(安住紳一郎)そうそう。「ネヴァーダ」ですね。「ネブラスカ、トゥエンティセブン、ナンバートゥエンティエイツ、ネヴァーダ」。ご一緒にどうぞ。リピート・アフター・ミー。「ネブラスカ、トゥエンティセブン、ナンバートゥエンティエイツ、ネヴァーダ」。……グッド!
(中澤有美子)アハハハハハハハハッ! やった(笑)。
(安住紳一郎)これで1番が終わりです。あ、中澤さんもよかったらどうぞ。
(中澤有美子)ありがとうございます(笑)。「ネブラスカ……イズ?」。
(安住紳一郎)「ネブラスカ、イズ、トゥエンティセブン」。
(中澤有美子)「ネブラスカ、イズ、トゥエンティセブン、ナンバートゥエンティエイツ……」。
(安住紳一郎)「ナンバートゥエンティエイツ、ネヴァーダ」。そうです。いいですね。雰囲気を出してお願いします。
(中澤有美子)「ネブラスカ、イズ、トゥエンティセブン、ナンバートゥエンティエイト、イズ、ネヴァーダ」。
(安住紳一郎)そうです、そうです。ただ、音符がありますからね。元気よく行かないといけませんね「ネブラスカ、イズ、トゥエンティセブン、ナンバートゥエンティエイツ、ネヴァーダ!」。これぐらいの強い気持ちで。
(中澤有美子)ええと、メロディがなんだっけ? 「ネブラスカ、イズ、トゥエンティセブン、ナンバートゥエンティエイツ、ネヴァダ♪」。
(安住紳一郎)そうですね。途中からはなかなか難しいですよね。「カンザス、ケンタッキー、ルイジアナ……」。
(安住・中澤)「メェ~~ン♪」。
(安住紳一郎)「メリーランド、マサチューセッツ、エン、グッドオール・ミシガン♪」「ミネソタ、ミシシッピ、ミズーリ、エンド、モンタナ♪」「ネブラスカ、トゥエンティセブン、ナンバートゥエンティエイツ、ネヴァーダ♪」、OK!
(中澤有美子)フフフ、わかりました!(笑)。
難しい2番へ突入
(安住紳一郎)いいじゃないの? これで1番が終わり。28州が終わりました。残り22州。もう半分が終わってますから。で、2番がね、これ難しい。13年前も実は2番は放送していない。1番で終わっちゃったんですね。とても難しい。これね、英検2級レベルに上がりますから。私も英検3級しか持ってないから、2番を覚えるのに10年かかっちゃった。でもついに今年、覚えました。2番はこれ、難しい。スペルは「N」から始まりますけどもね。「N」は「New」シリーズが続きますね。「ネクスト、ニューハンプシャー」っていうところから始まりますよ。
「ネクスト、ニューハンプシャー、エンド、ニュージャージー、エンド、ウェイダウン、ニューメキシコ♪(Next, New Hampshire, and New Jersey, and way down, New Mexico)」ですよ。ニューハンプシャー、ニュージャージー。2つとも右上の東側の州なので。そこから「ウェイダウン、ニューメキシコ」っていう。「下(南)に行ってニューメキシコ」っていう。テキサスの西側ですからね。「ネクスト、ニューハンプシャー、エン、ニュージャージー、エン、ウェイダウン、ニューメキシコ♪」ですね。
「ゼアズ、ニューヨーク、ノースキャロライナ、ノースダコタ、オハイオ♪(There’s New York, North Carolina, North Dakota, Ohio)」と続きます。うん。ちょっと難しくなりますね。「There’s New York」。「ニューヨーク州がそこにある」っていう。懐かしの「There」構文。存在文って言いますけどもね。「Be動詞の後が本当の主語」なんて言いますけどね。
(中澤有美子)フフフ(笑)。
(安住紳一郎)習ったでしょう?
(中澤有美子)習ったね(笑)。
(安住紳一郎)「There is door.(ここにドアがある)」みたいなことでしょう? だから「ニューヨーク州があるよ」ってことで「ゼアズ、ニューヨーク」。それでノースカロライナ州、ノースダコタ州、オハイオ州って続くわけですけども。「ノースカロライナ」。これはどうしても私、日本人らしいカタカナ英語でずっとやりたいと思ってたんだけども。「ノースカロライナ」だけはどうも音符が合わないから、ここは泣く泣く音符に合わせて。恥ずかしい気持ち押さえて。「ノースキャロライナ」って言ってください(笑)。
(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!
(安住紳一郎)これはね、ノースキャロライナじゃないと合わないのよ。ノースカロライナって言いたいところなんだけども、ノースキャロライナって言わないと……。
(中澤有美子)あんまり変わらない気がする(笑)。
(安住紳一郎)いや、歌えないの。「ゼアズ、ニューヨーク、ノースカロライナ、ノースダコタ、オハイオ♪」って風になるから。だから「ゼアズ、ニューヨーク、ノースキャロライナ、ノースダコタ、オハイオ♪」って歌わなきゃいけない。
(中澤有美子)はーい。
(安住紳一郎)日本男児……うーん。うーん、耐え難きを耐え、忍び難きを忍び……だね。「I cannot help ○○ing」っていうことですね。皆さん、お楽しみいただけてますか? まだ私、大学受験を引きずっているんです。
(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!
(安住紳一郎)懐かしいよね、ちょっとね(笑)。「オークラホマ、オレゴン、ペンシルベニア、ナウレッツシー♪(Oklahoma, Oregon, Pennsylvania, now let’s see)」「ロードアイランド、サウスキャロライナ、サウスダコタ、テネシー♪(Rhode Island, South Carolina, South Dakota, Tennessee)」と続きますね。「now let’s see」っていうのは「ええと」っていう時の英語でよく使う表現ですけどもね。「Well, well, I think, I think, now let’s see…」なんて言いますけどね。「ええ、まあ、その……ええー、まあ、そのー……」っていうことですよね。で、「let’s see」と「Tennessee」で韻を踏んでますから。ここは強く「シー」と出すといいですね。
(中澤有美子)ほうほう。
(安住紳一郎)「ロードアイランド、サウスキャロライナ、サウスダコタ、テネシー♪」の「シー」と韻を踏んでますね。で、これであと8つですよ。行けそうじゃないですか? 50州。ねえ。で、「テキサス、エンド、ゼアズユター♪(Texas and there’s Utah,)」になりますね。ここからが難しい。「バーモント、アイムオールモスト、スルー♪(Vermont, I’m almost through)」と続きますけどもね。「Texas and there’s Utah」って、ここはなかなかネイティヴじゃないと難しいですね。これを5つの音符で行きますからね。「テキサセンゼズユター♪」ってごまかすしかありません。
(中澤有美子)そうですね(笑)。言ったテイで「ユタ」で合わせましょうかね。
(安住紳一郎)もう「ユタ」の「タ」合わせですね。「テキサセンゼユター♪」って言うしかないですね。もう「タ」しか合わないでも「テキサセンゼユター♪」で。
(中澤有美子)わかりました(笑)。「テキサセンゼユター♪」。
(安住紳一郎)それで大丈夫です。あと、これが意外に後まで響きますから。
(中澤有美子)響くの?(笑)。
(安住紳一郎)残る。うん。むしろこの歌のキモだね。あ、ちょっと長くなっていますね? 巻いていきますよ。「Vermont, I’m almost through」っていう。ここも韻を踏んでますね。「Vermont」と「I’m almost」で。それでこの「through」は前置詞ではなく、たぶん副詞として使っていると思いますね。「一通り終える」っていうことで。「I’m almost through, I’m almost done, I’m almost finish」っていう。「私たちはもう少しで終えるんだ」っていうことですね。もう残りが少ないので。
もうほとんど終わり。「Vermont, I’m almost through」は「バーモントを言っちゃえばあとはもうちょっと」みたいな感じですかね。で、実際にね、バーモント州っていうのは人口が62万人で島根県よりも人口が少ないんですよね。すごくちっちゃな州。東側で。ニューヨークのちょっと上の方なんですけどね。だからたぶんちょっとアメリカ人は皮肉っぽくね、「バーモントって結構すぐスルーしちゃうよね」みたいな。ちょっとやっぱり日本の島根県的な扱いをされてるんじゃないかなと思うわけです。
(中澤有美子)言い過ぎ!
(安住紳一郎)えっ? 誰を傷つけた? 島根県? バーモント州?
(中澤有美子)島根の人! まず。
(安住紳一郎)島根の人? ああ、そう?
(中澤有美子)謝れ(笑)。
(安住紳一郎)島根の方、本当に申し訳ございませんでした。
(中澤有美子)申し訳ございませんでした。そうなんだ。なんかね、カレーですごい食べるから。うん。バーモントって。
(安住紳一郎)ねえ。そうでしょう? で、バーモントなんてよく名前を聞くのに、島根県よりも人口が少ない。そして大きなアメリカの中で島根県よりも少ない州があるんだと思うと、またアメリカ大統領選挙も気になるところですよね。「バーモント、アイムオールモスト、スルー」。そして「バージニア、ゼアズワシントン、エンド、ウェストバージニア、トゥー♪(Virginia and there’s Washington, and West Virginia, too)」になりますね。
そして、最後の2つは反語ですね。これがまたちょっと難しいんですよね。「クッド、ウィスコンシン、ビーザラストステイト オア、ジャスト、フォーティーンナイン?(Could Wisconsin be the last state or is it just 49?)」「ノー! ワイオミング、イスザ、ラストステイト、インザ、フィフティステイツ、ザッツライム♪(No, Wyoming is the last state in The 50 States That Rhyme!)」っていう。もうわけがわからないでしょう? 嫌になっちゃった?
(中澤有美子)うーん……。
(安住紳一郎)ごめんなさいね。解説していきますね。「Could Wisconsin be the last state(ウィスコンシン州が最後の州ですか?)」「or is it just 49?(あれ? だとしたら、49州しかありませんね)」っていう。違いますよね。だから「No!」ってなりますね。「Wyoming is the last state in The 50 States(ワイオミング州が50州の中で最後の州です)」ということですね。「No, Wyoming is the last state in The 50 States」という文になって。それで最後に「That Rhyme!」っていうおしまいの言葉がつくのですが、この「Rhyme」というのは日本語にはあまりない言葉なんですけども。「韻を踏んだ歌詞」みたいなことで。「Word」とか「Lyric」とは違う「Rhyme」という言葉。
だから「こういう韻を踏んだ感じになりました」っていう締めなんですね。日本一のラッパー、RHYMESTER宇多丸さんの「RHYME」はこの「That Rhyme!」のライムですよね。ということで、これで50州を全てカバーしたことになりますよね。どうですか? なかなか難しいですよね。ちょっと長くなって申し訳ない。それでは、伴奏に乗せてお聞きいただきたいと思います。それでは、アメリカ50州の覚え歌です。
(安住紳一郎)(アメリカ50州覚え歌を一気に歌う)
安住紳一郎「アメリカ50州覚え歌」実演
「アーラバーマ、エン、アラスカ、アリゾナ、アーカンソー♪」
「カリフォルニア、コロラド、コネチカット、エンモア♪」
「デラウェア、フロリダ、ジョージア、ハワアイダホ♪」
「イリノイ、インディアナ、アイオワ、サーティーファイブトゥゴー♪」
「カンザス、ケンタッキー、ルイジアナ、メェ~~ン♪」
「メリーランド、マサチューセッツ、エン、グッドオールミシガン♪」
「ミネソタ、ミシシッピ、ミズーリ、エン、モンタナ♪」
「ネブラスカ、トゥエンティセブン、ナンバートゥエンティエイツ、ネヴァーダ♪」(1番終わり)
「ネクス、ニューハンプシャー、エン、ニュージャージー、エン、ウェイダウン、ニューメキシコ♪」
「ゼアズ、ニューヨーク、ノースキャロライナ、ノースダコタ、オハイオ♪」
「オークラホマ、オレゴン、ペンシルベニア、ナウレッツシー♪」
「ロードアイランド、サウスキャロライナ、サウスダコタ、テネシー♪」
「テキサセンゼユター♪」
「バーモント、アムオールモスト、スルー♪」
「バージニア、ゼアズワシントン、エン、ウェストバージニア、トゥー♪」
「クド、ウィスコンシン、ビーザラストステイト オア、ジャスト、フォーティーンナイン?」
「ノー! ワイオミング、イスザ、ラストステイト、インザ、フィフティステイツ、ザッツライム♪」
(中澤有美子)(拍手)
(安住紳一郎)ありがとうございました。
(中澤有美子)生歌い(笑)。
(安住紳一郎)最後はね、やっぱり日本人があまり得意じゃない反語表現。イヤミっぽい言い方になるので欧米人の演説文化から来てるんでしょうね。日本人でこの反語表現が許されるのは小学校の校長先生ぐらいですよね。
(中澤有美子)フハハハハハハハハッ!
(安住紳一郎)「皆さん、これでいいんですか?」みたいな。そしたら学級委員長が「ごめんなさい、先生! 間違っていました!」みたいな。そうでしょう? だからちょっとね、アメリカの弁護士になったような口調で乗ってやった方がいいっていうことですよね?「クド、ウィスコンシン、ビザ、ラストステイト オア、ジャスト、フォーティーンナイン?」「ノー! ワイオミング、イスザ、ラストステイト、インザ、フィフティステイツ、ザッツライム!」みたいな感じですね。
(中澤有美子)そうですね。観衆が「ノー!」って言ったっていう。
(安住紳一郎)そう。「ノー! ワイオミング、イスザ、ラストステイト!」っていう風になるわけですよね。もしくは、私の好きなドイツ語口調みたいな感じですよね? (強く畳みかけるような口調で)「クドッ、ウィスコンシン、ビザ、ラストステイトッ! オア、ジャスト、フォーティーンナインッ!」「ノーッ! ワイオミング、イスザ、ラストステイト! インザッ、フィフティステイツ、ザッツライムッ!」っていう、そういう……。
(中澤有美子)フフフ、怒られている感じがする(笑)。
(安住紳一郎)怒られている感じが。そうでしょう? 「クドッ、ウィスコンシン、ビザ、ラストステイトッ! オア、ジャスト、フォーティーンナインッ!」って。
(中澤有美子)「そんなわけはない!」って(笑)。
(安住紳一郎)「ノーッ! ワイオミング、イスザ、ラストステイト! インザッ、フィフティステイツ、ザッツライムッ!」っていう。そういう実演口調。
(中澤有美子)狂っている(笑)。
(安住紳一郎)狂っている感じでしょう? 反語表現ね。なかなか難しいですよね。で、やっぱり反語表現っていうのが欧米の文化だなって思いましてね。日本人というのは謙遜の文化なので、あんまりそういうイヤミっぽい言い方はしないですよね。ただ、このやっぱり反語表現というのはこれからの世界標準になるのかな?って私、思いましてね。この反語表現を用いて、『オクラホマミキサー』で日本47都道府県を世界の皆さんにご紹介するとしたらどうなるのか?っていうことをちょっと挑戦してみたいと思います。
(中澤有美子)えっ? 日本の……?
(安住紳一郎)(『オクラホマ・ミキサー』が流れ、それに合わせて歌い出す)
安住紳一郎「日本47都道府県覚え歌」実演
「北海道、青森、秋田、岩手県♪」
「山形、宮城、福島県♪」
「群馬、栃木、茨城、埼玉県♪」
「東京、千葉、神奈川、静岡県♪」
「山梨けーん、新潟けーん、石川けーん、富山けーん♪」
「長野、富山、愛知、岐阜、福井、滋賀♪」
「三重、奈良、和歌山、兵庫、京都♪」(1番終わり)
「都になれない大阪、岡山県♪」
「徳島、高知、香川、愛媛♪」
「福岡、大分、熊本、宮崎♪」
「鹿児島、長崎、広島、佐賀♪」
「鳥取けーん、島根けーん、山口けーん、沖縄けーん♪」
「47県これで全ての日本の県ですか?」
「ノー! 北方領土と竹島も♪……日本固有の領土です」
(中澤有美子)フフフ(笑)。
(安住紳一郎)反語表現を使うとこうなるでしょう? やっぱりね。
(中澤有美子)いいですね(笑)。うん。
(安住紳一郎)いいでしょう?
(中澤有美子)いいです。すごくかわいいって思うんだけども、ちゃんと投げかけてもいる。
(安住紳一郎)そうでしょう? 「クド、ウィスコンシン、ビザ、ラストステイト オア、ジャスト、フォーティーンナイン?」のところが「47県これで全ての日本の県ですか?」っていう。それで観衆が……。
(安住・中澤)「ノーッ!」。
(中澤有美子)「違いまーす! まだありまーす!」っていう。
(安住紳一郎)「領土問題は存在しておりません」っていう。今日のメッセージテーマはこちらです。
(番組終了間際のエンディングトークで……)
(安住紳一郎)さて、今日の番組冒頭で「アメリカ50州覚え歌。皆さんにぜひ覚えていただきたい」という話をしました。13年前にやったんですけども、結構その当時のことも覚えていてくださっている方もいて。「ちょっと歌詞が変わっていますね」なんて細かい指摘もいただきまして。そうですね。当時はちょっとむずかしい部分を端折っていたんですね(笑)。
(中澤有美子)フフフ(笑)。
(安住紳一郎)いろんなことがバレてしまいました。たくさん「歌いたい」という方がいらっしゃいましたのでね。『日曜天国』では年末に第九の代わりにこれを皆さんで合唱したいと考えております。これでアメリカもたぶん相当私たちのことを警戒すると思いますよ。新しい日米関係を向かえるのではないのでしょうか。文句を言うだけではなく、自分から行動を起こしましょう。それではこのへんで失礼します。さよなら!
(中澤有美子)さようなら(笑)。
<書き起こしおわり>