安住紳一郎 大相撲夏場所東京開催と白鷺の姉御を語る

安住紳一郎 大相撲夏場所東京開催と白鷺の姉御を語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2020年8月2日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で大相撲名古屋場所の名物、白鷺の姉御についてトーク。東京開催となってテレビ中継に映らない姉御に電話をつないでお話していました。

(安住紳一郎)さて、今日はこの話ですね。心配されている方も多いようで、メールが届いているんですが。私もずっと気になってるんですが、誰の話かというと「白鷺の姉御」のことなんです。番組を長らく聞いてくださてる方はお気づきかもしれませんけども、皆さんは相撲はご覧になりますか? 私は相撲、大好きなんですけども。大相撲……中澤さんは?

(中澤有美子)はい。見られる時は見るようにしています。

(安住紳一郎)相撲ね、お好きな方は多いですもんね。ただ私は「相撲が好き」という言葉が正しくないというところがありまして。正しくは「相撲が好き」というよりも「大相撲中継が好き」。ですね。高校野球も好きなんですけども、正しく言うと「高校野球中継が好き」なんですよね。

(安住紳一郎)まあ、田舎でテレビばかり見ていたので、中継される相撲とか高校野球が好きということがあって。実際、大人になってから実物を会場で見たこともあるんですけども。なんとなく、テレビの中継のカット通りに顔が動いちゃったっていうか。何かやっぱりテレビで見てた感じが逆にしっくり来ていて。実物見た方が違和感があるっていう、まあ田舎者ならではのあるあるなんですよね。

(中澤有美子)でも本当にそうですよね。

(安住紳一郎)「ああ、こんなスケール感なんだ。意外に天井は低いんだ」とか、そんな感じがあったりとかしていますけども。さらに言うと、私は自分のことも大好きなんですけど、正しくと「放送されてる自分が一番好き」ってのもありますしね。まあ、何でも放送が好きなんですよね。

(中澤有美子)放送が好き。

(安住紳一郎)相撲中継はご覧になりますでしょうか? 今はNHKが主にやっていますが。昔は民放でもやってたんですよね。昔からテレビをご覧なってる方は知ってると思いますけど、昔は民放もやったんですよ。どこがやっていたか、ご存知ですか? もう若い人たちは「NHKだけ」っていう印象ですね。テレビ朝日が2003年くらいまでダイジェストをやってましたんで、テレ朝も昔、中継してましたし。

(中澤有美子)ありましたね。大相撲ダイジェスト。

(安住紳一郎)ダイジェストじゃなくて本当に放送もしてた時期もあるんですよ。しかもTBSも放送していた時期がありますし、日本テレビも放送していた時期がありますし、フジテレビが放送していた時期もあるんですよ。そうなんです。全局で同時にやっていたっていう時もありますからね。

(中澤有美子)ええーっ!

(安住紳一郎)じゃあ、ラジオは?っていうと、NHKラジオがやってますし、TBSラジオもかつてやってましたね。文化放送もかつてやってましたし。かつて、ニッポン放送もやってたんですよ。まあ、要はみんなやってたんですね。

(中澤有美子)そうですか!

(安住紳一郎)なかなか相撲中継の歴史も調べると面白いですよ。なぜNHKの中継に収斂されていったかとかですね。そんな今日、千秋楽を迎えますけども。大相撲。優勝争いももつれにもつれて、20年ぶりの優勝決定巴戦になるか? などと言われておりますけども。久しぶりに注目の土俵になるんじゃないかと思いますが。

話が長くなってますけども、この7月場所ですね。本来は名古屋で行われるはずだったんですけども、今年は新型コロナの感染防止の影響で2週間遅れ。そして会場は名古屋ではなくて東京の両国でするという特例での開催になりました。で、相撲の取り組みは順調に進んでるんですけども、ただ相撲中継ファンの私としては「7月の名古屋場所は年に一度、ある人のお顔を拝まないと落ち着かない」という話をずっとしてきたということですね。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)番組をお聞きの方からもメールが届いています。この方は板橋区の女性の方ですけども。ありがとうございます。「今年は相撲の名古屋場所がなくなり、年に一度、和服姿の白鷺の女性を拝見できなくて残念です。お元気でしょうか? 名古屋場所が行われず、どんな毎日を過ごしているのですか? 番組で電話出演してもらえないでしょうか? ダメでしたら情報だけでも知らせてください。今週も頑張りましょう」という。ねえ。そうなんですよ。たくさんの方はやっぱり、名古屋場所中継がないんで。白鷺の姉御がどうなってるか、気になっているということなんですね。

最近聞いたという方は何のことかと思われるかもしれませんけども。テレビ中継、名古屋場所の時にかならず映る女性がいるんですね。西の花道、前から3列目にかならず座ってるんですけども。夏なので白い絽の着物なんかをお召しのご婦人なんですけれども。本当によく映るんですよね。西なので、NHKの中継で見ると画面上は右側なんですけどもね。で、白い着物を着てるんで「白鷺の姉御」と私たちは呼んでるんですけども。西方の力士が勝ち名乗りを受ける時に座って、蹲踞をした状態で手刀を切って行司さんから懸賞金を受け取る時、ちょうど力士の右肩に鳥が止まってるように見えるんですよ。

(中澤有美子)そうなんですよ(笑)。

(安住紳一郎)「水島、一緒に帰ろう」なんつってね。

(中澤有美子)フフフ(笑)。

(安住紳一郎)ちょうど乗っているように見えるんですよね。で、白い着物、名古屋の7月は暑いから。色がね、また白いんですよ。それで銀のおしゃれな、ちょっと大きめの眼鏡をかけて。それで髪を結い上げてますでしょう。で、プロっぽく、ちょっと襟を抜いてますから。白くて細い首がより長く見えるんですよね。

で、周りは男性が座布団敷いてあぐらをかいてるんで。姉御は着物を着てるから正座で。それで足が痛くなるんで、ふくらはぎの下に座布団みたいなのをかませてるんで、余計に他の人よりも首ひとつ高く見えるんですよね。そうするともう完全に田んぼに降りた白鷺に見えちゃうの。

(中澤有美子)姿勢が良くて凛としていらして。

(安住紳一郎)凛としているからね。うん。で、毎年7月はテレビ画面越しにお元気そうの姿を見て嬉しく思うっていう。それを夏の風物詩と感じる方が多いんですよね。ただ、今回は代替の開催ということで。東京でやってるんで知るすべなし、心苦しということですね。

夏の風物詩、白鷺の姉御

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(安住紳一郎)で、なんで私のところに「白鷺の姉御、元気なのでしょうか?」と皆さんが聞いてくるのかということなんですけども。実は10年くらい、ずっと白鷺の姉御の話を夏、この番組でしてまして。もう最初は2009年ですって。さっき調べたら。で、姉御の話になって。そしたら「私もテレビ中継でいつも気になってました」とか「あの人はこういう人だ」とか「いやいや、安住さん、その話はラジオでするのはやめた方がいいですよ。なぜなら私の聞いた話では、その女性は任侠系の団体の本当の姐さんで。その話を快く聞いてくれるかどうか分からないからやめた方がいい」みたいな忠告をしてくれる人までいて。

(中澤有美子)そうでしたね!

(安住紳一郎)それでちょうどね、名古屋場所の維持員問題などが取りざたされていて。で、暴力団関係者が席に座っていて問題になって、一場所開催がNHKの中継がなくなったのかな? そんなような時期だったんで、その推理もなかなか真に迫った感じもして。私自身もなんか、いけないところに足を突っ込んだのではないかと思い。もう私が翌年かな? 出張帰り、名古屋場所。愛知体育館に行って。その当時はね、ガラガラだったんですよ。今と違ってね。で、当日行けばチケットが買えたんですけどもね。

で、さすがに本人には声をかけられないんだけども、周りの人に聞いて。「あそこに座ってるご婦人はどういう方ですかなんですか?」なんていろいろちょっと聞き回っちゃったりして。品がないんだけれども。で、「いやいや、あの人は怖い人じゃないですよ」って言って。「私のようなサラリーマンみたいな人が交流を持ってもいい人なんですか?」「いや、全く問題ありません。あの人は名古屋コーチンなど名古屋の地鶏などを販売している老舗の鳥屋さんの女将さんです。鳥孫商店の女将さんなんですよ」っていうことでね。

「ええっ?」と思ったわけですよ。「私、勝手に白鷺って言ってたんですけど、鳥肉屋さんなんですか? 野鳥の肉じゃないですよね?」みたいなことを言って。「安住さん、あそこは野鳥は扱ってないよ」なんて言われて。「ああ、すいません。勝手なこっちの想像で……」なんて(笑)。

それで「そう? お知り合いになりたいの?」「いや、でも今日、声をかけるのはあれかなと思って……」「見た?」「いや、ちょっとまだ見てないですけど」「今、ちょうど幕内と十両の取り組みの間だから、体育館の花道の後ろにある喫茶店でたぶん涼んでいらっしゃるから。もしあれだったら、見に行ったら?」なんて言われて行ってみたら、白鷺の姉御が喫茶店でコーラを飲んでいたんだよね。

ガラスの細長いコップに……で、それをストローを差して飲んでたんだよ。で、髪が崩れたりするから。着物も着崩れるから、なるべく上半身の姿勢を崩さないままストローに口をつけてたから、もう完全に鳥が花瓶から水飲んでるみたいになっちゃっていて。フフフ(笑)。もうなんか嬉しくて、心が震えたんだよね。

(中澤有美子)フフフ、ねえ。その話、覚えている! すごく覚えている!

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(安住紳一郎)もう10年前ですって。10年です。で、鳥孫商店の4代目の社長夫人だったということがわかりまして。磯部安江さんという方なんですけどね。で、「ああ、これはこれは」と思って。その2年後ですよ。2013年9月。私たちはなんと、この番組『日曜天国』を名古屋の姉御の家から生放送したんですよ!

(中澤有美子)はい! そうでした(笑)。

(安住紳一郎)今、振り返っても危ない橋。あれは驚いた。まあ、自分たちでやったんですけどもね。あの日も暑かったですもんね。9月とはいえね。ちょうど10時の時報を名鉄名古屋駅の駅前の路上でね、しゃべり始めて。で、名鉄電車に乗って、金山に行って乗り換えて、地下鉄に乗って。駅で人から道を聞いて。

それで11時からのゲストコーナーを磯部安江にしようという、そういうタイムテーブルを引いたんだよね。そうすると、「さばいてにち10」とか「お出かけリサーチ」を行く道中で聞かなきゃいけなくなって。中澤さんと私が姉御の家の近所で「さばいてにち10」の杉山くんの話とかを「うんうんうん」って聞いたりして。

(中澤有美子)そうそう。公園とかで(笑)。

(安住紳一郎)公園でね。それで、蚊に噛まれちゃったりなんかして。で、事前に道を調べたスタッフが途中で行方不明になったりとか。あるいは電波が途中でなくなっちゃって。意外に地下鉄の駅の階段が長くてね。3階分ぐらい登ったので、そこで電波が切れちゃって。曲が2曲、続けてかかっちゃったりね。そう。ZARDの『君がいない』っていう曲がかかったんだよ。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)中澤さんが金山の駅で切符を落としたりね。

(中澤有美子)そうでしたっけ? すいません(笑)。

(安住紳一郎)で、俺が1人でイライライライラしてね。まだラジオクラウドで聞けるかもしれませんけれど。今、聞くと私がただただイライラしているっていう(笑)。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

白鷺の姉御のご自宅から生放送

(安住紳一郎)いや、もうだから2013年ですから7年前か。で、磯部安江さんのご自宅、大豪邸でしたけども。お邪魔してね。ご主人にもよくしてもらって。で、応接間から……人の家の応接間に行ってゲストコーナーをやって(笑)。「ゲストの方に来ていただきました」じゃなくて「ゲストの家に来ました」みたいな感じで(笑)。「磯部さんです」なんて言って話をいろいろ聞いてね。当時は「若の里のファンだ」なんて話を聞いたりしましてね。という関わりがあるので皆さんが「姉御、元気ですかね?」というお便りを私たちに寄せてくださるということなんですね。

ああ、あともうひとつ。そう。鳥孫商店っていい名前だと思いますよね? で、「いい屋号ですね」なんて言って。「お孫さんは実際、いるんですか?」なんて言ったら「ああ、おるよ、おるよ。1人はね、東京の学校で駅伝をやっているんじゃ」みたいなことを仰って。「へー、そうですか。駅伝をやっていらっしゃるんですか」「そうそう。神野大地っていうんだけどね」って。それで神野大地くんは当時まだ、駅伝でレギュラーのメンバーじゃなかったから。

私たちは「ああ、そうですか。機会があったらテレビ、見てみます」みたいな感じだったんですけども。その後、あれよあれよで箱根駅伝で走って一躍時の人になりましてね。またまた私たち、驚かされましたけども。で、神野くんもね、体重40キロないくらいの細い体をしてね。で、箱根駅伝の実況で「飛ぶように走る神野大地」なんて実況されてましたけど、それ聞いた時に私は正月、家で1人、「白鷺の孫、鳥孫のところの大地くんだから飛べるんだよ!」とひとりごちたわけですけども。

(中澤有美子)フフフ、うんうんうん!

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(安住紳一郎)なんかね、いろいろありました。そんな繋がりがあります。さあ、お待たせしました。電話をしてみましょう。電話番号を知っていますので、姉御の携帯に直接かけますよ。番号を通知にしまして……たぶん今日、ご商売はおやすみだと思うんだよな。ちょっと緊張しますね。

(中澤有美子)はい。

(白鷺の姉御)もしもし?

(安住紳一郎)もしもし、ご沙汰しています。TBSラジオの安住といいますが……。

(白鷺の姉御)ああ、ご無沙汰しております。お元気ですか?(笑)。

(安住紳一郎)いやー、姉御、お元気ですか?

(白鷺の姉御)はい。お陰様で何とかね、元気だけが私の取り柄です。

(安住紳一郎)いやー、お声を聞くだけですごく嬉しくなります(笑)。

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