オードリー テレビ番組リモート収録の難しさを語る

オードリー テレビ番組リモート収録の難しさを語る オードリーのオールナイトニッポン

(若林正恭)それをだから思ったのよ。まさに今、春日が言ったみたいに。それを帰り道、もっと考えていたんだけども。たまに休み時間、小学校の時とか男子生徒同士でじゃれていて。なんか、はずみで突き飛ばされてガラスとかバーン!って割れちゃって。大丈夫なんだけど、女子が「先生に怒られてほしいから」っていうので「大丈夫? 大丈夫!?」っていうのを先生に向かって言うみたいな。「大丈夫だよ」って思っているんだけども。「大丈夫? ケガはない?」みたいな感じで言う人、いたじゃない?

(春日俊彰)その……なんだろうな? 火力を上げる人ね? 大きな炎にする人ね(笑)。

(若林正恭)火力を(笑)。大きな炎にするから、ワイプが上手いと詐欺師っぽく映るんだろうな?(笑)。

(春日俊彰)なるほどねー(笑)。

(若林正恭)だって油を足しているんだもん。燃料投下しているから。でも、それが逆に黙っていたら無愛想ってなっちゃうから、その狭間で塩梅があるからさ。でも逆にワイプをあんまりやらない人が正直者みたいに捉えられるみたいな面もあるじゃない? まあ、どっちもあざといと思うけどね。

(春日俊彰)フフフ(笑)。

(若林正恭)だからあれ、たまに嫌なんだよな。忖度しないで評価されている人。「ワイプで派手なことを言っているやつと一緒だからな」って思うんだけどな(笑)。ベクトルは一緒なんだよ。「評価を取りに行っている」っていう時点で。

(春日俊彰)そりゃそうだ。逆に張っているだけだからな。

(若林正恭)だからピンマイクもイヤホンも自分でやるんだよ。そういうのをやって自分でピンマイクをさすって。「音、大丈夫ですか?」とか。人が近づいちゃいけないから。だから普段、人がやってくれていたのはありがたいなと余計に思うんだけども。それで1人で会議室でさ、「かわいいね」とかって言ってて。それで、そっちの空気もわからないから怖いなとか思うんだけど。「1回、休憩です」とかってイヤホンで言われて、休憩時間があって。「35分再開です」みたいになったのよ。

それで35分になったら、ZOOMの画面が割れて大政ちゃんがいるじゃない? 大政ちゃんは自宅ね。俺と春日は別々の会議室の一室で。俺もその35分に部屋に入って。もう初めてだよ。リモートの春日待ち。それでさ、「35分」っつっているのに……水口ちゃんも言ってたけどさ。「なんだよ、こいつよ……」って。ずっと空の座椅子が映っているの。ずっと空の座椅子。それで大政ちゃんと俺がなんか……俺と大政ちゃん、ZOOMで2人だぞ? 俺はいいけど、大政ちゃんに悪いよ。

リモート春日待ち

(春日俊彰)それはなんか楽しく話をしなさいよ。動物の。「さっきのV、よかったね」とか(笑)。

(若林正恭)いや、違うだろ? なに、今の? 「話しなさいよ」じゃないよ。「すいませんでした」だろ? 35分、すぎているんだから。

(春日俊彰)フフフ、まあまあ、そうね(笑)。

(若林正恭)それで謝りもしないで。「ああー」って。あぐらかいて、イヤホンを……「いや、荒井も言えや!」って思って。リモートの春日待ち。だから、リモートって余計に目立つな。画面が割れているから。

(春日俊彰)ああ、まあそうか。そうだね。うん。「いない」っていうのがわかるよね。

(若林正恭)それがわかってさ。それで「これは結構、リモートならではだな」とか思ってて。それで話はここからなんだけど、クイズでトップ取った人が「どうぶつピース!っていうポーズができる」っていう、まあ正直わけがわかんないプレゼントがあって。あんまりうれしくねえんだけど。それで「どうぶつピース!って面白おかしくやってください」っていうフリが来たのよ。それでリモートなわけ。それで俺、この後に3時からぺこぱがオールナイトニッポンをやるんだけども。本当にシュウペイちゃんに謝りに行かなきゃいけないんだけども。リモートで誰もいない会議室って空気がわからないっていうか……まあ、言い訳なんだけども。何も考えてなかったのよ。何も考えずに俺、「どうぶつピース! シュウペイでーす!」ってやったのよ。

(春日俊彰)ああ、やってた。うん。

(若林正恭)そしたらなんか大政ちゃんと春日が「あれ? これ、フリーズしたのかな?」っていうぐらい……(笑)。画面がなんか止まっちゃったのかな?って。ちょっとポンポン……ってパソコンを叩くぐらいに(笑)。それで本当にシュウペイくんに謝りに行かなきゃいけないんだけども。「どうぶつピース! シュウペイでーす!」って言ったからなんか、家でサトミツでZOOMで話してるぐらいの……(笑)。

(春日俊彰)そういうの、あるんだよ。なんかZOOMっていうのは。気が緩むっていうか、こうね。出しちゃうっていう。だからその良さもあるし。それが悪い方に転がったパターンのやつだよね(笑)。

(若林正恭)怖くないんだろうね。スタジオではやらないと思うのよ。

(春日俊彰)やらない、やらない。できないよ。

「どうぶつピース! シュウペイでーす!」

(若林正恭)そしたら、なんか大政ちゃんと春日がフリーズしてて。「春日さん、どうすればいいですか?」みたいに大政ちゃんが言って。そしたら春日が「いや、私もびっくりしちゃって……」みたいな。それでずっとイヤホンで指示を出してくれるスタッフさんの笑い声がそれまではずっと聞こえてきてたの。なんか言うたびに。でもね、「どうぶつピース! シュウペイでーす!」って俺がやった時だけ、何も聞こえなかったのよ。だからなんか「回線がシャットダウンされたのかな?」って思うぐらいで。それで、番組は終わったのよ。それで1人で俺、ピンマイクとイヤホンを誰もいない会議室で外して。そしたらマスクとか帽子とかメガネをしたスタッフさんが入ってきて。「ああ、今日はこれで……」みたいな。

(春日俊彰)うんうん。

(若林正恭)それで帰りに、「もう本当にリモート収録、嫌だわ。最悪だわ、リモート収録」って思って。

(春日俊彰)フフフ、うん(笑)。まあまあ……。

(若林正恭)「ふざけんなよ、リモートよお!」って。

(春日俊彰)リモート収録のせいじゃないだろう?(笑)。

(若林正恭)フハハハハハハハハッ! それでそう思って帰っていて。それで、やっぱり仕事ないと俺って……俺、売れてない時にずっと悩んでいたみたいなことを言うけど。仕事ないとさ、やっぱり考えちゃうんだよね。時間があるから。

(春日俊彰)ああ、はいはい。

(若林正恭)それで家に帰ってもさ、「ふざけんなよ、リモート収録よお!」って。で、「これはどうすればよかったのかな?」って反省ノートが始まったわけね。で、ノートにいろいろと書いていたのよ。なんか、やっちゃうんだよ。「次の日にこれがある」っていうことでタレントさんのことを調べるとかがないから。そしたらさ、「これ、他の人だったらどうやっているのかな?」って思ったらさ、俺の類似タレントを探しだしたんだよね。だから自分のことってわからないから。

(春日俊彰)なるへそ。置き換えて考えた方が……。

自分と似たタイプのタレントで考えてみる

(若林正恭)自分に似た人だったらあのシチュエーション、どうしただろう?って。で、似ている人が誰なんだろう?って初めて考えて。千鳥のノブさんとかっていうのはそういうところでやらされて。無茶ぶりされて、わざとどえらいことにして。その後、なんか「これ、見るな!」とか「どうなっとるんじゃ!」とかっていうのでめっちゃ笑いを取るから。でも俺は……ノブさんってすごいからさ。ツッコミで。それを俺はできないじゃん? タイプが違うし。

(春日俊彰)そうね。

(若林正恭)それで「タイプが違うし」っていう人ばっかり浮かんで。それで升野さん(バカリズム)とか川島さん(劇団ひとり)だったら絶対に大喜利力で超えただろうなとか。それで澤部(ハライチ)だったらわざと変な感じになって。「おい、どうなってるんだ!」とか言って結構キレてオーバー・ザ・トップしていくから。あいつも腕があるから。「でも、俺はその腕、ねえな」とか。吉村くん(平成ノブシコブシ)もそうするだろうなとか。それこそ粗品くん(霜降り明星)だったらテイで「ナントカナントカ」って言って越えていくだろうなとか。

それで誰が俺みたいなことになるのかな?って考えたら、土屋くん(ナイツ)と向井くん(パンサー)だったのね(笑)。2人はすごい俺、リスペクトしてるんだけど、大喜利で超えることを望まれていないじゃん? 土屋くんと向井くんって、恥ずかしくなってほしいじゃん? なんか。かわいいから。で、その後の一言で持っていくんだと思うんだけど。だから俺は、本当にシュウペイに謝らなきゃいけないんだけど。「シュウペイでーす!」って言ったまま、何も言わずに収録が終わったのよ。で、その後に何か一言なわけじゃない?

(春日俊彰)まあ、そうだろうね。

(若林正恭)だから「土屋くんと向井くんだな」って思ったのよ。「それで土屋くんと向井くんだったらなんて言うのが正解だったのかな?」とか思っていたのね。それで俺は「今日のギャラ、いらないです」とか「もう1回、○○で」とか。「編集所、一緒に行っていいですか?」とか。でも、1個思ったのが「滑って受け身を取る」ってことをなんか大政ちゃんと春日が相手にやりたくねえなって思って。

(春日俊彰)なんでだよ! 大政くんはいいけどさ。春日は……失礼な。

(若林正恭)フフフ、先輩とかいたらいいんだけども。なんか、逆に後輩とかいっぱいいたらいいんだけど。「春日とかになんか『すいません、今のところは……』って言いたくないな」と思って。「ムカつくな。そういえば、なんも助けなかったし! リモート収録と春日がいけないんじゃないか? 俺はいつも『お収めください』とか言ってあげているのに……もう8回、絶対に拾わない!」って思って。

で、「やっぱり『今日のギャラ、いらないです』とかって言うべきだったな」っていうのが回答だったわけよ。あとは、まあどうかなって思うけど。「どうぶつピースって言ってください」っていう振りが来たら「あなたの常識は非常識、ソレダメ!」って言ったらよかったのかな?っていう。「それじゃない」っていう。

(春日俊彰)まあ、わかりやすいかもしれないね。

(若林正恭)あとは「にくいね、三菱」をつけるとかかな?って考えていたの。でもまあ、「滑った後になんか一言を言うんだろうな、土屋くんと向井くんは。2人だったら、そこを笑いにするだろうな」って思ったの。それでいいのかな?って。この若林、土屋、向井っていうこの3人。で、やっぱり時間があるからいろんなことを考えちゃうの。それで今日、サトミツに別にトークゾーンで話すとかでもなく、その話をしていたの。「昨日さ……」って。そしたらサトミツが「いや、若林くんはリモートだから『シュウペイでーす!』って言ってちょっと羽を伸ばしている感がちょうどいいんじゃない?」って言われて。「昨日の時間ってなんだったんだろうな?」っていう風に思ったっていう(笑)。

(春日俊彰)フフフ、なるへそ。たしかに。そういう意見もあるね。

(若林正恭)「それでよかったんじゃない?」っていうね。

(春日俊彰)ああ、そうか。ウケてはいないけども(笑)。

(若林正恭)そうそうそう(笑)。

<書き起こしおわり>

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