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町山智浩 頭脳警察・PANTAを語る

町山智浩 頭脳警察・PANTAを語る アフター6ジャンクション

(町山智浩)はい。だから結局ロックっていうのは「みんな、一緒にやろうよ」とは言えない。「みんな、孤独だろ? 孤独な者同士で歌おうぜ」っていう。だからレディオヘッドが『Creep』を歌ったじゃないですか。「俺はみんなに気持ち悪いって言われるよ」って。それをみんなで合唱するんだけど、じゃあそれで肩を組むのか?っていうとそうじゃないんですよ。「俺たち、みんな孤独だぜ」っていうのを共有することがロックだなと僕は思っているんですよ。

(宇多丸)なるほど。

(町山智浩)だからすごくロックを超えたものがあると思っていて。頭脳警察っていうのはそこで僕、すごく好きなんですよね。だから、この間の映画『ボヘミアン・ラプソディ』もそういう話だったじゃないですか。

町山智浩 クイーンとフレディ・マーキュリーの生涯を語る
町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で映画『ボヘミアン・ラプソディ』の公開を目前に控える中でクイーンを特集。クイーンの楽曲とフレディ・マーキュリーの生涯について話していました。

(宇多丸)はい、まさに。

(町山智浩)たぶん音楽でロックとロックじゃないものを分けるのは、そこに歌われている孤独だと思うんですよ。すごく楽しいだけのものだったら、どんなにロックでギターがギンギンにうなっていても、「みんな仲良く楽しいぜ!」っていうのはたぶんロックじゃないんですよ。

(宇多丸)なるほど。

(町山智浩)で、ヒップホップでもそれで分かれると思うんで。頭脳警察が大好きなんですが。で、PANTAさんからのリクエストで、PANTAさんが最近レコーディングした歌で『時代はサーカスの象にのって』を最後の方でかけてみたいんですが。

頭脳警察『時代はサーカスの象にのって』

(町山智浩)これはね、『時代はサーカスの象にのって』っていう寺山修司さんの詩なんですけども。これは「時代は変わらないじゃないか」って。PANTAさんは時代について歌っていて、時代と戦ってきたんですけど、結局変わらないし、いい方向に全然行っていない。「まるで象みたいに時代っていうものは変わらないものなんだ。でも、その中でそこで戦っている自分自身の物語を俺は語ってきたんだよ」っていう歌詞に聞こえるんですよね。このPANTAさんの時代に対する諦め。まあ社会に対してあれだけ、「バカヤロー!」って歌っていてもなにも変わりもしない。その諦め、諦念と同時に、なんというか非常に大きいスケールで自分自身も見るというツリー・オブ・ライフ的なね。その巨大な世界観とか、全く矛盾するものなんですけども。苛立ちと諦めと。

(宇多丸)うんうん。

(町山智浩)でもそれがまたね、頭脳警察のよさなんですよ。

(宇多丸)それを、「せめてその象にサーカスの芸当を教えてやろう」っていう、このちょっと最後に諧謔を。ちゃんとユーモアというか諧謔、皮肉だけども。

(町山智浩)その時代という象にサーカスの芸当を教えてやろうとすることが表現なんだ、歌なんだっていうことだと思うんですよね。という、素晴らしい歌でしたが。それで頭脳警察、これから50周年に向けてたくさんライブをやっていきますので。お願いします。

(熊崎風斗)はい。ご紹介させていただきます。まず来年、結成50周年リリースに向けて現在新作を構想中です。ライブ情報についてです。まずは12月8日(土)、目黒APIA40で開催されます『トラトラトラ2018“悪性さらに止め難く~虎吠える”佐渡山豊デビュー45周年記念!』。こちらにPANTAさんとTOSHIさんがご出演される予定です。

続いて、12月14日(金)、新宿ネイキッドロフトで開催の『Road to 50th Anniversary 暴走対談LOFT編 VOL.4』。こちらはPANTAさんがご出演です。

そして12月24日(月)、渋谷ラママでの『UNTI X’mas 2018 ~クソリンピックなんか要らない~』。こちらにPANTAさんご出演です。

(宇多丸)すごいですね。健在ですね!

(熊崎風斗)まだまだ精力的にご活動されています。12月31日(月)、大晦日。博品館劇場で開催。内田裕也さんプロデュースのニューイヤーロックフェスティバルにTOSHIさん、PANTAさんがご出演されます。

そしてスタジオライブで言いますと、この番組で頭脳警察のスタジオライブをお願いしようと動いているということで。

(宇多丸)いやー、いいんでしょうか? 2月あたりにあるのか、ないのか。そしてその2月あたりになんと、町山さん。イベントをやられるということで。

(町山智浩)はい。PANTAさんと本当に恐れ多くも、トークをやります。

(宇多丸)2月17日、新宿ネイキッドロフト。

PANTAさんとトークショー

(町山智浩)新宿ネイキッドロフトでPANTAさんとトークショーをやりますけども。まあ本当にもうペダンチックなところもある人なんで。なんでも知っている人なんで本当に怖いですよ(笑)。

(宇多丸)でもなんか町山さんがPANTAさん、頭脳警察を前にすると少年に返る感じが僕的にはグッと来ましたね。

(町山智浩)ああ、だから本当に初期衝動ですよね。もう、だからそれこそネクタイ締めて真面目な映画評論家をやろうかな、そうした方がいいのかな?って思うんだけども、『ふざけるんじゃねえよ』を聞いて「そんなことやってられっか、バカヤロー!」っていう気にもなるわけですよ(笑)。

(宇多丸)でも同時にすごい、さっきも言ったものすごく知的な面っていうのもちゃんと町山さん、引き継がれる感じで。

(町山智浩)それもあんまりない感じですけども。「知」に「やまいだれ(痴)」がついてますから(笑)。

(宇多丸)フフフ、町山さん、明日の『たまむすび』ではなにをやってくださるんでしょうか?

(町山智浩)はい。いま問題になっているアメリカに集中している難民キャラバンの人たちに僕、取材をしましたので。国境を超えまして。キャラバンはいったいなんなのか? なんで発生しているのか?っていうのの現地報告をします。

(熊崎風斗)町山さん、午後3時ごろから出演予定です。

(宇多丸)はい。ということでここまでのゲストは映画評論家の町山智浩さんでした。今後ともよろしくお願いします。ありがとうございました!

(熊崎風斗)ありがとうございました。

(町山智浩)フフフ、はい(笑)。

(宇多丸)スタジオライブの時、ぜひまた。

(町山智浩)はい!

<書き起こしおわり>

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