で、そのDさんの例のパートが来るんですけども。「お前らのルーツはあくまで俺だとは言っておきたいぜ♪ お前らのルーツはあくまで俺だとは言っておきたいぜ♪ お前らの……」って何回も繰り返して。
(DJ松永)そう! もうヒップホップ的ですよ。2枚使いですよ。ブレイクビーツですよ、あんなもん。
(R-指定)パンチラインのところを何回も繰り返して。
(DJ松永)それを『Future Is Born』という曲でやるっていう。そのヒップホップの歴史を歌った曲で。
(R-指定)あのフレーズでやってくれて。で、まあね、これはホンマに俺らに向けてそのフレーズを言ってくれたという。
(DJ松永)JINさんがずっと俺らのことを指差してくれていて。
(R-指定)最高でしたね!
(DJ松永)こんなの……だって、本当にRHYMESTERに憧れてヒップホップをやって、音楽をやって。で、ついにイベントをやるまでになって、本人を呼んで。それで「あくまで」を……本人から「お前らのルーツはあくまで俺だとは言っておきたいぜ♪」って目の前で言われるこの感じ! ど、ど、どうする?
(R-指定)これはヤバいよな!
(DJ松永)R、これ、どうする? これ、どうしたらいいの? 俺は?(笑)。
(R-指定)どうしたらいいんやろう(笑)。
(DJ松永)これ、どうしたらいいのか、教えてくれ(笑)。
(R-指定)これ、なんやろう? こんなご褒美、あるのかね、ホンマに。
(DJ松永)もう本当、ヤバかったよ。袖で見ていて『WANTED!』っていうRHYMESTERが当時やっていたラジオを聞いていた時の自分がもうフラッシュバックして。もう涙腺は来るよ。もうあの時は、RHYMESTERが俺の現実逃避先だったのよ。憧れの世界。RHYMESTERのことを想像したらつらい日常を忘れられるし。やっぱり学校で「ダルいな」って思って、急にその教室にガーッてRHYMESTERが入ってきてライブをする想像とかを授業中とかにしていたわけですよ。それで目の前の勉強とか、人間関係とかが忘れられたんですよ。で、「RHYMESTERのかっこよさを一番知っているのは俺だから、俺のみがそこで救われる」みたいな。中学生ってそんな想像、するじゃん? その想像の相手とこういう状況って……これはどうしたらいいのか、わからなくなるよ?
(R-指定)それで俺、もうひとつ、ラッパー目線で言うと、やっぱりこの「お前らのルーツは……」を連呼されるっていうことは、これはやっぱり「仕掛け」じゃないですか。俺らに言ってくれてるし、このライブならではのアレンジを、その場で起こる即興の出来事としてそのアレンジをやってくれて。いうたら、Creepy Nutsにカマしをしてきているわけじゃないですか。やっぱりこれ、ラッパーとしてはカマされたらカマし返さないと。そこで、その後に『Once Again』っていうRHYMESTERの代表曲で俺らはセッションさせてもらうんですよ。俺もその曲にラップを乗せて。それで松永さんもスクラッチをするっていう。
(DJ松永)ありがたいよ。『Once Again』なんていうRHYMESTERの大名曲に参加させてもらったんですよ。
(R-指定)で、それをやるっていうことが打ち合わせとかで決まった時点で……それが決まったのも2日前、3日前ぐらいやったんですけども。その時点で「じゃあ、今までのRHYMESTERに受けた影響とか思いをいっぱい詰め込んだバースにするぞ!」みたいな。そういうことだけを決めて。まあ、その場で柔軟に対応できるように。あと余白はフリースタイルで残しておくか……みたいなのを思ってたところに、Dさんにそのカマしをされたから。「よしよしよしよし!」って。
(DJ松永)「はいはいはい。了解しました」って(笑)。
(R-指定)「了解しました」って。だからめっちゃ嬉しいし、涙腺崩壊やねんけども、なんかその火もつくというか。カマされて「よっしゃ、俺も後で。『Once Again』のところでちょっとアンサーを返しますわ!」みたいになって。
(DJ松永)「ああ、はい。アンサーを返せばいいんですね? ああ、返しますよ!」と(笑)。
先輩からのカマしへのアンサー
(R-指定)そうなんですよ。かつ、今の現状とかも織り込んで。「よっしゃ、行ったろかいな!」って。でも、それって打ち合わせもリハもしていないから。「『Once Again』のそこの部分でバースを蹴ってくれ」としか言われてなかったから。呼び込まれるまでずっと「これを言おう。でも、絶対にひとつも漏らしたくないし。あのカマしに対してはこのカマし。で、そのカマしでバースを締めるのが……」みたいなのを考えていたら、もうビートが鳴ったから。「よし、行こう!」って。めちゃめちゃ緊張していたのよ、あの時。
(DJ松永)ああ、そうなんだ!
(R-指定)めっちゃ緊張していた。
(DJ松永)たしかに。ちょっとその生モノ感がすごかったんだよ。で、俺もスクラッチで参加したんだけども。やっぱり事前に『Once Again』って聞いていたから。俺もこれははじめて「エモく行こう」って思って。エモーショナルスクラッチをやろうと思って、2日前ぐらいに家で作ってさ。RHYMESTERは当日、『K.U.F.U.』をやっていてさ。『K.U.F.U.』ってもう、俺が日本語ラップ史上一番泣ける曲なんだけども。もうすごい大好きで。で、『K.U.F.U.』のDさんのバースから歌詞を取ってきたりだとか。あとは宇多さんのバースから歌詞を取ってきて。まあ、すごいエモーショナルなスクラッチをカマして。で、Rさんに「ちょっと当日、エモめで行きますわ」ってLINEとともに家で撮ったスクラッチの動画を送って(笑)。
(R-指定)朝の4時ぐらいに来て。ホンマに熱うなった時に(笑)。
(DJ松永)Rに送って。「ちょっとエモめで行きます」って(笑)。で、やっぱりさ、スクラッチをするじゃん。ラップをするじゃん。で、当日はモニター環境とかもあって、ちゃんと聞けてないのよ。俺もRさんのバース、ちゃんと聞けてなかったし。で、俺も超文脈スクラッチをしたわけよ。Rもさ、「切り裂き魔、霧吹き魔……お前は文脈魔だ!」って宇多さんに言われていたけども。俺もめっちゃ文脈スクラッチをして。で、でもちゃんと理解してない感じだったのよ。宇多さん、Dさん、JINさんが。
(R-指定)ああ、100パーセント、聞き取れてはいないかもな。
(DJ松永)そう。それで、帰って同録を見返していたら、宇多さんとDさんが俺がスクラッチをしている時に「オン、オン!」とかって言っていて(笑)。
(R-指定)フハハハハハハハハッ!
(DJ松永)「『オン、オーン!』じゃねえよ、おい!」って思って(笑)。
(R-指定)「おい!」じゃないやろ(笑)。
(DJ松永)「おい、お前ら! 俺、文脈スクラッチをしたんだぞ?」って(笑)。
(R-指定)尊敬している先輩に……なんや、こいつ(笑)。
(DJ松永)「『オン、オーン!』って……ちょっと静かにしてくれない?」って(笑)。「ちょっとお二方、いいですか? 後輩が文脈スクラッチをしています。あなたの影響を受てここに立っている俺が今、その文脈回収を……静かにしてください!」って思って(笑)。で、Rのバースはすごいことを言っているなって思ったけど、やっぱりちゃんと聞けてなかったわけ。で、Dさんもやっぱり現場だと隅々まで聞けない。でも、ライブってさ、歌詞だけ冷静に聞ける環境じゃないわけよ。その音圧とか、音全体で食らうものだから。それがライブだから。歌詞の一言一句を当日、理解するっていうのが難しいので……今、私の手元にRさんのフリースタイルの書き起こしがあります!(笑)。
(R-指定)おい、恥ずいって! フリースタイルやねんから!
(DJ松永)フハハハハハハハハッ! ごめん、ちょっとさっき、携帯で……これは、すいません。で、ちょっと質問をしていくから(笑)。どういうことかって。「恥ずかしい」とかはちょっと1回、忘れてもらって。1回、感情を無にしてもらって。じゃあ、ちょっと読み上げますね。
<書き起こしおわり>